○平田健二君 替わりまして、平田です。よろしくお願いします。
 まず、外務省にお尋ねをしますが──まだ外務省来ていない。それでは、外務省に聞く前に、経済産業省に先にお尋ねしましょう。今、SARSの問題が大変国際的に大変な状況になっております。御承知のように、中国、台湾を始め、シンガポール、あらゆる国に我が国の企業が進出しておるわけですけれども、例えば私の地元の岐阜県からも、繊維を中心に大変多くの企業が進出をしております。当然、影響が出ておりまして、特に繊維の場合ですと、ファッションコンテストの延期、契約、商談の延期、また移動制限による新規開拓や買い付け等、発注が滞ったケースも報告されております。自宅勤務や事務所分散などリスクを回避している企業もありますけれども、大臣、大変難しいと思いますが、現地の日系企業について何らかの対策を取られる方針かどうか、お尋ねをしたいと思います。
○副大臣(高市早苗君) それでは、現地の日系企業ということで申し上げますが、現在のところ、SARSを直接の原因とした生産活動の停滞などの深刻な影響というのはまだ生じていないと認識をしております。つまり、工場を止めてしまったような企業もあるわけなんですけれども、事前にリスクを認知いたしまして在庫の積み増し等を行っておりますし、また他国で同様の製品の生産が可能といったこともありまして、生産活動そのものの停滞による具体的な被害の報告は今受けておりません。
 ただ、これが長期化、深刻化した場合には、生産面への影響というのは出てくると思いますし、また消費マインドの冷え込みなど需要面への影響、それから今、先生が御指摘になったような人の移動、これが停滞することで貿易ですとか投資面への影響というのは生じる懸念がございます。
 それで、既に当省が打った対応といたしまして、五月六日に対外公表を行っておりますけれども、貿易保険を掛けていた企業が投資した地域においてSARSが流行いたしまして、その影響によって投資先企業に事業の六か月以上の休止又は破産といった事態が発生した場合には、その損害について貿易保険の事故の対象として認めることにいたしました。
 また、売上げ減少などの影響を受けている中小企業の方々のための対策といたしましては、特別相談窓口の設置ですとか、それから政府系の中小企業金融機関、三機関によりますセーフティーネット貸付けの適用、それから旅行業、これ国内になりますが、旅行業ですとかツアーオペレーター業、添乗サービス業、まだこういった中小企業者を対象といたしまして、信用保証協会によるセーフティーネット保証を適用しているところでございます。
○平田健二君 国内企業は分かるんですけれども、海外へ進出している中小企業の皆さんの実態がなか
なか私どもにつぶさに分からないという点がございまして、先日も報道で、北京にある松下電器、こういう大企業の動向は新聞等で分かるんですが、実は中小企業の皆さん方の実態がなかなか把握できていない。そういった調査をされておるんでしょうか、その辺をちょっとお尋ねしたいんですが。
○副大臣(高市早苗君) 今のところ全面的に、出ている企業全部に対して調査をしていると、うちの方から調査をしているというよりは、各団体を通じて報告が来ていると理解をいたしておりますけれども、例えば松下電器さんの例なんかも先生おっしゃいましたが、あれも工場を今止めておりますが、中国で作っている商品につきまして、例えば、これ以上工場が長く止まることになったらマレーシアで同様の商品を生産できるラインがきちっと確保されているですとか、それから事前に先ほど申し上げましたような在庫の積み増しをしているので、今のところ短期間止めていることによって仕事がこなせていないという状況にはなってないと理解をいたしております。ジェトロの方では、調査を今行っているということです。
○平田健二君 今申し上げましたように、大きな会社は、大企業は大体よく分かるんですけれども、中小企業、なかなかその実態がつかめないということもありまして、是非ひとつ実態、そう簡単に、なかなか実態調査といっても難しいと思いますけれども、できる範囲内でひとつ調査をしていただいて、是非お聞かせをいただきたいというふうに思っております。
○国務大臣(平沼赳夫君) 特に中国に対する進出企業というのは大変数が多いわけでございまして御
指摘のように、大企業だけではなくて中小企業の進出も著しいものがございます。今、高市副大臣からも御答弁をいたしましたけれども、今ジェトロを通じてアンケート調査等、そういうことも実施しておりまして、私どもとしては極力、そういったジェトロの窓口を持っておりますので、そういったところを通じながら状況の把握、そして適切な対応に努めていくと、こういうふうにやらせていただきたいと思っております。
