日本アルコール産業株式会社法案質問

 平田議員は、3月31日の参議院経済産業委員会で、日本アルコール産業株式会社法案に対し質問しました。
工業用アルコールは、飲食料品、生活用品や化学品等に幅広く利用されていますが、アルコール専売法に基づき、
昭和12年から製造、輸入、販売を国が独占してきました。しかし、行政改革の一環として昭和57年にNEDOに
移管され、平成13年には専売制を廃止し、5年間の暫定期間を経て民営化されることになりました。
本法案はNEDOのアルコール製造部門を平成18年4月より、「日本アルコール産業株式会社」として発足させる
ための法案です。当初は国が株を所有しますが、2年後を目途に株式売却を開始することになります。本部門は、
全国に4つの工場を持ち、230名余りの職員が在籍しており、民営化後の競争力の確保と職員の雇用・処遇が最も
懸念されるわけですが、平田議員は、職員に不利益が及ばぬよう要請するとともに、競争力、収益力確保の観点
から大臣に質しました。さらに、地球温暖化対策として、二酸化炭素の排出がカウントされないバイオマス由来
のアルコールを自動車燃料に積極的に利用するよう提案し、質問を終えました。



【会議録】
○平田健二君 おはようございます。民主党・新緑風会の平田健二でございます。
 今朝方、ニュースを見ておりましたら、愛知万博のお弁当の件で、総理が、少し考えたらどうかと、こういうことが新聞にも載っておりましたし、テレビのニュースでもやっておりまして、中川大臣、朝早くから格調の低い話で申し訳ないんですが、総理が言ったから、じゃ万博協会何とかしましょうかというような話ではなくて、やっぱりいろんな方から苦情があれば、それは率先して検討するということをやっぱりやるべきだったんではないかなと、総理から言われたからというふうなことでやったんでは少しいかがかなという気がするんですが、大臣、どのようにお考えでしょう。
○国務大臣(中川昭一君) 平田委員のおっしゃるとおりでございまして、私も、直接博覧会協会というよりも、経済産業省の中の担当に、来ていただくんだということが必要だということを常に申し上げていたところでございます。
 そうしているうちに、この件は直接的には私にはございませんでしたが、総理もある閣僚懇談会の席で、世界じゅうから、特にお子さん方、おじいちゃん、おばあちゃんが来ていただいて、そして、もちろんいろいろすばらしい、各国あるいは各パビリオン、中身がございますけれども、しかし博覧会という全体の中できちっと楽しんでいただけるように、私だけではなくて、各省大臣、最大限配慮をしろという強い指示をいただいていたところでございます。
 この件は総理からの指示ということで重く受け止め、ある意味では当然といえば当然、もちろん制限しているには制限しているなりの理由が実はあったわけでございますけれども、やっぱり手作りお弁当で家族で、お母さんが作ってお子さんが食べるというようなことというのは別の意味で私は非常に重要なことだろうというふうに思っておりまして、そういう方向で今作業を進めさせていただいておりますが、平田委員御指摘のように、我々、頭で考えてこれが合理的だろうと思っていたことが、来ていただいた方から見ると、いろんな御要望、苦情が出てきたときにはすぐに対応していかなければならないと思っております。
 実際私が指示した例を一つだけ申し上げますと、世界じゅうに実はこのポスター、愛・地球博のポスターは世界じゅうの主な都市に、今いろんなところの町で、ニューヨークやパリ、ロンドンといった町に張ってありますけれども、実は日本の人とかが見ると一体これどこのポスターだかよく分からないという苦情というかアドバイスをいただきました。マンモスの写真があって、そしてEXPO AICHIとかなんとか書いてあるだけでは、外国の人は一体これどこの国のEXPOなんだということで、まずJAPAN EXPOと、そしてまた自然の叡智とか環境とかというようなことをぽんぽんぽん、まず日本でエキスポが行われるんだと、三月二十五日から九月二十五日までということが分かんなきゃポスターの意味は全くないという御指摘をいただきまして、早急に今、世界じゅうのポスターを今替えさせる指示を出したところでございまして。
 委員御指摘のように、いろんな御意見、これはもう善かれと思って言っていただいているというふうに考えておりますので、もういろんな御意見を幅広くむしろこちら側からくみ上げて、そして対応すべきところは迅速かつ広範に対応していきたいと思っております。
○平田健二君 お弁当だけじゃなくて、今大臣がおっしゃられたこともそうですが、これから、始まったばっかりですので、いろんな不具合とか出てくると思いますので、そういうのが出たらすぐ掛かるというようにしていただきたいなというふうに思っております。
