タオルのセーフガードの見送りと商工会議所法・商工会法の改正について

平田議員は、4月20日、参議院経産委員会でタオルのセーフガードと商工会議所法・商工会法の改正に対する質疑を行いました。
タオル工連から要請があった、タオルのセーフガードの発動要請に対し、経産省は4月2日、調査打切りの決定をしました。輸入量が安定的に推移しているというのがその主な理由ですが、実際には輸入量は対前年度比6,2%も増加しており、直近の12月、1月でも14,2%、13,5%増です。安定した状況とは到底云えず、政策的判断を優先させた結果ではないかと質しました。更にTSGが、本年12月で期限切れを迎えるにあたり、「SG」と対中国への「経過的SG」そして「繊維特別措置」について説明を求めました。
商工会議所法等の改正は、合併の手続の簡素化や税負担の軽減について改正するもので、最近進んでいる市町村合併等に対応するものです。商工会議所等については、1,300億円を超す補助金・委託金等が投入されており、天下りは700名を超しています。しかしながら、財務諸表等の公開は義務付けられておらず、運営が極めて不透明であると指摘し、中川大臣に認可法人と同様の公開の徹底を求めました。
詳細は以下の通りです。


○平田健二君 おはようございます。民主党・新緑風会の平田健二でございます。
 まず、商工会議所法並びに商工会法の改正する法律案を議論する前にお伺いをしたいんですけれども、先日この委員会で繊維振興協会の廃止についての議論がなされました。その中で若干気になることがございますので、先にその部分についてお伺いをしたいと思います。
 日本の繊維産業が今日壊滅的な打撃を受けておりますけれども、その原因はいろいろあると思います。その中で主な原因というのは何なのか一度大臣にお伺いをしたいなと思いまして、是非お教えをいただきたいと思います。
○国務大臣(中川昭一君) 日本の産業の中には、先ほどの魚住委員の御指摘にもありますように、いわゆる二極化というのが一層拍車が掛かっているんじゃないかというふうに思っております。
 トータルのマクロの数字としては、確かに日本経済が良くなっているということはいろんなデータが最近出てきておりまして、もちろんよく言われる二〇〇二年の二月ぐらいが底だったという状況に比べますと随分とマクロの数字としては良くなってきているのが日本経済だと思いますけれども、そういう中で、二極化の厳しい、依然として厳しい、あるいは更に厳しくなっている分野というのが業種的にも、あるいはまた地域的にも、あるいはまた規模的にもあるわけでございまして、一つは、消費者なりお客さんが買ってくれるかくれないかと。これは単に、お客さんというか消費者の方も、いろいろな将来に対する不安とか給与が減ってきているとかいうことによる買い控えもあるでしょうし、去年の場合には、例えば医療費とかあるいはたばこの値上げとか、米が少し上がったとかいうこともあるでしょうし、消費者の将来に対する不安、あるいはまた冷夏、暖冬といったものも影響しているんだろうというふうに思います。
 それからもう一つは、国際的な競争力といいましょうか、が相対的に、今まで強かった部門が中国を始めいろんな国が急速にキャッチアップしてきていると。もちろん価格的に言えば、同じものであれば向こうの方が安くできるという状況もあって、そういう面が、これは先進国、日本がかつてそうやって追い付いてきたということもあったわけでございますけれども、日本が今度は逆に、特にアジアの場合には日本に追い付き追い越せということで彼らなりにいろいろと努力をされて、あるいはまた豊富な安い優秀な人材とか、いろんな要素もあって、そういうもので非常に影響を受けている産業が、二極化ということはかなりの部分、いい方もかなりの部分というふうになってきたと思いますけれども、厳しくなっている方もかなりの部分あるというふうに認識をしておりまして、経済産業省といたしましても政府といたしましても、もちろんいい方は更に頑張ってもらいたいと思いますし、その厳しい分野についてどういうふうにしていったらいいのかということについて非常に我々としても強い関心と、行政上何ができるかということについて大きな問題意識を持っているところでございます。
○平田健二君 東南アジアを中心とした中国から洪水的な繊維製品の輸入によって我が国の繊維産業が壊滅的な打撃を受けたということは否定できない事実だと私は思っております。本来なら、我が国の繊維産業を守るために中国からの輸入に対して制限をするといいますか、強い態度で臨むべきではなかったのかなというふうに思っております。
