私がまだ何も知らなかった夏休み、
世界がそれまでとは全く違って見えるようになった。
7月20日、佐久平で新幹線を降り、車が最初に向かった先は長野県の八千穂高原です。
雨がポツポツと降っているが、照りつける猛暑よりはよほど快適。
徐々に標高を上げ、白樺の林を抜けて着いた、八千穂レイクは霧の中でした。
八千穂レイクは人造湖ですが、静かないい雰囲気です。
ここは映画の舞台ではないのですが、周辺の白樺やここへ至る風景がすっかり気に入ってしまい、この旅の間、朝に夕に訪れてはぼーっとしていました。
翌日再び訪れた八千穂レイク。
幻想的な霧の風景も素敵でしたが、夏休みには青空と入道雲です。
周囲の緑が湖面に映り込んでとても綺麗でした。
八千穂高原は東洋一と言われるほどに白樺の林がみごとです。
「1999年の夏休み」の風景の魅力を支えているのもこの白樺。
中でも私のお気に入りは、八千穂レイクへ至る駒出池線。車もまばらな一本道が白樺に包まれている様は、どこか夢の中の風景のようでした。
この写真はもう一個所のお気に入りポイント、村営の花木園のスキー場寄りで撮りました。
旅の最終日には碓井湖へ立ち寄りました。
あの桟橋も今はなく、違う未来へ迷い込んでしまったような、平行世界へ飛ばされたような、既視感の中の違和感を味わいました。
このページの写真はカシオQV-100で撮像しています。カシオの色の鮮やかさとともに、35万画素の限界も見せ付けられました。あの美しい風景が少しでも伝わればいいのですが…。興味をもたれた方、ぜひ自分の目で確かめてきてください。
以下に、映画を離れてのおまけの写真を何枚か。
映画のことを抜きにしても、八千穂高原はとても素敵な場所です。
可憐な高山植物や、いろいろな虫達が出迎えてくれます。
子供の頃、虫取り網を手にわくわく過ごした夏休みがよみがえってきます。
これは白樺林の中で見付けた蝉。葉の裏で脱皮して、表側まで動いたのかなぁ。こんなに間近に蝉を見たのは初めてかも。
村営の八千穂高原自然園も、水と緑に囲まれた素敵なところです。
自然を残しつつ、ほどよく散策しやすいように管理され、道案内の看板や草木の案内板もよく整備されていました。
園内の四阿で雨宿りをしていたら、三脚に蝶が雨宿りに来ました。
碓井湖の周辺は、鉄道ファンにとっても特別な土地のようです。
横川駅近くの碓氷峠鉄道文化村にはじまり、丸山変電所跡にはじまり、鉄道遺産が多く残っています。「遺産」にならないのが一番なんだけど、時の流れもあり、せめて古きを知るよすがに…。