私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する
法律案に対する質疑
平成9年、持ち株会社の解禁が行われ、その時に盛り込んだ5年後の見直し
条項と、平成13年閣議決定された「規制改革推進3ヵ年計画」を受け、今回の
改正が行われました。
○ 改正の主な内容は一般集中規制の見直しで以下の通りです。
@ 事業支配力が過度に集中する会社の設立は従来通り禁止ですが、持ち株
会社と非持ち株会社の区分を撤廃しました。
A 他の会社の株式取得について、規制の対象としていた総合商社が、融資力
、取扱高の大幅低下で規制の必要が無くなったとの観点から、大規模会社による
他の会社の株式取得を禁止していた条項を削除しました。
B 一定の株式保有の制限を銀行と保険だけにしました。
その他、在外者への書類の送達ができるようになり、法人への罰則が5億円へ
増額されました。
以下は質疑の内容です。
154-参-経済産業委員会-13号 2002年04月25日
○平田健二君 おはようございます。
公正取引委員会にお尋ねをいたします。今回の改正の理由の一つであります持ち株会社の規定の運用についてお伺いをいたしたいと思います。
平成九年の改正で、五年後の見直し条項が今回の改正の理由になっていると思われるわけですけれども、持ち株会社規定の運用について自由な事業活動の妨げになっていないかどうか検証する必要があると思っております。どのような総括をされたのか、また同時に、附帯決議についてもどのような総括をされたのか、まずお伺いをしたいと思います。
○政府特別補佐人(根來泰周君) 平成九年の持ち株会社規定の改正につきましては、現在まで公正取引委員会に報告なり届出があった持ち株会社は十三社でございまして、いろいろ子細に検討しましたけれども、独占禁止法上の問題が生じたものはございません。
また、最近の動向を見ますと、経済のグローバル化等に伴いまして企業が株式の持ち合いを解消させていく動きが認められるということも顕著でございますし、我が国の経済実態に変化の見られることも御承知のとおりでございます。これまでのところ解消されている株式持ち合いは、主として企業集団外の企業との株式持ち合いであること、あるいは企業集団に属する企業では現在の企業集団が維持継続されるとする見方も多いこと等を踏まえまして、第九条は基本的に維持することが適当であるというふうに考えているわけでございます。
それから、平成九年の改正時の附帯決議の実施状況につきましては、事業支配力が過度に集中することとなる持ち株会社に関するガイドラインから行政裁量の余地を極力排除することという点につきましては、公正取引委員会としまして、平成九年十二月に、事業支配力が過度に集中することとなる持ち株会社についての考え方を策定、公表しております。例えば、グループの総資産が十五兆円超で、かつ五つ以上の分野で総資産三千億円超の大規模会社がある場合など、事業支配力の過度の集中に当たる場合を具体的に示しているところでございます。
また、その他の問題はいろいろ、御承知のように、指摘されているわけでございまして、これは衆参両議院からいろいろの指摘がございます。この指摘の内容は必ずしも私どもの所管するところではございませんが、各省庁におきまして適切に対処されているものと私どもの方は承知しているわけでございます。
○平田健二君 法務省にお尋ねをいたします。
日本興業銀行がいわゆる長銀の問題について奉加帳を回したという問題がございましたし、料亭のおかみに対する乱脈融資、こういったものの責任を問われて株主代表訴訟を起こされた事件がございました。その後また、興銀は株式移転という方法で、現在問題になっておりますみずほホールディングスの子会社となったわけですが、強制的な株式移転でみずほの株主とされた原告株主は、東京地裁で提起の資格を失ったとして株主代表訴訟について門前払いをされました。大和銀行の訴訟でも同様のことが起きて原告が和解を急いだと、こういうこともありました。
代表訴訟を起こされたら、持ち株会社を設立し提起の資格を失わせることができるわけですね。さらに、事業会社の経営者は株主から何らチェックを受けないということになるわけです。このことについて法務省はどういうお考えをお持ちか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(原田晃治君) 御指摘のとおり、代表訴訟を提起した株主が、その会社が株式移転をしたということで係属中の株主代表訴訟の原告適格を失う、このような判断を示した東京地方裁判所第一審の裁判例が一件ございます。ただ、この点につきましては、一方で、その株主の原告適格は維持されるとする有力な学説もあるところでございまして、見解が分かれているところでございます。
委員御指摘のように、株式移転というものは基本的な会社の在り方を変更する制度でございますので、取締役がその責任追及を免れると、そういう目的のためだけにこれを利用するということはこれはあってはならないことであろうと、このように思っております。
