平田議員、予算委員会で鋭く追及
  ー安保理決議1373に基づき、早急に、テロ資金等の凍結をー

  
第153回臨時国会がいよいよ始まりました。この国会は、アメリカ同時多発テロ対策、
狂牛病対策、雇用対策、医療制度改革、中小企業対策など難問山積です。
しかも、どれをとっても、早急に対策を打たなければならない課題です。
参議院での審議開始は予算委員会からです。
平田議員は、民主党参議院幹事長代理として、質問のトップバッターをつとめました。

以下は、参議院予算委員会総括質疑の内容です。




平成十三年十月九日(火曜日)
   午前九時三分開会
○委員長(真鍋賢二君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 予算の執行状況に関する調査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求め
ることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じます
が、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(真鍋賢二君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたし
ます。
 予算の執行状況に関する調査のため、必要に応じ日本銀行総裁速水優君を
参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(真鍋賢二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 予算の執行状況に関する調査についての理事会決
定事項について御報告いたします。
 本日及び明日の質疑は総括質疑方式で行い、その質疑割り当て時間は二百
七十九分とし、各会派への割り当て時間は、自由民主党・保守党百七分、民主
党・新緑風会八十四分、公明党三十分、日本共産党三十分、社会民主党・護憲
連合七分、自由党十四分、無所属の会七分とすること、質疑順位につきましては
お手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 予算の執行状況に関する調査を議題といたします。
    ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) この際、米国等による攻撃に関する件について政府
から報告を求めます。小泉内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 昨日未明、米国及び英国は、アフガニスタ
ンにおけるアルカイーダのテロリスト訓練施設及びタリバンの軍事施設に対する
攻撃を開始しました。
 既に繰り返し表明しているとおり、米国で発生した今回のテロは、米国のみなら
ず国際社会の自由と平和、民主主義に対する重大な挑戦であり、我が国として
は、米国を初め関係諸国と協力しながら断固たる決意で立ち向かう方針でありま
す。このため、私は米国等による今回の行動を強く支持するものであり、昨日は
米国ブッシュ大統領と電話会談を行い、その旨をお伝えしたところであります。ま
た、中国を訪問した際にも、私は、江沢民主席との会談においてテロ撲滅で国際
社会が力を合わせることの重要性を確認いたしました。
 今回の米国等による攻撃を踏まえて、我が国としては、テロリズムとの闘いに
全力を挙げて取り組むため、私を本部長とする緊急テロ対策本部を設置し、そこ
で次のような緊急対応措置について決定したところであります。
 テロ防止に向けて、出入国管理の強化、テロ関連情報の収集の強化、国内重
要施設の警戒警備の強化など国内の警戒態勢を強化すること、パキスタン及び
その周辺諸国の在留邦人の安全及び必要な退避を確保すること、テロ対策特別
措置法等の早期成立を目指すこと、難民支援や関係諸国に対する人道的、経
済的その他の支援を実施すること、マネーロンダリング防止等テロリストの資金
源対策を強化すること、各国と協調して市場及び経済システムの安定を確保す
ること、国民に対し必要な情報を迅速かつ的確に提供すること。
 国民の皆様におかれましては、このような政府の基本的考え方を御理解され、
御協力いただきますようよろしくお願い申し上げます。
    ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) それでは、これより質疑を行います。平田健二君。
○平田健二君 おはようございます。
 民主党・新緑風会の平田健二でございます。
 先般、本参議院でも決議が行われましたけれども、改めまして、アメリカで発生
した同時多発テロで被害に遭った皆さん、遺族の皆さん、関係者の皆さんに心か
ら哀悼の意をあらわしたいと思います。
 総理、昨日は日帰りで中国の訪問、本当に御苦労さまでございました。後ほど
いろいろとお聞かせいただきたいと思います。
 まず初めに、昨日、一昨日とアフガニスタンにアメリカとイギリスの軍隊が空爆
を行いました。詳細についてわかっておることを御報告いただきたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) お答えいたします。
 どこからどこまで述べたらよろしいのかちょっとよくわからないんですけれども、
私なりにお答えさせていただきます。
 今回の攻撃の開始直後でございます米国東部時間七日の午後、ブッシュ大統
領がアフガニスタンにあるアルカイダのテロリスト訓練キャンプ及びタリバーン政
権の軍事施設に対する攻撃を開始したということを述べております。これは私ど
もテレビで見ているとおりでございます。この目的は、テロリストの作戦基地として
アフガニスタンを使用することを中断させる、またタリバーン政権の軍事能力を
攻撃するためであると、こういうことでございます。ブレア首相も、英国時間の七
日の午前、英国軍も今回の行動に参加しているという、そういう報道をしておりま
す。また、米国は、アフガニスタンの人々に対し食糧、医薬品等を投下したという
ふうに言われております。
 今般の軍事行動につきましては、行動開始事前の日本時間八日午前零時半
過ぎに、これは日本時間でございます、パウエル国務長官から小泉総理に対し
まして電話で事前の通報がございました。この中でパウエル国務長官は、米国
及び英国軍がともに攻撃を開始するということを言われておられまして、ブッシュ
大統領から数時間後に電話があるであろう、小泉総理に電話が直接あるであろ
うと、こういうことを述べておられました。
 また、日本時間八日の午前七時にブッシュ大統領から電話がございまして、小
泉総理と会談をいたしました。小泉総理から、今回の米国の行動を強く支持する
ということを述べたのでございます。大統領からは、日本の協力に対して謝意が
表明されました。両国間で引き続き緊密に連絡をとることで意見の一致を見た
と、こういう電話会談をいたしました。
 以上でございます。
○平田健二君 総理、今お聞きのとおり、空爆の前にパウエル、そしてその後
ブッシュ大統領から連絡があったということですが、ブッシュ大統領からの連絡の
内容、そしてまた具体的にブッシュ大統領から要請があったかどうか、お尋ねを
いたしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今、官房長官が述べたとおりでございます
が、ブッシュ大統領からは、米国、英国がビンラーディン容疑者をかくまっている
タリバン等の施設を攻撃した、そしてこれは正義と悪の戦いである、日本の支
援、協力に感謝している、今後緊密に連携をとりながら協力していきたいと。
 また、午前七時ごろでしたか、ブッシュ大統領のお電話は、たしか午前七時過
ぎだったと思いますが、もう私は中国行きの準備を始めて出かける寸前だったも
のですから、これから中国に伺って江沢民、朱鎔基等首脳と会談をしてくるという
お話をしましたところ、上海でのAPEC会合が今月の二十日、二十一日に行わ
れますが、その上海でのAPEC会合にはブッシュ大統領も行くのを楽しみにして
いる、それをお伝えしてくれと。同時に、米国としても中国とできるだけ前向きの
関係をつくっていきたいんだと、お会いしたらそのようにお伝えくださいと言うもの
ですから、私も朱鎔基総理、江沢民主席にお会いしたときにはブッシュからのそ
のお話をお伝えいたしました。
○平田健二君 本当に忙しい合間を縫って中国へ行かれて、またきょうこうやっ
て予算委員会、大変お疲れのことと思いますが、ぜひひとついいお答えをいただ
きたいと思います。
 そこで、中国へ訪問されて多分いろんなお話があったと思いますが、まず一つ
は、中国政府が今回のアメリカ、イギリスが行った軍事行動をどのように受けと
められておるのか。それから、総理の靖国神社への参拝について中国はどうい
う理解を示したのか。また、来年の参拝についてのお話もあったと思いますが、
どのようにお答えになったのか。そして、テロ対策で海外に自衛隊を出すことに
ついての理解が得られたのかどうか。そしてまた、このテロ問題についての中国
政府との連携についてどういう話があったのか、詳細にお答えをいただきたいと
思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 随分質問項目があって、メモしておけばよ
かったかなと思ったんですが、漏れたらまた後で指摘願います。
 中国との、朱鎔基総理、江沢民主席との会談におきましては、アメリカのこのテ
ロに対する対応については、江沢民主席からは、できるだけ対象を正確に絞っ
て無辜の人が犠牲にならないような注意が必要だと。このテロに対しては国際社
会がそれぞれの国の事情に応じて協力していかなきゃならない。日本と中国とし
てもこのテロを非難し、一緒に協力できることがあればまた協力していきましょう
と、そういうお話がありました。
 また、靖国等の話も出ましたけれども、中国としては、この靖国神社の参拝が
日本の軍国主義復活につながることを危惧しているというようなお話もありまし
た。
 私からは、この私の靖国神社参拝というのは、二度と戦争を起こしてはならな
い、平和のとうとさをわかっているからこそ不戦の誓いと戦没者に対する哀悼の
意をあらわすために参拝しておるのであって、歴史的な、過去の反省も踏まえ
て、今後未来志向で日中友好関係増進に寄与していきたいというようなお話もし
ました。
 あと、いろいろなお話が出ましたけれども、来年の日中国交正常化三十年に対
する日本年、中国年、この事業を意義あるものにしていきましょうという方向で一
致しまして、大変いい実りある会談ができたなと、日中友好前進に向かってお互
いの協力体制ができたなと、そういうふうに感じております。
○平田健二君 自衛隊の海外、一番重要なことだ。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 自衛隊の海外派遣については、私として
は、日本としてできるだけのことをやりたい、自衛隊が派遣されても武力行使は
しないと。そのほか、経済協力、難民支援、あるいはテロリストの資金源を遮断
する、凍結する、あるいは医療活動、物資輸送活動、自衛隊の派遣以外にでき
ることはたくさんあると。自衛隊を派遣しても、武力行使、戦闘行為には参加いた