○平田健二君 海外はそうですけれども、不幸にといいますか、先日、SARSに感染した台湾人医師が日本を観光旅行をして、ホテルなどに風評被害といいますか、出ておるというふうに報道されておりますけれども、何らかの措置をされるのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(高市早苗君) 国内の企業への影響につきましては、先ほども御答弁申し上げましたけれど
も、政府系中小企業金融関係の三機関によりますセーフティーネット貸付けと、それから旅行業等の中小企業者を対象といたしました信用保証協会によるセーフティーネット保証、これを適用したということです。今後、かなりこれがまた中長期化いたしましたり、今想定していない業種に対しても大きな影響が出てくるような事態が考えられましたら、このセーフティーネット保証の対象を拡大するようなことは可能性として考えられると思います。
○平田健二君 経済産業省として調査されたんでしょうか、この台湾人医師の問題についてどういう実態だったのか。風評被害だけだったんでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 台湾人の医師が、相当広範囲にわたって日本国内を旅行しました。そういった経路の中で、私どもとしては、都道府県からそういう状況は詳細に把握をしている、こういう対応をさせていただいております。
○平田健二君 それじゃ、外務省おいでになりましたね。
 今やり取りをお聞きして大体お分かりのことと思いますけれども、中国政府が先日、このSARSが発生して以降、国内の各企業について、国務院が八つの、八項目から成る対策を出しておるわけですね。その中の一つに、SARSの流行地域の企業には、一方的な都合による職員解雇を認めず就業状況を極力安定させる。SARSの流行により、一部労働者や自営業者の収入が規定の額以下に減少した場合、各級の政府は迅速に生活保護の措置を取らなければならないと、こういう発表をしておるんですけれども、これは日本企業、日本から進出した企業にも当てはまることなんでしょうか、お尋ねします。
○政府参考人(薮中三十二君) 失礼いたしました。
 お答え申し上げます。中国政府が様々の措置を経済面で今取っております。これは内外の企業すべてに適用するという原則で対応しておるというのが私どもの理解でございまして、具体的に、今、委員御指摘のような点もございますし、あるいは様々の支援を企業に行うと。特に航空とか旅行、飲食等々、非常に直撃されている産業ございまして、そういう産業に対しては行政費用の徴税減免措置とか、あるいは財政、税制面での優遇措置を行うと。これについて確認いたしましたけれども、日本企業についても全く同様の取扱いがされているということで、全体に今、中国が取っている措置は、内外の企業に同様に適用されるというふうに我々は承知しております。
○平田健二君 今、中国だけお尋ねしましたけれども、その他、台湾、シンガポール、香港、こういったところはどうなんでしょうか。
○政府参考人(薮中三十二君) 香港についても同様の措置が取られてございまして、おおむね中国と同様の、いろいろと企業の運営経費を軽減するであるとか、あるいは不動産の利用税の免除、これについては基本的に外国企業と同じ扱いでございます。他方、台湾につきましては、SARSの関係で経営困難となっている企業への例えば運転資金、こういったものが一部出されているようでございますけれども、これにつきましては外国企業、日本企業を含む外国企業については適用されていないということのようでございます。ベトナムにつきましては、これは当初から非常に素早い措置が取られたということで大きな問題出ておりませんし、シンガポールについても、今のところ企業に対して特段の措置を大きな意味で取っているということはないというふうに聞いております。
○平田健二君 これはどこにお聞きしたらいいかちょっとよく今分かりませんが、日本政府として、そういったSARSが発生して大変企業活動に影響の出ているような国に対して何らかの対応というか要請をしたんでしょうか、お尋ねいたします。
○政府参考人(薮中三十二君) 御案内のとおり、日本企業が出ているところは非常に多うございます。基本的にアジアの地域でございます。そして、これは日本にとっても非常に大きな問題ということで、日本がいち早くこうした地域に対する、SARSに対する対策というのをまず打つということを行いまして、これでいろいろの、医療器具等々あるいは専門家の派遣等々、医師の派遣も行っておりますけれども、そういう全体的な活動を行うということで、ともにこの問題についてアジア諸国と闘っていこうということで、そういう意味で、彼らも日本の立場とかあるいは日本が非常に協力してくれているということは十分理解してくれているんだと思います。
