岸壁の大仏

旅の6日目 8/31 午後
蘭州(ランシュウ)郊外
黄河の上流に、劉家峡(りゅうかきょう)というダムがある。
そのダム湖の湖畔に古い仏教寺院を訪ねた。

かつては黄河に沿って隊商路が通っていたが、
現在ではダムのために水没してしまい、船でしか行けなくなっている。
片道4時間の船旅。

大仏の高さは27m。
大仏の頭の上は石窟寺院になっていて、
ここには中国最古(西暦420年)の石窟がある。
 

楽しくない話だが、この最古の石窟を見学する為には、
『特別拝観料』として、日本円で約3000円を払わなければならない。
きっと、こんな辺鄙な場所まで来る見学者は日本人くらいなのだろう。
(中国の金銭感覚では考えられないほどの高額)

いかにも中国の下級官僚といった若い女性が横柄に料金を徴集する。
文化財に対する誇りも責任感もなく・・・。

彼等にとって、『歴史遺産』は金もうけのタネにしか見えていないようだ。

日本でも明治維新の時に、
文化財を二足三文で売り飛ばしてしまう事があった。

有名な話だが、奈良の興福寺・五重塔は、
一時、風呂屋の『焚き付け』として破壊されそうになったという。

きっと、1世紀後の中国の人達も、
「金払いのいいバカな日本人」に感謝する時代が来るんじゃなかろうか?

そんなことを考えていたせいか、せっかく高い足場を登ったのに、
何を見て来たのか忘れてしまった・・・・・・・・・。
やっぱり私も『バカな日本人』かも知れない。

でも、足場の上から見た眺めは凄かった!!
(どうやってこんな処に寺院を?)

蘭州までの走行距離:1160km


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