しませんということをお話ししておりました。
○平田健二君 総理が今回、急遽中国を訪問された一番大きな問題は、やは
り自衛隊を海外へ出すことについての理解を得るということで行ったんじゃないん
でしょうか。そこのところをもうちょっとはっきり聞かせていただきたいんですが。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私の最大の目的は日中友好の前進を図る
ことであります。
○平田健二君 それはもう当然でしてね、この時期にあなた日帰りで行くんです
から、ただ日中友好のためだけに行ったわけじゃないと思うんですね。やっぱり
最大の懸案の、自衛隊を何の根拠で海外へ出すかということについての理解を
求めに行ったんじゃないんですか。いかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まず日中友好の前進を図ること。テロ社
会、テロ攻撃に対して世界が一致協力していくことの重要性。これが主眼であり
ます。
○平田健二君 これは、報道によりますと、中国政府は、アジアの皆さんには警
戒心がまだある、その払拭をしてほしいと、こういったことを言われたんじゃない
んですか。いかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 中国は、首脳の方々は大人でしてね、そう
具体的なことははっきりとは言いませんね。非常に穏やかに私を温かく歓迎した
いと。過去の歴史から、日本が軍国主義の復活のような道を歩まないでほしいと
か、そういう穏やかな雰囲気の中で詰問調のことはなかったですね。それで、日
本としても自衛隊を派遣しますが、これは武力行使はいたしません、戦闘行為に
は参加しませんと。日本としては、テロに対して国際社会と協力して日本の国力
に応じてできるだけのことを汗を流してしたいと思っておりますということで、相互
間の理解が図られたと思います。
 当然、過去の歴史ということを考えると、日本の自衛隊の派遣に対しての危惧
もあったでしょうけれども、派遣をしてはいけないとか、そういうお話は出ませんで
したね。軍国主義に対する懸念はありましたけれども、それもお互い和気あいあ
いとした会合の中に、日中友好前進を図ることがいかに重要かという大局的な話
の中で出たお話でありまして、決して与党と野党のような詰問調の話は一つも出
ませんでした。
○平田健二君 総理、そういう答弁でしょう。
 ただ、報道によりますと、やはり自衛隊の活動範囲の拡大については慎重にし
てほしいとか、それは大人だかどうか知りませんが、そういう表現でされたんじゃ
ないですか。それは小泉総理に向かってだめだなんて言う、いましたね、どこか
そういう人も。田中外務大臣がどこか行ったときに、えらいきつい口調で言われ
た大臣もいらっしゃったようですが、そういった要望があったと思います。ぜひ、
次また十五日には韓国へ行かれるという予定のようですが、ぜひ友好を深めて
きていただきたいと思います。決して、靖国神社問題のような両国のマスコミを挙
げて批判をされるようなことはぜひこれを機会にしないでいただきたいと思ってお
ります。
 次に、国家公安委員長にお尋ねをいたしますが、テロを受けて、さらにはこの
二日間空爆が行われました。国内の警備状況について御報告をいただきたい。
 そして、法務大臣、入国管理についての実情をお聞かせいただきたいと思いま
す。
○国務大臣(村井仁君) 警察では九月十一日から警察庁に警備対策本部を
設けておりまして、これを引き続き機能させておりましたが、昨日の空爆から警
戒態勢を一層厳しくいたしておりまして、全国で米国等の関連施設、それからそ
のほかのもろもろの重要な施設、全部で五百八十ほどになりますけれども、その
施設につきまして警戒を厳重にいたしております。
 それからまた、全国警察の総力を挙げてテロ防止の対策をするために部隊を
全国的に相互運用するという体制もとっておりまして、特に沖縄には警戒対象が
非常にたくさん所在するということもございまして、中部管区機動隊から百二十名
派遣、さらに九州管区の機動隊三百名、これを現在、海路沖縄に向かわせてい
るというようなことでございまして、いずれにいたしましても今後とも関係機関とも
十分に連携を保ちまして、情勢に応じ、警戒をさらに厳重にするというような対応
をしてまいりたいと、こんなふうに考えているところでございます。
 いずれにいたしましても、情報に極めて神経を使うということが大切だと考えて
おります。
○国務大臣(森山眞弓君) お答えいたします。
 今回の事態に対しまして、法務省といたしましては、空港また海の港における
厳格な出入国審査をさらに徹底いたしまして、特に最新鋭の偽変造文書鑑識機
器等によります偽変造文書の発見により一層強力に取り組むということをいたし
ております。テロリストの出入国の阻止を図ろうということで精いっぱいやっており
ます。
 さらに、成田空港等の主要な空海港に職員を応援派遣するというようなことも
緊急措置としてやっておりまして、出入国管理体制を一層強化して万全を期して
いきたいというふうに考えております。
○平田健二君 官房長官、こんな仮定は大変失礼ですけれども、もし仮にアメリ
カであったようなテロが日本で起きたと仮定をしてみますと大変なことだと思いま
すが、国内の警備マニュアル、こういったものはございますか。
○国務大臣(福田康夫君) 今回の米国におけるテロ、テロというのは一体どこ
で何がどんな形でどんな規模で行われるか、これはわからない、そういうことでご
ざいます。一般的に危機管理ということであれば、政府として当然それに対する
処置、どういう対応をすべきかという、そういうことについて一つ一つの事例を考
えてマニュアルをつくっておると、こういうことでございます。ですから、テロにつき
ましても想像し得るものについてはすべて考えてやっている、こういうことはいた
しておるつもりでございます。
 しかし、今回のあのようなことが起こったらどうなのか。その対象が東京、仮に
東京であったということで考えてまいりますと、東京のどこでそういうことが起こる
のかというようなことを考えてみますと、それはそのときの状況等によりましてい
ろんなことが考えられる。我々としては、そういうものも全部カバーできるマニュア
ルというものを一応つくっておりますけれども、その一つ一つのケースに当たって
的確に対応できるかどうか。これはそのときの状況いかんということでございま
す。
 ですから、マニュアルがあっても万全ではないだろうと思いますけれども、万全
になるようなマニュアルをこれからつくっていかなければいけない、このように考
えております。
○平田健二君 ということは、ないということですか、今。
○国務大臣(福田康夫君) ないということを申し上げているわけじゃなくて、そ
ういうことは当然あるわけです。ありますけれども、それでも私どもはまだ足りな
いだろうと。今回のようなことがありますと、我々が今まで想像していた、そんなこ
とまではないだろうというようなことが現実になるというこの現実を考えますと、本
当にあらゆる想像力を発揮してそういうマニュアルを考えていかなければいけな
いのかな、こんなふうに思っております。
○平田健二君 当然、アメリカで起こったわけでして、テロ対策新法は大変速い
スピードで法案をつくって国会へ提出しようとしている。むしろこちらの方が先じゃ
ないですか。国内でああいったテロが発生したときにどう対応するんだというマニ
ュアルづくり、マニュアルをつくって対応する方が先じゃありませんか。
 例えば、アメリカは、警備、御承知のように、最初のビルに突入をした、その数
分後にまた二機目が突入した。その十分後にはもう既にニューヨーク・マンハッタ
ンにつながる橋は全部封鎖した、数十分後にはアメリカのすべての空港の飛行
機の離発着を禁止した。そういったマニュアルがたったったったっ、数時間のうち
にでき上がっているわけですね。
 やっぱりこういったマニュアルをテロ新法よりも先につくって国民に安心を与え
るということが先決じゃないんですか。いかがですか。
○国務大臣(福田康夫君) 私どもは新法をつくるために、それだけに全精力
を費やしていると、こういうことじゃない。政府の機能というのは多岐面に分かれ
ておりますので、その各機能ごとにいろいろな対策を講じているわけであります。
新法のことも、この問題が起こって直ちに日本として何ができ得るかと、今の憲
法の中でどういうことができるのかということを考えながら、そういう枠組みを考え
ながらその対応を考えた。
 したがいまして、その直後に七項目の対応策を発表したということでございます
けれども、同時並行でマニュアルづくり、要するに、先ほども申しましたように、想
像のつかないようなことをする人はいるんだというこの事実ですね、その事実を
踏まえて、我々としてそのマニュアルもそこまでやっていかなけりゃいけない、直
ちにそういうことも作業を始めております。
○平田健二君 もっと具体的にお答えいただかなければ、国民、わかりません
よ。
 次、行きます。
 今回、空爆が開始されました。この影響で難民がまたふえると思いますが、国
連から難民救援のための新たな要請は来ておりませんか。外務大臣。
○国務大臣(田中眞紀子君) 国連のPKO、今紛争が継続中でございますか
らまだPKOは設立されておりませんので、派遣の要請は来ておりません。けれど
も、これにつきましては、現時点では確たることはまだ申し上げられませんけれ
ども、国連のPKOが設立されるようになりますれば安保理等において検討がな
されると思いますので、そのときにもいろいろと検討していきたいというふうに思
っております。
○平田健二君 外務大臣、違うんですよ。今、PKOは行っていますよ。紛争中
だからと言いましたね、今。PKOは紛争が終わってからですよ。だったら、今行
っておる、PKO部隊が行っておる、何ですか、自衛隊がパキスタンへ行っておる
じゃないですか。お答えください。
○国務大臣(中谷元君) 現在、難民の支援に行っている活動につきましては、
現在のPKO法案の人道支援のための難民救援派遣でございます。
○国務大臣(田中眞紀子君) 今ほど防衛庁長官おっしゃいましたように、C1
30で人道支援もいたしておりますし、それからドナーアラートで資金援助のことも
いたしております。
○平田健二君 国連から難民支援の要請はないんですかと聞いておるんです。
いかがでしょう。あるならある、ないならないとはっきり答えてください。
○国務大臣(田中眞紀子君) 先ほど来お答えしています難民支援、物資援助
にいたしましても資金援助にいたしましても、当然要請があるからいたしておりま
す。(「最初と違うじゃないか」「ないって言ったのに」と呼ぶ者あり)
○平田健二君 ちょっと最初の答弁と違うと思うんですね。まあいいです。後で
またお聞きします、まだ関連がありますので。(「ちょっと待って」「だめ」と呼ぶ者
あり)
○委員長(真鍋賢二君) 速記をとめてください。
   〔速記中止〕
○委員長(真鍋賢二君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(田中眞紀子君) 再度きちんとお答え申し上げます。
 要請がありましたので、それで、もちろんUNHCRも通じておりますけれども、し
たがって、物資でございますとか資金の援助をいたしております。
