エヴァリニューアル記念SS
えばんげりおん☆あ〜る


「今日、みんなに集まってもらったのは他もないわ。」
そう言って葛城ミサトが、バン、と机をたたいた。
「今年、私たちのエヴァンゲリオンが、リニューアルされることになったというのは知ってるわね。」
その声には、まるでラミアス艦長のような真剣さがこめられている。
と書くと平時のミサトが真剣じゃないみたいだが・・・まあ当たらずとも遠からずかな。
「エヴァが一新されるに当たって、登場人物たる私たちも、それ相応の心構えをしなきゃならないと思うのよ。」
「一新といってもねえ。」
熱く語るミサトに、赤木リツコが冷静に意見を述べる。
「ようは単なる商業主義の一環、出なければエヴァ以降それこそ雨後の筍のように出てきたエヴァもどきに対する、本家としての面子だけの問題じゃないの?」
「いわゆるあれですね、"僕がエヴァを一番うまく造れるんだ"的な。」
リツコの意見に伊吹マヤがそう同調する。
おまえら、なんつー身も蓋もないことを。
「て、言うかさあ。」
そう口をはさんだのは惣流・アスカ・ラングレー。
「商業主義なのか、それとも純粋にクリエイターとして再構築したいと思ったのか、まあそんなことはおいといて・・・。」
おいといて?
「ガイナックスはともかく、この作者、確かもうエヴァものは書かないとか言ってなかったっけ?」
そういえばそんなことも・・・って何でいきなりそこでわしの話になるんねん!
「そういえばそうね、鋼鉄のガールフレンド2の出来次第ならどうこうとは言ってたみたいだけど。」
「鋼鉄2ってまだ全容はっきりしてないし・・・」
「大体エヴァリニューアル記念って、このニュース一ヶ月以上も前のネタですよねえ・・・」
綾波レイ、霧島マナ、碇シンジがそんな意見を述べる・・・って余計なお世話だ!
「ここの作者やガイナックスの事情はともかく、私たちは私たちにできることをしなくちゃならない。それは間違いないことよ。」
できることをする、って・・・やっぱあんたミサトじゃなくってラミアス艦長か?
というか妙に一人まじめなのがなんか気になるんですけど・・・
「でもさあ、」
そんなミサトに気付くでなく、またアスカが口をはさむ。
「心構え、とか私たちにできること、とかなんか気合入ってるみたいだけどさあ、リニューアルって言ったって中身が変わるわけじゃないし・・・」
「甘いわよ。」
そんなアスカにミサトがビシッ、と指を突きつける。
「そう油断をさせておいて蓋を開けたらまるで違う物語になっている可能性がないとは言い切れないわ。大体鋼鉄2だって学園エヴァが元って噂だし。そもそもエヴァなんて別の可能性の物語、なんてものの大元の走りじゃない。」
「別の可能性って・・・ああようするに仮面ライダー龍騎見たいな感じですか?」
シンジくん・・・その例えはいったい・・・まああの最終回見るとそういう答えにはなるけどさ。
「そう、だからもしかしたらサードインパクトの後、時間が戻ってセカンドインパクトからやり直す、なんてほんとに龍騎見たいな話になるかもしれないじゃない。」
「やり直すって誰がよ。」
とアスカ。
元ネタが龍騎だけに・・・ユイさんとシンジくんかね(爆)
つーかその場合ゲンドウが神崎士郎にでもなるんだろうか・・・ってありそうでやだな、この話。
「と、言うわけで。」
ミサトはミサトで人の話ぜんぜん聞いてくれないし。
「リニューアルエヴァのストーリーを私が予想してみた、その結果がこれよ。」
そういってミサトは日向マコトに目で合図を送る。
うなずくと、マコトはモニターにミサトが作り上げたシナリオを表示させた。
さすがは作戦部長、今後の展開を見事に予測・・・ってだからストーリーはかわらへんちゅーとるのに。
そして・・・
ミサトが勝手に改蔵・・・じゃなかった予想したストーリーとは・・・












