| 2006年5月16日 |
電気通信基盤充実臨時措置法の改正案に対する質疑 |
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| 平田議員は、5月16日、参議院総務委員会で標記の法案に対する質疑を行いました。 通称「基盤法」とよばれ、全国のブロードバンド整備を推進するため、電気事業者に 支援措置を行うものです。昨年9月時点で、光ファイバー、DSL等が利用可能な地域は、 全世帯の90%を超え、世界1の水準に達しています。しかし、過疎地や離島等は、経済 的な理由で整備が大きく遅れています。少なくとも情報通信インフラ整備においては、 地理的な格差を招かないようにとの観点から竹中総務大臣に質しました。 法案への質問に先立ち、不祥事が続くNHKに対し、疑惑を招く各種契約形態や、 改革の方向性を質し、早急な対応を求めました。 情報通信の地理的格差解消については、日進月歩で進む無線の技術を取り入れるべき と提案。過疎地においては、格段に進歩した無線方式の利用。離島では衛星利用と自治 体への交付金の併用で実現可能であるとの提案に、大臣も賛同。「大変有用であると考 えており検討します」との答弁を引き出した。 ○平田健二君 民主党の平田です。 法案に、質疑に入る前に、NHKに二、三お聞きをしておきたいと思います。 平成十六年の夏に不正経理が発覚をして、NHK挙げて組織の改革に取り組んできた。 そういうさなかに、また札幌の支局、総局ですか、空出張が発覚をしたと。NHKが提 出しております報告書、読まさしていただきました。このとおりに内部で調査をし、モ ラルの向上に努めておればこういった事件は再び起こらなかったというふうに思ってお るんですけども、ここに書いてあることが実施されてなかったんじゃないんでしょうか。 今日までの、不祥事発覚以降、内部での調査あるいは規律を正すこと、そういったこと についてお尋ねをいたしたいと思います。まず一点。 実は、不祥事が発覚をして、全国で受信料の契約の拒否件数もここにいただいており ます。十七年末、十六年に不祥事が発覚をして十七年末までに随分と改善されてきてま すけども、この空出張が発覚した後、どのくらいその拒否件数があるのか、こういった ことも含めて、今までやってこられた対策とこれからどのように取り組んでいくのか、 そういったことについてまずお聞かせをいただきたいと思います。 ○参考人(小野直路君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、おととし不祥事が発生して以来、私どもといたしましては組織を挙 げて改革に取り組んできたというところでございます。コンプライアンス推進委員会と いうものを立ち上げまして、各部局にコンプライアンスの担当を置くとともに、倫理・ 行動憲章というものに全職員が誓約するというような形で意識の改革、それから経理の 適正化や倫理の向上というものに取り組んできたということでございますけれども、そ れからまた外部の専門家による経理適正化委員会等、外部の方々の御意見も伺いながら 体制を整えてきたというところでございます。 ただ、今回、こうした形で、また出張旅費の不正ということが明らかになりまして、 一年半近くにわたって私ども積み重ねてまいりました改革、いまだに不十分であったと いうことで、痛切に反省をしているところでございます。 今御質問にございました営業への影響はどうかということでございますけれども、ま だこれは二か月単位でNHKまとめておりますので、この間の影響が最終的にどのぐら いになるかということはきちんと集計はできておりませんけれども、四月の十一日に発 表をいたしまして以降、営業の方への影響はかなりあるというふうに報告を聞いており ます。 今後、今スポーツ報道センター、それから札幌放送局を中心に経費のチェックという ことを緊急業務調査という形で行っておりますけれども、これが五月中に一定の結果が、 調査結果がまとまりましたところで、それを踏まえまして、今後の新たな再発防止のた めの抜本対策というものを外部の専門家の意見等も伺いつつ立案していきたいというふ うに考えているところでございます。 ○平田健二君 是非ひとつ、局、NHK挙げてこういった問題の解消に取り組んでいた だきたいなというふうに思います。 そこで、今日は竹中大臣もいらっしゃるんでお答えづらいと思いますが、五月十一日 に、通信と放送の在り方に関する懇談会、ここで論点が整理されて公表されております けれども、中でもNHKに対して、経営委員会の経営委員の常勤化、それからチャンネ ルの削減、NHK本体のスリム化、さらには受信料の大幅引き下げ、NHKにとっては 大変重い課題がこの懇談会で議論をされて、ある程度NHKとしても方向性を出さなき ゃならぬ、こういうことだと思います。 