○平田健二君 まだ後で聞きますので、ちょっと用意しておいてくださいね。
 報道によりますと、物資輸送のためにパキスタンに派遣をされた航空自衛隊の
部隊について、パキスタン政府が自国内での武器の携帯を拒否したという報道
がされましたけれども、事実でしょうか。
○国務大臣(中谷元君) この物資の輸送に関しましては、現地の調査を行っ
た関係職員が現地政府と調整をいたしまして、イスラマバードの空軍基地はパキ
スタン空軍により厳重な警備がなされているという確認をとり、そしてこの輸送に
おきましても同空港におきましてはパキスタン側から全面的な支援、協力を行う
という旨の表明があって、お互いに話し合いをして実施をしたわけでございます。
○平田健二君 武器について、事実があったんですか。
○国務大臣(中谷元君) それにつきまして、武器につきましては、航空機の外
において派遣要員が武器を携行する必要は少ないというもとに、パキスタン側か
ら部内の秩序の職務を行う警務官の同乗について了解を得た上で警務官を派
遣するとともに、航空機内においてのみ警務官及び機長などにけん銃を携行さ
せるという決定をいたしておりますが、この件につきましてもパキスタン政府と十
分に警備また安全の面で話し合いをし合意をした上で実施をいたしておりますの
で、何も問題がないというふうに思っております。
○平田健二君 問題があるないんじゃなくて、パキスタン政府から武器の携行
は拒否されたんですか。
○国務大臣(中谷元君) 拒否をされたのではなくて、どのように安全を確保す
るかという面においてパキスタン政府とお話し合いをし、機外におきましてはパキ
スタン政府が責任を持って実施をするという話し合いで合意を得て実施をしたわ
けでございます。
○委員長(真鍋賢二君) 速記をとめてください。
   〔速記中止〕
○委員長(真鍋賢二君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(中谷元君) 拒否をされたわけではございません。
 もう一度お話ししますけれども、関係職員によって、現地で輸送の要領また安
全確保の要領について現地政府とお話し合いをしました。その結果、イスラマバ
ード空軍基地はパキスタン空軍によって厳重な警備がなされているということを
確認をいたしまして、双方ともに警護のあり方、また安全確保のあり方、話し合い
をして合意をしたわけでございまして、拒否をされたというのではなくて、この警護
の、警備のあり方について話し合いを確かにいたしましたけれども、そのような合
意をしたわけでありまして、拒否されたわけではございません。何ら問題があると
いう認識は持っておりません。
○平田健二君 正確に読みます。「関係者によると、パキスタン側は、自国の軍
隊が日本の派遣部隊を警備することを理由に、武器携行を拒否したという。防衛
庁幹部は「非公式レベルで武器携行を打診したところ、認められなかった」として
いる。」。
 事実ですか。
○国務大臣(中谷元君) その件につきましては、現地の政府がそのような警
備体制をとって安全を確保すると言っている以上、双方からそれ以上のことをす
る必要はないわけでございまして、そういう発言があったかどうかは、私も承知を
いたしておりませんが、綿密に話し合いを行ったものでありまして、拒否されたと
いうふうな認識ではございません。
○平田健二君 パキスタンへの武器持ち込みの拒否は当然でして、パキスタン
は主権国家ですから、それは当然のことですね。
 これは、実はテロ対策法との関連もありまして、大変本質なことをついておるん
ですよ。テロ対策法で武器の使用を緩和をする、しても持ち込めないなら意味が
ありませんね、意味がないじゃないですか。長官、どう対応するんですか。
 パキスタン政府は、自分たちの国で守りますから、あなたたちがいろんな行動
をすることは、武器の持ち込みは結構です、拒否しますというふうにとれますよ。
いかがですか。
○国務大臣(中谷元君) 今回提案されますテロ対策特別措置法案は、あくま
でも地上、陸上で活動する場合には受け入れ国の同意が前提となることでござ
いまして、この武器の問題も含めて、現地政府が同意をする、そして現地政府が
困っている場合に日本に支援を頼むというのが基本になっておりますので、当
然、その武器の使用等も念頭に入れて自衛隊の受け入れについては同意がさ
れるというふうに私は認識をいたしております。
○平田健二君 同意がされる、されないというのは仮定の話でしてね、パキスタ
ン政府は現実に拒否をしておるわけですから、テロ対策法で武器の携行、持って
いくとか持っていかないとか緩めるとかいう議論をしても、相手の国がどうぞ持っ
てきてくださいと言わない限りは持っていかないんですね。そうですね。
○国務大臣(中谷元君) 私としては、関係国が同意をした上でこれらの措置を
行うわけでありまして、実施する前につきましては、自衛隊の活動については、
同政府に十分に連絡をし、相談をした上で活動が行われるという認識でございま
す。
 武器の問題につきましては、今回、パキスタン政府、空軍担当者と綿密に話し
合いをし、そして双方の持てる能力でいかに安全を確保するかによって合意をし
て実施をいたしておりますので、私としては何ら問題のないことだというふうに思
っております。
○平田健二君 この論議はテロ対策法の中でしっかりやっていただきたいと思
います。
 次に、総理、テロ撲滅の最も有効な手段の一つとしてテロ組織の資金を断つこ
とが大変重要だと言われておりますが、総理の見解をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) テロ撲滅・抑止対策においてはいろんな方
法があると思います。また、各省庁絡んでまいります。その中でも、今国際社会
が力を入れている一つにテロ資産、テロ資金、どうやって凍結していくか、管理し
ていくか。
 これについて、今我が国におきましても、関係省庁、一つの省庁ではございま
せん、連絡をとりながら法的側面、実質的な金融面の対応、そういうものを含め
てできるだけ有効に機能するよう検討している、進めている最中でありまして、国
際社会の対応に恥じないような措置をしていきたいと思っております。
○平田健二君 外務大臣、お尋ねをいたします。
 安保理決議の一二六七、一三三三について、内容と、国連でいつ決議された
のかお尋ねをいたします。
○国務大臣(田中眞紀子君) まず一二六七でございますけれども、これは一
九九九年の十月十五日でございます。これは対タリバンの経済制裁等に関する
決議です。
 それから一三三三でございますけれども、これは昨年、二〇〇〇年の十二月
十九日、対タリバン制裁強化に関する決議でございます。
○平田健二君 決議を受けて、資産の凍結などは我が国はいつ告示をしたんで
しょうか。
○国務大臣(田中眞紀子君) 今、委員がお尋ねになっていらっしゃいますの
は、一三七三について、要するにテロ資金の問題についてお尋ねであるというふ
うに思いますけれども、これにつきましてはまだ公示を行っておりません。
 これにつきまして事務的に申しますと、告示をする前に、今現在は印刷中という
ことでございます。印刷中ではございますが、先ほど総理も御答弁なさいましたよ
うに、法務省ですとかそれから財務省とか、各省庁が多岐にわたっておりますの
で、できるだけ連携を密にいたしまして、そして早期に、ことし、年内に署名の期
限も切れますので、署名だけでも早くにしたいというふうに思っております。
○平田健二君 大臣、違うんですよ。一二六七と一三三三の国連決議を受け
て、いつ我が国で資産凍結などの告示をしたか、教えてください。
○委員長(真鍋賢二君) 塩川財務大臣。
○平田健二君 外務大臣、外務大臣。
○委員長(真鍋賢二君) 指名をしました。指名をしましたので、財務大臣。外
務大臣、後にしてください。
○国務大臣(田中眞紀子君) 平成十三年の九月二十二日でございます。
○委員長(真鍋賢二君) 外務大臣に申し上げます。委員長の指名に基づいて
御答弁を願います。
○平田健二君 委員長、間違ったことを答えておるんですから、聞き直していい
じゃないですか。
○委員長(真鍋賢二君) いや、先に塩川財務大臣を指名した。
○平田健二君 いやいや、質問者が言っておるんですから、先にやらなきゃだ
めじゃないですか。
 次に、じゃ、財務大臣にお伺いします。
 告示されたリスト、個人と団体ですけれども、その数と、今日までの対応につい
て御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 国連決議によります人名は約百六十名でござい
まして、そのほかにアメリカの方から情報として流してきておる追加名簿がござい
ます。
 つきましては、国連名簿に基づきますものは、各銀行等に対しまして外務省告
示をもって通達を出しておりまして、これについての査定は終わっておりますが、
大体、今の聞くところ、まだ正確に出てきておりませんけれども、三名ぐらいが該
当者があるということでございますけれども、しかし、本人の確認がまだとれてお
りませんので、公表をすることではございません。
 それから、なお、アメリカからの追加名簿がこれから来ると思っておりますが、
これは昨日、G7の会議におきまして、そういう場合は各国共通してその名簿に
ついての管理と注視を行っていくということを申し合わせたことでございまして、そ
れに基づいて実施していく予定であります。
○平田健二君 財務大臣、ついでにお伺いしますが、G7で行われましたね、G
7が。資金の移動、資金の洗浄等について協議があったと思いますけれども、御
報告をいただきたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 実はこれは、国際条約としての今、テロ資金流
通防止の条約ございますが、これにつきまして、各国とも署名はしておるんでご
ざいますけれども、まだ批准がとれていないところでございます。我が国はまだ署
名もしておりませんで、早急に署名をするということで了解を得たところでござい
まして、そして、できれば速やかに批准もいたしたいと、こういうことでございまし
て、それに基づきます各国の体制をとるということと、それから、実は、この資金
浄化につきましてのノウハウが、アメリカが一番たくさん持っておりますので、各
国から要請いたしまして、アメリカのノウハウを一つの形式的なものとして、それ
を我々は情報として流してもらいたいということを、各国の要求を受けまして近い
うちにそのことが私たちの方に到着するであろうと思っておりまして、それに基づ
いて強力な資金の管理体制をとっていきたいと思っております。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 資金洗浄、マネーロンダリングのお話がございまし
たので、私からも補足答弁をさせていただきます。
 資金洗浄につきましては、我が国国内法制においては組織犯罪処罰法という
法律に規定がございまして、犯罪収益、その資金が犯罪収益であるというような
ものを収受したとき、またその取引業務を行ったときには届け出をするということ
になっております。疑わしいものも含めて届け出をするということになっておりま
す。
 そういうことで、今回、国連決議においても関係のテロ資金というものの源泉が
麻薬取引に関係があるということも言われておりますので、これは、その関連の