仮に、しかし、今申し上げましたような一審判決があるということで、そのような責任追及を免れるために株式移転を行うというようなことが行われた場合でございますが、現行法の仕組みで申し上げますと、株主である親会社からその完全子会社となった会社の取締役の責任を追及するということになろうかと思われます。仮に、完全親会社の取締役がその責任の追及を怠るということになりますと、そのこと自体が親会社における株主から親会社の取締役に対する株主代表訴訟提起の理由になり得るものと、このように考えられます。
現行法の仕組みとしては、株主の利益は今申し上げましたような方法で保護されると、このような形を取っているということでございます。
○平田健二君 更に法務省にお聞きしますが、企業の一部門を子会社化したり新しい会社を子会社にするという例が多くなっておりますけれども、親会社が子会社を支配する、利益を吸収する、役員を派遣する、融資を行い、結果的に破綻に追いやった場合、この親会社は損害賠償以外のどんな法的な責任を問われますか。
○政府参考人(原田晃治君) 親会社が子会社に対して影響力を行使し、その結果、子会社が損害を負う、若しくは倒産するというような場合の親会社の責任ということでございますが、基本的には、今、委員御指摘のように、損害賠償責任を負担する場合は当然あり得ようかと思います。
それに加えて、商法の規定上の行政罰でございます過料の規定、これが適用あるかどうかということでございますけれども、商法上の行政罰である過料の規定は、株主等を保護するために業務執行等に当たる取締役等の機関に対して科せられるというものでございまして、この関係でいいますと、親会社は子会社にとっては大きな株主でありますが、単なる株主であるということでその機関そのものではございませんので、商法上の過料の対象とはならないと、こういうことになろうかと思います。
○平田健二君 法務省にもう一回お尋ねをいたしますけれども、最近、民事再生法、会社更生法の申請、そして戦後二番目と言われる企業倒産が起きておるわけでございますけれども、法務省では、倒産法制で労働債権の位置付けについて順位を上げるということが先日報道されておるんですけれども、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(原田晃治君) 破産手続における各種債権の弁済に関する優先順位についてのお尋ねだろうと思います。
これは、民法等のいわゆる実体法で定められた権利の優先関係、これを反映しております。御指摘の労働債権につきましては、優先破産債権として最も優先するのが財団債権でございますが、その財団債権に次ぐ順位を与えられているというのが現行法の規定ぶりでございます。
現在、破産法等の全面的な見直しにつきましては、法制審議会の倒産法部会の中に破産法分科会が設けられておりまして、そこで審議が行われております。この分科会におきましては、破産手続におけるそれぞれの債権の優先順位に関しても検討をしております。その中で、労働債権の優先順位について、一部これを財団債権、先ほど申し上げました優先破産債権より上の順位を持ちます財団債権に一部引き上げるという考え方についても検討を行っております。
法務省といたしましては、この点に関する問題も含め、今年の秋には破産法等の見直しのための中間的な試案を取りまとめる予定にしております。その後、パブリックコメントを得て、平成十五年中に破産法等の見直しに関する法案を提出する予定でございます。
○平田健二君 その労働債権の格上げといいますか、位置を租税公課と同等にするというような情報、報道されておるんですが、この点についてはまだ検討されていないんでしょうか。
○政府参考人(原田晃治君) 労働債権につきましては、破産宣告前の未払給料債権、それから退職手当の請求権、これらにつきまして、破産宣告前の未払給料債権について、例えば破産宣告前の一定期間内に生じたものを、先ほど申し上げました財団債権とすることはどうかと、このようなことが検討されておりますし、退職手当の請求権につきましても、退職前の一定期間の給料の総額に相当する額又は退職手当の額の一定割合に相当する額のうちいずれか多い額を限度として、これを例えば財団債権にするということはどうか、このようなことについて現在検討がされているというのが現状でございます。
○平田健二君 法務省、どうもありがとうございました。これで私質問を終わりたいと思います、法務省に関する。どうぞお引き取りいただいて結構です。
次に、厚生労働省にお伺いをいたします。
五年前にこの独禁法改正が行われたわけですけれども、私はそのときに、労働契約や労働条件に関する重要事項が持ち株会社の意向に左右されて当該企業の労使交渉では解決できない事態を招くのではないかと指摘をいたしました。特に、持ち株会社の事業主への使用者性の付与、団体交渉応諾の義務、労働協約の拡大適用など、講じなければならない課題を指摘をいたしました。