 それでは、法案に入りますが、専売廃止から四年が経過をいたしまして、NEDOのアルコール部門の民営化に向けて準備をされてきたわけですけれども、民営化に向けてどのような準備を進められてこられたのか、この四年間ですね、そのことについてまずお聞きをしたいと思います。
○副大臣(保坂三蔵君) 御答弁申し上げます。
 ただいまお話がありましたとおり、NEDOのアルコール部門につきましては、民営化に向けまして、市場競争力の強化あるいはまた収益性を高めるなど、経営体質の改善に懸命に努力してきたところでございます。
 ちなみに、汎用アルコールの原料等を除きます経常費等につきましては、十四年から四か年計画で、コスト半減計画というのを目標にいたしましてやってまいりました。その結果、平成十六年には具体的には三〇%のカットができるなど非常に実が上がっているところでございまして、このことによりまして、早期民営化された後の新会社が安定的に優れた製品を市場に供給できるような体制を図るように、今着々と準備が進んでいるところでございます。
○平田健二君 これまでの、もう今お話がありましたように、経営の合理化、コストダウン、そういったことによって、民間企業と比較して競争力、収益力、これは十分だというふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(石毛博行君) 今、副保坂大臣から答弁申し上げましたように、製造コストについて原料費を除いて半減すると、そういう目標を立てて現在努力をしてきておりまして、三〇%までのコストの引下げを既に実現をしてきております。先日も私自身も鹿島のアルコール工場を訪問させていただいたんですけれども、そこの製造のラインを見ますと、これは従来、国営のアルコール工場のイメージとは相当異なっておりまして、これは民間のアルコールの製造業者と十分競争できるような準備を整えつつあるのかなと、そういう印象を持っております。
○平田健二君 このアルコールの現在のシステムですけれども、輸入業者、それから民間の製造業者、そしてNEDOのアルコール製造部門で製造したり輸入したりしたものはいったんNEDOで全部引き受けて、それから市場へ出すと、こういうことですよね。そうすると、で、販売価格も一応NEDOが決めると、まあ決めるという言い方はおかしいんですが。そうしますと、民間業者も同じようにコスト削減してきて、結局NEDOから一手販売ですから、民間業者も併せて同じようにコストダウンを図ってきているんじゃないかなという気がしておるんですね。そこらはどうでしょう。
○政府参考人(石毛博行君) 平田委員御指摘のとおり、民間事業者におきましても同じように、こういう時代でございますから、コスト引下げの努力はしているというふうに認識をしております。
○平田健二君 ですから、コスト半減、三〇%カットをできたということだけで競争力があるというふうには判断できないわけですね、民間業者も同じようにやっておるわけですから。しかも、販売価格というのはNEDOが決めた販売価格で売るわけですからね。
○政府参考人(石毛博行君) 私ども、こういう特殊会社化した後にこの企業が十分競争していけるかどうかということについてよく見ていく必要があるということで、何といいますか、コンサルティング会社といいますか、そういうところに、この会社の製造原価、そういうものがどういうふうに効率化できるかと、そういう見通しを検討してもらい、なおかつ民間事業者と競争していけるだろうかというのをチェックをしてもらったわけですけれども、そのレポートによりますと、これからそういう合理化、効率化の努力を継続していけば、特殊会社になり、さらにはその後、二年たった時点で株の売却を始めるわけですけれども、そういう中でも競争をしていけるだろうと、そういうような話をもらっております。
○平田健二君 経済産業省の独立行政評価委員会、NEDOのアルコール部門の実績についてどのように評価をしておるんでしょうか。
○政府参考人(石毛博行君) お尋ねの、NEDOのアルコール事業本部の取組についてどのように独立行政法人評価委員会で評価されているかということでございますけれども、平成十五年度のアルコール部門の取組を含めましてNEDO全体の評価を行っているわけですけれども、その中で、この特殊法人から独立行政法人への移行期であると、そういうことから、NEDOが中期目標を達成するための基礎を築くことが本当にできたかどうかと、そういう観点に重点を置いて評価が行われております。総合評価で、極めて順調に進捗していると、そういうことでA評価をいただいたところでございます。
