6月11日(土)人助け
昨晩、稽古帰り。新宿から埼京線に乗りました。
かない混んでいて、つり革につかまっていたら、隣の女性がユラユラ〜。
『酔っぱらってるのかなぁ』
するとガクっとなって、前に座っている人にのめり込んだ。
「大丈夫ですか?」
すると、ダメっというように首を横に振り、瞳孔が開いたまま倒れ込む。
慌てて前に座っていた外人さんが席を譲る。
眼を開いたままだ。こりゃ、ヤバイ!
満員電車の中、反対側の扉までかきわけた。
「すみません、具合の悪い人がいるんです」
電車からホームの駅員を探すがいない。もうひとり駅員を探してくれた人がホームに降りた。
どんどん人が乗って来て、そのまま発車してしまうことに。
仕方ない。次の駅だ。
板橋に着いて、ホームに降り、電車の先頭に走り、車掌さんの扉を叩いた。
「電車で倒れた人がいます」
車掌さんは、駅員を呼んでくれた。
席を譲ってくれた外人さんは板橋で降り、降り際にお礼を言われた。
「Thank you. Nobody help. Thank you!」
いえいえ、こちらこそ。確かに周りの人たちは、遠巻きに見ている人が多かった。
倒れた女性は意識が戻り、駅員さんに「次の十条で降ります」
また別の駅員さんが救急車を呼びましょうかという問いに「大丈夫」と押し問答。
周囲にいたおやじが「大丈夫って言ってるんだから、いいじゃないか、早く出せよ」
近くにいた女性も「大丈夫って言ってるじゃないの」
なんか、こういう時に人間性が問われるなぁと思ってしまった。
結局、倒れた女性は「降りない」と言い張り、駅員は降りることになった。
しかし瞳孔が開いて倒れたんだ、大丈夫なわけない。
「私は付いていくことできないから、十条で駅員の方がフォローするように手配してくだい」
電車で1駅。でもまたガクっとしてる。
「つぎ、十条ですよ」
女性はありがとうというようにうなずく。
十条駅に着いた。ふらついてはいるが、隣に座っていた男性と一緒に手を添え立ち上がった。
ホームには駅員が待機してくれていた。駅員に引き渡し、一件落着。
ひさびさの人助け。しかし、なかなか行動を起こす人ってい少ないんだね。
しかも、電車が遅れたことを「迷惑だ」と口にする人もいた。まあ遅い時間だから、みんな早く
帰りたい気持ちはわかるけどさ。
でも一連の騒動を見ていた20代の女性2人が私に声をかけてくれて、一緒に心配してくれ、
一件落着したとき「ヨカッタですね」と笑顔をみせてくれたのがちょっと救いでした。
By Toshiko