厚生労働省は、その後、労使関係懇談会を開催し、中間取りまとめを公表しておりますが、結局、その問題は先送りをし、引き続き検討すると、こういうふうになっておりますけれども、労働者の権利、五年前にここで、ちょうど当時、松原さんでしたかと相当やり合いをさせていただきましたけれども、労働者の権利を守るということの附帯決議もあったはずですね、検討すべきだという。そのことがあったと思いますけれども、働く人の権利を守るという今回の法改正に当たって、厚生労働省は、五年前の議論を踏まえていろんな検討をすると言っておるんですが、何もやっていない。労働者の権利を守る必要はないというふうに思っておるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) ただいま五年前のお話が出てまいりましたが、五年前御審議があって、その中で附帯決議も付されております。その附帯決議を踏まえて、先ほどもお話しありました持ち株会社の解禁に伴う労使関係懇談会、これを設置しまして、そこには労使関係者も入っております。その中で中間取りまとめをいたしました。
その中間取りまとめでは、純粋持ち株会社において、子会社の労働組合との関係において問題を生じることは一般の親会社等との関係に比べるとより少ないと考えられる、ただ、団体交渉の当事者として持ち株会社の使用者性が問題となるケースについては、これまでの判例の積み重ね等を踏まえた現行法の解釈で対応するのが適当と書いております。
ただ、同時に、この中間報告では、引き続きフォローアップということも書いてありますので、そういったフォローアップについても実態を踏まえた対応を考えていきたいと考えております。
○平田健二君 五年前は、ちょうどあれは朝日放送の事件を例に挙げてお話をさせていただいたと思うんですが、結局、何といいますか、持ち株会社の使用者性の付与、これが争われたわけですね。二十年掛かっておるわけですね、あの事件は。だれが団体交渉をする相手なのか、それを決めるだけで二十年掛かっておるわけですよ。
やっぱり私は、労働省があるというのがやっぱり労働者の権利を守るためのお役所だと思っていますので、厚生労働省、やっぱり五年前にそういった指摘があって、何らかの進展を今日この事態でやっておかなければならぬと思うんですが、そのことは、働く者にとってみれば、厚生労働省というのは当てにならぬなという感じがしておるんですけれども、いかがでしょうか。もう一度、済みません、お聞かせください。
○政府参考人(鈴木直和君) 御指摘のように、中間報告は十一年十二月、それから日にちもたっております。その間、中間報告の段階ではまだ少なかった持ち株会社、増えているという事実もございます。
そういうことも踏まえて、今年度、そういった持ち株会社における労使関係の実態といいますか、具体的にその子会社における労使関係の実態あるいは持ち株会社の子会社に対する関与の度合い、そういったものの実態を把握して、その実態を分析した上で今後対処をしていきたいと、そのように考えております。
○平田健二君 先ほど法務省にもお尋ねをしたんですが、持ち株会社と大変似た例で、企業の一部を子会社化したり、新たな子会社を作って転籍や出向を強制する例が見受けられます。
ここに新聞があるんですが、企業名を出すと問題があると思いますけれども、世界を代表するような企業ですね。それから、これもまあ最近、日本を代表するようなソフト機器の企業ですが、子会社へ出向しなさいと、まず転籍をしなさい、それを拒否したらもう一回親会社へ戻して、窓際という言い方はいいかどうかは知りませんが、極端な例は、窓のない、窓も何もない部屋に押し込んで仕事を何も与えないで、私物の持込みを禁止して、外出には人事部長の許可が必要だと、こういった、極端な事例でしょうけれども、こういったことが起きておるという報道がされております。中には、人員整理目的で子会社を破綻させる場合も考えられます。そこで親会社に対する法的な罰則は全くありません。
この場合、働く者、労働者の権利をどのように守るのか、親会社に雇用の継続を要請できるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(鈴木直和君) 今、二つの御指摘がございました。
転籍の問題については、これ従来から転籍については本人の同意が必要という判例もありまして、そういったものに基づいて具体的に対応がなされるべきと考えております。
それから、人員整理を目的とした子会社の設立、そういう御指摘だろうと思うんですが、これにつきましては、これも個別の状況を見て判断する必要があるとは考えておりますが、一般的に言いますと、そういった組織再編が人員削減のみを理由とした例えば偽装解散等に該当するというような場合には、判例上、法人格否認の法理等を用いることによりまして存続会社に雇用の承継を認める等の解決がなされていると、そういう実態でございます。
○平田健二君 先ほどもお話がありましたけれども、根來委員長にお伺いをしたいんですが、日本航空と日本エアシステムの経営統合の問題について、公正取引委員会は事前審査の過程で計画の問題について公表をされました。透明性を高めるという努力をされているわけですけれども、事前調査の経緯について御報告をいただきたいと思います。