 このアルコール部門につきましても、そのアルコール製品の売上げが前年度比で四・一%増加をすると、そういうことを実現するなど、平成十八年四月を目途としたアルコール製造部門の特殊会社化への準備が順調に進んでいるという評価を受けたところでございます。
○平田健二君 先ほども質問があったんですが、その特殊会社というのはどういう形態なんでしょう。通告していませんが、分かったら教えてください。
○政府参考人(石毛博行君) その株といいますか、その持ち主が国が関与をしている形態であって、そのほかの要件につきましては、先ほども御議論ございましたけれども、ほかの特殊法人と異なりまして、何といいますか、税制上の優遇策だとか、あるいは予算上のその事業を実行するための措置であるとか、そういうものは特段講じられていない、極めて民間の事業者と競争をしていくということにふさわしい形態。ただ、一時的に、何といいますか、国の関与を一定程度所有というところから置くことによって、その事業計画のチェックだとかそういうことをきちっと行うことによってその特殊会社の目的をちゃんと実現できる、そういうことをチェックできる仕組みを整えた、そういう形態であるというふうに思っております。
○平田健二君 先ほどの御質問の中で、なぜ特殊会社に二年間しておくんだという話がございましたね。
 私の考え方が間違っておったら訂正してほしいんですが、例えば国鉄ですね、国鉄が民営化されました。JR東海、JR東日本、JR西日本は完全民営化されたんじゃなかったでしょうか。JR四国、JR九州それからJR北海道・貨物、これはまだ特殊会社のままのはずですよね。
 それを見てみますと、どうもやはり一本立ちできないと、まだまだ民間と伍してこれは競争できないぞと、少し保護をしておかなければ、特殊会社として、国として幾らか、何だかんだいろいろ手出しをしなきゃならぬぞと、こういう会社ではないかなと、特殊会社というのは。
 そういう意味では、この二年間というのはまだまだ経営に安心感がないという部分が少し残っておるんではないかなという気がするんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(中川昭一君) 私は北海道でございますので、JR北海道がいかに苦労をしながら、しかし、いわゆる上場のめどが依然として立つほど経営状況が良くないということでございます。
 じゃ、このアルコール事業、日本アルコール産業株式会社が特殊会社としてスタートをしていくと。先ほど加納先生の御質問にもありましたけれども、昭和五十七年からずっとやってきて、本当に十九年ですか、掛かってきて、そしていよいよこの法律を、法案を御成立いただきましたならば、来年からスタートをさせようということになっているわけでありますけれども、そこから二年間、二年程度で本当の民間会社にしていこうということでございますが、短いといえば短い、あるいはまた、もっと短くできるのかと言われれば、一年では、一年間の決算だけでぱっとこうできるかということで、できるだけ早くということで、一年では無理だから二年程度ということで、法案の条文には書いてございませんけれども、そういう予定でやっているところでございます。
 いずれにしても、今までが専売であり、そして現在も販売と購入がもう独占的というか、独占的であったわけでございますから、そこから、現時点でも十四社あるところと用意ドンでやっていくということは、ある意味では大変だと思いますし、他方、強い立場にあったわけですから、ほかの競争会社との間で優越的な関係にあってもいけないというところのそのあんばいがなかなか難しいというところで、取りあえずこういう形でワンクッション置きながら、この程度のできるだけ早い期間で移行をしていきたいという、そのいろんな要素を総合的に勘案してこういう提案をさせていただいたということでございます。
○平田健二君 平成十二年の三月に、この当委員会で、専売からNEDOへ移るという法律案を審査したときに附帯決議が出ておるんですね。幾つか、四つございまして、一つは、長期的視点から積極的かつ効率的な事業運営を図るよう措置すると。幾つかございまして、私言いたいのは、職員の雇用とその労働条件、処遇の問題について、特に配慮するようにというような附帯決議がなされたというふうに、ここには書いてございます。
 これ民営化するに当たって、特にこの職員の雇用と処遇の問題について、今までよりも更に配慮いただきたいというふうに思っておるんですが、どのようにお考えか、お尋ねしたいと思います。
○大臣政務官(平田耕一君) お答えを申し上げたいと思いますが、もう一には、先ほどの御議論で、競争力も確保して民間企業として自立するべく努力をいたしておりますので、推移を御期待をいただきたいというふうに思います。
