近頃の邦楽界

 

      一昨年あたりからの津軽三味線のブームと2002年からの学校教育での

      邦楽導入と、にわかに邦楽界がにぎわってまいりました。日本を代表する

      音楽であるにもかかわらず、一般的には影の存在になりつつあったこのジ

      ャンルに、ようやく光が射して来たといった感じです。その波に乗って更

      に一般的に邦楽を普及させたいということで立ち上がった、「三味線音楽

      普及の会」(

NPO法人)を今回はご紹介いたします。

                             

              

             

 

           

「三味線音楽普及の会」とは?

          設立に至るまで…

          活動状況

          参加方法

          お願い…

          お問い合わせ

 

   「三味線音楽普及の会だより」より抜粋

                                (以下敬省略)

 

  

 

 

          

NPO法人「三味線音楽普及の会」

           

     主旨及び活動概要

      主旨

      2002年から学校教育の場に和楽器が導入されます。

      待ちに待ったこの機を大切にし、正しくより有意義なものとする為、我が

      国の楽器三味線を、現場の先生方を初め一般の方々に理解していただき、

      美しい日本の音を次代に継げる為の活動をする法人「三味線音楽普及の会」

      が許認可され、此の程発足いたしました。

      

NPO法人の母体である長唄吉住会は、四代目吉住小三次朗(慈恭)〔1878

      〜

1972〕の「家庭音楽としての三味線音楽」の普及を提唱して約百年前に

      この試みを広めるべく活動を起こしています。この度の行政の画期的な決

      定により、流祖の志の実現とも考え行動を起こした次第です。

 

      活動

      (1)学校関係者及び児童を対象とする実技講習会の開催

         ・ 当法人主催による講習会

         ・ 学校、行政等の団体主催による催しへのスタッフの出向

      (2)鑑賞用出張演奏

         学校等に出向して児童に演奏・解説を聴いてもらい、生徒たちの出来

         る楽器との合奏を試みる等

      (3)社会人講師として招請を受け、音楽の時間等に実技・解説を行う

      (4)楽器(三味線)の貸出し・新規購入の斡旋

      (5)普及用のビデオ・CD・教則本等の作成

      (6)種々の関連事業への参加

     

 

 


 

          

NPO設立に至るまで

                       

      今から約百年前、近世の名人吉住慈恭は「日本の家庭音楽としての長唄」

      の確立をめざしました。原点に指示を与えて下さった福沢諭吉をはじめ幾

      多のの人々のお力を得て、生涯この目的に向かって力を尽くしました。

      当時、教育制度は完成したものの、西欧に追いつけの風潮から学校教育の

      場に和楽器を用いる国策は無く今日に至りました。そしてようやく日本人

      のアイデンティティー(正体、本質)形成上に文化的役割の重要性に気付

      いた政府は、2002年より音楽教育に和楽器の導入を打ち出すようにな

      りました。しかし、100年間放置状態のため、方策に官民共とまどいが

      あるとは否めません。慈恭の流れを汲み、その主張を受け活動をしている

      私達は、今、自分たちに出来る民間としてのお手伝いは何か、と考慮した

      時、このNPOの存在に行き当たりました。素人の慣れぬ規約作りや、認

      可の為の実績行動等々、二年間の準備を経て、この度の発足となりました。

      産声を上げたばかりの小さな組織ですが、三味線音楽を次代へとの熱き思

      いには溢れています。一人歩き出来る団体に成長できますよう皆様のお力

      をお貸し下さい。

 

 


 

          入会お誘いのお願い

 

      此の度、

NPO法人「三味線音楽普及の会」の発足にあたり、この活動を着

      実に、更なる発展をさせてゆく為に、ご賛同戴いた会員の皆様に、重ねて

      深いご援助を賜りたく、友人、知人の方々にも、当会へのお誘いを戴けま

      す様、お願い致します。

             正 会 員 年会費 5000円

             賛助会員  年会費 3000円

             尚、正・賛助会員共に入会金5000円。

 

       その他 団体会員もあります。

       入会時期 随時受付けております。

       申込方法 当会事務局(紫山会館内)

       までお問い合わせください。

 

 


 

                  

教材管理より

 

      発足以来、活動に必要な教材(三味線、撥、小物等)のご寄付を募ってお

      りますが、多くの皆様よりのご寄付または貸し出しのご協力を受けられま

      した事、厚く御礼申しあげます。序々に教材も揃えつつありますが、今後

      も法人の活動に伴い、学校側、教師の方々のご要望も増えて来ております

      ので、引き続き教材の充実を図りたく、ご協力お願い申し上げます。尚、

      予算の都合上、なるべく修理に時間のかからないものを希望しております。

 

 


 

                   

関東地区

 

 

      この5月よりNPOの活動の1つとして、学校の先生を対象にした三味線講

      座を、毎月第3木曜日に開催しております。

      これまでに都内約930校にご案内を出し、その内、十数名の先生方が実

      際にお見えにになり、三味線を持って音を出していらっしゃいます。その

      殆どの先生が初めて近くで三味線を見て、音を聞いたという方でした。5

      線譜と研精会譜の関連、三味線の様々の技法による森羅万象の擬音等、受

      講生、技師共に悪戦苦闘の末、約1時間後には「さくらさくら」が、どう

      にか弾ける様になり、始めは緊張しいていた先生方も、自分の出した音に

      驚いたり感動したり、とても楽しそうに受講されています。今後も、少し

      ずつ地域を広げ、ご案内を出して、一人でも多くの先生に受講してもらえ

      たらと思っています。6月27日より3日間横浜市立下野野小学校で講習会

      が実施されました。対象は4年・5年・6年の児童で、45分間授業に三味線

      に実際に触れさせ、撥を持って音を出し、「さくらの1フレーズを弾いてみ

      よう」を目標にしました。講師の我々の不安を外に賑やかだった教室は、三

      味線を持たせると急に静かになり、こちらが音を出すともっと静かに耳を傾

      けてくれるようになりました。

 

 


               お問い合わせ先

 

     三味線音楽等に関するご質問・ご相談等ございましたらお問い合わせください。

     出張講習(授業)、三味線の貸し出し等も行っておりますのでお気軽にご相談下さい。

     また、学校教員の方を対象にした定期講習会を開催しておりますのでご希望の方は

     お問い合わせください。

 

 

 

      NPO法人 三味線音楽普及の会

      〒102-0085

      東京都千代田区六番町7−5  紫山会館内

         総務 吉住小三次朗

         TEL 03(3264)2527

         FAX 03(5210)9030

             

shamisenongaku@hotmail.com