○平田健二君 どうもありがとうございました。結構でございます、お引取りいただいて。それじゃ、もう一点、この法案とちょっと違ったことをお尋ねいたしますが、中小企業再生支援協議会についてお伺いをしたいと思います。
 五月の十九日に第一回の全国中小企業いわゆる支援会議が開催されたと報告ございますが、問題は、銀行が保有しておる債権の買取り先、それから再生に必要な資金の調達だと思います。
 宮城県では独自の融資制度を考えておられるようですけれども、経済産業省としてはどのような認識をお持ちか、あるいは今後どのようになさるおつもりか、所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 平田先生にお答えさせていただきます。
 中小企業というのは、もう言うまでもなく多数ありまして、そして形態も多様でございますし、また事業内容や課題にもそれぞれ様々な地域性、こういったものが反映されているということであります。
 このため、中小企業再生支援協議会が再生支援を行うに当たってはそういった多様なケースに応じまして、様々な中小企業の施策等を有機的に結び付けて、そして最大限それを活用していくことが必要だと、まず基本的にそういう認識を持っております。
 具体的に申し上げますと、まず再生支援協議会が支援する再生計画の策定には、専門家のほかに、必
要に応じまして地域の金融機関や政府系金融機関が参加することで、金融機関からも財務面での協力を
得ることができる実効性のある再生計画が策定されるもの、このように考えております。
 また、政府系金融機関や全国の信用保証協会に対しましては、今般、御同意を得て新たに創設をいたしました企業再建貸付制度でございますとか資金繰り円滑化借換え保証制度、こういったものを通じまして積極的な対応を行うようにと、このように指示をしております。さらに、今般の産業活力再生法の改正によりまして、中小企業再生ファンドに出資が可能になった中小企業総合事業団に対しましても、各地域において再生ファンドが組成される際には積極的に支援を行うよう、こういう指示も行いました。このように、政府の施策と再生支援協議会との十分な連携を確保しまして実効性を上げていきたい、こういう基本的な考え方を持っております。
 また、例えば今、宮城県の例をお出しになりました。そういう独自のものをお作りになっていると、こういうところもあることは事実でございます。私どもとしては、例えばいろいろ相談に応じて、そしてそれが例えば再生機構にふさわしい案件である、そういう案件に関しては再生機構にも紹介をしまして、そして適切に対応することも私どもは可能だと思っておりまして、いずれにいたしましても、今おかげさまで、この五月発足のときは三十七か所でございましたけれども、それから今三十九か所開設をされたと。更に鋭意これは全国に展開をしていきたいと、このように思っております。
○平田健二君 是非、特に中小企業にとっては、全国で四百八十万とか五百万とか言われておりますけ
れども大変多い企業数ですので、しかもその支援協議会は各都道府県一個ずつですね、原則として。一か所ですね、各都道府県に。相当件数があると思いますので、迅速にできるように是非御努力をお願いしたいというふうに思っております。
 それでは、まず下請中小企業振興法の一部を改正する法律案についてお尋ねをいたします。
 まず、これは中小企業庁の資料でしょうか、がございますが、大臣、四十五年にこの法律が制定されたわけですけれども、時代とともにやはり下請事業者をめぐる環境というのは大きく変わってきたというふうに思います。特に、昨今大変な状況が続いておりまして、多くの企業が倒産、廃業の憂き目に遭っているということも御承知のとおりであります。
 この法律は、下請振興法としては唯一の法律であります。しかしながら、この法律の大きな目的であるあっせんによるいわゆる取引というのは年々減少しておりましてね、このデータにもございますが。やはり下請の皆さんが一番強く要望しておるのは取引のあっせんだというふうに思っております。年々年々減少しておりますけれども、この部分に手厚い対策が必要ではないかというふうに思っておりますけれども、どのようにお考えか、お尋ねしたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 平田先生御指摘のとおり、この下請振興法に基づきます取引あっせんにつ
いては、下請企業振興協会に親事業者が四万社、下請企業が十一万社登録をしていただいておりまして、そのデータベースを基に毎年かなりのあっせんの件数の実績を上げてきておりますが、残念ながら、これも御指摘のとおりなんですが、長期にわたる景気の低迷の下に、近年における取引あっせん成立件数、これは平成十年度は四千六百件でございましたけれども、これが平成十四年度には三千五百件、また成立受注額は、同じく平成十年度百八億円あったものが十四年度には六十六億円と、減少傾向にあるのは事実でございます。