 しかしながら、これまで政府のやってきたことは、むしろ中国に強大なODAを供与して、例えばポリエステルについて、ポリエステルについて昨年既に日本の十倍に達する生産能力を中国は持っておるわけですね、にもかかわらず、アンタイドローンでポリエステルの生産設備を供与する。しかも、この政策については当時、経済産業省は知らなかった。事後になって国際協力銀行から通告があった。どう見てもこの繊維のことを心配をしていたとは到底思えないんですね、経済産業省が。この件については、二〇〇二年の五月に私はこの委員会で質問をさせていただきました。非常にあいまいな答弁でございました。
 今回、繊維産業振興基金が解散をする。これからの五年間、繊維産業にとりまして国による最後の改革期間であるということを認識しておりますけれども、この間の改革に取り組む大臣の決意を是非お伺いしたいというふうに思っております。
○副大臣(坂本剛二君) 繊維産業は、先生御承知のように、なお雇用が六十八万人を擁する一大産業でありまして、これを維持することは当然のことかなと、こう思っておるわけでございます。
 国際競争力がない、その原因の最たるところは国内における生産と流通の非効率化ということは言われておりまして、ただいま大臣からもお話ありましたが、国内の流通の中で中間プレーヤーというか、卸売業者が何層にも重なっているんですね、それで非常に単価が高くなってしまうという問題。あるいはまたデザイン、これはイタリーの繊維が急激に輸出伸ばしているのはデザイン面で非常に世界の人々に求められたという、このデザインの問題も若干あると。こういったようなことを構造改革を進めていくならば、私は、我が国の繊維産業は国際競争力を持った立派な産業に成長していくものと思っております。
 経済産業省といたしましては、川中の中小繊維製造事業者の自立支援や輸出振興等の施策を積極的に推進し、繊維産業の国際競争力を強化してまいりたいと、このように考えております。
○平田健二君 私は、平成七年に参議院議員に当選をさせていただいてから今日までずっと繊維のことについて携わってまいりましたし、質問もしてまいりました。そのたびに中国からの輸入の問題について取り上げてまいりました。
 平成十二年に、それまでにも大変な輸入がありましたけれども、平成十二年になりまして、正に洪水のように中国から二次製品が日本へ輸入されてまいりました。当時、自民党の繊維対策特別委員会も、もちろん我々野党の繊維対策委員会も慌てて対策委員会を設置をし、協議をした経過があります。そのことは多分御存じのはずです。
 今おっしゃられましたように、確かに構造改革をする必要がある。当然です。だけれども、構造改革する前に余りにも急激に輸入品が入ってくるから間に合わないんですよ。構造改革が間に合わなかったんです。何度やりましたか、構造改革だ、クイックレスポンスだということを、経済産業省は。今日までずっとそのことだけじゃないですか。要は、洪水のように東南アジアから繊維製品が入ってくるから間に合わないんです。構造改革が間に合わなくて廃業に追い込まれていく、これが実態ですよ。
 今回の繊維ビジョンも、これが最終の五年間だという認識で書かれておりますけれども、まだ、いまだ構造改革が必要だ、国内の流通の改革が必要だ。そんなことじゃないんですよ。いかに中国や東南アジアから入ってくる輸入品を制限するかということだと思っております。これがなければ、こういった構造改革できるわけがないんです、日本の国の繊維産業は。私はそういう認識でおります。是非ひとつ、この五年間、そういった見方で、日本の繊維産業をどう再構築できるのか、真剣に考えていただきたいというふうに思っております。
 次に、ついでにということじゃありませんが、タオルのTSGの問題についてお伺いをしたいと思います。
 タオルのTSG、調査期間を五回延長して、三年にわたって調査を続けてまいりました。四月二日に調査を終了するという決定をなされました。この間のいきさつについて御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(柴生田敦夫君) お答え申し上げます。
 タオルに係る繊維セーフガードにつきましては、平成十三年二月に日本タオル工業組合連合会からの要請を受けまして、繊維及び繊維製品に関する協定及び国内法令に基づき慎重に調査を行ってきたところでございます。
 このような中、今般、平成十三年から十五年まで及び直近一年間、これは平成十五年三月から平成十六年二月まででございますが、この過去計三年程度のタオルの輸入動向を見ますと、繊維セーフガードの発動水準には達していないものと判断され、また、直近六か月の輸入の伸び率も安定的に推移しているというふうに認められました。この結果、本件調査につきましては本年四月十五日をもって終了することといたした次第でございます。
○平田健二君 ここに経済産業省からいただいた資料があります。輸入の伸び率が大きく増加している状況にないと書かれてあります。中国からのタオルの全体の輸入量は、対前年比を見ますと、昨年十二月は一四・二%の増、本年一月は一三・五%の増加、年平均でも六・二%の増加と報告をいただいております。