リストをされたような方々の資金というものについては犯罪収益である疑いがあ
るということを私ども考えまして、今回、金融機関に対して、そういった資金の収
受あるいは取引が行われたときにはこれを届け出るようにということを通達いた
したわけでございます。
 これについては、金融機関の方から迅速な対応がなされておりますけれども、
詳細は、途中でもありますので、差し控えさせていただきたいと思います。
○平田健二君 外務大臣にお尋ねをいたします。
 国連で資金の凍結とかいう決議がなされたら、我が国は、もちろん我が国を含
めて世界各国はどういうふうに手続をするんですか、教えていただきたいと思い
ます。どういう手続をするんですか、国内法は。
○国務大臣(田中眞紀子君) 一般の措置は既に実施しておりますけれども、
現在、各規定の実施のあり方につきましては各省庁間で検討を進めております。
その結果に署名をするようになると思います。
○平田健二君 質問に答えていないんですね、大臣。大臣、どういう手続をする
のか。
○国務大臣(田中眞紀子君) まず、先ほどのお尋ねに関係してきますけれど
も、まず官報に公示をいたしまして、それから今のような手続になります。
○平田健二君 そうなんですよ。外務省が個人及び団体を指定するんです。こう
いう人、こういう人、こういう人がブラックリストですよ、こういう団体がと。そこで、
財務大臣に対して、こうこうこういう人が預貯金をしておったりするのをちゃんと調
べて処置をしなさいねということをやるんですよ。そういう手続ですね。
 一二六七は去年、おととしです、国連決議したのは。一二三三は去年の十二月
ですよ。総理が今回のテロ対策についてあらゆる手段を講じてやると言っておる
のに、一番重要じゃないですか。軍事面よりもむしろこっちの方が、資金の方が
大切じゃないですか。二年前に決議したのを、ことしの九月の二十二日でしょう。
テロ事件が起こってからじゃないですか、対策したのは。そのことを言っておるん
です。いかがですか。
○国務大臣(田中眞紀子君) 私も同じ問題意識を持っておりますので先ほど
お答えを申し上げたんですけれども、これはもう委員とっくに御存じのとおり、財
務省でありますとか、法務省とか、外務省とか、役所の関係の中でもって、もっと
アラートになって常時こういうことに、国際化の時代でありますから、もっと対応を
先にするべきであります。
 今回のことが起こりましても、私は、これについては、相当やっぱり事務方にも
各大臣にも一生懸命やりましょうということを申し上げておりますし、先ほど財務
大臣もG7でのことをおっしゃいましたけれども、もう総力を挙げてまず期間内に
署名をすると。そして、批准ができるように、内閣を挙げて、総理も先ほどおっし
ゃっておられましたけれども、努力をいたします。
○平田健二君 外務大臣、総理がニューヨークを訪問しました。その日にブッシ
ュ大統領は、テロ撲滅のための第一弾として資産の凍結等を先進国に求めまし
た。そして、二十八日に国連で決議をいたしました。それが一三七三ですね、一
三七三。この内容と、国連憲章何条に基づく決議か、日本はその決議を受けて
どう対応したのか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(田中眞紀子君) 国連憲章の七章でございますけれども、安保理
決議の一三七三、この中身でございますね。これは、対テロ資金供与防止、資
産凍結等に関する決議でございます。テロ行為のための資産供与の犯罪化、テ
ロの資産凍結、テロへの金融資産等の提供の禁止、テロ資金防止条約等の関
連条約の締結促進等を内容とし、テロと闘うための金融面を含む包括的な措置
の実施を加盟国に求めるものでございます。
○平田健二君 決議を受けて、我が国はどう対応したんですか。
○国務大臣(田中眞紀子君) この決議は、テロ行為のための資金供与等の
犯罪化、それからテロリストの資産の凍結、今申し上げましたけれども、テロリス
トへの金融資産等の提供の禁止を初め広範多岐にわたっております。そして、こ
の決議の各規定のうち、ウサマ・ビンラーディンやタリバーン関係者等の資産の
凍結に関する国内措置など一部の措置は既に実施しておりますが、これに加え
て、現在、各規定の実施のあり方について関係省庁で討論しておりますのですけ
れども、それがなかなか遅いものですから急がなければいけないというふうに思
っており、一生懸命アラートでやっておりますのですけれども、そういうのが実態
でございまして、鋭意今検討をいたしております。促進はするように努力をいたし
ております。
○平田健二君 政府は、国連の一三六八の決議を受けてテロ対策法を急いで
つくろうとしておるんですよ。今、総理もお答えがあったように、あらゆる手段を講
じなきゃいけない。
 一番対応としていいのは一三六八の決議かどうかわかりませんが、しかし、テ
ロ資金の凍結をするということは、これは極めて重要な対策であります。こっちが
先じゃありませんか。一二六七、一三三三は二年かかっておるじゃないですか。
その間に資金はどんどんどんどん引き出されますよ。先にこれをやるべきじゃな
いですか。いかがですか。
○国務大臣(田中眞紀子君) 内閣としましても、その緊急性は十二分に認識
をいたしておりますので、今最善の努力をいたしております。
○平田健二君 最善の努力の方法を報告ください。
○国務大臣(田中眞紀子君) これは、財務大臣からより正確に詳しくお答え
申し上げた方が適切かと思います。お願いします。
○国務大臣(塩川正十郎君) 今お尋ねの、国連決議の一三七三については
お尋ねがございまして、これが九月二十六日に採択されております。
 この趣旨は、既にお話しのように一二六七号並びに一三三三号ですね、千三
百三十三号、この決議がございましたこと及びそれを敷衍いたしまして千三百六
十八号が発せられ、それをさらに徹底するために一三七三号が九月の二十八
日に出されたということでございます。
 私の方といたしましては、九月の二十二日、外務省からも告示を出しましたの
で、それに基づきまして三百二十の金融機関に対しましてその要請をいたしまし
た。現在、そこから報告が出ておりますけれども、まだ本人確認の手続を、先ほ
ど申しましたように、やっておるところでございますので決定的なことはまだ申し
上げられないというところでございますが、その調査につきましての要綱等は金
融庁を通じましてやっておることでございますので、よろしくお願いします。
○平田健二君 もうこの一三七三の決議を国連で九月二十八日に決議しました
ね。アメリカだとかイギリスは御承知のようにもう既に告示しておるんですよ、受
けてすぐ。先ほどの一二六七、一三三三は告示していますね。リストがあります。
こういうリストをつくって国内の、自国内の金融機関に告示しておるんですよ、もう
一三七三は。おわかりですね、そのことは。日本はなぜそれをしないんですかと
いうことなんですよ。なぜこんな重要なことを急いでやらないんですか。このことを
聞いておるんですよ。いかがでしょうか。──財務か外務かわからぬ。だれでも
いい、わかる人を出して。
○国務大臣(田中眞紀子君) じゃ、委員長の御指名ですので先にお答えさせ
ていただきますが、同じことの繰り返しで申しわけございませんけれども、これ
は、官報の要するに告示自体につきましては、早急に告示できるように急いでお
りますんです。所定の手続を今進めております。先ほども印刷中ということを申し
上げたんですが、一部の措置につきましては関係省庁との検討ということが残さ
れております。
○平田健二君 総理、今お聞きのとおりです。
 一三六八、これは今、テロ対策法で、緊急に法案を成立したいと政府は言って
おりますが、今お聞きのように一三七三、これはテロ資金の凍結の問題です。既
にもうアメリカとかイギリスは、二十七、個人、団体をまた特定して、新たに、百六
十五以外に。その対策、もう始めています。こんな簡単なことじゃないですか。国
会へ諮って与野党で議論するような問題じゃないでしょう。政府が早急に取り組
める問題じゃありませんか。
 総理、どうですか、これ。急いで告示をする手続をしたらどうですか、総理。
○国務大臣(塩川正十郎君) お尋ねのこの一三七三でございますけれども、
この内容につきましてちょっと詳しく申し上げますと、個々の、個別の名簿のリス
トを出してきたものではなくて、こういう手段でやろうという包括的なことを言って
おるのでございます。そこで、先ほども私申しましたように、国連決議、すなわち、
今一三三三でやりました決議に基づくリストは来ておりますので、九月の二十二
日に外務省は告示を出しました。これに基づきまして私たちはすぐに金融庁と相
談し、実施をいたしました。そして、三百二十の金融機関からの報告を受けまし
た。
 そこで、あと追加名簿が必要になってくるわけでございまして、各国がやってお
りますのは、それぞれの国が独自で今までに持っておりますところの麻薬等の洗
浄対策、そういうもの等に準じて今度のテロリスト関係の名簿もこれをやっていこ
う、積極的にやっていこうということをやっております。
 我が国としても、追加名簿等についての処理、あるいは現在やっておりますこと
について外務省の告示が近く出ると思うのでございますが、そのためには、何か
の国連決議もしくはこれにかわるG7の決議というものが必要です。それを受け
て外務省が告示を出すということになってまいります。
 先ほど申しましたように、国連決議一三三三号によりまして外務省が告示を出
したのでございますから、今度もそういうものが必要になってきますし、それがき
のう、おとといでございますがG7で決定いたしまして、各国に通知がございまし
た。それで、追加名簿が出てくると思っております。出ましたら、おっしゃるよう
に、一三七三の決議に基づいて実施していくということでございます。
○平田健二君 いや、財務大臣、この一三七三のリストは自国でつくるんです
よ。日本でつくるんです。アメリカはアメリカでつくるんです。アメリカはすぐ二十七
の個人、団体を指定しました。一三三三と一二六七で百六十五ですね、それに
追加をして、アメリカはこの決議を受けて、一三七三の決議を受けて新たに二十
七の個人と団体を指定したんです、これはアメリカ独自で。
 ですから、どこからくるという問題じゃないんです。日本の国が独自で、自分でリ
ストをつくって告示をしなきゃいかぬということなんですが、いかがでしょうか。違
いますか。
○国務大臣(塩川正十郎君) その分につきましては、我々は麻薬関係のやつ
がございますので、タリバン関係のものとひっつけてやっていますし、もうおっしゃ
るように、それは十分に参考にしてやっていかなきゃならぬと。当然でございま
す。
○平田健二君 いや、この一三七三のリストは日本国が独自でつくるんですよと
いうことを聞いておるんですが、いかがですか。つくるんですか。早急につくらぬと
いかぬのじゃないですかということを聞いておるんです。いかがですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 当然、我々は監視する状態にございますので、
つくっていかなきゃならぬと思っております。
○平田健二君 総理、今ずっとやりとりを聞いておって、どういうふうに感じたの
かちょっとお尋ねをしたいんですが、あらゆる手段を講じると総理はもうあらゆる