『時に2015年。』
こっから始まるのはまあ当然か。
『セカンドインパクトにより、世界は壊滅的な打撃を受けた。
人類の世界の滅亡のこの危機に際し、日本の新たなる首都として建造中であった第三新東京市だけが、研究中であったATフィールドの力によって難を逃れる。』
ATフィールドの力って・・・あーた。
『限られた空間、限られた世界。だが、その世界の中でそれでも人は生きつづけようとした。
そんな第三新東京市に住むごく普通の中学生、碇シンジ。
そう、ごく普通の中学生であった、運命の、あの日までは。』
なんか・・・エヴァのようなそうでないような。
『突如出現するエイリアン。エイリアンの攻撃の中、彼は謎の少女、綾波レイと出会う。
そして、その二人の前に姿をあらわす首都防衛のための秘密兵器、"使徒"。』
何でいきなりエイリアンなんつー発想が出てくんねん。
大体首都防衛の秘密兵器が何で使徒?
『さらに混乱の中、シンジの前に姿をあらわす謎の美女、葛城ミサト。
彼女はシンジに向かってこう言うのであった。
「私についてきて。そうすれば、世界の真実を、教えてあげる。」』












「あ、あの・・・これは、ひょっとしてエヴァじゃなくってラー○フォンと言うんじゃあ・・・」
「だーいじょうぶ、まーかせて。」
使い古されたパターンではあるがこの台詞が出てきて大丈夫だった試しはない。
「エヴァとラーゼ○ォン、ひいてはこの私と紫東遥の違いなんてせいぜいセーラームーンとセーラーマーキュリー程度のものでしかないんだから。」
「それって、ある意味ぜんぜん違うっていいません?」
すっかりいつもののりに戻ったミサトと、汗をかきながら応対するシンジのやり取り・・・なんでシンジくんだけこんな冷静、あ、"セーラームーン"で、"はるか"だからか(爆)
さてそんな二人のやり取りをしばらく唖然と見つめていたアスカであったが・・・
「よ、ようするにこういうことがやりたかったわけね・・・作者がと言うべきか、ミサトがと言うべきかは分からないけど・・・」
「でも・・・」
いち早く冷静に戻ったマナがふと口を開く。
「それならセカンドインパクトの後よりサードインパクトの後、のほうが話としてすっきりしません?で、旧第三新東京市が隔絶されて、時間の進み方の違うその世界に取り残されたシンジを・・・」
「やがて大人になったアンタが助けに来る、ってのは却下よ。」
「あはは・・・さすがアスカさん、読んでましたか。でも、アスカさんはシンジと一緒に第三新東京市に取り残されるわけだし、綾波さんも葛城さんもいないんだから、その役目はやっぱり私が適任じゃないかと・・・。」
「じゃあアタシの役どころはどうなるのよ。」
「・・・朝比奈浩子?」
切ない役どころだねえ・・・。
切なすぎてアスカにはそぐわない気もするけど(爆)
でもまあこれはこれでいい話が書けそうな気もするなぁ・・・もっとも私とマナちゃんにとって、だけど。
「でも、その展開には致命的な欠陥があるわ。」
とレイ。
なにが?
「サードインパクトのあとじゃ、エヴァも使徒もいないから話が成り立たないわ。」
あーまーそりゃそうだ。
「だから私とシンジが再会するのだけがメインってことで・・・」
「却下。」
「というわけでやっぱり舞台は2015年で、私が遥役ということで決まりね。」
結局ミサトが言いたいのはそこらしい。
「で、シンジが当然綾人なんですね・・・容姿だけ見てるとカヲルくんのほうがあってる気もしなくもないですけど。」
「霧島さん、ひょっとして喧嘩売ってるわけ?」
「い、いえそういうわけじゃあ・・・まあシンジが綾人役というのはいいとして、綾波さんが玲香っていうのはどうかと思いません?後々の展開を考えると綾波さんは久遠が適役じゃないかと・・・」
「うーん、そういわれると確かにそうねえ・・・」
「ですよね。というわけで久遠役が綾波さんで、玲香および美嶋遥役が私、と。」
「なるほど、ってどさくさに紛れて美嶋遥ってのなんなのよ!」
「ばれたか。駄目・・・ですよね?やっぱり・・・。」
そりゃばれるわ。
「って、ファーストが久遠なのはいいとして霧島マナが玲香じゃアタシの役はどうなるのよ。」
そう言うけどアスカと玲香じゃ黄色いワンピース以外に接点ないしねえ・・・まあマナちゃんと玲香も接点ない気がするけど。
「アスカは恵でしょ。」
「えー、ミサトの妹役ぅー!?」
・・・ミサトとアスカ・・・似てなくもない、かな、凶暴でがさつなところとか。
「「誰が凶暴でがさつなのよ!」」
「でも・・・」
どこか申し訳なさそうにシンジが意見を述べる。
「アスカの恵ちゃんっていうのは、合わない気がするんですけど。」
シンジのその意見にレイやマナもうんうんとうなずく。
ちなみにその意見、実は作者もちょっと賛成。
なぜなら、
「だって、恵ちゃんってすごく健気でいい子じゃないですか。」
いやまったくその通り。
かわいくて優しくて健気で、しかも声は川澄綾子さんだし(爆)
まあ誰かさんとは大違いだからねえ。
「どういう意味よ!」
「でもほら、役柄的には碇司令が功刀司令になるわけだし・・・」
ってミサトさん、何が言いたいんです?
「いやオリジナルに比べて性格が悪いのは目をつぶろう、と。」
「だから誰の性格が悪いって言うのよ!!」
あんただあんた。