 御指摘のとおり、特殊会社の場合の職員の雇用と処遇につきましては、それらが不利益とならないように十分配慮すべきと決議をなされたことは、私もそこの場にちょうどおったというふうに覚えておりますが、しっかり確認をしながらやってまいりたいというふうに思っております。
 これまでも工場の再編等やってきたわけですけれども、その都度、労働組合とも十分意見を交換をしながら配置換えや再就職につきましてもあっせん等を行ってまいったわけでございますので、当省といたしましては、移行に際して、特殊会社になりましても引き続き、御指摘の雇用あるいは職員の処遇等、不満、不利益の生じないようにしっかりと要請をして指導してまいりたいというふうに考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
○平田健二君 平田さん、どうぞよろしくお願いします。
 今朝のこれまた新聞ですが、産業再生機構にやられておりますダイエーの新しい会長候補というのが決まったらしいという報道がされておりましたけれども、女性の大変有能な方だというふうに今朝の新聞では報道されておりました。
 この日本アルコール産業株式会社の新しい役員体制、社長以下でしょうけれども、どういう体制が最善だと大臣はお考えでしょうか。
○国務大臣(中川昭一君) 先ほども申し上げましたように、元々専売というある意味では公務員的な体系から、公務員というか、公的な完全な国有、国営会社から完全な民営会社に移行する大事な時期の社長さんでございますので、スケジュール的には、この法律を成立いただきましたならば、今年の夏ぐらいに設立委員を任命いたしまして、その中で、来年の四月の設立のときに取締役の中から代表取締役、いわゆるCEO、社長さんになるのでしょうと思いますが、を選ばせていただくというスケジュールを今考えておりますが、この最高責任者につきましては、私は、民間も含めといいましょうか、もう全く前提なしで、そういう会社の使命、事業そのものには公益性、公的な重要性が高いと同時に、ある意味では競争の中で頑張っていけるように、しかも移行していくという非常に難しい幾つかの使命を十分果たせるようなふさわしい人ということで、どんな人でもいいからふさわしい人を考えたいと。今は全く、もちろんだれだれということは考えておりませんし、もうあらゆるところから最適の人材を選んで、そして職務に全うしていただきたいと考えております。
○平田健二君 附則の第二条に、「政府は、この法律の施行の状況を勘案し、会社をできる限り早期に民営化するため、速やかにこの法律の廃止を含めた見直しを行うとともに、」云々とございますが、どういう状況になったらその株を売却するのか、完全に民営化するのか。それから、早期に、できる限り早期に民営化するためにと、こういうふうになっておりますし、また、大臣の提案理由の説明の中にもそのことが特に述べられておりますので、どういう状況になったときに、あるいはどの時期に売却するのか、このことについてお尋ねしたいと思います。
○大臣政務官(平田耕一君) 優秀な会社の株は早く売れる、早く売りやすいと、こういうことでありましょうが、この勘案しというのを、一つ、新会社の事業計画の認可、二つ目に毎事業年度の財務諸表の受理、三番目に新規事業あるいは長期資金の調達等の認可等を通じまして、新会社の事業運営の状況を正確に把握をしまして、必要に応じた監督を行う、その上で市場を見ながら完全売却を目指すと、こういうことでございますが、多分に株式市況の流れもあろうかと思いますけれども、先ほどから御議論をいただいておりますように、この会社の実績というものにある程度の見通し、計画を立てて、計画をし法案も提出をいたしておりますので、是非それは御信頼をいただき、経過をお見守りをいただきたい。その前提として、この施行の状況を勘案というのが、申しました三点でしっかりと会社を監督していくと、こういうことであろうかと思いますので、御理解いただきたいというふうに思っております。
○平田健二君 この二年以内というのが具体的に示されておるわけですけれども、このことはどういうことなんでしょうか。今、ちょっと具体的な数字がなかったものですから。政府は二年以内に保有する株式を売却し、売却を開始し、できる限り早期にと、こういうことですが、二年以内という。
○大臣政務官(平田耕一君) 通常、株式を民間に売却するということにつきましては、普通、二年でも非常に短期であろうかなというふうに思います。従来ですと、大体三年を掛けて株式の公開に向けての準備をするというのが民間の一般的な期間でありますけれども、二年以内に売却を開始するというのは、かなり早期に準備ができていくというふうに御理解いただきたいというふうに思っていますが。