○政府特別補佐人(根來泰周君) 先ほどもお答えいたしましたけれども、両社が統合するということを公表しましてから、私どもに事前の相談がございました。要するに、独占禁止法の第十条に触れるかどうかという問題でございます。
そこで、私どもの方は、関係者からいろいろ意見をちょうだいいたしまして、三月十五日に両社に対しまして、十条違反のおそれがある旨の問題点の指摘を行ったところでございます。
細かく申しますと四点ばかりあるわけでございますが、御承知のように、現在三社、大手三社が国内航空業を経営しているわけでございますが、ほかの業種と違いまして国際的な競争というのは国内ではないわけであります。そういうことで、この三社が二社になるということは、結局、実質的な競争制限ということになる、あるいは過去の事例に照らしましても、運賃の同調的値上げということも起こり得ることになりますので、そういういろいろの問題がありますよということを両社に申し上げ、また一般にも公表したわけであります。
これに対して両社がどういう対応をするかということは、一つは、こういう統合計画を御破算にして第三の道を選ぶということも一つありましょうし、私どもの提出した課題を解決するというのも一つでしょうし、また私どもの見解に従わないということで法的措置に出るということも一つだろうと思うんですけれども、結局は、両社は第二の道を選択して私どもの方に修正案といいますかそういうことを提出してきて、現在、それに対して検討を加えているところでございますが、近く結論を出す予定にしております。
○平田健二君 合併の問題で、問題点が四点ほど今出されましたけれども、公正取引委員会としてはそういうことなんでしょうが、あの中に、新聞報道によりますと、合併することによって三千人からの働いている人の合理化が提起をされているといいますか、報道されておるんですけれども、人間の合理化、働く人の合理化については、公正取引委員会に検討しなさいということ、なかなか難しいと思いますけれども、判断の基準には入っていないということでしょうか。
○政府特別補佐人(根來泰周君) まあこれは大変言いにくい話でありまして、言葉を選んで申し上げさせていただきますけれども、独占禁止法は、そういう要素について私どもが検討する、判断の要素に入れるということを認めていないわけでございます。これはいろいろの問題についてもそうでございますけれども、私どもは、経済が有機的に展開している中で競争というところを切り取ってやっているものですから、雇用について、私どもも職員も、みんなどうなるんだろうかという心配はしますけれども、非常に端的に申しますと、合併あるいは統合の判断の中に雇用ということについては外側にあるということしかお答えできないのも遺憾とするところであります。
○平田健二君 厚生労働省にお尋ねをいたしますが、今回のこの統合案ですね、統合する前提として合理化が提案をされていると思いますね、数字では三千人というようなことになっていますが。統合することによって人員が三千人合理化される、そのことについて厚生労働省として何か指導されたとかいうのはございませんか。
○政府参考人(鈴木直和君) 今御指摘の問題は、新聞報道等は承知しておりますが、いずれにしてもこれからの問題だろうと考えております。
この問題について考える場合には、経済社会が大きく転換する中で企業がその存続を図るために雇用調整を行う、そういったことはあり得るものと考えております。ただ、そうした場合においても、企業としては、安易な雇用調整に走るということではなくて、やはり失業の予防とか雇用の安定に最大限努力すべきものと考えております。それからまた、仮に労働者が離職を余儀なくされる場合であっても、企業がその再就職を支援していくことが重要であるというふうに考えております。
また、厚生労働省としても、離職者が発生するというような場合があれば、その再就職に向けて全力で取り組んでいきたいと考えております。
○平田健二君 企業を統合して、例えばJALとJAS、日本エアシステムで売上げが、合併したから国内の売上げが急激に増えるとか、そういったことではないと思うんですね。目的はあくまで合理化ですよ。企業を統合して経費を減らす、それによって利益を得る、一番手っ取り早いのは人間の合理化ですよ。もうそれが見え見えですね、これ。
こういったことに対して、公正取引委員会は、当然これは人員整理の問題は検討することはないと思いますが、やっぱり国として、各それぞれ関連の、国土交通省も厚生労働省も、公正取引委員会も、こんな大量な合理化が出るという統合についていかがなものかという議論をやはり私はすべきだと思っておりますが、厚生労働省はどういうふうにお考えでしょう。
○政府参考人(鈴木直和君) 先ほど申し上げましたように、やはり企業が自らの労働者の雇用の安定を図る、それに向けて努力するということは極めて重要と考えております。ただ、一方で、企業の生き残りのために雇用調整をやらざるを得ない、そういう場面も出てくるんだろうというふうに考えております。
この問題は、私どもとしては雇用の安定という観点から最大限取り組んでいきたいと考えておりますが、必要があればそういった関係省庁とも連携は取っていきたいと考えております。