これらについてどのようにお考えなのか。もちろん、こういったことが出てくること は、今申し上げました不正経理だとか、空出張だとか、職員のモラルの低下、こういっ たのが根底にあるというふうに思われます。これらについてどのようにお考えなのか、 お答えをいただきたいと思います。 ○参考人(中川潤一君) お答え申し上げます。 まず、大臣のこの懇談会につきましては、そのお考えを尊重すべきものというふうに 心得ているつもりでございます。ただ、今回出されましたものは、最終報告に向けての 論点整理ということでございまして、何々ではないかというような表現の中でそれぞれ の課題意識を出されたものと理解しております。 そういった中で、その課題意識を端的に表すキーワードというものは非常に分かりや すく出されているというふうに思いますが、一方で、そのキーワードがどういう方向の 議論の中に向かっていくのかということ、あるいはどういうその論理の中で展開されて いるのかということにつきましては、まだ私どもは十分そこを把握している段階ではご ざいません。 したがいまして、おっしゃる中で、例えばそのチャンネルの削減というものもござい ますが、単にそのチャンネルが多い少ないという議論ではなかろうというふうに私ども はまず受け止めておりまして、これは御案内のように、放送普及基本計画に基づいて国 内放送八波のチャンネルをその趣旨に沿って実行しているところでございますけれども、 なお、私どもは視聴者の方々のニーズあるいは利益というものはどの辺にあるのかとい うことを踏まえてこういった議論はなされるべきかなというふうにも考えておりまして、 いずれにしましても、これ現段階でNHKそれぞれのお考えを申し上げるというよりも、 最終報告がまとまった段階でまた機会をいただければNHKなりの考え方を申し上げた いというふうに考えております。 ○平田健二君 懇談会の方向性というのがこれで示されたわけでございますんで、やは りNHKとしてもこういった内容についてしっかり議論をするということが必要だと思 いますね。 次に、特殊な世界だと思いますが、放映権料あるいは出演者への出演料、それから制 作委託費、こういったものが外部との契約でなされると思うんですけれども、例えばあ る音楽番組のディレクターといいますか責任者が直接プロダクションと話をして、最終 的に契約をして、契約書がNHKの経理に回っていってそれで精算をすると、そういう システムなのか、例えばですよ、すべての契約はすべての部署に集まって、そこできち っと契約をして行うのか、そこらについて教えていただきたい。 ○参考人(中川潤一君) お答えを申し上げます。 端的な例として申し上げたいと思いますが、プロスポーツの放送権料というのがござ います。これは例えば野球ですと各球団、サッカーですとJリーグ、そういったそれぞ れの団体や組織がございますので、そういったところと交渉をいたしますけれども、こ れは原則として、報道局に中にございますスポーツ報道センターという部門がございま すが、そこの担当者がそれぞれのそういった組織、団体と交渉を、放送権の交渉をいた します。それで、その最終決定は基本的には報道局長となっておりますが、なお、オリ ンピックでございますとかワールドカップサッカーとか、こういう非常に大きなビッグ スポーツイベントで、しかも多額な放送権料が要求されていると、そういう場合にはこ の決定権者は放送総局長ということになってございます。 それからまた、芸能のところでも歌手あるいは放送作家といいますか、そういった人 たちにそれぞれお願いするわけでございますが、こういった方たちの出演料なり、それ から構成料といいますかこういったものは、まず概括的には、マルチメディア局という ところがございまして、ここが一括してその団体と、例えば最低基準ランクを設けると、 それからランクの考え方も設けるということがございます。それはまず一般的な基礎的 なところでございますが、さらに個別の番組につきましては、それぞれの方々に対して、 これはその番組の部長が責任者となりまして、それぞれ今回の番組は幾らでお願いをし たいとか、基準はこうなっているんでここでお願いをしたいとか、そういうことをやら せていただいているというところでございます。 なお、一昨年の芸能プロデューサーの不祥事がございまして、特に構成作家、放送作 家という人たちの頼み方に問題があるのではないかということがございましたので、こ ういった外部の方々に業務を委嘱する場合には、委嘱する前にその委嘱の妥当性とか報 酬のランクがどうかとか、そういった必要性につきまして十分、そういう審査機構を設 けまして、その審査委員会の中できちんとまず議論した上でお願いをするというふうな ことをやっておりますが、こういったできるだけ様々な形で透明性を図っていくことは 様々な業務において必要なことというふうに考えてございます。 ○平田健二君 普通の企業と違って、あるいは民放の皆さんもそうでしょうけれども、 やはり私どもから見るとなかなか難しい契約のようだなと。そこにそういう不正が働く 要因があるんではないかなというふうに思われますので、そういったところはやはり透 明性を確保するという観点から、やはりきちっと整備をする必要があるのかなというふ うに思いますね。また別な機会でございましたら、もう少し詳しくお聞かせいただきた いというふうに思っております。 今日は、NHK、以上です。ありがとうございました。 ○委員長(世耕弘成君) 退室していただいて結構ですか。 ○平田健二君 はい。 ○委員長(世耕弘成君) じゃ、NHK、退室いただいて結構です。 ○平田健二君 それでは、法案について御質問をいたしたいと思います。 IT関連の法律は非常に似たようなものが多くて分かりにくいんですけれども、最初 に基本的なことを二つ三つお伺いをしたいと思います。 まず、平成三年六月に基盤法が施行され、電気通信基盤整備事業を進めてきたわけで すけれども、まず、支援措置、四種類あるわけですが、その実績についてまずお聞きし たい。あわせて、廃止期限を五年間延長する、五年間この法律を延長するということな んですけれども、その理由をお聞かせいただきたい。 ○政府参考人(須田和博君) お答え申し上げます。 基盤法に係ります四つの措置の平成十六年までの実績でございますけれども、低利融 資につきましては平成三年から十四年間の間で四千四百三十六億円、利子助成につきま しては平成七年から十一年間の間で四十億円、税制優遇措置につきましては平成四年か ら十三年間の間で七百八十六円となっております。なお、債務保証につきましては、こ れまでのところ実績はございません。 また、廃止期限を今回延長五年とした理由でございますが、情報通信インフラの整備 につきましては、IT戦略本部の策定いたしましたIT新改革戦略におきまして、二〇 一〇年度を新たな目標年次と設定していること、また、総務省といたしましても、u― Japan政策におきまして、二〇一〇年には世界最先端のICT国家として世界を先 導することを目標とし、そのために必要な情報通信インフラ整備を図る必要があるとし ていることがございますので、こうした点から延長期間としては五年間としたものでご ざいます。 ○平田健二君 日本のブロードバンド整備は実に評価が高いわけでして、高速あるいは 超高速のブロードバンドの整備の進捗状況について御説明をいただきたいと思います。 ○政府参考人(須田和博君) 我が国のブロードバンドの整備の進捗状況でございま すけれども、ブロードバンド全体として見ますと、世帯カバー率は九三%でございます。 そのうち、光ファイバーは七八%のカバー率、ADSLはこの九三%カバー率となって おりますけれども、ケーブルインターネットは六八%のカバー率となっております。 こうしたカバー率の中で、現実の加入数といたしましては、ブロードバンド全体の加 入数は二千二百三十七万加入、そのうち光ファイバーは四百六十四万加入、ADSLは 千四百四十八万加入、ケーブルインターネットは三百二十三万加入となっております。 ○平田健二君 今御報告いただきましたけど、高速インターネット、ADSLですね、 では四千六百五十万世帯が利用可能、そのうち千四百五十万、三分の一。光ファイバー ですと三千九百万世帯で四百六十四万ですか、八分の一。今言いましたように、料金も 安い、速度も速い、世界一番の水準だと胸を張られたんですけれども、利用率が悪いと。 これ、どういう理由なのか。 それからもう一点、利用可能とはどういうことを指すのか、これを教えてください。 ○政府参考人(須田和博君) 最初に、利用可能というカバー率でございますけれど も、利用したい方が事業者に対しましてサービスを提供してくださいと申し込むと、そ れに事業者が対応できるという意味でのサービスエリア、こういったものを前提にしま してカバー率ということでとらえているところでございます。 そうした意味でのカバー率はかなりの数字達しているわけでございますけれども、そ ういう中で、委員御指摘のように、このカバー率と比べますと利用率というのはまだま だ低いところがございます。しかしながら、この利用率、二〇〇五年十二月で、合計、 ブロードバンドの契約回線数は二千二百三十七万となってございますが、これは人口普 及率で見ますと一七・六%、世帯普及率で見ますと四四・四%という数字になります。 この人口普及率での一七・六%という数字でございますけれども、これ、諸外国と比 較しても遜色のない普及状況ではないのかなと思っております。