○平田健二君 第一条第二項で、特殊会社はアルコール製造以外にも事業をすると、こういうふうに書かれておりますけれども、どういう事業をやるんでしょうか。
○政府参考人(石毛博行君) お尋ねの点でございますけれども、NEDOにおきましては、現在、新しい会社の経営基盤の強化に向けて、アルコール製造以外のことについて新しい事業として計画を検討しております。具体的には、アルコールの発酵製造工程から廃液というのが発生するわけでございますけれども、それを使って飼料あるいは肥料、そういうものを造ると、そういう事業化を検討しているというふうに聞いております。
 平田先生御指摘のとおり、特殊会社のこの法律の一条二項で、そういう事業を行うということについて書かれているわけでございますけれども、この事業につきましては、あくまでも工業用アルコールの製造事業に支障のない範囲で行うということで、これは経済産業大臣の認可を得て開始をするということになっております。
○平田健二君 具体的な案というのはございますか。
○政府参考人(石毛博行君) ただいま申し上げましたとおり、具体的な案としましては、その製造工程から出てくる廃液の飼料あるいは肥料化ということでございますけれども、今、正にNEDOの中で検討しておりますので、今ここで数量的にどうだということをちょっと申し上げかねますけれども、今そういう特殊会社化されて事業、アルコール製造事業を進めるのと併せてそういうことが行えるように、今精力的に準備をしているというふうに聞いております。
○平田健二君 これ純然たる民間会社になれば、飲料用、お酒ですね、これも造ることはできるんでしょうか。
○政府参考人(石毛博行君) 飲料用のアルコールについてでございますけれども、これについても、当然でございますけれども、この法律の一条二項の規定を受けます。工業用アルコールの製造事業に支障のない範囲で経済産業大臣の認可を得て行うことになります。ただ、酒類の製造・販売につきましては、特殊会社の新規事業の要件を満たすことは当然でございますけれども、それに併せまして、そういう事業を行う場合には酒税法の免許、これは税務署による審査になるわけですけれども、それを別途取得すると、そういうことが必要になってまいります。
○平田健二君 アルコール造るわけですから、特にしょうちゅうなんか造ったらどうですか。おいしいしょうちゅうができるんじゃないでしょうか。是非ひとつおいしいお酒を造れるように財務省にも働き掛けていただいて、是非おいしいお酒を造ってください。日本アルコール産業株式会社製のしょうちゅうを飲みたいものだと思っております。
 次に、品質管理のことについてお尋ねをいたします。
 これNEDOにお聞きしたいんですが、アルコールというのは非常に品質管理がうるさいものだというふうに聞いておりますけれども、現在の品質管理体制について簡単に御説明いただきたいと思います。
○参考人(光川寛君) NEDOの製造いたしますアルコールは、その七割、八割程度が食品関係に使われております。そういう観点から、食の安心、安全の観点ということが非常に大事で、品質管理は極めて重要な業務の一つになっております。このような状況から、アルコールの原料を調達する段階から最終製品を出荷する段階までの各工程で厳重な品質管理を行っておるところでございます。
 具体的には、原料につきましては、海外の出荷地、原料を出す場所において品質検査を行っております。また、造っている工場におきましては、原料の受け入れるとき、それから製造プロセスの中、さらには最終的には製品の出荷の段階で品質検査を行っております。それで、保管庫におきましても、民間からの調達アルコールも含めて品質検査を行っているという体制でございます。
 品質管理に当たっての具体的内容は、確認の頻度、頻度がどの程度か、それから分析項目は何か、それから責任者、合否を判定した者、判定基準、不合格時の措置などについて明文化した手法によりまして行っておるところでございます。
 品質管理コストにつきましてですが、ただいま申し上げた管理手法にのっとって必要最小限の人員と費用で対応しておるつもりでございますが、アルコールの製造そのもの、工程管理と品質管理が一体的であるということから、品質管理だけのコストだけをはじくというのは非常に困難な状況になっております。
 大体こんな状況でございます。
○平田健二君 これはNEDOの、現在のNEDOの品質管理のいわゆる検査体制ですけれども、これは、輸入したもの、それから民間の製造業者が造ったもの、もちろんNEDOのアルコール製造部門が造ったもの、全部同じような形で品質管理をやっておるわけですか。