 こうした景気の厳しい状況の中でこそ、取引あっせんの充実強化を図っていくことが下請中小企業にとって極めて重要であると私ども考えておりまして、次のような対策を講じているところでございます。まず、今般の下請振興法改正によりまして、サービス業等の下請中小企業を支援対象に追加することに伴いまして、下請企業振興協会にこれらサービス業等の下請中小企業が、当然でありますけれども登録できるようにいたしたいと思っております。これによりまして、あっせん事業の基礎となるデータベース、これが大幅に拡充されると。
 また、下請中小企業を対象とした見本市を通じまして、下請中小企業の優秀な技術、製品等を一堂に展示をいたしまして、下請中小企業の製品の開発力あるいは加工技術等を紹介をするとともに、この取引あっせんの商談会、これを開催をいたしまして、下請中小企業の新規取引先の開拓及び広域的な受注機会の増大を図っていく、こういった取組を強力にやらせていただきたい、こう思っております。
 確かに、御指摘のとおり減少傾向にありますけれども、繰り返しになりますが、こういったときこそそのあっせんというのが必要だと思っておりまして、そういう問題意識を持って取り組んでいきたい、このように思っております。
○平田健二君 それから、最近の五年間で下請企業の主要取引先の海外移転の状況という調査がござ
いますが、半分、約四五%ぐらいの取引先の企業が海外へ移転をしたと、こういう実態が報告されておるわけですけれども、下請事業者にとっては深刻な問題だと思いますね、取引しておる企業が海外へ行くと、行ってしまうと。非常に深刻な報告がされておるわけでございますけれども。
 今、国際下請取引情報センターというのがございますが、どの程度成果を挙げられておるのか、まずお聞きしたいということと併せて、ジェトロをもっと活用する必要があるのではないかと、活用されていると思いますけれども、更に活用する必要があるんだと思いますが、ジェトロの活用についてどのようにすべきだというふうにお考えでしょうか、お尋ねしたいと思います。
○政府参考人(杉山秀二君) お答え申し上げます。
 今、先生御指摘ございましたように、下請中小企業の方々が国内取引だけではなくて海外取引というものも積極的に進める、それを御支援するということの重要性というのは御指摘のとおりだと思います。今お触れなさいました国際下請取引情報センターでございますが、全国下請企業振興協会の中に設置をされております。海外企業との取引を希望いたします国内の中小企業に向けて海外取引に関するマニュアルを作って配布をするというようなこと、あるいは日本に関心を持っている海外企業に向けまして、日本の下請企業の実態とかあるいは下請の関係法令、こういったものについての資料を作って配布をするというようなことをやっておりまして、例えば海外企業向けのいろいろな法律とかあるいは制度についての、マニュアルでいいますと五種類を作っていろいろな大使館等に頒布をさせていただいています。また、国内企業向けのいろいろな資料といたしまして、例えば海外進出のときに気を付けなければいけない留意事項あるいは国際取引に際しましての留意事項、こういった三種類のマニュアルを作って配布をしているということをやっておるところでございます。
 ジェトロとの提携、協力という御質問ございました。そのとおり、私どももジェトロとの連携ということを図ることも大変重要なことだと考えております。
 現在でもいろいろな海外市場調査などについて、私ども情報をジェトロからいただいたりしてやっておりますけれども、さらにジェトロのいろんなやっております支援事業について下請企業振興協会等を通じまして広く周知徹底を図るとともに、ジェトロが持っておりますマッチング事業と下請企業振興協会がやっております取引マッチング事業、この相互乗り入れなどをすることによって更に両者の連携について深めていきたい、そして下請中小企業の海外販路開拓の支援などについて一層支援を深めていきたいというふうに考えているところでございます。
○平田健二君 是非ひとつよろしくお願いしたいと思います。
 次に、振興事業計画についてお伺いしますが、四十五年に法律が制定以来、御承知のように報告がありますが、十二件しか計画の承認がないと。四十五年以来十二件。この原因についてはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(杉山秀二君) お答え申し上げます。
