先月、母方の叔父が大腸ガンで亡くなった。61歳。若かった...
母は6人兄弟の一番上で、先月亡くなった叔父は一番下だった。
6人兄弟だったのに、一番上と一番下が亡くなった形となってしまった。
叔父は生涯ひとり身だった。
つい先日、法事があってその話になった。
なぜ叔父は結婚しなかったのか...
母や叔父の母(つまり私の祖母)は、私が赤ん坊の時に亡くなっている。
その時、叔父は高校生だったそうだ。末っ子ということもあって、かなりの甘えん坊だ
たらしい。
だからお母さんの死にかなりの衝撃を受けたようだ。多感期の高校生であれば尚更だった
のだと思う。
叔母から聞いた話だが、祖母が亡くなった晩、その叔父はひとりで寝ずにひと晩、棺の
そばに付き添っていたという。
そして、その時から「オレは一生結婚しない」と宣言したそうだ。
その理由は「自分が死ぬとき子供が悲しむから」
その話を聞いて、いかに叔父がお母さんを亡くして悲しんだかに心を打たれた。
家族を亡くすということは誰にとっても辛いこと。でもその辛さを家族に味合わせたく
ないと理由で、生涯結婚しなかった叔父の人生を考えたとき、涙がこぼれた。
叔父に生涯好きな人が居なかったのかどうか、今となってはわからない。
結構ガンコな人だったから、自分で決めた人生のため、そうした気持ちを抑えていたの
かもしれない。
叔父は幸せな人生だったのだろうか..
いろんな人生があるものだなぁ。
4年前、母が急逝したとき、日記にも書いたけど、私は母を笑顔で見送った。
その時、その叔父に言われた言葉を思い出す。
「お前は強いなぁ」
叔父が向こうの世界で母と出合って、仲良く姉弟してくれることを祈ってる。
合掌
By Toshiko