○参考人(光川寛君) すべて同じ基準でNEDOの職員がやっております。
○平田健二君 民営化されましたらこの部分はどこがやるんでしょうか。
○政府参考人(石毛博行君) 今の質問でございますけれども、NEDOが現在行っております、それぞれ、NEDOが購入したものについてのチェックだとかそういうものは、それぞれ生産者の段階あるいは販売者の段階、それぞれでチェックをしていくという形になります。NEDOはNEDOで、現在自ら造っているものについては、今、NEDOの光川副理事長がお答えになったように……(発言する者あり)はい。
 特殊会社になった場合においても、NEDOは、ああ失礼、特殊会社の製造したアルコールについては特殊会社の方でチェックをすると、それから、それぞれの製造事業者の造ったアルコールについては、それぞれの製造事業者が自らチェックをしていくということが基本になってまいります。
○平田健二君 そうすると、現在は民間業者も輸入業者もNEDOのアルコール製造部門もすべてNEDOがこういう品質検査をしておるわけですね。これ二年後に、ですから十八年の四月に民間会社になったとして、二年間、二年間だから平成二十年以降ですか、については、これはどこがやるんですか、このこういう検査は。
○政府参考人(石毛博行君) 検査自体はだれがやるか、実行するかという点と、それから検査の基本、基準ですね、物差し、それはどういうふうにしてつくるのかと、恐らく二つあるかと思います。
 検査そのものは、それぞれの製造事業者、販売事業者が行って販売、製造していくことになるわけでございますけれども、その物差しそのものにつきましては、現在、特殊会社化した後の状況を想定をいたしまして、官民で検討会をつくりまして、ユーザー、たくさんのユーザー入っていただきまして、それから製造者、それから販売業者、それから私どもも入りまして、どういう物差しに、どういう基準にするのかというのを検討しておりますけれども、その中ではもちろん、今、光川副理事長がお答えしましたように、NEDOの規格というのが非常に、何といいますか、確立したものとしてございますので、それを念頭に置いて、今、具体化をしようということでその検討会で作業をしているという状況でございます。
○平田健二君 ちょっと分かったような分からないような感じだったですけれども、いずれにしても、この品質管理体制というのはやはり厳格に求められると思うんですね。これ、聞きましたところ、相当そのコストも掛かっておるようですので、民営化、完全に民営化されたときの体制ですね、これもう少し、また後ほど聞かせていただければというふうに思っていますが──ああ、今でもいいですよ。
○政府参考人(石毛博行君) お答え申し上げます。
 今私申し上げたのは、物差しの部分だけ申し上げたわけですけれども、当然でございますが、工業用アルコールは食品だとかあるいは医薬品だとか、そういうところに使われることが多いわけですけれども、そういった分野におきましては、食品衛生法だとかあるいは薬事法だとか、そういう、そういう用途の、その部分での固有の規制がございます。当然、そういったようなものは製造業者あるいは販売業者、そういうものはきちっと守っていくことが期待されるわけでございますので、そういう別途の規制がございます。
 仮に、製造事業者、販売事業者がそういう規制に反するというようなことが仮に起こった場合、これはアルコール事業法におきまして、そういう、何といいますか、そういう法律で違反があって禁錮刑以上の罰則が科されると、そういう事態になりましたら、アルコール事業法上の許可の取消しというようなことが行われることになります。
 具体的には、そういう事業者に業務停止命令を掛けるだとか、あるいは許可の取消しを行うというようなことで、何といいますか、そういう法律上の担保もその、何といいますか、基礎にはあるということでございます。
○平田健二君 この工業用のアルコールについて、安定した供給といいますか、このことについては心配ございませんか。
○大臣政務官(平田耕一君) 大変重要なことでございまして、需要も着実に伸びておるわけでございますけれども、製造事業者も増加をしておりますし、製造能力といたしますとこれはまだまだ余力がございます。なおかつ、その供給ルートである販売業者もかなりこれは増加をいたしておりますので、暫定期間終了いたしましても安定供給には全く支障はないというふうに今考えておるところでございますし、製造の原料調達、原料でございますけれども、これは特殊会社の、なりますところの原料調達に限られるわけでございますけれども、ほぼ粗留アルコールでございますが、それにつきましては海外原料の事情調査もし、かつ調達先の分散、十か国以上にわたっていると思います、かつ入札制度も取っておりまして、安定的に原料調達ができるように構築をいたしております。