機会でおっしゃっておられるわけですから、こういった軍事的な面じゃなくて、こう
いった資金の凍結をするとか、これは国会でいろいろ議論する問題じゃないわけ
ですから、政府でできるわけですから、早急に取り組むべきじゃないですか、い
かがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 早急に取り組んでいるんです。しかし、資
金として、これが麻薬資金だと、不明瞭な資金だと、どのような資金だと把握する
のに実に難しいんです。
 そういうことで、各省庁が連携をとりながら、果たしてこれがタリバンの資金だろ
うか、ウサマ・ビンラーディンの資金なんだろうか、麻薬資金といっても、それがす
べてにテロリストに直結しているものも、ないのもあるんです。それを日本の金融
機関だけで全部把握できるかどうか、その確認というのはとれるのかとれないの
か。とれるのもあればとれないものもあるんです。そういう連携をとりながら、早
急に進めなきゃいかぬということで今準備を進めているところでございます。
○平田健二君 一二六七は二年かかっておるんですよ。その間に資金全部出
しますよ、これ。そうでしょう、二、三日前の新聞に出ておるじゃないですか、こ
れ。ぐずぐずしておれば、時間がたてばたつほど資金はどんどんどんどん出てい
くんですよ。何もしていないということじゃないですか、日本は。いかがですか、財
務大臣。
○国務大臣(塩川正十郎君) それは、恐らく平田さんは、日本にたっぷりとタ
リバンの資金があって、それがどんどん出ていってしまうんだと、こう思っておら
れるかもしれませんが、その点がまだまさに不確定的な問題でございまして、該
当する名簿が、らしいという名簿も三人はわかった程度で、しかもそれが本人か
どうかの確認がまだとれておらないと。先ほど申しましたとおりなので、その点に
ついて今急いでやっていきたいということでございます。
 それと同時に、現在、各金融機関におきまして、そういうまあいわゆる外国語
関係の名簿についてもやっておりますけれども、これはしかし大変な人権問題と
も相関連してまいりますので、そこで何かの決議が必要だということがあって、国
連決議並びにそれが間に合わない場合はG7の決議が必要であると。それを受
けて正式に外務省が関係省庁に要請してくる、それは告示で出してくる、こういう
手順でございます。その手順は急がなきゃいかぬのでございますが、何分急激
でございましたので若干おくれておることは我々も承知しておりますが、急いでそ
れは実施していきたいと思っております。
○平田健二君 この決議は一三六八とは違うんです。強制力を持った決議なん
です。国連憲章七章第四十一条の強制措置を含んだ決議なんです。ですから、
そこらも含めてしっかりやはりこれはやっていかなきゃいかぬというふうに思って
おります。即やるべきです。約束してください。そんな二年もかけないで、いつまで
にやるか、いつまでにできるのか、一回ひとつ財務大臣、お願いします。
○国務大臣(塩川正十郎君) それはもうおっしゃるとおりでございまして、我々
も懸命に努力して早急に実施いたします。
○平田健二君 外務大臣、またお尋ねします。
 衆議院の予算委員会でも、今回のテロ防止策法案について新たな国連決議が
必要ではないですか、こういう質問があったと思います。やはり、自衛隊を海外
へ派遣するわけですから、やっぱり強制措置、国連第七章第四十一条、二条の
強制措置を伴った武力行使容認の決議が必要だと思いますが、日本から要請
する、働きかけをするということは考えておりませんか。
○国務大臣(田中眞紀子君) 新たな国連決議についてのお尋ねでございます
けれども、今アメリカとかイギリスは個別的及び集団的自衛権の範囲内でやって
おられるわけでございますし、それから、私どもはとにかく日本の憲法の範囲内
においてアクションをとるということでございます。
 そして今現在も、平田委員よく御存じのとおり、いろいろな決議が安保理でされ
ておりまして、先ほど来おっしゃっている一三六八ですね、あれを含めてもう六本
の安保理決議が成立しておりますので、それだけで十二分であるというふうに考
えます。
○平田健二君 努力をされるということはしないということですか。決議に向けて
日本国の外務大臣として、日本国としてやはり国連決議は必要ですよという努力
をしないということですね、いかがですか。
○国務大臣(田中眞紀子君) 今ほども申し上げましたけれども、日本は武力
の行使はしないわけでございます。したがいまして、そもそも国連の決議というも
のは必要としないということでございます。
○平田健二君 もう時間も大分経過しましたので次に行きますが、テロ対策支
援法、これは委員会で十分議論をいただければいいんですが、一応閣議決定さ
れましたので、お尋ねをいたします。
 国会の事前承認です。
 PKOでもない、周辺事態でもない、現在のところ、今、外務大臣も御説明のよ
うに、新たな国連の決議もない。その中で自衛隊を海外へ派遣する。だったら、
少なくとも国会の事前決議は必要じゃないでしょうか。基本計画を国民の前に明
らかにする、国会で事前承認をするということは必要じゃないでしょうか、総理、
いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今回の新法案は、九月十一日に発生した
テロに対する対応の措置でございます。
 これについて今御審議をいただくわけでありますので、その審議そのものが、
二年たったらばという時限的になっておりますし、この事態が解消されれば自然
的にこの法案はなくなるわけですね。
 そういう点からも、今回、この十一日に起こったものに限定した法案であります
ので、私は、審議によって法案となれば、その中で対応していくのが適切ではな
いかなと。新たに事前承認、事後承認という意見もございますけれども、これに
ついては審議を十分していく中で、その決定を受けて、その範囲内での措置であ
りますので、それが一つのシビリアンコントロールになっておるのではないかとい
うふうに考えております。
○平田健二君 そういう考え方もありましょうけれども、国民は、PKOでもない、
周辺事態でもない、そして自衛隊は遠くインド洋まで行く、あるいはどこかの国へ
上陸をする、こういう法律ですから、やっぱり国民の皆さんに事前に明らかにし
て、国会でそれならいいと、事前承認をとるのは、これは私は、そう総理、事後承
認だなんて言わなくて、すんなり事前承認をとる、自信を持って総理、出したらど
うですか、事前承認をとるということで。
 もう一度、いかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) そのような意見があるということは承知して
おります。そういう国会の議論を踏まえて基本計画を練って政府がやるんですか
ら。
 私は、国会の中で過半数以上の支援を得て賛同を得ないとこの法案は通らな
いわけですから、私は、そういう議論を踏まえて政府が措置をとる、その政府を
国民が信任してくれる、あるいは国会の審議にはみ出しているようなことをやれ
ば、恐らく国民も反発するでしょうし、その辺は審議の中での御意見を政府も聞く
わけですから、しかも賛成多数でなきゃこの法案は通らないんですから、もっと国
会議員自身を信頼していただいていいのではないか。
 それによって、国民から支持を得ている小泉内閣がどういうことをやるか、審議
をはみ出すようなことはないということで私は御理解いただけるんではないかと。
事前承認を得るべきだという意見は意見として、立場はわかりますけれども、そ
うでない意見もあるのではないかと。
○平田健二君 総理、今、自信満々でお話しされましたが、そんな自信がある
んですから、私だったら、総理は、小泉総理は必ず事前承認を求めると信じてい
ますので、よろしくお願いします。
 総理、総理はたびたびいろんな場面で、武力行使はしない、武力行使はしない
んだと言いますが、総理の想定しておる武力行使とはどういうことですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 自衛隊が武力をもって攻撃する、武器をも
って攻撃するということでしょうね。
○平田健二君 私は防衛の専門家ではありませんのでお聞きしますが、例えば
一般的に武器弾薬を輸送するとか、兵たんですね、医療行為をするとかというの
も一般的には、国際的にはそれは武力行使と一体としておるから武力行使だと
見られておるようですけれども、そういう認識はございませんか、いかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 法的な定義については専門家に任せます
が、政治論として、政治家として武力行使といえば、軍隊が武器をもって攻撃す
るということでしょう。
○平田健二君 総理、総理は、またあるときにはこういうことを言っておるんです
よ。日本だけが一切の犠牲を出さない前提で取り組むことはできない、ある程度
の犠牲は覚悟する必要がある。ある程度の犠牲とは何なんでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今の世の中、テロ攻撃を受ければだれだ
ってある程度の犠牲を覚悟しなきゃならない、そういうことであります。
○平田健二君 それとは違うんですね、総理の言っておるある程度の犠牲とい
うのは。自衛隊を海外へ出すんですよ。自衛隊だけですから。自衛隊員の生命
に危険が及ぶということですか。総理が想定しておるある程度の犠牲とはそれじ
ゃないんですか。一般日本人、それはみんなそうですよ。いつどこでテロがある
かわからない、どんな犠牲者が出るかわからない、それは一般論としてわかりま
すけれども、テロ支援法の中で議論をしておるときに、ある程度の犠牲をというこ
とは、そこに参加をする人が、生命が危険がある、及ぶということじゃないんです
か。自衛隊の皆さんに、自衛官の皆さんがその生命に危機が及ぶということじゃ
ないんですか。いかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) テロというのはいつどこで起こるかわかり
ませんから、自衛隊員のみならず、難民支援に出ている民間人でも犠牲が出る
場合があるでしょう。あるいは新聞記者でも報道ジャーナリストでも、危険、命を
冒さなきゃならない面もあるでしょう。そういう面においては、自衛の措置として自
己保全のためにしかるべき防護体制をとるのは必要だと思っております。
○平田健二君 私は、NGOだとか新聞記者の皆さんとか、世界じゅうにいらっし
ゃる皆さんのことを言っておるんじゃないんですよ。テロ対策法で、法律で決め
て、そして日本の国が派遣をするんです。これは自分の意思じゃないんですよ。
国の意思で行くんですよ。そのことを履き違えていませんか。総理、いかがです
か。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それはある程度の犠牲を覚悟して皆さん
行っていただけるわけですね、協力していただく方。それは自衛隊を問わず、NG
Oを問わず、一般市民問わず、きつい、苦しい、ある面においては汚いと言われ
るような仕事に献身的に取り組んでいる方ばかりであります。
 自衛隊を出す場合は、場合によっては一緒に活動している方、そして自分が襲
われる場合、いついかなる事態があるかわかりませんから、それに対応して、自