 とてもこれ、安定しているとは言えない状況だと思います。しかも、タオル工連がTSGの発動要請を出す前年、急激に輸入が膨らんだ年です。それから見ますと、約三万トン、トン数にして六三%の増加、しかもまだ輸入は拡大し続けております。このような状況で調査を打ち切るということについては、私は納得できません。もう一度説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(柴生田敦夫君) お答え申し上げます。
 具体的な輸入の伸び率でございますけれども、平成十三年から十五年にかけまして、全体としての輸入は、六・三%、四・七%、八%とございましたが、直近一年間も約六・六%ということで安定的に推移してございます。また、直近六か月の輸入の伸び率も、今御指摘のございましたように、月に変動ございますが、全体としての輸入から見ますと、全体として、十二月が九・七%増、一月が一三・四%増、そして二月がマイナスの七・二ということで減少している月もあります。
 こういうことで、直近六か月の輸入の伸び率も安定的に推移していると認められ、この結果、四月十五日をもって終了することとした次第でございます。
○平田健二君 私は以前にもお話し申し上げました。ここに面白い議事録があるんですが、これは二〇〇一年の質問のときに、質疑のときに、こういう発言をされておるんですね。これは、当時の江崎通産大臣です。
 繊維のセーフガードについての問題で、いろいろと技術的な問題もあるけれども、要は政策的な判断なんだ、特に東南アジアを中心とした国々との貿易関係、当時は貿易黒字が大変多くて問題があったというふうに言っておりまして、技術的な問題よりも、むしろそういった政策的な判断が優先してセーフガードは見送るんだ、こう言っておるんですよ。
 このことは、実は二〇〇二年のセーフガードの発言でも、当時、平沼大臣は、政策的な判断も必要だけれども、数字的に技術的な問題できちっと発動できるような状況であれば発動すると、するべきだと、こういうふうな発言もされております。
 その時々の政府の判断によってといいますよりも、むしろ、経済産業省、通産省当時から、やはり技術的な問題よりも、対中国、対東南アジアとの政治的な判断で、日本はセーフガード、特に繊維についてのセーフガードは発動しない、できない、こう言って、ずっと態度を取り続けてまいりました。結果として、今日、繊維産業がこういう実態だ。確かに、セーフガードをすることによって繊維産業が立ち直るとは、即立ち直るとは思いませんが、一つの要因であることは間違いないだろうというふうに私は思っております。したがって、うるさく繊維のセーフガードについては事あるごとに質問をしてまいりました。
 いよいよWTOのルールも少し中国が入って変わるようでございますので、それらについて若干お伺いをしてまいりたいと思います。
 九五年から始まったTSGに対して、合計三回、四件の発動要請をしました。しかし政府は、MFAの時代も含めて、一度も繊維のセーフガードを発動することはなく、この十二月で期限切れになります。
 そこで、これからのこともございますのでお伺いいたしますけれども、来年の一月からは一般セーフガードでの対応ということになりますが、TSGとの制度との違い、発動の要請を行う場合にはどのような手続になるのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(柴生田敦夫君) お答え申し上げます。
 いわゆる一般セーフガードにおきましては、まず第一に、特定の国に対して発動することとされております繊維セーフガードと異なりまして、全世界に対して無差別的に発動するということになってございます。それから第二に、輸入数量制限のみが認められております繊維セーフガードと異なりまして、輸入数量制限と関税引上げの双方が認められる形となってございます。これが繊維セーフガードとの主な相違点でございます。
 それから、発動の要請手続でございますが、繊維セーフガードにおきましては生産者等が経済産業大臣に対して行うということになってございますけれども、一般セーフガードにおきましては、生産者等が産業所管大臣に対しましてまず発動要請を行いまして、これを受けた産業所管大臣が財務大臣及び経済産業大臣に対して調査の開始に係る協議を行うということになってございます。繊維製品について言えば、経済産業大臣が要請を受け、財務大臣と調査の開始に係る協議を行うということになるわけでございます。
 以上でございます。
○平田健二君 ちょっとお尋ねするのを忘れておりましたので、大臣にちょっとお伺いしますが、今年の十二月に中国の湖北省に、国際協力銀行がアンタイドローンで供与をした約八十億円程度のポリエステルの生産工場がこの十二月に完成して操業すると、こういうことなんですけれども、このことについては御存じだったでしょうか。
