7月20日(水)レッズ考察


みなさまご存知のように私はレッズの大ファンです。友人たちは、私がかなり熱いサポーターと
思っていますが、私なんてまだまだアマちゃん。筋金入りのサポーターの足元にも及びません。

サポーターをやってる友人は、試合の前日の朝(土曜日の試合なら金曜の朝)、6時半だか7時
に埼玉スタジアムまで出向き、翌日の出席人数を申告しなければなりません。それから出勤。
そして試合当日。つい先日までは夜の試合であっても朝から並んでいたのですが、サポーター
同士の申し合わせで、並ぶのは6時間前からということになりました。で、先日も試合開始は7時
ですが、6時間前の1時から並んでくれました。
そうすることで、お気に入りのよい席(自由席)を取れるというわけです。
で、6時間もなにをしているかというと、サポーター同士で宴会をしたり、涼しいところでお昼寝
したり。私たちも2時間半くらい前には到着して、彼らの宴会に合流しました。
とにかく、本格的サポーターたちがレッズのために費やす時間は半端じゃありません。

また埼玉以外の試合についても、「赤い稲妻大作戦」ということで、サポーターでバスツアーを
組んで応援に出かけたり、昨年の新潟での試合では、なんと新幹線を貸し切り(!!)レッズ専用
電車を走らせたり...
私たちも思い立って、清水まで新幹線使って応援しに行ったことはあるけれど、行ってみると、
あらまビックリ!!ここは浦和?と思うほど、観客席は真っ赤に染まってるの。みんな浦和から
清水まで出てきたんだ!と思うと、胸がジーンとなりました。
時間だけでなく、レッズサポーターの出費は、かなりなものと思われます。

もともと浦和はサッカーのまち。「赤き血のイレブン」というサッカーマンガが昔あり、それが浦和南
高校(我々はナンコウと呼びます)が舞台だったことは、有名でした。
小学校の頃から、男の子は少年サッカーチームに入ってたし、中学校のクラス対抗のスポーツ
はサッカーでした。高校サッカーでは、静岡と同じくらい埼玉の高校も活躍していました。
なので、浦和住民、周辺住民は、「サッカーは自分たちのスポーツ」という意識がとても強いの
です。

レッズは一度、J2に降格したことがあります。このときでさえ、2万人のサポータが集まっていて
ヘタな J1チームより集客力があったのです。J2に落ちても、サポーターは見放さなかったのです。
今でもレッズの集客は JリーグNO.1です。

先日、埼玉スタジアムへ向かうバスで、偶然、中学の同級生に会いました。6月に同窓会があったば
かりだったので、すぐわかりました。彼らが言うには「K山は213の辺にいる」とか「215のあたりには
H路さんがいるはず」「T男も来てるよ」。とにかく、同級生がたくさんスタジアムに居ることがわかりま
した。彼らは立派なサポーターですから、ほとんどの試合は欠かさず足を運んでいます。
私たちは、浦和市立大谷場中学校というところの出身ですが、大谷場中が特別なわけではなく、
我々の年代だけが特別なわけでもなく、きっと市内のどこの中学校の卒業生も、こうなんだろうなぁ..
地域に根付いているレッズというのを強く実感しました。

また、バスの中で私の席の後ろには親子連れが座っていて、たぶん4歳くらいの女の子だったのです
が「浦和レッズ 浦和レッズ ララララー♪」と、サポーターソングを口ずさんでいました。間違いなく20
年後は筋金入りのサポーターとなることでしょう。

スタジアムでは、試合前にサポーター席が大スクリーンに映し出されるのですが、先日はたまたま白髪
の女性がお孫さんとともに足元に気をつけながら着席する場面が写っていました。
レッズは、本当に老若男女に愛されているんだなぁと、あらためて思いました。

なんでこんなにレッズサポーターは熱いのでしょうか?
レッズの応援の掛け声に 「We are REDS!」というのがあります。
J2降格が決まった試合の終了後、うなだれる選手たちにサポーターは声を枯らして 「We are REDS!」と
叫んだんです。
これについて興味深い文献をみつけました。(一部抜粋

例えばスポーツを応援するとき、「がんばれ○○○」と声をかけ、また好きなチームを
「俺たちの○○○」と言ってみたりする。このときサポーターはチームを他者としてみている。
しかし、「We are REDS」という叫びは、レッズがサポーターを含めた包括的な存在として認識され、
サポーターたちもレッズの一員であると自己を認識していることの表れである。このようなチームと
ファンについてのアイデンティフィケーションは、従来の日本スポーツ界には存在しなかったのである。

なるほどねぇ...そうなの、サポーターも含めてレッズなんだよね。自分たちもレッズの一員であると
いう意識があるのだわ。
逆に不甲斐ない試合が続くと、サポーターの態度も厳しい。ある時、試合中、一切応援しないという
抗議行動を取ったことがあるの。スタジアムの何万人もが、試合中シーンとしてるの。あれは、異様な
試合だったなぁ。
熱狂的な分、厳しいってことね。

浦和レッズは、サッカーを「する」側である選手やクラブと「見る」側のサポーター双方の相互現認
と歩み寄りによって、従来の主従、垂直的関係を脱却し、対等、水平的関係を確立した。
そこでなにより重要なことは、水平的関係の確立こそが、サポーター自身の結束や行動力を
もたらし、選手、クラブ、サポーターの一体感を生み出したことである。

浦和には見事にサッカー文化が根付いたってことなんでしょうね。
こんなレッズが、昨年の2ndステージで初優勝。そりゃあ、盛り上がりました。
(2004/11/20(土)WE ARE REDS!!をご覧ください)

今年は現在4位。どうなるかなぁ...優勝できたらうれしいなぁ。でも鹿島が独走なんだよなぁ。
ナビスコ杯優勝でもいいなぁ。
我々のレッズ道(武士道みたい)はまだまだ続きます。

By Toshiko