己防衛的な、仲間が襲われた場合には助けようという最小限度の武器を持つこ
とが必要ではないかと。その武器がどうだこうだとかいうのはまた専門家に任せ
ますが、それは自衛の範囲内で、他国に攻撃するような武力行使じゃないと、そ
の辺は政治家の知恵として常識的に私は議論した方がいいと思うのであります。
○平田健二君 総理、これは私ごとですけれども、この年になりますと、何組か
結婚の仲人を、媒酌人するんですよ。私が媒酌人をした中に自衛官の方がいら
っしゃいまして、多分、今度のテロ対策で出動するんじゃないかしらと危惧してお
るわけですね。行くとか行かぬとかわかりませんが、最近、子供もできた。先日、
電話が来まして、大変心配しておると。できるなら行かない方がいいんだけどとい
う奥さんの、若いお母さんの声でした。
 私は、総理の言わんとすることはわかります。でも、国民の大多数、特に自衛
官の方、もちろん使命感に燃えて、皆さん一生懸命仕事をすると思いますが、御
家族の皆さん、取り巻く人たちはやっぱりそういう気持ちもあります。そのことを
含んで、やっぱり政治家として何ができるかということを十分考慮に入れて法案
の審議を、テロ対策法案の審議をしていただきたいと要望していきたいと思いま
す。
 次に移ります。
 狂牛病についてお伺いをいたします。
 狂牛病の問題は、実は九六年の四月にこの参議院予算委員会で議論になっ
ておるんですね。当時、エイズの問題が大変重要な課題として取り上げられてお
りました。それに関連して、この狂牛病の問題が取り上げられました。当時の議
事録を見ますと、農水大臣に対してこう質問しておるんです。本当に日本の牛は
狂牛病になっていないんでしょうね、農水大臣。お答えとして、我が国ではこれま
で狂牛病の発生事例はございません。質問者が、そう簡単に信用するわけには
いかない。政府は、情報や対策は完璧でありますというふうにお答えをしておる
んですが、狂牛病が発生しました。
 大臣、所感、お考えありましたら。
○国務大臣(武部勤君) 起こり得ないと思っている甘い認識が私は今度の一
番大きな問題だと、かように認識しております。
 つまり、八月二日に起立不能の牛が発生して、五日に獣医がこれは予後不
良、屠畜場に持っていった方がいいと言って、そこで屠畜検査が行われました。
診断は敗血症ということであります。屠畜場、食肉衛生検査所でもBSEを疑う場
合にはそこできちっとした検査をして、そして検査後全部焼却処分というマニュア
ルになっているんです。そうでありながら、敗血症ということで屠畜場から加工場
に回っていたと。一言で言うと、危機意識が甘かったということは、私はこれは認
めざるを得ない事実だと思います。
 その上に立って、検査体制というものに万全を期さなきゃならない、屠畜場から
心配な牛が食用にもえさ用にも絶対出ないという体制をしこうということで、農場
で飼われている牛も中枢神経症状のある牛は、これはすべて検査し、焼却処分
にすることにいたしました。
 それから、厚生労働省が、私どもは全頭検査ということを要請しておりますが、
三十カ月齢以上の牛を全頭検査して、そして、その結果によって大丈夫なものだ
け市場から出ていく、市場へ出ていくという体制をとったわけであります。したが
いまして、現時点においては、心配な牛が食用にもえさ用にも回らない。
 なお、えさ用については、国産物についてもすべて製造、出荷を停止するという
措置を十月四日にとりました。
 いま一度申し上げますが、認識の甘さがこういう問題を引き起こしていると。し
たがいまして、その教訓、反省点に立って、二度とこういうことが起こらないような
体制づくりに今全力を挙げている次第でございます。
○平田健二君 狂牛病が発生して農水省が、九月ですか、検査をされました
ね。どのような方法で一体何人の検査官が全国の何頭の牛をどういう検査をし
たのか、ちょっと教えてください。
○国務大臣(武部勤君) 五千八百人の家畜防疫員、獣医師さんたちに総出で
検査に入っていただきました。農家戸数はおよそ十三万六千余戸ですね。それ
から、頭数は四百五十九万余でございます。
○平田健二君 何日間。
○国務大臣(武部勤君) これは三十日までの間でございます。
○平田健二君 期間。
○国務大臣(武部勤君) 期間は十二日から三十日までと、このように認識して
おります。
○平田健二君 その検査官は狂牛病の牛を実際に見たことがあるんでしょう
か、いかがですか。
○国務大臣(武部勤君) それは、その方たちは専門医ですから、狂牛病は、
今度発生した牛、これ以外に今のところはないんですね。ですから、見たことは
ないと思いますが、しかし、五千八百人の獣医師は、狂牛病はどういう症状で、
どういう状態かということは十二分に承知の上で検査していると、かように認識し
ております。
○平田健二君 五千八百人の検査員が四百五十万頭の牛を約二週間で検査
をした。常識的に考えて、一日に二百とか三百とかという牛をだっと見るわけです
ね。しかも、千葉で発生した、狂牛病が発生したときの獣医師の方の判断は、い
や、これは敗血病だと、こう言っているわけですね。私は、ちょっと検査、もちろん
検査したことはいいことですけれども、それで大丈夫だということになりますか、
国民の皆さんは。いかがですか。
○国務大臣(武部勤君) 再度申し上げますが、すべて検査して、そしてそれで
大丈夫だという、それを確かめるために、九月二十日の通達で、中枢神経症状
のある牛、つまりBSEを疑わなくても立てない牛等についてはすべて検査してい
るんです。はっきり申し上げて七頭おります。それはすべて検査して陰性でありま
した。
 さらに、屠畜場で、屠畜場に入ってくる牛、これは三十カ月齢以上は厚生労働
省は全頭検査してから出すと、そこではっきり検査してから出すという体制をとっ
ているわけです。なお、それまでは出荷を繰り延べるようにというような措置を農
林水産省はやっているわけであります。ですから、その四百五十九万頭の牛の
検査ですべてだとは思っておりません。
 なお申し上げますが、そこで使ってはならないえさを使っているかどうか等も見
ているわけでありまして、そのことも後で御質問があろうかと思いますが、一部出
ているわけであります。
 ですから、我々はそれですべてという体制じゃない。それじゃ絶対とは言えない
から、絶対的な体制をしくための諸般の対策を講じているという次第であります。
○平田健二君 感染源、感染ルートの特定はできたんでしょうか、大臣。
○国務大臣(武部勤君) まず、申し上げますと、このBSEというのは、狂牛病
にかかった牛の脳とか目とか脊髄、小腸の一部、こういったものが原料になって
いるとされる肉骨粉、これを牛が経口摂取した場合に感染すると、こう言われて
いるわけです。これは、英国の場合には同居している牛で感染するのは三%だ
と、このように言われております。
 そこで、今度の牛がどういう経路でえさを摂取して、そしてBSE感染牛となった
かということを今徹底検査しておりまして、やはり心配されるのは輸入肉骨粉で
あろうと、こう思いまして、そういった飼料の経路を徹底追求していくということが
非常に大事だと、このように思っております。あるいはどこかで、今までの検査で
は、調査では配合飼料等に入っていないということでありますし、もう一つ申し上
げますと、同居していた牛はすべてシロというふうに判断していいという、つまり七
十頭については全部検査しました。これは全部病理的な組織の検査も陰性で
す。それからエライザ法の検査も陰性です。
 心配されるのは、さらにもう既に廃用になっていたり、この世にいない牛です
ね。こういった牛がどういうふうな形で処理されているのかというところまで今徹
底検査をしておりますが、これは共済等に診断書などもあります。そういったもの
も今徹底的に分析しておりますが、現時点では、六十六頭についても、そういっ
た診断書によれば、BSEを疑うようなそういう症状ではないとされておりますが、
なお絶対かどうかということを徹底追求させております。
 なおまた、そのほかにも原因というのはないのかどうかというようなことについ
ても、もうありとあらゆるものを全部出せということで今検査、追求しているところ
であります。
○平田健二君 感染源の特定と、そのあれはどうなんですか。感染ルート、特
定できたんですか。そのことだけでいいです。特定できたかできないか。
○国務大臣(武部勤君) 現時点では感染ルートは特定できておりません。
○平田健二君 感染源も。
○国務大臣(武部勤君) 感染源も特定できておりません。
 ただ、これまでの識者等の意見は、肉骨粉等を、いわゆる摂取してはならない
肉骨粉を摂取したのではないかと、このように言われております。
○平田健二君 お手元に厚生労働省と農林水産省が出したパンフレットがお配
りしてありますが、今、大臣おっしゃいましたように、感染源も感染ルートも特定
がまだできていないんですよね、できていないんですね。
 この文書を見ますと、「牛海綿状脳症とはこんな病気です。」と書いて、ずっとあ
りまして、牛が、この病気にかかった脳、脊髄云々、こう書いて、そういったもの
がまざったえさを食べなければこういう病気にはなりませんと、こう言っておるわ
けですね。
 ところが、先日、これは私も直接見ましたけれども、千葉の牧場の方も北海道
の方も、うちの牛には肉骨粉は食べさせておりませんとはっきり言っておるんで
すよ。白井のいわゆる一頭出ましたね、狂牛病が。あの牧場主も、この牛にはう
ちは肉骨粉は食べさせていないと明言しておるわけですよ。
 だけれども、これを見ますと、肉骨粉を、こういったものを食べなければ狂牛病
にはならないと、こう書いてあるんですね。どちらが本当なんですか、これ。狂牛
病というのは肉骨粉しかないんですか、感染源が。それ以外にないんですか。そ
れが知りたいんです、実は。
○国務大臣(武部勤君) このパンフレットのことについてまず申し上げます
が、英国のマウス接種試験、英国は十八万頭以上出ているんですね、ここで脳、
目、脊髄、小腸の一部、これ以外は感染性が認められないという知見を発表して
いるわけですね。それから、これに基づいてOIEも、この危険部位を除いては輸
出しても構わないと、こういうことになっているんです。しかし、日本はもちろん輸
入を禁止しておりますが。したがいまして、そもそも牛肉、牛乳、乳製品は、これ
は一〇〇%安全だということはそういった根拠から言えるということで、そのよう
なパンフレットをつくっているわけでございます。
 今、委員指摘の肉骨粉を摂取した牛以外にいわゆるBSEの感染に係る原因
はないのかと。私もそのことが一番疑問でありまして、何度も何度もそういうよう
な話をしているわけです。私も素人ですから、これ以外のことは絶対ないのかと
いうようなことを何度も言っているわけでありますが、今度の牛についてはそうい
う心配はないと、肉骨粉しか考えられないと。つまり、病理的に注射だとかそうい
ったもの、どうなっているんだという、そういうことも追求しています。
 一般論としては、動物の医薬品の中にそういった懸念のあるものがあるという
報告を受けておりますが、そのことについても、今度の牛についてはこれまでの
診断結果、これはもう長年の経過からないと、こういう報告ですから、ですからま
すます私どもはどうして感染したのかということはこれは徹底追求しなきゃならな
いと。こういうことで、その感染源でありますとか、えさのルートでありますとか、他