○国務大臣(中川昭一君) 資料として手元にございまして、今御質問いただいて、JBICが湖北省の化学繊維プラントに対してアンタイドローンを設定をしたということを、率直に申し上げて、今御質問をいただいて、資料を読んでびっくりしているところでございます。
○平田健二君 実は、このことは別に通告しておりませんので、ですけれども、政策がやっぱり統一されていないという言い方はおかしいんですけれども、ちょっと、先ほども言いましたように、中国は日本の十倍から成るポリエステルの生産設備を持っておきながら、約八百万トン、年間、日本が八十五万トンぐらいですから。それに更に、経済産業省、担当の経済産業省との政策的なすり合わせもなく、相当大きなプラントを中国へ造ると。後で業界の、北陸の業界の皆さんがそれを知って慌てて財務省へ押し掛けてきて、それで状況をつかんだと。この程度なんですよね。
 この十二月から稼働するそうなんで、私も行ってみたいと思っておるんです、この工場には。これはもう最初から国際協力銀行にも言っておりました。これは平成十三年の四月に分かったんですけれども、是非行かしてくれというふうに言っておりました。
 TSGも含めてですね、ことごとく繊維の政策については、中国については非常に及び腰という感が否めません。是非、もう済んだことですからということじゃなくて、やはりこれからも繊維産業に働く人たち、七十万とか百八十万とか、いろんなデータの取り方によってはそこに働いている人数も違いますし、それなりの産業でございますので、是非ひとつお忘れなく政策を実行していただきたいなと思っております。
 それから、中国に対して現在発効しておる経過的セーフガード、それから繊維特別措置、それについて説明をいただいたんですけれども、一般セーフガードとこの三つの選択。繊維の場合にはこの三つのうちどれを選択してもいいということなのか、それぞれ、選択をすることにおいてそれぞれの違いはどういうことなのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(柴生田敦夫君) お答え申し上げます。
 まず、対中国の経過的セーフガード及び対中国の繊維特別措置についてでございますが、これらは中国のWTO加盟に際して中国のみを発動対象国として設けられた制度でございまして、それぞれ、経過的セーフガードが二〇一三年、対中国繊維特別措置が二〇〇八年までの時限的な措置となってございます。
 これらの措置を一般セーフガードと比較しますと、まず第一に、対中経過的セーフガードにおきましては、輸入数量制限措置の内容やまたこれを含めた発動措置等の期間に定量的な制限が設けられておりません。それから第二に、対中繊維特別措置においては、措置の内容が輸入数量制限に限定されていること、発動の期間が最長でも一年以内とされていることございまして、これらが制度間の主な相違点となっているわけでございます。
○平田健二君 いろいろ申し上げましたけれども、大臣、最後に、このセーフガードについて、私は、国際ルールに従って、やはり国内の占有率、販売、生産、生産性、操業度、損益、雇用の水準の変化、いわゆる数値化されたものが発動の基準であって、あいまいな政策的な判断はやめて、客観的な数値に基づいたルールで発動すべきだというふうに思いますけれども、改めて大臣の考え方をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(中川昭一君) 実は私、三年前に中国のシイタケとそれから畳表とネギ、三品目、三品目の輸入の急増のときに自民党の責任者をやっておりまして、そのときにタオルのセーフガードの調査中ということで少し勉強した記憶がございますが、あのときに、我々はきちっとした数字に基づいて予備措置、そしてWTO提訴に向かって準備をしていたわけでございますが、これに対して、ある日突然、中国が自動車とたしかカーエアコンに対していきなりあしたから一〇〇%報復関税を適用すると。まあ何とめちゃくちゃなことをやるんだろうなと率直に福島委員なんかと議論をした記憶がありますが、当時はWTOに入っていなかった、入る直前であったということがありますけれども、さっき平田委員もおっしゃられたように、MFN、最恵国待遇、日中投資協定第一条にその最恵国待遇の扱いをするということがたしか明記されておるということで、こういう報復的な、差別的な関税措置というのは違反ではないかということを随分議論をした記憶がございます。
 ですから、我々はあくまでも日本のルールとWTOルール、もちろん整合性があるわけでございますけれども、これに基づいてきちっとやっていくということがもう当然WTOの加盟国としての義務で、権利であると同時に義務だろうというふうに思っております。