 確かに御指摘のとおり、実績の低さというのはお恥ずかしい限りでございます。原因として、一つは振興事業計画を作る業種が今五業種に限定をされておりまして、そういったことが一つの、使われにくい一つの要因ではなかったかと思います。また、もう一つは、下請中小企業の方々がこの計画を利用するに際しまして、事業協同組合を組織をした場合にのみ計画を作成することができるというふうになっておるわけでございますが、いろいろなグループの在り方というのもソフト化をしてまいりまして、ただ単に事業組合だけがこの計画を作ることができるというのはやはり時代の流れにそぐっていないというような問題もあるのではないかというふうに考えております。
 こういった状況を踏まえまして、今回審議をお願いしております法律改正案におきましては、事業計画主体を更に広げると、あるいは業種の限定を取り外すといったようなことにいたしまして、この計画がよりたくさんできますような工夫をいたしたいというふうに考えているところでございます。
○平田健二君 増えそうですか、申請が。大変疑問だというふうに思っておりますが。
 一つは、次は、ここに今までの振興計画にかかわる承認申請書という書類があるんですが、大変難しいですね。これ、読んでみますとどうやって書いていいか分からぬ。昨日、私の事務所にお見えになった方も、私も書いたことございませんわと、平成五年以来書いたことないんですから非常に難しいといいますか、よく分かりづらい申請書類。多分、今回法律を改正されることによってこの申請書も、書き方も内容も変わってくるというふうに思いますけれども、もっとこう親切に、手取り足取りとは言いませんが、これは下請振興ですから、一番困っている人たちに対してやるわけですから、やっぱり親切に分かりやすくするというのも必要だと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(杉山秀二君) お答え申し上げます。
 今御指摘ございましたように、この振興事業計画を申請するに当たりましては、申請書それからいろいろな添付書類というものをお出しをいただくということになっているわけでございます。確かに、過去のいろんな申請あるいは添付書を見てみますと、私も物差しで測りましたけれども、大体一・五センチぐらいの厚さの資料を出すというようなことになっておりまして、これはやはり実際に御使用なさる中小企業の方々の身になってみれば問題があると思っております。
 したがいまして、例えば申請書につきましては様式を大幅に簡略化いたしたいと思っております。例えば、いろいろな生産性についての、いろんな一人頭の生産性について資料を出すということになっていますけれども、大変面倒くさい計算を一杯せにゃいかぬというようなことは避けなければいけないと思っていまして、そういう細かい点も含めましていろいろ出す申請書、添付書類、これを必要最小限の簡潔なものにいたしたいというふうに思っております。
 また、こういった計画を作るに当たりまして、ユーザーの方々の計画作成の便に資するようなマニュアルを作りまして、作成をするに当たって参考にしていただいて、より作りやすくするというようなこともいたしたいというふうに考えているところでございます。
○平田健二君 今回の改正で役務の委託や修理委託を加えて関係する省庁が二省庁にまたがるという
のもあると思いますので、是非簡略にやっていただきたいというふうに思います。
 最後に、この下請振興法の最後で、実は売掛債権担保融資制度の問題について改正されるということなんですが、振興計画を認可を受けたものは売掛債権が一億一千百万円から二億円になると、こういう改正ですけれども、振興計画を承認、認可されたものだけじゃなくて、もうこの際売掛債権担保融資制度を一気に二億円にすべての人に上げたらどうかと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(杉山秀二君) お答え申し上げます。
 ただいま御指摘ございましたように、下請振興法の、計画の承認を受けました場合におきましては、この限度額を一億円から二億円に引き上げるということを考えております。
 これは、こういった場合におきましては取引先が非常に固定をされておりまして、かつ大企業である場合が多い、そして売掛債権の額も多いだろうということで、こういった場合につきましては特に売掛債権担保融資保証制度というものが下請中小企業の方々にお役に立つであろうということから、その最大限有効活用という観点から限度額を引き上げるということを考えているものでございます。
 これを一般化できないかという御質問でございました。今、私ども、その実績を、実態を調べておりますが、その張り付き状況といいますか、上限への張り付き状況で申し上げますと、例えば、今までの利用実績で九千万円を超えて利用されている方がどのくらいおられるかというと、大体一%ぐらいの割合でございます。