に原因はないかと、どうかということを今後徹底追求、究明していかなきゃならな
い、これは迷宮入りにはしてはならぬという決意で臨んでいます。
 しかし、もう一度申し上げますけれども、そのパンフレットが間違いだということ
ではありませんで、牛肉、牛乳、乳製品は一〇〇%安心であるということは、これ
ははっきり申し上げますから、そのことは御理解いただきたいと思います。
○平田健二君 いや、その目とか脊髄とか腸とか食べなければ、それ以外のと
ころは安全だということはわかります。それはわかりますが、しかし狂牛病にかか
る、感染するというのは、ここに書いてある、食べなければ、えさを食べなければ
かかりませんよと書いてあるじゃないですか。そして裏には、安心ですよでしょう。
 やっぱり国民が見たら、じゃ日本で発生した狂牛病はどういうところから来たん
だろうか、発生源もわからない、感染ルートもわからない、パンフレットにはそれ
以外のところ、ここを食べなければ安心だと書いてあるけれども、むしろこれは、
出すことはいい意味で国民に安心を与えるということでは私もいいと思うんです
が、よく読むと、ちょっと違うなという印象を受けませんか。
○国務大臣(武部勤君) 何度も申し上げますが、屠畜場から危ない牛を絶対
出さない、人の健康に影響を与えないということを第一に考えて、厚生労働省と
一体となって対策を講じてきているんです。
 そこで、十九日には厚生省が、三十カ月齢以上のものは全頭数検査してから
出荷させるという、そういう体制を明らかにいたしました。それまでは、屠畜場に
牛を入れない、そのためにえさ代等を生産者に支給するということを農林水産省
はやりました。しかし、それでも入ってきたらどうするんだ、持ってきたらどうする
んだという心配があるということで、さらに厚生省は、屠畜場に運んでも検査しま
せん、検査できませんというような、そういうような通達も出して、現時点では入っ
てこない体制になっているわけです。
 それからなおかつ、牛舎にいる牛も、BSEを疑う牛だけではなくて、立てない牛
など、今度の検査というのは幅広くやらなかったところが、廃棄処理してしまった
ところが問題なんですから、ですから心配される牛は全部検査しなさいと。その
後、九月二十日以降、七頭の牛が検査され、そしてすべて陰性で、処分は焼却
処分しているわけです。
 そういうことで申し上げているわけでして、感染源はそれはこれからどの程度か
かるかわかりません。これはもう徹底究明し、迷宮入りはさせないということで厚
生労働省と我々は臨んでいるわけでありますけれども、牛肉、牛乳、乳製品は大
丈夫だというそれはパンフレットでありますから、このことは間違いありませんの
で御理解いただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) この狂牛病の病気は口から入るという以外に感染は
しない、感染という言葉がいいかどうかはわかりません、ビールスや細菌ではな
いわけでありますから伝播という言葉の方があるいはいいのかもしれませんけれ
ども、とにかく口から入るということによって起こるということに、今の科学的な水
準からいきますとそうなっております。ですから、今回出ました牛も何らかの形で
口から入るものの中にそれを起こすものがあったんだろうということは思えるわ
けでございますが、しかしそれが何であったかということをきちっとしなければなら
ないという今の農林水産大臣のお言葉はそのとおりというふうに私も思います。
 そして、これから先、やはり口から入る、入れるもの、それはえさというだけでは
なくて、薬のたぐいも含めまして全部それを点検しなければならないというふうに
思いますし、ましてや今度はそれが人間の方に伝播してはいけませんから、我々
厚生労働省といたしましては、その牛の問題の徹底的にそこを究明して、そして
もう疑わしいものも全然そこからはカットする。外国のものはそうしているわけで
ございますが、残念ながら日本にはこれが起こっていなかったものですから、日
本の国内までそれができていなかったわけでありますので、日本もそこは明確に
することにいたします。そして、水際でそこをきちっとせきとめたいというふうに思
っている次第でございます。
○平田健二君 狂牛病が発生したことによる経済的な損失といいますか、この
ことについてちょっとお伺いをしたいんですが、農水省、厚生労働省、そして経済
産業省、それぞれわかる範囲でお知らせをいただきたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えをさせていただきますけれども、経済産業
省といたしましては、小売業、それからその関連、その実害がどのぐらいあるか
ということは詳細にはまだ把握できておりません。しかし、現実には大変厳しい状
況になっておられる小売業者、関連業者はおられます。
 そこで、十月四日に私どもとしては相談窓口と、それから金融面での支援の体
制を整えさせていただきました。これは、全国の私どもにございます経済産業局
の窓口、それから政府系三金融機関、さらには商工会議所、それから商工会、
こういったところにしっかりした窓口をつくりまして、今御相談と金融支援の相談
を受けさせていただいております。十月四日から現在まで百七十件から御相談
をいただいておるところでございます。
 そこで、金融支援といたしましては、やはりこういったお困りの業者の方々にし
っかりとした貸し付けをしなければいけない、こういうことで別枠を設けまして、そ
して商工中金、そして中小企業金融公庫では八千万円、そして国民金融公庫で
は四千万円の枠を設定して積極的に御相談に応じております。
 さらにまた、これに対してはいわゆる信用保証制度のセーフティーネットの別枠
を設けなきゃいけない、こういう形でそれぞれ今具体化を進めておりまして、今週
じゅうに対応をさせていただこうと思っております。
 したがいまして、当省関係で、御質問の一体どのぐらいか、こういうことはこれ
からさらに全国にネットを張っておりますから、そういったところを通じて私どもは
集計をしてまとめていきたい、このように思っております。
○国務大臣(武部勤君) 私は、先日北海道に行ってまいりましたけれども、こ
れはもう深刻という言葉では言いあらわせないほどの状態でございます。取引価
格は相当落ち込んでおりますし、取引そのものが成立しないというようなそういう
市場もあります。
 また、主要な量販店の牛肉の売り上げは三割から五割減少しているというふう
なそういう例もありまして、生産者はもとより、畜産物の流通販売業者、畜産副産
物業者、食品産業、外食産業など、関係業界に対して著しい風評被害の影響が
出ている、かように認識しておりまして、それらに対する緊急対策を今講じようと
その中身を詰めているところでございます。
○国務大臣(坂口力君) 現在のところ、まだその集計はできるところまでは至
っておりませんけれども、私の方は薬品、化粧品、そして食品と、多範囲に調査
はわたっているわけでございますし、そしてその皆さん方にもかなり自粛をしてい
ただきましたりするところがあるわけでございますので、かなりな御迷惑をかけて
いることだけは間違いないというふうに思っております。
 例えば、化粧品から果たしてうつるのかということは、今のところ学問的にはわ
かっておりません。しかし、せっかくきれいになろうと思って皆さんがお使いをいた
だいておりますのに、狂牛病になったと言われましたらこれは大変なことでござい
ますので、学問的なことはわかっておりませんけれども、しかし前もってこれは諸
外国からの輸入もことしのもう最初から、去年の十二月から禁止をさせていただ
いていると。そういうことにおきましても、かなりな経済的に御負担をおかけをして
いるというふうに思っております。
○平田健二君 坂口厚生労働大臣、立ったついでにもう一問聞かせてください。
 厚生省は五日に、人体に影響があると思われる製品の自粛、自主回収を要請
しました。なぜ自粛なのか。今日までさんざんこれでいろんな問題が出てきて、農
水省は一度出した要請を罰則つきに変えておるんですよね。変える必要はあり
ませんか、自粛じゃない罰則つきのものに。
○国務大臣(坂口力君) 薬品でありますとか化粧品というのは、いかなるもの
を使っているかということが明確になっておりますので、これはこちらからぴっしり
と言うことができるわけでございますが、しかし、食料品の中身というのは何と何
が使われているのかということは、正直なところ厚生労働省としてもこれはつか
んでおりません。
 そして、それぞれの食料品について、先ほどお話がございました脳、脊髄、目
あるいは腸の一部といったようなところをお使いになっている。しかも、諸外国か
らそれが入ってきただけではなくて、日本の中でのものでもそれが使われてい
る。外国からのものはもう十二月からは禁止しておるわけですから、昨年の十二
月から。ところが、そうではなくて、日本の中でのものでそれでお使いになってい
るものがあるならば、それは自主的に、それは一度お調べをいただいてお出しを
いただくということ以外に、今我々として全部ストップというわけにはいかないもの
でございますから、お願いをまずしたと。
 しかし、これから先の問題につきましては、明確に法的にもしていきたいという
ふうに思っております。これは、現在の段階の流通をしておりますものにつきまし
てはそれ以外に方法がなかったと、こういうことでございます。
○平田健二君 農林水産大臣と厚生労働大臣にお尋ねをいたしますが、最後
になりますけれども、この狂牛病は。
   〔委員長退席、理事野沢太三君着席〕
 今いろんな対策をおっしゃいました。その対策をずっと進めていけば、いつまで
に狂牛病を根絶することができるのか。大変難しいと思いますが、見通しをお聞
かせいただいたら幸いですが。
○国務大臣(坂口力君) 厚生労働省の範囲としましては、屠畜場以後の話で
ございますから、この十月の十八日から、これは三十カ月以上のものにつきまし
ては全部調査をするということにいたしまして、そしてそこで陽性のものはそれは
全部廃棄をするということにしたいというふうに思っています。
 ただ、今までに、諸外国から去年あたりまでの間に、いわゆる肉骨粉というんで
すか、そうした飼料が入ってきていた時期があるわけでありますから、それらによ
って感染をしている牛がいるとすればそれはそこでチェックはいたしますけれど
も、しかしそれが発生しないと言うわけにもいかない。だから、そこは全部これか
らチェックをいたしますので、いいのも悪いのも全部チェックいたしますから、これ
からは、十八日以降は明確になるだろうというふうに思っております。それ以外
のものというのは外国からのものでありますから、これは今のところもう既に輸入
を禁止いたしておりますので、これは大丈夫というふうに思っています。
 ですから、十八日で一つの、それ以後は安全宣言ができるのではないだろう
か。ただし、先ほど申しました、既に食べてしまったものの中でどうかという問題
はありますけれども、検査によってそれは水際で予防することができる、こういう
ふうに思っています。
○国務大臣(武部勤君) 厚生大臣の御答弁のとおり、今後狂牛病は絶対発
生しないのかということについては、絶対発生しないとは言えません。それは今
説明されましたように、輸入肉骨粉等を食べて、潜伏期間が二年から八年あると
