5月30日(月)老犬メリー
掲示板で報告していますが、老犬メリーがかなり弱ってきちゃいました。
過去に日記でも書いていますが、このメリー、波乱万丈の人生。(犬生?)
そもそもは、16、7年前、実家で飼っていた犬が逃げ出していなくなってしまった時
母は電信柱に『迷い犬』の張り紙をしました。
しばらくして、その張り紙を見て『ウチの庭に迷いこんだ犬がいる』と連絡をくださった
方がいて、母は会いに行きました。結局は違うワンちゃんだったのだけど、既に2、3
週間経過していたので、前のワンちゃんはみつかりそうもなかったため、これもなにか
の縁だからと引き取ってきたのが、このメリーでした。
その時点で2,3歳と獣医さんに言われたので、メリーの推定年齢は18〜19歳です。
人間で言えばかなりの高齢。90歳以上なのかなぁ...
とても人なつこい犬で、体をスリスリしてきて、元は座敷犬だったのではないかと母は
言ってました。
実家では庭で放し飼いになっていたのですが、夜な夜な父の車の屋根に乗り、狼
みたいに月夜に向かって遠吠えしたり、高いブロック塀もよじ登るなど、実家でもエピ
ソードの多い犬でした。
ウチでもワンちゃん(一代目メリー)を飼っていたのですが、6年前に母が亡くなった時
心臓を患っていたウチの一代目メリーも15歳半で亡くなりました。
母が亡くなり実家で世話ができなくなったことから、我が家にやってきて、二代目メリー
を襲名したのです。
このメリーについては、過去の日記で、さまざまなエピソードを書いてきました。とにかく
甘ったれで臆病なことから、逆に雷だの花火だのを怖がると暴れだす。興奮すると全く
手が付けられず、犬小屋は倒して壊すし、網戸は破るし、金網フェンスは壊すし、車の
ナンバープレートはかじるし...とにかく暴れん坊将軍のエピソードはあげればキリが
ない。
そんなメリーが、2年ほど前、脚が悪くなりました。加齢のため、股関節が弱り、一時
立ち上がれなくなってしまったのです。その時は、注射や薬でかなりよくなりました。
が、だんだん耳も遠くなり『メリー!』と声をかけても気づきません。眼も悪くなってきて
散歩のとき、目の前の電柱とかにぶつかりそうになったりします。
昼間も寝ていることが多くなり、起きていてもトロンとした眼つきで時々ボーっとしています。
2年前に父が亡くなりましたが、父は最初脳梗塞で倒れ、入院していたとき、軽いボケ
症状がありました。そんな時、父もよく寝てばかりいて、トロンとした眼つきだったことを
思い出します。
獣医さんによれば、犬もボケるんだそうです。犬の寿命は昔は10年くらいと短かったけど
最近では薬や医療の進歩などで、世話をすれば15年以上生きることも珍しくなくなり、
今まではなかった病気(ガンやボケなど)も多いのだそうです。
私は父のことで『介護』を経験しましたが、現代では、人間だけでなく、高齢のペットの
『介護』という問題もあるんですね。
獣医さんの話では、動けなくなってしまった老齢ペットのオムツを替えたりと献身的に介護
をしている方もいるとか。ウチは、まあ、そこまでの世話はできないなぁ...
父は最期の2年間は意識不明のままでしたが、当初、危篤になった時、延命措置をお願
いしました。家族としては当然1日でも長く生きて欲しいと思ったのですが、父はどうした
かったのかなぁと思うと複雑です。意識不明のまま2年も生きたかったかどうか...
我々も最後は、何がなんでも長生きして欲しいというのではなく、『父が苦しくないので
あれば、1日でも長生きして欲しい』と思うようになっていました。
今、メリーに対しても同じ気持ちです。メリーが苦しくない状態であれば1日でも長生き
して欲しい。亡くなった母が一生懸命、世話をしていたワンちゃんだしね。
哀しいけど、人間も犬も、トシには勝てんのだなぁ....
By Toshiko