例えば、二〇〇五年末 におきまして、これはOECDの統計でございますけれども、この日本の一七・六%の 人口普及率に対しまして、いわゆるICTの先進国と言われております米国も一六・八 %ということでございますので、全般的に見て国際的な普及率、利用率は必ずしも別に 低いというわけではないと思っております。 ただ、現時点では、利用という観点から見ますと、まだまだ魅力あふれるコンテンツ が不足しているとか情報セキュリティーの不安だとか、利用面で解決すべき課題がいろ いろあると思っているのは事実でございますですが、私どもとしましても、今後更にこ ういった点を適切に対応することによりまして一層の利用率の向上を図っていきたいと 考えているところでございます。 ○平田健二君 この整備がスタートしてちょうど十五年ですか、平成三年ですから十五 年ですね。今おっしゃられたように十五年掛けて四四・四%。で、二〇一〇年にはいつ でも、どこでも、何でも、だれでもと、日本全国に全部ブロードバンドを使えるように すると言いながら、十五年掛けて四四%。あと五年で、延長することによって、これが 今総務省おっしゃっておるようにいつでも、どこでも、だれでも、何でも全部というこ とになりますか。いかがですか。 ○政府参考人(須田和博君) 若干繰り返しの答弁になりまして恐縮でございますが、 二〇一〇年の目標としておりますのは、先ほど申し上げました利用可能にできるように するということで、だれでも使いたいときには使えるようにするということの数字で一 〇〇%を目指しているところでございます。 それに対しまして、現実には、世帯あるいは個人によりましても、自分はこういうブ ロードバンドは余り使いたくないんだ、信念上使いたくないとか利用がどうも満足いか ないとか、そういう方はもちろんたくさんいらっしゃるだろうと思います。また、料金 の面とサービスの面との兼ね合いとか、利用するのをためらっている方もたくさんいら っしゃると思っております。 したがいまして、私どもとしては、まず利用可能にするということが非常に大切だろ うということから、こうしたものを政府の目標として掲げておりまして、あと現実の利 用につきましては、利用環境をいかに整えていくのかということで現実の利用を推進し ていきたいと考えているものでございます。 ○平田健二君 そうなんですよね。パソコンだけ使うんじゃなくて、そうなれば、光フ ァイバーで来たテレビも見れるし、テレビも利用できるし、電話も利用できるし、パソ コンもと、こういうことで、多分何らかの形で利用するんだと思いますが、やはり先ほ どお尋ねしたなぜ五年なのかということについて、私は、十五年で四四%、あと五年で 本当に行くのかな、できるのかなということだと思います。 そこで、実はブロードバンドが未整備な地域がまだあるわけですよね。ブロードバン ド未整備地域、残された部分の主なところは離島だとか過疎地域、こういったところだ というふうに思っております。整備費も掛かりますし、利用者も少ない、そういった経 済的な要因が一番大きいと思いますけれども、そのように理解をしてよろしいですか、 離島だとか過疎地について。いかがでしょう。 ○政府参考人(須田和博君) 離島あるいは過疎地域に属する市町村でございますけ れども、例えばこうした市町村におきまして光ファイバーが一部でも利用できるのは、 離島は二・七%、過疎地域に属する市町村につきましては六・七%と非常に低い数字に とどまっておりますので、御指摘のように、離島、過疎地域の整備が特に遅れているこ とは事実でございます。 ただ、ブロードバンド基盤の整備につきましては、今委員御案内のように、全体とし てまだ整備途上にございますので、例えば離島、過疎地域に限らず、例えば人口三十万 人以上の都市を含めて、これを利用できない地域というのはまだまだ多数存在するとい う状況でございます。 ○平田健二君 ICTにはいろんな課題がありますね。二十幾つか項目がずうっと書い てありましたけれども、その中でも地理的な情報の格差が最も重要な課題ではないかと いうふうに思っております。 私は地元は岐阜なんですが、岐阜も過疎化が進んでいる地域も多いわけでして、もう 既に、今でも都市部との比較しても様々な格差があるというふうに認識をしております。 少なくとも情報通信の分野においては格差を招かないようにしなければならないと思い ますが、地理的な情報格差解消の重要性に対する大臣の所見をお伺いをしたいというふ うに思います。 ○国務大臣(竹中平蔵君) 平田委員御指摘のとおり、情報通信技術の普及、それと 地域格差の問題というのは、二通りの観点から私は極めて重要だと考えています。 一つは、いろんな意味での今地域の格差が言われておりますけれども、この格差を是 正するためにも情報インフラというのが実は大変大きなそもそも役割を果たすことがで きるはずだという点でございます。