 もちろん、中国はあれだけの大きな国で、国内的な法制度も非常にまだ未整備の状況の中でWTOに入っていったという、大変な作業を中国国内でやられたということも多分事実だろうと思いますから、そういう中できちっとしたWTO体制に一刻も早くなってもらいたいということで、新規加盟国扱いというのを中国自身主張しているようでございますけれども、早くきちっとしたメンバー国としてのルールを遵守してもらいたいという気持ちはもう私も当然持っているわけでありまして、そこに政治的なのか何なのかよく分かりませんけれども、特別の配慮があったのではないかというような御指摘を受けるようなことを政府としてはしてはならないと。きちっとした条約あるいはまた法制度に基づいて適切な対応を取っていくべきだろうと思います。
 一言、平田委員にはもう御専門の話で大変恐縮ですけれども、この繊維というのは、一つ難しい問題としては、アメリカにも繊維産業がある、それからカンボジアのような、もう本当に今経済を何とかスタートさせようというような国にとっても重要な品目である。もう世界じゅう、農業と並んで繊維というのはあらゆる国で産業としてあるわけでございますから、そういう中で、日本の伝統的かつすそ野の広い、大きな日本経済のウエートを占める、そして今後も大事な産業でありますから、何としても守り育てていかなければならないということで、冒頭、坂本副大臣の方から高付加価値化、ブランド化とか、またいろいろな構造改革というものが必要であり、それはもう業界の皆さん御自身がよくお考えになっていることだろうと思いますから、そういう趣旨でいろいろと御支援をしていかなければならないというふうに考えておるところでございます。
○平田健二君 アメリカもヨーロッパも、確かに繊維というのはその国の伝統的な産業といいますか、むしろあらゆる産業の中でも先頭を走っているグループだと思いますね。ですから、どうしても開発途上国からの追い上げ、特に人件費だとか、特に縫製というのは労働集約型の産業ですから、どうしてもそういう開発途上国からの追い上げがあることはもう当然です。ですけれども、アメリカにしてもやっぱりヨーロッパにしても、繊維産業だけとは言いませんが、やはり開発途上国から追い上げられてきている産業について、やっぱり、手厚いとは言いませんけれども、相当の保護をしてきておるわけですよね。そして、今日、アメリカでもヨーロッパでも、繊維産業はまあそれなりに活力ある産業として地位を占めておるわけですね。
 私は、日本の経済を担当する経済産業省、通産省の姿勢が、私は今日までどうだったのかということを問うておるわけですよ。変な話ですけれども、二〇〇一年の四月十八日のマスコミの報道によりますと、アメリカが鉄鋼のセーフガードを発動したという記事が報道されております。そこで、当然、日本やEU、あるいは韓国を含めて抗議をする、している。そのときにアメリカが大統領選挙だったかどうか知りませんが、実はアメリカも分かっておるんですね、日本や韓国やEUがアメリカのこの鉄鋼製品のセーフガード発動について相当抗議をするということは分かっておるんです。分かっておきながらやるんです。なぜですか。よその国よりも自分の国の産業の方が大事なんですよということなんですよ、ということだと私は思っております。よその国の繊維産業よりも日本の国の繊維産業の方が大切なんですよという姿勢がないじゃなかったですかと、そのことを私は言っているつもりです。
 毎回毎回こういうことを言いますので、またかということを思っている方もいらっしゃいますけれども、いらっしゃると思いますが、私は、やっぱり日本国の繊維、経済産業省ですから、日本国の産業をまず第一義に考えるというのが一番大切。対政策的なことは当然各省庁すべて取り掛からなきゃいけませんが、取り組まねばいけないと思いますけれども、第一義的には外務省がやればいいんですよ、外国との関係についてね。経済産業省は自国の経済産業、産業界をどう守っていくのか、保護育成していくのか、あるいはWTOのルールに従って自由貿易体制になるのに対してどうやってこの産業を守っていくのか、自由に競争する中で耐え得るような産業にするのか、これが私は経済産業省の第一義の仕事と思っていますので。よその国の産業を守るんじゃないんです。このことだけ強く言っておきます。
 さて、本論に入らせていただきます。
 私は岐阜県が選挙区でございまして、平成のこの大合併で初めて県境を越えた合併が実現しようとしております。御承知のように、岐阜県の中津川市と長野県の山口村ですね。大変事務のいろんな手続で苦労したと思います。
 お尋ねしたいのは、このような県をまたぐ商工会議所、商工会の合併は具体的にどのような手法で行うのか、補助金問題等も含めて御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(望月晴文君) 都道府県をまたぐ商工会の合併につきましても、手続的には新商工会の主たる事務所が存在する都道府県知事に対して合併の認可申請を行うことになります。また、商工会議所の場合についても、主たる事務所の存在する地域を管轄する経済産業局長に対して合併の認可申請を行うことになります。