○平田健二君 それでは、公正取引委員会にまたお尋ねをいたしますが、中小小売商業振興法施行規則の改正について、昨年の十月の調査結果、さらに規制改革の推進に関する第一次答申を踏まえ、三十日にフランチャイズチェーン事業に関する施行規則の改正が施行されますけれども、私も今回この質問に立つということで、いわゆる本部それから加盟店双方からいろんな話がございました。
改正がやや遅きに失したかなというふうに思っておりますけれども、改正の端緒となった公取委の十月の調査結果についてお尋ねをいたしたいと思います。
○政府参考人(楢崎憲安君) 昨年十月、フランチャイズシステムの代表的なコンビニエンスストアにつきまして調査をして、調査結果を公表したところでございますけれども、その調査によりますと、例えば加盟店を募集する際における本部の情報開示、例えばロイヤルティーの算定方法、非常に複雑でございますけれども、その算定方法に関する情報の開示が必ずしも十分ではない、あるいは中途解約をする場合に違約金が課されるわけですけれども、どういう条件の下に違約金が課されるかどうかということの事前の情報が必ずしも十分ではないという情報開示が不十分であるといった点、それからいったん契約関係に入った後に、例えば加盟店の了承を得ずに一方的に仕入れ商品、数量を発注したり、あるいは最近新しいATMとか新規事業が行われるわけですけれども、その新規事業の導入を余儀なくさせるというふうな優越的地位の濫用と思われるような行為が認められたわけでございます。
そういった調査結果から認められました問題点を本部に対して指摘して、情報の開示の徹底あるいは独占禁止法の遵守体制の整備といったことを要請をしたところでございます。
○平田健二君 公正取引委員会はそのフランチャイズのガイドラインについて見直しを進めておられますけれども、見直しの要点について御説明をいただきたいと思います。
○政府特別補佐人(根來泰周君) 先ほど取引部長がお答えいたしましたように、フランチャイズ問題についても、この委員会あるいは他の委員会でもいろいろ問題を指摘、提起されているわけでございまして、そういうことを踏まえまして、昨年調査をしたわけでございます。これも優越的地位の問題がございまして、どこまで調査したかというふうに反問されるとなかなかつらいところもあるのでございますが、私どもの方はできるだけ多くの調査をしたつもりでおるわけでございます。
その調査に基づきまして、フランチャイズのガイドラインというものを改定して、ヒアリングをし、かつこれを公表したわけでございますが、その内容をかいつまんで申しますと、先ほど取引部長が申し上げた点と裏腹になるわけでございますけれども、まず本部の加盟者募集に係る勧誘方法について、独占禁止法上違反行為の未然防止を図るという観点から加盟希望者に開示することが望ましい事項を追加、拡充して、加盟者募集に係る本部の取引方法が欺瞞的顧客誘引に該当するかどうかの判断のための考慮事項を追加したところでございます。
それから二番目は、これは契約締結後の話になりますけれども、フランチャイズ契約締結後の本部と加盟者との取引について、フランチャイズ契約の内容や本部の行為が優越的地位の濫用に該当する場合を具体的に例示しております。例えば、先ほど申しましたような取引先の制限とか仕入れ数量の制限、見切り販売の制限あるいは新規事業の導入の強制というようなところを追加いたしまして、優越的地位の濫用ということを防ごうという趣旨でこのフランチャイズ・ガイドラインを改定したわけであります。
結局、このガイドラインは、業者あるいは事業者団体に対して十分周知して遺漏のないようにしたいと考えております。
○平田健二君 私もびっくりしたんですが、麹町の宿舎があるんですけれども、私、麹町の宿舎に住んでおるんですが、新宿通り側に出たら真正面にあるんですね、チェーンストアが、コンビニが。それから約左に百五十メーターぐらい行ったら同じマークの同じコンビニストアがあるんです。私、南棟に住んでいまして、南棟を下りて、正式な玄関ですね、参議院の、玄関を出て目の前に同じマークのコンビニエンスストアがあるんですよ。その新宿通りの近所に、そのマーク以外に一、二、三、三つあるんですね、百メーターぐらいの中に六つか七つあるんですよ。それは別々の会社だったらいいんですが、同じマークの会社がずらっとあるんですよ、本当に。
これは、それは最初に始めた人はここならいいだろうと始めたら、後からばらばらばらっと同じマークのものが出てきて、これは商売にならぬなというのはこれは当たり前のことですね。こういったのはやっぱり何とかしないといかぬなというふうに私は思っておるんですね、これは余談ですけれども。そういう実態が最近都市部に集中してきておるということは多分公正取引委員会もお分かりだと思いますので、是非そういったことも含めて、このガイドラインの見直しをされておるんですけれども、しっかりやっていただきたいなと。