これは、遠隔地医療もそうですし、遠隔地教育もそ うですし、いわゆる資源の賦存状況が厳しいような山間地域においても、この情報イン フラを整備することによって様々な問題解決に役立つという非常に重要な面がございま す。 ところが、一方で、これは委員も御指摘になられたように、実は、その情報インフラ を整備するに当たって実は地域格差が出てくるのではないのかと。山間地域、離島等々、 本来最も必要としているはずであるところになかなかそれが行き渡らないというような 問題がもしも出てくれば、これはその格差を二重、三重に拡大させることになってしま う、そのように考えなければいけないと思っております。であるからこそ、二〇一〇年 にブロードバンドゼロ地域を解消する、これは正にあまねくこのブロードバンドアクセ スが全国でできるようにするということを政府の目標として掲げているわけでございま す。そして、そのために必要な措置をとらなければいけない。 この情報インフラは、その性格上、各国、大変いろんな工夫をしながら民間主導で進 めております。民間主導で進めるに当たっては競争政策が大事であるし、またそのため に、今回の法律改正によって、民間の投資家に対して、民間の事業者に対して投資イン センティブを与えたいと考えるわけでございます。また同時に、それでもやはり民間だ けではできないところについて交付金の制度もつくって、政府としての役割、そして地 方自治体としての役割、そういうものを総動員しながら、是非二〇一〇年にブロードバ ンドゼロ地域解消、それを実現して、地域の格差が生じないように全力を尽くしたいと 考えております。 ○平田健二君 そこで、地理的情報の格差についてお尋ねをいたします。 それぞれ、過疎地であるとか離島だとか、そういったところの格差を解消するために いろんな技術が開発をされておるというふうに思っております。低コストで有用と思わ れる技術が中にはあるわけでして、その中に固定型のWiMAXがあるわけですけれど も、この方式について御説明をいただきたいと思います。 ○政府参考人(須田和博君) WiMAXでございますけれども、これは携帯電話と 無線LANのそれぞれの長所を取り入れたような新しいタイプの無線ブロードバンドシ ステムの一つでございまして、米国が主導して、具体的には、米国の民間標準化団体で ございます米国電気通信学会、よくIEEEというような言い方をしておりますけれど も、ここが標準化を行ったものでございます。その中でも、携帯電話のようなモビリテ ィーを重視したタイプと、それから、どちらかというと無線LANのように高速性を重 視した固定的なものとの二つのタイプがあるわけでございます。 委員御指摘の固定型WiMAXでございますけれども、従来の無線LANと比較しま して、より高速で、またより広域をカバーする、こういったものでございますので、そ の利用としても無線スポット的な利用に加えまして、今後のブロードバンド時代におけ るラストワンマイルの加入者回線としての利用も期待されているところでございます。 我が国におきましても、この二月に情報通信審議会に対しましてこのような性格を有 する新たなワイヤレスブロードバンドシステムの技術条件につきまして諮問して、現在、 審議が行われているところでございますけれども、このWiMAXも審議の対象となる システムの一つとなっております。 ○平田健二君 大臣、今お話がありましたように、WiMAX、過疎地域のブロードバ ンド整備に大いに役立つんではないかなと思いますけれども、大臣、どうでしょう。 ○国務大臣(竹中平蔵君) 私、技術の専門家ではございませんですけれども、いろん な専門家のお話を伺うにつけ、このWiMAXというのは大変大きな可能性を持ってい るなというふうに考えております。 特に、これ、これから非常に多様な技術を活用しながら、先ほど申し上げましたブロ ードバンドゼロ地域解消を目指さなきゃいけないと思うんですね。そういう中で、非常 にこのWiMAXも、都市の地域、また過疎地、それぞれにおいていろんな活用の仕方 があるんだろうなというふうに考えております。是非、専門家に、先ほど局長から話が ありました、今審議会で詰めてもらっておりますので、このことの積極活用の可能性を 詰めていただきたい。私自身は大変期待をしている一つでございます。 ○平田健二君 あわせて、離島等における衛星ブロードバンドの利用ですけれども、こ れも衛星用のアンテナを立てれば比較的低コストで整備できると思うんですけれども、 交付金を併用すれば実現可能だと思いますけれども、これについてはいかがでしょう。 ○国務大臣(竹中平蔵君) お尋ねは衛星ブロードバンドでございますね、特に離島 における活用等々。 この衛星通信のシステムというのは、もう言うまでもありませんけれども、非常に広 域性があって、同報性があって、そしていろんな災害に強いという特徴を有していると 思います。