 これまでの商工会の合併のケースにおきましては、実態として商工会の合併協議会の委員として都道府県が参加しているなど、都道府県を含めた議論が行われているのが実態でございます。都道府県をまたぐ合併につきましては、市町村合併が先行する場合には、県境自身もその合併後移動されるので、合併後においても違った都道府県に存在するということは余り想定をいたしておりませんが、仮にその合併後、商工会の合併が先行をするなど、その合併後も都道府県をまたぐ合併になってしまったというようなケースにおいても、両関係都道府県を含めて十分な協議が従来の先例から見れば行われていくのではないかというふうに考えているところでございます。
 補助金につきましても同様の考え方でございまして、関係都道府県において十分に調整をし、判断されるべきものと考えております。国として、万が一そのような形の合併が行われるような場合には、関係都道府県に対し地域の商工業者に対する支援が引き続き適正に、適切に行われるよう求めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○平田健二君 現実に県をまたぐ、またいだ合併というのは今までないんですか。
○政府参考人(望月晴文君) ないと承知しておりますけれども。過去の例はないと承知しておりますけれども。
○平田健二君 そうすると、補助金等についてはどうなるんでしょうか、補助金。いわゆる──そうか、分かりました、分かりました、いいです。それじゃ、次、行きましょう。合併しないと補助金は、もう合併しないんだわね、分かりました。失礼しました。
 次、これも言いたくないんですが、評判良くないですね、三位一体の改革。交付税が削減されてそのあおりを受けているところも大変多くあって評判悪いんですが、合併の要件として「著しく効率的なもの」というのがあります。六十条の第三項の二です。具体的にはどのような効率化を求めていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(望月晴文君) 合併によりまして事業が著しく効率的になる場合というふうに書いていることにつきまして、具体的な判断基準といたしましては、地域の個別の事情、いずれにしても地域の個別の状況を踏まえて個々に判断をするというのが原則であろうかと思いますけれども、例えば、共通する組織や事業を統合することによって運営が効率化される、あるいは職員の柔軟な配置や能力向上により事業の質的向上が図られる、それから、経費削減で生まれた財源的余裕により専門相談など新しいニーズへの対応を図ることなどによりまして、組織、財政運営基盤が強化され、従来に比べて事業活動が著しく効率的になるという場合を考えております。
 このような趣旨につきましては、商工会議所、商工会あるいは都道府県等に周知をしてまいるつもりでございます。
○平田健二君 地区規定の見直しについてお伺いをいたします。
 改正案によりますと、行政区域の違う合併や飛び地での合併も可能になると、こうなっておるわけですけれども、距離的な条件ではありませんので、六十条の三の要件を満たせばかなり離れたところでも合併ができると、こういうふうに解釈していいかどうか、お尋ねをいたします。
○大臣政務官(江田康幸君) 従来の商工会議所、商工会の地区につきましては、一つの行政区域を原則としまして、複数の行政区域をまたがる場合には隣接する場合に限って合併ができるということでございましたが、今回の法改正によりまして、隣接していない場合でも認められるようにすることとしておるところでございます。
 これは、従来、商工会議所、商工会はその地区内における商工業の総合的な改善発達を図ることを目的としておりますので、通常、行政区域と地域の経済圏の間には一体性が見られましたけれども、近年、交通通信手段の高度化等を背景に、こういう地域における経済や生活範囲の広域化が進んでいることや市町村合併の進展等に伴いまして、地域の経済圏が行政区域と一致しない場合も生じてきていることにかんがみたものでございます。
 しかしながら、地域の総合経済団体として、経済圏としての一体性が基礎となっていることには全く変わりませんので、例えば東京と名古屋のように遠く離れた合併を想定しているわけではございません。実態としても、余りにも遠距離であって経済圏の異なる、例えば東京と名古屋の商工団体が合併するような場合は考えにくく、そのような場合は基本的には法律で求められる要件を満たすことは困難であると考えております。
 以上。
○平田健二君 それは分かるんですけれども、言わんとすることは分かりますが、どういうふうに判断をするんでしょう。