 こういった限度額を引き上げるということを一般制度として考えろということにつきましては、私ども、中小企業のお役に立つということはどんどんやっていくというのが当然でございますので、今後ともいろんな売掛債権に係ります利用条件をよく、実態状況を把握をしまして、こういった限度額の必要というものについて不断の見直しをしていきたいと思っております。必要な状況になれば機動的に対応いたしたいというふうに考えております。
○平田健二君 是非ひとつ検討していただきたいと思います。いずれにしても、下請中小企業の振興ですから、困っている方たちに使い勝手のいいようなものを作っていただきたいというふうに思います。
 次に、共済法の一部を改正する法律案についてお尋ねをいたします。
 今回の改正は、契約時に定めた予定利率を、赤字になるから、赤字だから切り下げると、こういうことですね。幾ら法律どおりだといっても、加入者は納得しかねるというふうに私は思います。これはほかの生命保険も最近議論になっておりますけれども、いろんなところで予定利率を変更するという事態が起こっております。
 これはそもそも政府の経済政策の失敗が大きな原因というふうに思わざるを得ないと思います。しかも、今回の切下げで三回目の切下げです。どのように責任を感じておられるのか、お尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 平田先生御指摘のとおり、この小規模の企業共済制度に関しましては、これまでも二回の予定利率引下げが行われまして、今回、三回目の引下げが必要であると、このように判断したわけでございますけれども、その背景には金利低下や株価の低迷、こういった経済情勢の推移があったと考えております。
 私どもは、こうした金利低下や株価低迷が政府の経済失政によって生じたと、こういうことには必ずしも当たらないものと考えておりますけれども、結果として、加入者の方々に大変な御迷惑をお掛けすることになるこの予定利率の引下げ、これを行わざるを得ないということについては、非常に残念なことであり、でき得れば避けたかった事態だと、こういう認識でございます。
 そもそもこの制度というのは、予定利率の変動があり得ることを前提として制度設計をしたものでございまして、これは本当に加入者の皆様方には申し訳ないことでございますけれども、制度上の、ある意味では過去二回の引下げと、こういうことが示しておりましたとおり、制度に付いて回るそういう、宿命と言っては大げさですけれども、この制度に付き物のことであると。
 したがいまして、大変申し訳ないと、こういうふうに思っていると同時に、我々としては、やっぱり一日も早くこの国の実体経済を回復させて、そして国全体の景気を良くして、こういうことが起きないように、予定の利率で回せるように努力をして、そして責任を果たしていくことが必要じゃないかと、こういうふうに思っております。
○平田健二君 時間も大分経過しましたので、少し飛ばします。
 この説明によりますと、といいますか、概要、小規模企業共済制度の概要によりますと、解約の問題ですね。一年目までは任意に解約するとペナルティーとして掛金が全額没収、いわゆる全額払戻しをしませんということですね。さらに、七年未満の解約には八割しか返還をしない。また、廃業や死亡の場合でも六か月未満は返還をされない。いろいろ理由があると思いますが、加入者に対する配慮が欠けているのではないかなという感じがしております。制度は違いますが、中小企業に働く人たちの退職金制度、中退金、中小企業退職金共済制度は、三年掛けたら一〇〇%返還をされる。
 二つの共済、それぞれ成り立ちも違いますし、考え方も違うと思いますけれども、この共済のペナルティーといいますか、解約条項は多少きついんではないかなという気がしますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 現行の給付水準の体系は、言うまでもなく、相互扶助の精神に基づき、経済的困窮度に応じて生活安定資金等を準備するという本制度の趣旨に基づいて設定されているものでございます。
 こうした考え方に基づきまして、本共済制度におきましては、廃業等経済的困窮度の高いケースに対して支給される共済金額を高めに設定をしておりまして、その分、契約者の方々の御都合により解約をされた場合にはお支払いする解約手当金の金額は低めに設定されると、こういう基本設計になっているわけでございます。
 したがいまして、仮に解約手当金の給付水準を高めに設定をいたしますと、その分、廃業等のケースで支給される共済金の給付水準を下げざるを得なくなりまして、本制度の基本設計、その趣旨にそぐわないことになってまいります。