これはどちらの側にも言えるんですね、本部の側にも加盟店側にも、両方だと思いますが、そういう実態だということを皆さん十分御承知だと思いますので、ちょっと人のことですけれども、ちょっと心配しておるんです、これ全部一緒にどたんと倒れないかなと思って。そういう実態です。
次に行きます。
大島副大臣、済みません、お忙しいところ、たった一問でお呼びして。
四月三十日施行の中小小売商業振興法施行規則改正の趣旨と開示項目の拡大の内容について御説明いただきたいと思います。
○副大臣(大島慶久君) 質問をいただきまして、大変ありがとうございます。お答えを申し上げたいと思います。
先生御案内のとおりかと存じますけれども、この中小小売商業振興法におきましては、フランチャイズの契約に関して、本部事業者に対して、契約前に加盟しようとする者に当該本部事業者自体の概要及び契約の内容について記載した書面を交付し、その書面の内容を説明することを義務付けているところでございます。
この書面の記載事項について、現行法をざっと御説明申し上げますと、本部事業者の概要として、名称、代表者名、資本額、主要株主、事業開始時期等でございます。二番目には、契約の内容といたしまして、加盟時の徴収金額、商品の販売条件、経営指導内容、使用商標、契約の期間、更新及び解除等の事項を義務付けているところでございます。
けれども、この契約内容が大変複雑化しておりますので、加盟店がその内容を十分理解し得なかった結果トラブルが発生するということが最近非常に多いわけでございまして、開示項目の充実強化を求める声が当然高まっているところでございます。このため、今回、本部の経営状況や契約の重要なポイントにつきましては、事前開示項目の抜本的な追加、拡充を行ったところでございます。
これは、省令改正、四月三十日施行ということになっておりますけれども、具体的に申し上げますと、まず財務内容、これは直近三年間の貸借対照表及び損益計算書ということになりますけれども、これを記する。それから、直近三年間における閉店数を含む加盟店の推移、参入しようとしましても、実態、これは参入して本当にメリットがあるのかどうかということを詳しく知るためのこれ資料になるかと思いますけれども。さらには、直近五年間における加盟店との間の訴訟件数、こういったことも加盟しようとする方のいろんなメリットにつながると思います。
契約内容についてでございますけれども、ロイヤルティーの明細計算方式、そういったことを明記をする。さらには、営業時間、休日、これは二十四時間営業、休日なしということでございますけれども、そういったことの在り方を最初からよく加盟しようとする方に明示をしておく、こういうことも大事かと思います。さらには、オープンアカウントに関する送金や自動融資の内容、特に複雑で分かりにくいとの指摘の多い契約内容やトラブルを生じやすい契約事項を開示項目に追加したところでございます。
今回の改正によりまして、加盟希望者がこれらの情報を本部の書面交付及び説明で十分確認、理解した上でより的確にチェーンを選択いたしまして、また加盟するかどうかを判断することによってフランチャイズ契約をめぐるトラブルの防止の一層の徹底が図られることを期待をいたしているところでございます。
一般的に、毎日の売上げを加盟店が本部に送金し、これから本部が一か月単位で本部と加盟店の債権債務を相殺し、さらにロイヤルティーを引いた金額を次の月に加盟店に支払う、あるいは加盟店はそこから人件費、光熱費等、諸費用を支払うことになるわけでございますけれども、人件費等を支払うのに、加盟店側の勘定がマイナスとなる場合は本部から自動的に不十分の金額が融資される、このような内容になっているところでございます。
○平田健二君 どうもありがとうございました。
次に、一般集中規制について公正取引委員会にお尋ねいたします。
今回の改正は、一般集中規制の緩和が含まれておるわけですけれども、その規制の根拠そのものが現在希薄になっているんではないかなというふうに思っております。また、グローバル化の中で、一般集中規制については撤廃した方がよいとの意見もございます。しかし、先ほど御指摘させていただきましたように、労働者の権利の侵害につながる心配もございます。
そこで、委員長にお尋ねいたしますが、一般集中規制の意義についてはどのようにお考えになっているのか、お尋ねをいたしたいと思います。
○政府特別補佐人(根來泰周君) 一般集中規制という言葉の内容でございますが、国民経済全体における特定企業グループへの経済力集中等を防止するものでありまして、競争が行われる基盤を整備することによって市場メカニズムが十分に機能するようにするための規定であるというふうに理解されているところであります。
それでは、現在、その一般集中規制というのをやめたらどうかという御意見について、確かに専門家の中にもそういう御意見があるわけでございますが、なお私どもがその一般集中規制を置いておくという理由でございますけれども、我が国の経済実態は確かにおっしゃるように大きく変化しているのでございます。ですから、将来は何とも申しかねますけれども、現時点では大規模な企業グループの存在あるいは株式保有を通じた企業グループの存在、株式保有を通じた取引関係の維持強化という状態もなお続いているわけでございますので、今直ちにこの一般集中規制をなくするというのは時期尚早というものではなかろうかというふうに考えているわけであります。