 この法律でいきますと、これを満たしておれば合併してもいいよと、ただし今おっしゃられたようなことの判断がありますよと。それは、どこでどなたがどういうふうに判断するんですか。
○政府参考人(望月晴文君) 判断は、認可申請を受けた都道府県あるいは経済産業局長が判断することになると思いますけれども、判断要件といたしましては、今、政務官からも御答弁申し上げましたように、経済圏の一体性等々につきまして実態があるかどうかということが一つの大きな判断要素になろうかというふうに考えてございます。
○平田健二君 逆を言えば、距離的にそんな差がある、離れておるところは、元々そういう合併をするなんということはあり得ないことですから、むしろ丁寧にやっておった方がいいんじゃないですかということを言いたかったんです。丁寧にね、はい。
 それでは、ちょっと別な観点からお尋ねします。
 商工会議所、商工会に対して補助金、委託金など、国、地方自治体を含めて全体でどの程度税金が投入されておるかということについて報告をお願いしたいと思います。
○政府参考人(望月晴文君) 御質問の商工会議所あるいは商工会に対して、税金ということでございますれば、国、地方公共団体からの補助金等の額だろうと思います。
 都道府県分や市町村分を含めた商工会議所に対する補助金の総額につきましては、国として全体を必ずしも正確に把握しているわけではございませんけれども、日本商工会議所が各商工会議所から聴取して集計したところによりますと、平成十二年度実績で補助金、委託金、助成金の合計額が四百五十五億円と聞いております。
 また、商工会に対する補助金の総額についても同様でございますけれども、全国商工会連合会が各商工会から聴取して集計したところによりますと、平成、これは十五年度予算として八百六十九億と聞いております。ちょっと統計数字、統計というか、数字が集計上ばらついておりますけれども、おおむねそのぐらいの数字で推移しているというふうに理解しております。
○平田健二君 もっと細かくなります。例えば、商工会議所、商工会が、例えば容器包装リサイクル業者から委託手数料を徴収をしておる、それから雇用保険等の保険料徴収の代行業務も行っておる。これらの手数料収入について、どの程度になるかお尋ねいたしたいと思います。
○大臣政務官(江田康幸君) 手数料に関しての御質問でございます。
 商工会議所における手数料収入は、日本商工会議所の調査によりますと、総額は把握されておりませんが、平成十四年度実績としまして、例えば労働保険事務組合手数料収入額として二十五億円、容器包装リサイクル委託費手数料収入額として一億三千八百万円、記帳事務代行手数料等収入額として十九億円と聞いておるところでございます。
 また、各地の商工会における手数料収入につきましては、全国商工会連合会の調査によりますと、個別事業ごとの手数料収入額は把握されておりませんけれども、平成十五年予算としまして総額百十八億七千万円と聞いております。
○平田健二君 今、商工会議所、商工会に対しての補助金、委託金など、国、自治体を含めた補助金、委託金の額、それから委託手数料等の収入、そういった報告をいただきましたけれども、日商や商工会連合会はともかくとして、各商工会議所、商工会の財務諸表などの公開はどの程度進んでいるのか、御報告をいただきたいと思います。
○大臣政務官(江田康幸君) 商工会議所の財務諸表の公開につきましては、全国団体である日本商工会議所については、平成十四年四月に閣議決定されました特別の法律により設立される民間法人に関する指導監督基準に基づきまして、主たる事務所内に情報公開コーナーを設置し、書類を備え付け、広く一般に公開するとともに、官報に掲載して、ホームページにおいても公開しておりまして、また各地の商工会議所につきましては、商工会議所法に基づいて、主たる事務所に書類を備え付け、会員、特定商工業者に公開しており、加えて地域の一般の方々に対しても、日本商工会議所に準じて情報公開コーナーを設置して公開する傾向にあります。
 商工会の財務諸表等の公開につきましては、全国団体である全国商工会連合会については、商工会法や閣議決定に基づきまして、官報に掲載し、かつ主たる事務所に書類を備え付け、広く一般に公開するとともに、ホームページにおいても公開をしております。また、都道府県の商工会連合会、各地の商工会におきましては、商工会法に基づきまして、主たる事務所に書類を備え付け、会員に公開しておりまして、さらに一般の方々に対しても公開しているところでございます。
○平田健二君 今、情報公開についてお尋ねいたしました。
 先ほどから御報告いただいておりますように、補助金、委託金、それから委託手数料、そういったもの、相当な額に上っておると思います。やっぱり私は、もうこの時代ですから、ホームページですべて公開するというシステムにしたらどうかと。今、一部そうやっておるということでしたけれども、大臣、いかがでしょう。全部やるということをお決めいただいたらどうでしょうか。