 したがいまして、この重要な安定供給という点では全く懸念がないというふうに申し上げても過言ではないんかなというふうに推察をいたしております。
○平田健二君 このアルコール専売については、専売、いわゆる国の管理から、それからNEDOに行って、そして特殊会社になって、今度はその先には民間に行くと。やはり、働いている方々の雇用だとか、それから労働条件、これはやっぱり一番働いている人たちは気になるところですので、十分ひとつ配慮をしていただいて、そういった不安のないように是非お願いしておきたいと思います。
 若干本題とはそれますけれども、せっかくの機会ですので、アルコール燃料についてのお考え方をお聞きをしたいと思います。
 一昨年、高濃度アルコール含有燃料の安全性の問題で品確法が改正をされました。いわゆるガイアが出てきて、ガイアって、商品名が、それで相当数アルコールが混入されているということでいろいろと問題を惹起したというふうに記憶をしておりますが、そのことを含めて品確法が改正されたわけですけれども、ガソリンへのアルコール含有量の上限を三%にこの法律ではしました。
 改正後のアルコール含有燃料の販売量はどのようになっているのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(小平信因君) 販売実績でございますけれども、現在までのところ、いわゆるE3、三%をガソリンに混合いたしましたものを不特定多数の一般の消費者に販売をしている事例についてはございません。したがいまして、販売実績はないということでございます。
○平田健二君 環境省にお尋ねをいたします。
 バイオエタノール含有燃料の利用についてどのようなお考えをお持ちか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(小島敏郎君) バイオエタノールなどのバイオマス、いわゆる植物起源の燃料の使用は、何でも燃やせば二酸化炭素は出るわけですけれども、これはまた植物が炭酸同化作用でそれを固定化するということで、大気の中と植物の間で循環が起きますので、大気中の二酸化炭素濃度を増加させないということで、地球温暖化対策としては非常に有効なことだと思っております。特にバイオエタノール三%の混合ガソリンを使いますと、これは、既存のガソリン自動車でもこれは支障なく使えるということで、自動車の買換えなく、燃料側をE3とすることで自動車からの二酸化炭素を削減することができるということで、非常に有効な対策だと思っております。
 ただ、我が国ではこれまでバイオエタノール燃料が自動車燃料として使用されている実績がございませんので、本格的な利用は初めての試みとなります。したがいまして、普及に向けての実証事業を今やっているところでございます。具体的には、沖縄の宮古島でサトウキビを作る、砂糖をつくるプロセスで副産物である糖みつからバイオエタノールを造って、E3燃料を造って、その島の中で利用すると、こういう実証事業をしておりますし、ガソリンスタンドで、流通過程での水分混入の防止をすると、こういう課題で大阪府で公用車で先行利用するというような実証事業をしております。こういう実証事業を進めまして、E3だけでなく、これを含めたバイオエタノールの燃料としての普及に向けて関係省庁と連携をして努力をしてまいりたいと思っております。
○平田健二君 これ、ちょっと通告してなかったんですが、分かったら教えてください。
 エコステーション事業というのがございましたね、経産省推進した。たしか当初は二〇〇〇年度で全国に二千か所ステーションをつくると、こういう触れ込みでエコステーション事業というのが展開をされてきたと思っておりますが、これについて分かっておれば、実績がですね、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(小平信因君) お答え申し上げます。
 エコステーションの設置状況でございますけれども、昨年三月末、十六年三月末で、合計いたしまして三百十か所でございます。その内訳を申し上げますと、天然ガススタンドが一番多うございまして二百二十二か所、そのほかに充電スタンド、メタノールスタンド等がございます。
○平田健二君 そうすると、当初の計画よりも相当遅れておるというふうに判断してよろしいですか。
○政府参考人(小平信因君) 御指摘のとおりでございまして、基本的に、自動車の燃料につきまして天然ガス等のクリーンな燃料を供給する、そのためには供給インフラが必要でございますので、そのためにエコステーションということで推進をしてきておりますけれども、当初の目標に比べますとかなり今は低いということは事実でございます。