離島においては、衛星を用いると効率的な通信インフラの整備が可能になる、 有効な手段であるというふうに思います。 この衛星通信事業者、現在、ブロードバンド未整備地域向けに衛星による事業者向け インターネットサービスを実施中であるというふうに承知をしておりますけれども、一 方で、これ、初期投資がやっぱり高いということとランニングコストが高いという面も あると聞いています。また、陸上でのブロードバンドに比べまして十分な伝送速度が実 現できていないために、現状では必ずしもその利用は進展してない状況にあるというこ とだと思います。 総務省としましては、先ほど申し上げました点、デジタルディバイドの解消に向けま して衛星ブロードバンド利用の有用性は基本的には高いというふうに考えております。 この衛星通信の大容量化を図る、そして離島などの条件不利地域においても利用可能と なるように、コストの問題もございますから、更なる研究開発を推進しているところで ございます。 ○平田健二君 次に、都市部での利用率の向上ということでお尋ねをいたしますが、都 市部においても最後の一マイル、ラストワンマイルですか、問題が起きているわけです ね。数キロ四方をカバーするような無線局をき線点に設置をすれば、引込線を引くこと もなく、待機、待つこともなく、私の子供も、近くまで来ておるんですが、マンション が穴を開けるのを嫌がっておるんですね、光ファイバーを通すのに。そういった必要も なくなりますし、各世帯は送受信機を設置するだけで利用できる。こういうことだと利 用率の向上につながるということで、都市部での固定型の無線ブロードバンドの有用性 について、大臣はいかがお考えでしょう。 ○国務大臣(竹中平蔵君) 都市における無線ブロードバンドでありますけれども、 一般論としては過疎地のような人口密度が低いところで無線ブロードバンドが有用であ るというふうに言われていると思います。人口密度の高い都市部のようなところでは有 線ブロードバンドの方が有用性が高いというのが一般的な考え方だと思います。 しかしながら、その都市部においてもこの光ファイバーを施設することが困難な場合 があります。河川を越えられるか、鉄道を越えられるか、またげるかというような問題、 古いマンションでは多額の工事費が掛かるという、そういう点もありますので、無線シ ステムがブロードバンドの加入者回線として利用されている例が増えているというふう に思います。また、現実に、最近はいろんなところに行きましても、いわゆる無線スポ ット、これ空港とか駅とか、ホテルの中全体とか、いろいろなところ増えている。その 意味では、局部的な形でうまくそれを活用して、都市の中でも大変有用性を高く用いて いる例があると承知をしております。 先ほども申し上げましたように、いろんな技術の組合せで、多様な技術を用いて、き め細かな、正にユビキタスなネットワークをつくっていくことが重要であると思ってお ります。 ○平田健二君 是非、都市部でも無線型のブロードバンド、是非整備をしていただきた いなというふうに思います。 最後になりますけれども、私は、地理的情報格差の解消には無線ブロードバンドの利 用が最も有効だろうというふうに考えております。そして、事業者の投資インセンティ ブをより強く働かせるためには広いマーケットを持つ移動型が必要だと思うんですね。 基盤法の目的である高度通信ネットワーク社会を実現させるためにも、移動型のブロー ドバンドを基盤法の対象に入れるべきだというふうに思いますけれども、大臣の見解を 聞いて、質問を終わりたいと思います。 ○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほど申し上げましたように、ブロードバンドの全国整 備を図る上では有線系、これは有線系は大変重要で基幹になると思いますけれども、そ れに加えまして無線によるブロードバンドを補完的に整備するというのは大変重要な、 有効な方策だと思います。現実に、無線LANのように、固定系のこの無線ブロードバ ンドにつきましては、この基盤法の支援対象としております。正に整備の促進を図って いるところでございます。 一方で、移動系の無線ブロードバンドについて、これはなかなか、いまだ実用化の段 階には至っておりませんで、その技術的条件について情報通信審議会で審議をされてい るところでございます。その答申を受けまして、その後、技術基準の検討が行われるこ とになっていると承知をしています。 したがって、この移動系無線ブロードバンドについて基盤法の対象とすべきかどうか、 その点につきましては、この現在検討中の技術基準の策定動向でありますとか、現実に 事業者やサービス動向どうなっていくのかということを注視をしながら、今後、是非検 討してまいりたいというふうに思っております。 ○平田健二君 終わります。 |