先ほど挙げましたような事柄が解消され、また企業倫理が確立された暁には一般集中規制というのをなくしても大丈夫だろうと思いますけれども、現時点ではまだそこまで徹底するわけにはまいらないというふうに考えているわけでございます。
○平田健二君 次に、下請代金の支払遅延防止法改正についてお尋ねをいたします。
今お話が若干ございましたが、景気がこんな悪い中で中小企業は大変深刻な状況になっておるのは御承知のとおりでありまして、さらに、優越的な地位の濫用に加えて不当廉売も年々増えてきておると。昨年度は千件以上に達しているという報告がございます。また、下請法違反の件数も毎年千件を超しておると。看過できない状況になってきておると思います。
法の徹底は当然のことですけれども、法の不備を是正することもまたこれ必要だと思います。昨年の臨時国会の最終日に、本委員会でも私ども民主党が提出をさせていただきました下請法の改正、提案をいたしましたけれども、提案だけで終わりました。
改正の主な内容は御承知のとおりと思いますが、対象の業種を知的成果物や役務提供へ拡大すること、親事業と下請事業者の関係を規定した資本区分を細分化すること、また親事業者に対する遵守事項を設け、違反者に対し勧告、公表を行うようにすること、そして罰則の強化などですけれども、この私たち民主党が提出した改正案について、公正取引委員会はどのような見解をお持ちか、お尋ねいたしたいと思います。
○政府特別補佐人(根來泰周君) 私ども、改正案、下請の改正案について十分拝読いたしました。一つの御見解であり、前進した御見解であると私どもも理解しているわけでございます。
ただ、実務上、下請法を運用していくにつきましてまだいろいろ問題がございまして、そういう問題を踏まえまして、役務の取引の実態調査、その他の問題についていろいろ実態調査も行っているところでございますので、実態調査が終わった時点で更にお願いするべきところはお願いしたいと、こういうふうに考えているわけであります。
○平田健二君 これは各派の皆さんにお願いをしたいんですが、御承知のように、中小企業、大変な深刻な状況です。是非この私ども民主党案を今国会で審議していただくように、是非御協力をお願いをしておきたいと思います。
次に移ります。銀行、保険会社による創業支援の必要性についてお尋ねをいたします。
本改正案の、関連してお聞きしたいんですが、厳しい経済状況が続く中で我が国の国際競争力の強化や雇用創出のためには、起業、起こす業ですね、起業や新産業の創出が欠かせません。しかし、そのためには金融面でのバックアップが当然必要ですし、銀行、保険会社等がある程度資本参加ができるようにすべきだと考えております。今回の改正では十一条の適用除外として民法組合を規定されておりますけれども、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(鈴木孝之君) 創業支援の観点を含めまして、現在でも中小企業等投資事業有限責任組合につきましては第十一条の適用除外が設けられておるところでございます。ただし、これは投資対象が未上場・未登録企業であること等に制限されております。このため、証券市場に上場後の、創業支援という観点から例えばベンチャー企業に対して投資するためには民法組合によりファンドを組成せざるを得ないケースが増加しておりますことから、独占禁止法上問題を生ずるおそれのない一定の民法組合に関しまして第十一条の適用除外規定を新設したものでございます。
この改正によりますれば、銀行、保険会社が一定の民法組合を通じてベンチャー企業に投資をする場合に五%又は一〇%超の議決権を保有することが可能となることから、銀行、保険会社によります創業支援の機会を拡大する効果があるものと考えております。
○平田健二君 次に、公正取引委員会強化といいますかについて質問させていただきます。
公正取引委員会は違反行為を犯罪として積極的に告発することが期待されておりますけれども、実際には、平成二年に告発方針を公表して以来、刑事告発は六件にとどまっておるわけですね。平成十二年度は二十五件の事件の審査をしたにもかかわらず告発された事件は一件もない。ほとんどが行政的手法によって処理をされておる。告発方針には合致しない、そういったケースもあろうかと思いますが、これは制度上問題があるんではないかなと。
付け加えますと、根來委員長が公正取引委員会の委員長に就任されて私ども期待したんです。検察出身の根來委員長が公取の委員長になられたので、これからはびしびし告発するなというふうに期待をしておったんですが、どうも期待外れだなという感じも、余談ですが、しておるんですが、いかがでしょうか。
○政府特別補佐人(根來泰周君) 大変期待を裏切りまして申し訳ないと思っております。
これは、私は両方の社会におりましたので、申し上げると一時間も二時間も申し上げることになるのでそれははしょらせていただきますけれども、若干、法律の仕組みの上で違うところがあると思うわけであります。