 任意解約者に一定程度の御負担をお願いをするということはある意味ではやむを得ないことと、このように私どもは認識をしているところでございます。
○平田健二君 それから、予定利率の二・五から一%に引き下げるという問題ですけれども、審議会で
は、十年後に収支が改善する水準として一%が適当だと、こういうことになっておりますけれども、なぜ十年後にということで設定されたのか、二十年にして予定利率をもう少し上げてもいいじゃないかという考え方もあるわけですね。
 この十年、一%というふうに決めた理由をひとつお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(杉山秀二君) お答え申し上げます。
 審議会におきましても、まず収支が改善を見込む、そのために要する期間をどう設定するかということにつきましていろいろな御議論がございました。確かに、先生おっしゃいますように、その期間を十年よりも長めに設定いたしますれば、予定利率を一・〇%よりも高めの水準に設定することも可能かもしれませんが、それによりまして収支健全化のスピードというものが遅くなることも事実であります。
 私ども、審議会の議論の中におきましては、やはり現在多額の欠損金を抱えておりますその現在の状況からできるだけ早期に脱却するのが必要であろうと、そういう要請とともに、余りにも短期の改善を求めますと、利用者の方々に大変迷惑をお掛けしまして、制度の魅力というものが本当に乏しくなってしまうと。そういう全体のバランスの中で、専門家の方々の御議論の終結いたしましたところが、この期間を十年に設定をして、その中で目に見えた改善の度合いが期待できる、そういう利率は何かというようなことで検討していただいたということでございます。
○平田健二君 最後に、資産運用の責任の明確化ということがうたわれております。これは資産運用の結果責任をきちっと明確化するという意味でしょうか。お尋ねをいたしたいと思います。
 もう一点、最後ですのでまとめていきますが、共済の運営事務費として約六十億円が予算化されておりますけれども、これは民営化できるんじゃないでしょうかね。独立行政法人に移管、今度いつですか、変わるということですが、あらゆる面を考えて民営化することができないのかどうか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(杉山秀二君) 結果及びその責任について事務的に御説明をさせていただきたいと存じ
ます。
 この中小企業総合事業団、特殊法人改革の一環としまして、平成十六年の七月から中小企業基盤整備
機構に改組をされます。その実績の評価、これにつきましては経済産業省に設置をされます独立行政法人評価委員会で評価が行われることに相なります。
 今、先生お触れになられましたように、その結果が非常に問題が多い結果を招いたという場合におきまして、この評価委員会におきまして、いろいろ金利とか株価の動向なども踏まえながら、資産運用の妥当性ということについても評価がなされるというふうに思っております。その評価に基づきまして、私ども、機構に対しまして適切な指導をするということになると思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 民営化というお話がございました。中小企業総合事業団におけるこの小規模企業共済事業の運営経費につきましては、御承知のように、全額が国からの補助金で賄われているところでございます。したがいまして、本事業がどのような形態で運営されるかにかかわらず、事業運営に要するコストの節約に努めるべきであるということは申し上げるまでもない、このようなことだと思っております。
 ただし、仮に本事業を民営化した場合、本事業の運営が破綻リスクを伴う民間企業によって行われることとなるため、加入者保護が十分に図られないのではないかとの懸念が生じるおそれがあり、廃業後、老後の安心感の提供という本共済制度本来の目的の達成や加入者の幅広い獲得といった点で支障が生じるのではないかと私どもは考えております。利益優先の制度運営の結果として、割高な地域でありますとか、業種への加入促進活動が恣意的に回避されまして、小規模の企業者の加入機会の公平性、平等性を維持できなくなるおそれがあると思っております。
 こういう問題を考慮いたしますと、本共済事業を民営化することは適当ではないと、こういうふうに考えておりまして、今後の事業運営に当たりましては、民間にゆだねることができるものはできるだけ民間にゆだねることなどによりまして、当然、経営の一層の合理化、効率化を図らなければならないと、このように思っています。
○平田健二君 ありがとうございました。
 終わります。