いうことですから、既に食べてしまっている牛がいるかもしれない。
 そこで、今後は、その肉骨粉が原因であるとするならば、もう今後は一切輸入
物も十月四日から停止、それから国産物も製造、出荷も停止という措置をとりま
した。ですから、これから新たに狂牛病が出るという、そういう体制ではなくなった
ということは私は言えると思うんですね。これから生まれてくる牛から狂牛病が出
るということはなくなった、このように言えると思うんです。
 それからもう一つ、狂牛病ということに対して私のところにメールが来まして、一
体どういうことなの、どうしたら狂牛病になるの、このことを大臣は全然テレビでも
説明していないじゃない、こういうことですから、この機会に申し上げさせていただ
きますが、今、厚生大臣、お話ししましたように、狂牛病というのはいわゆる空気
伝染とか接触伝染とかするウイルスとは違うので、いわゆる脳とか目とか脊髄と
か腸の一部とか、こういった危険な部位を含むえさ、これに異常プリオンが発生
するわけであります。
 どの程度の確率があるのかということですが、B・J・フォード著の「狂牛病の全
て―狂牛病とその人類への危険」というところのものをちょっと申し上げますと、
クロイツフェルト・ヤコブ病への感染の可能性は、英国の例ですが、五百万人に
一人、つまり十八万頭以上出ている英国で、しかも脳とか、今申し上げましたよう
な危ないところを食べる習慣、日本にはありませんが、英国には結構あるそうで
す。そういうところで五百万人に一人。それから、英国ではインフルエンザに感染
して死亡するリスクが五千人に一人だというふうにこの著書は言っております。
 したがいまして、我々はこれから絶対屠畜場から危ない牛は外に出さない、こ
れは厚生労働大臣がおっしゃったとおりです。同時に、安心していただくために
は肉骨粉を全面停止という措置をとりました。さらに、一番大事なことは感染牛
がどうしてBSEに感染したかということの徹底究明。この間もある新聞記者から
もう迷宮入りでしょうと、こういうような話がありましたけれども、それは絶対させま
せんから。
 そういうことで、ぜひ安心していただきたいと、もうこれは国民の皆様方に向か
って申し上げているわけでありまして、少し時間をとらせていただきました。
○平田健二君 国民に、食べるものですから、毎日毎日国民が食べることです
から、やはり安心を与えるということが必要だと思いますので、どうぞ時間を使っ
てじっくり国民の皆さんに説明をしていただく、いいことだと思いますよ。ぜひやっ
てください。
 実は、オーストラリアにおける狂牛病の進入防止措置というのをお手元に資料
をお配りしておるんですが、これに詳しいのは我が同僚の大橋議員ですので、後
ほどこのことについて御説明をちょっとしていただくと思いますので、どうぞ事前
にお読みください。
 次に、雇用対策についてお伺いをいたします。
 坂口大臣、今日まで歴代内閣で七回以上にわたって雇用対策を、特別雇用対
策をずっと実施してきたんですけれども、いずれも根本的な改善に至っていな
い。そればかりか、雇用情勢はむしろ悪化をしておるという私は認識をしておりま
すが、実効性のない雇用計画を次から次へ出してきて、結果的に今、史上最悪
の失業率だと思います。どこに今日までの雇用政策の欠陥があったのか、ぜひ
反省を含めてお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 雇用政策と申しますのは、これはもう平田議員も本
当によく御存じのとおりでございまして、これは単なる失業対策ではなくて、そのと
きの経済の動向によって大きく左右されるわけでございます。したがいまして、そ
れは経済の動向と雇用対策がセットの話でございます。
 今まで、御指摘をいただきましたように百万人雇用対策でございますとか七十
万人雇用対策でございますとか、何度かの、出していただいたことも事実でござ
いますが、そうしたものがその時々の全体の経済状況に影響を受けまして、そし
て計画どおりにいかなかったという事実もあることを私たちは十分これは反省を
しなければならないとも思っているわけでございます。それは、その時々の雇用
情勢に、経済情勢に合った雇用政策を立てていかなければならないということだ
ろうと思います。
   〔理事野沢太三君退席、委員長着席〕
 ただ、昨年の五月に出しました雇用対策等は、三十五万人を目標にして三十
二万人その中で雇用を創出いたしておりますから、かなりいい線を行っていると
ころもございます。したがいまして、これからの雇用政策のあり方というものを、
今までとは違ってその時々の経済政策とよくマッチをした内容にしていかないとい
けない、マッチをするようにしようと思えばなかなかそれは困難がつきまとうことも
事実でございますけれども、そのようにしていかなければならないと思っていると
ころでございます。
○平田健二君 坂口厚生労働大臣、結局、今日までの雇用政策がうまく機能し
ていない。確かにその時々の経済状況によって雇用情勢は変わってくる、これも
わかります。でも、その都度その都度、もう七回にわたって歴代内閣がやってき
たわけですね。やっぱりその反省がないといけないと思うんですが、ぜひ今度の
新しい雇用政策を実効性のあるものにしていただきたいなというふうに思ってお
ります。
 総理。総理は、衆議院、参議院の本会議でもそうなんですが、求職数はたくさ
んあると、新規求人数は年間で七百二、三十万人以上あるんだと力説をされて
おりますけれども、だったらなぜ失業率が上がってくるのか、ぜひひとつ御説明
いただきたいんですが。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 求人数と求職数が合わないというのは、そ
の職種に対して必要な人材が足りないという場合は求人数が多くてもそこには行
かない。ミスマッチと言うんですかね、なかなか、こういう人材が欲しいなと思って
いるところにその適した人材が来ない、あるいはこういう職につきたいんだなと思
った人がいても企業の方ではこの人は適当でないと言われればこれはだめなん
ですよね。
 だから、求人数と求職者数が合わないというのは、確かに職場はあってもそれ
に合う人がいないという場合もあれば、たくさん働きたいという人が行ってもむし
ろその職種に合わない人もいる。これをこれからどういうふうにうまく適合させて
いくかというのも一つの雇用対策ではないかなと思っております。
○平田健二君 言わんとすることは大体わかるんですが、ただ、私のところは人
は採用したいけれども四十歳までだと、案外こういうのが多いんですよ。こういっ
たものを、規制を、規制というかそういったことをするのを、やっぱり国としてそう
いったことはだめよと、年齢制限なんかだめよと、男女もだめよと、そういったも
っときっちり法整備なりをする必要があると思うんですが、もちろん今日までもそ
ういった努力をされておると思いますけれども、この際、特別ですから、今、こん
な雇用情勢ですから、そういったことをしっかり考えていくということはどうでしょ
う、厚生大臣。
○国務大臣(坂口力君) 確かにミスマッチの問題が非常に大きな問題でござ
いますが、これは内容はいろいろでございます。特に、三十四歳未満の場合に
はこれはもう労働条件、特に賃金が合わないというのが一番多い。そして、今御
指摘のように四十歳以上というのはやはりこれは年齢制限が一番多い。これが
ありまして、その次に両方とも、四十歳以上も賃金が合わないというのがその次
に続いていると。
 それで、この十月一日からでございますけれども、前国会でいろいろ御審議を
いただきまして、そして年齢制限、これを取っ払おうというので、現在のところ努
力義務ではございますけれども、これをもう取っ払おうというので、この三カ月ほ
ど、法律を通していただきましてから、各企業の皆さん方に対しましてその内容
につきまして周知徹底を図ってきたところでございます。ぜひともこれを実現をし
ていっていただきたい。中には三十二、三歳でもう制限をしておみえになるような
ところもかなりあるわけでございまして、そのお仕事の内容からいきましてそんな
に制限をする必要がないと思うところでしておみえになるようなところもかなりござ
いますので、そうしたところを特にこれから指導もしていきたいというふうに思って
おります。そういう状況でございます。
 そしてもう一つは、地域によってかなりな地域ミスマッチというのもございます。
そこで、これは八月からでございますけれども、これは経済産業省とタイアップを
させていただきまして、地域ごとにどういう雇用があるかということをもう少し細か
く調べながら、そして地域に合った雇用をつくり出していこうということを始めたと
ころでございます。
 そして、若い皆さん方の問題が一番大きいわけでございますので、この若い皆
さん方に対しましては、できるだけ、試し雇用と申しますか、そうした企業にそうし
たことをぜひお願いをするというようなことで、それにバックアップをしていく体制
をつくるといったようなことを今手がけているところでございます。
○平田健二君 今回のこの臨時国会は、アメリカのテロがなければ、もともと雇
用国会だと、こういうふうに銘打った臨時国会だったはずなんですね。総理の言
う、構造改革のないところに景気回復はあり得ないと。私は、雇用対策をしなけ
れば景気回復はあり得ない、雇用を確保しなければ景気回復はあり得ないと思
っています。
 やっぱりこの国会は雇用を中心にした国会ですから、どうして今日まで法案が
姿も見えない。この前、厚生労働省に聞いたら、いや、補正予算の枠が決まりま
せんので具体策がまだ検討できません、こういうことを言われておるんですね。
本来、雇用国会、雇用対策をどうするかということですから、国会が始まると同時
に法案を提出する、これが必要だと思いますよ。
 坂口大臣、雇用国会ということをしっかり肝に銘じて、しっかりした対策をいただ
きたいと思いますが、御決意のほどをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 御指摘のとおりでございまして、それは、雇用が先か
経済が先かというのはそれはあるというふうに思いますけれども、しかし雇用をよ
くしていかなければ経済がよくならないということもこれもまた事実だというふうに
私も認識をいたしております。
 ただ、その内容につきましてどうするかということにつきましてのいろいろの検
討もしてきたところでございまして、既にやらなければならないことはもう全部固
めているわけでございますが、あとは財政的な問題がそれにどうこれにプラスさ
れるかということがまだ明確でないために皆さん方にお示しができないという状況
にあるわけでございます。間もなくこれは補正予算が発表になるわけでございま
して、そのときに同時にこれは皆さん方にお示しができるというふうに思っており
ます。
 この雇用なくして経済再建なしということは身にしみて感じておりますから、ひと
つお任せをいただきたいと存じます。
○平田健二君 経済産業大臣、最後に一つだけ、セーフガードについて。
 タオルのTSGの発動、調査が終わります。十月の十五日ですか、結論を出す
ようですけれども、ひとつWTOのルールに従ってぜひ日本政府は決断すべきだ
と思います。
 大臣の考え方をお聞きして、関連質問に入らさせていただきます。