「で、ミサト。メインどころのキャスティングはいいとして、他はどうするつもりなの?」
・・・いきなり乗り気になってきましたね、リツコさん。
「ミサトの馬鹿な妄想に最後まで付き合う気はないけど自分がどういう役かぐらいは気になるでしょ?」
まあそれはたしかに。
「うーん、まずは日向くんと青葉くんが五味、四方田コンビってとこかしらねぇ。」
どっちがどっち・・・とかは考えてないんだろうね、きっと。
「で、釈然としないけどやっぱ加持が樹かしらね。あとカヲルくんが守くんかしら。」
「で・・・私は?」
「・・・七森小夜子?」
リツコの頭に青筋が一つ。
「あ、ヘレナってのも手かしらねえ。」
青筋二つ。
「ミーサートー?」
「だ、だってあんたに合いそうな役ってそれぐらいしかないじゃない!」
エルフィってもの・・・ちょっとイメージが違うか。
やっぱりミサトとの関係も含めて小夜子ってのが一番妥当だよなぁ・・・
つーか小夜子の側のほうが心外かも。
「それとも何?神名麻弥とか三輪忍とかその辺のほうがいいわけ?・・・リツコが麻弥・・・ってなんか妙な響きね・・・でマヤが三輪っていうのも意外とありかしら。」
「ちょ、ちょっと葛城さん!」
その意見に今度はマヤが抗議の声。
「冗談冗談、マヤは普通に考えてやっぱキムってところよね。」
「そ、そうですよね・・・」
が、ほっとするマヤにリツコがきつい一言。
「キムってことは・・・恋人は副司令なのね。」
「な、なんなんですかそれはー!」
いやまあ、確かに間違ってませんけどね・・・




「・・・で、結局一体なんでこんな話書く気になったんですかね?」
とマナちゃん。
「それはあれね、大方今ごろになってラーゼフォンにでもはまったんじゃない?」
はい、まったく持ってその通りです、アスカさん。





おわり






あとがき

あとがきは・・・最後のアスカの台詞がすべてです(^_^;)








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