一つは、独占禁止法というのは行政処分をする法律でございまして、片や刑事処分をする法律で刑事事件となるわけでございます。したがいまして、証拠価値も違うわけであります。これはもう御承知のように、刑事事件ということになると国民に対して刑罰を科するわけでございますが、厳格な証明ということで証拠の価値も、例えば伝聞証拠は禁止されているというようなことで、証拠価値、証拠能力の点で行政処分と格段の違いがあるわけであります。そういうことからいって、私どもが証拠が十分であるというふうに考えましても、刑事事件の目から見ると証拠能力あるいは証拠価値がないという場合が多々あるわけでございまして、私どもが大丈夫だろうと思っても検察の目から見ればそこは不十分だということが多々あるわけでございます。
ただ、今まで告発事件が少ないというのは、平成二年の告発方針が出されてから、その告発方針に沿うような事案が残念ながらなかったということに尽きるわけでございますが、いろいろこれについて申し上げると先ほど申しましたように非常に時間が長くなりますので、それだけ申し上げてお許しをいただきたいと、こういうふうに思います。
○平田健二君 次に、勧告等の措置についてお尋ねをいたしますが、勧告等の法的措置に対して審判に付されている事件が現在六十一件あるとお聞きをいたしております。これについては強制力を持った調査権の不在が原因となっているんではないかなというふうに思っておりますが、国税とかそれから証券取引監視委員会のような調査権限を公正取引委員会にも認めるべきだという意見もあるようですけれども。
また、課徴金納付命令については、審判手続の開始によって納付命令が失効するという規定があるために、安易に審判手続が行われておるんではないかなというふうに思います。この六十一件の審判をするのに相当な人員が掛かって審判をするわけですね。ですから、これ、審判手続が開始されたら納付命令が失効するわけですから安易にできる、だったら審判後に課徴金を返還すべきではないか。供託をずっとさせておきなさいと、供託を。ずっと供託させておいて審判が終わったら返しますよと、こういった制度に変えるべきじゃないかなと思いますが、いかがでしょうか。
○政府特別補佐人(根來泰周君) まず第一点の犯則手続の導入についてでございますけれども、この独占禁止法というのは、いわゆる責任追及型の法律ではなくて、やはり違法行為が行われたものを元に戻す、あるいは将来そういう違法行為が行われないように措置をするということに尽きるわけでございまして、責任追及型ではないということがまず前提になっているわけであります。
そこで、この発想の転換をいたしまして責任追及型の法律に変えるとすれば、確かに国税犯則取締法方式の犯則手続を導入することも容易であろうかと思うのでございますが、ただ、今の独占禁止法の四十六条の立入調査権限とどのような平仄を持って規定するかということについて大変大きな問題がございまして、今直ちにこれを導入すべきということを申し上げるほどの勇気がないわけであります。
それから、次の審判手続と課徴金の問題でございますが、確かに仰せのようなことがあるわけでありまして、これをどういうふうにほかの法令と平仄を保ってやるかということについては私どもも現在検討しているところでございます。これは、相手事業者との、人権というとおかしいですけれども、人権というか防御権の問題がございますので、その辺等十分考えながら、またいい方法ができれば国会にお願いして法律の改正をお願いしたいと、こういうふうに思っております。
○平田健二君 最初の方のは理解できるんですけれども、後の方の、審判開始と同時に納付命令が失効するというようなことであれば、それは、公正取引か独占禁止か、その違反行為を見付けて審判を開始するわけです。見付けて、こらと言って、だめじゃないか、課徴金取りますよと。いや、それは違うんだと、不服がありますよということで異議申立てをしたらその課徴金は払わなくていい。もちろん審判が終わるまでは払わなくていい。そうじゃなくて、審判、そういう事例があったわけですから、事件があったわけですから、それに対して課徴金を取る、徴収する、その間に審査をする。何も問題ないんですね。いや、私は不服がありますよと言ったら課徴金は返しますということでは、どんどんどんどん増えますよ、不服審査は。
ですから、そこらはやっぱりしっかり変えるべきではないかなということを再度お聞きしたいんですが、いかがでしょうか。
○政府特別補佐人(根來泰周君) 確かに、私どもの部内の中でもこういうのは非常に不公平だという意見がございまして、変えるという意見も有力でございますし、また片や、審判開始決定をして、今度納付命令というのは簡易な方法でございますから、その簡易な方法で課徴金を取るというのは少しまだ行き過ぎというか、オーバーランじゃないかという意見もございます。
その辺のバランスといいますか、その辺の考え方をもう少し整理させていただきたいと、こう申し上げているわけでございます。
○平田健二君 残された質問は次回に回します。
ありがとうございました。