○平田健二君 そこで経産省にお尋ねいたしますが、ガソリンは平成十六年で六千百万キロリットル使われておるわけです。この三%、三%混入すると、含有させるとしますと百八十万キロリットルのアルコールということになるわけですね。この部分にバイオエタノールを利用すれば、環境省のおっしゃるような排ガス削減だとかこういったものに、目標に向けて相当大きく前進すると思うんですけれども、このE3利用、いわゆる三%エタノールを含有した燃料利用が進んでないと、そういったことがですね。これは原因はどこにあるというふうにお考えでしょうか。
○副大臣(保坂三蔵君) 今、平田先生が御議論いただきましたように、バイオマス由来の燃料は京都議定書にも実際大きな有効的な効果を及ぼす、このように考えております。はっきり言えばCO2フリーと、こういうふうな製品でございますけれども、問題は、エコステーションなどの問題もございますが、現実的には、一つは供給が安定的にならないという不安でございます。輸入をするということが一つでございます。それからもう一つは、ガソリン価格に比べて高いんですね。そういう点が例えば石炭の液化と同じような状況がございまして、この辺りが技術的にどう解消されていくか、あるいはまた価格的に解消されていくか、こういう問題点があろうと思います。
 しかし、経済産業省といたしましては、先ほど沖縄の例もありましたように、地産地消的な補完をすることによってこれを拡充することができるとか、あるいはまた、現実的に混入の導入につきましての検討を進める方向でございまして、京都議定書等を踏んまえた上で、また省エネを踏んまえた上で大きな効果がある対象だと考えておるところでございます。
○平田健二君 先ほどお尋ねしましたエコステーション事業も計画どおり進んでない、というよりもむしろ計画どおりやっておるのかなという疑問がわきますし、今、京都議定書をめぐって国内で、一九九〇年マイナス六%ですけれども、今日現在、それ更にプラス六%ですか、十数%減らさなきゃならぬというようなことがもう目前に迫っておるわけですね。やはり私は、このエコステーション事業も、自動車の燃料にアルコールを混入するといって、CO2ですか、いやいや、CO2じゃなくて、プラス・マイナス・ゼロになるんですか……。
○副大臣(保坂三蔵君) ゼロです。
○平田健二君 そういったことをやるということでもっとやっぱり経済産業省、積極的にこういったことを進めていくべきだという、いくべきだという言い方はおかしいですが、いく必要があるんではないかなというふうに思っておるんです。是非、これから更にもっと積極的にやっていただけたらいいなというふうに思っております。
 そこで、最後、もう時間が参りましたのでお聞きしますが、日本の自動車メーカー、自動車の先輩がいらっしゃるので余り要らぬこと言うたらいかぬですが、日本の自動車メーカーもアメリカやらブラジル向けの自動車を生産をしておりまして、アルコール含有量、アルコールを混入した燃料を使って車を走らせる、そういう車を日本はつくって輸出しておるわけですよね。そうですね。ですから、そういったことをやっておるわけですから、日本の国内向けに、それなりに、ガソリンにアルコールを混入した車を日本で使用できるというふうに、是非積極的にやるべきだというふうに思いますが、もちろん混入させる施設だとかそういう設備に相当金が掛かることも分かりますけれども、これはむしろそんなことを早くやった方が環境のためにいいと思いますが、いかがでしょう。
○政府参考人(小平信因君) 私どもも、バイオエタノールあるいはバイオ燃料の普及に積極的に取り組んでおるわけでございますけれども、一つは、ブラジルあるいはアメリカで大変普及が進んでおりますけれども、日本の場合の問題は、エタノールを混入いたしますとNOxが増えるという環境上の問題がございまして、ブラジルは聞くところによりますとNOxの規制が全くございませんので、日本は非常に人口稠密な国でございますので様々な環境に配慮しながら進める必要があるわけでございますけれども、いずれにいたしましても、私どもといたしましては、例えば、E3のほかに、流通過程で湿気とか水と接触しても問題を生じないと考えられておりますETBEという添加剤がございます。これもエタノールから造られるわけでございまして、大変燃費の向上等、環境、あるいはCO2の関係でも京都議定書上、再生可能エネルギーというふうに扱われますので、そこら辺の活用も含めまして積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○平田健二君 終わります。ありがとうございました。