○副大臣(坂本剛二君) 商工会議所とか商工会は公的性格を有する団体でございますから、財務諸表の会員以外への公開を含め、これから運営の透明性の一層の向上に向けて全国団体を通じるなどにより指導してまいりたいと、このように考えております。
○平田健二君 それから、各自治体から経営指導員の人件費の補助が行われておりますけれども、これはどのぐらいの額になるんでしょうか。
○政府参考人(望月晴文君) 経営指導員への補助金につきましては、先生おっしゃいましたように、都道府県が交付をいたしております。その総額については国として必ずしも把握をしておりませんけれども、全国商工会連合会が各商工会から聴取して集計したところによりますと、商工会については平成十四年度で二百七十四億七千万円と聞いております。
 また、日本商工会議所が各商工会議所から聴取し集計したところによりますと、商工会議所については、経営指導員の補助金の額としては必ずしも明確ではありませんけれども、経営指導員等、つまり経営指導員のほか、補助員及び経営指導研修生を含めまして、そういった経営指導員等についての補助金と、商工会議所の実は自己負担分というのがございますけれども、合計額について、平成十三年度で三百六十五億円と聞いております。今の自己負担分は、おおむね全体の二割強ということでございます。
○平田健二君 先ほども同僚議員からの、同僚議員と言うのは失礼、魚住先生からの質問にもありましたように、経営指導員になるための統一した資格や要件はございますでしょうか。
○政府参考人(望月晴文君) 経営指導員の資格につきましては、商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律の施行令というところの規定に基づきまして、経済産業大臣が定めるということになってございます。
 具体的には、詳細ございますけれども、大事なところは、経営指導員研修生としての研修課程を修了した者、商工鉱業の指導や経営実務に一定期間以上従事した者、あるいは公認会計士等の資格を有するなどの経営指導を行うに当たって必要となる指導能力を有する者であることなどが要件となってございます。
○平田健二君 そうすると、幾つかの資格要件といいますか、があると。それだけですか。
 例えば、統一した、先ほど、中小企業大学校のこの課程を、このコースを卒業した者じゃないと駄目だとか、何かそういった一定の資格要件というのはないんでしょうか。
○政府参考人(望月晴文君) 中小企業診断士の場合には、国家試験としての診断士の試験を受けるか、あるいは中小企業大学校で一定の研修を修了するという大きく二つの流れがその資格要件としてはございます。
 それから、今私が申し上げました経営指導員につきましては、八つぐらいのルートというか資格、経営指導員になるための資格要件がございまして、それを二、三、例示を申し上げましたのが先ほどの答弁でございまして、ちょっと重複いたしますけれども申し上げますと、経営指導員研修生としての研修課程を修了した者というのが一つでございますし、それから、例えば大学を卒業した、学校教育法に基づく大学を卒業した者であって商工鉱業の指導又は経営実務に最近五年のうち二年以上従事した経験を持つ者であるとかいう、あるいは、そうでございますね、公認会計士法の規定による公認会計士あるいは会計士補、又は計理士法の規定による計理士の資格を有する者、あるいは税理士法の規定による税理士の資格を有する者、それから先ほどちょっと申し上げました中小企業診断士の登録を受けている者などなどでございまして、八つばかりの資格要件がございます。
 これは、経営指導員が、幅広いバックグラウンドを持った方々が数多く参入していただきまして、中小企業の、小規模企業の経営指導をやっていただきたいという趣旨からそういうルートを作ったということになっていると思います。
○平田健二君 これに書いてあると思うんですけれども、指導員というのは、商工会議所は別として、商工会では全国で何人いらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(望月晴文君) 全体で八千人ぐらいでございますけれども、全体で八千人ぐらいでございますけれども、商工会にはそのうち五千人ぐらい配置されております。
○平田健二君 最後になりますけれども、先ほどの御質問にもありましたように、やはり中小企業、特に私の地元は零細な繊維産業の、特に撚糸をやっておる正にその中心地のど真ん中に住んでおるわけでして、もう毎日顔を会わせるたびにいろいろと言われるんです。やはり経営指導員、商工会の経営指導員の方等にやっぱりよく相談しておるようです。ですから、やはりこの資質を高めていただいて、ここらが頼りだという状況ですので、是非ひとつ充実をさせていただきたいということをお願いして、質問を終わります。
 ありがとうございました。