日本赤軍の最高幹部、重信房子が逮捕された。
偶然にも先週日曜日、日本テレビの『知ってるつもり』で、連合赤軍の最高幹部
だった永田洋子を取り上げ『浅間山荘事件』を再現していた。
『総括』という名の元に繰り返される殺人。そのあまりにも残忍な実情に茫然と
なった。
なんのための革命だったのか..
革命のためのカクメイ..
今年3月、私がお世話になっている劇団キンダースペースで『Three Piggies』
という作品が上演された。
この作品は、作家である原田一樹氏が「三匹の子豚」という童話と「浅間山荘
事件」をベースにして書いている。
狼を退治した後のブーフーウーと、革命の標的が同志へ向いてしまった革命家たち。
その2つが重ね合わされ描かれている。
カクメイカは闘う相手がいなければ存在し得えない。
世界に目を向けても、東西の緊張が緩和され、ベルリンの壁の崩壊が象徴するように
革命家たちが闘う相手がどんどん少なくなってきている。
じゃあ、あのオウム事件、あれは革命だったのだろうか?
いや、違う気がするなぁ。
いずれにしても、重信房子がなんのために日本に戻ってきていたのか。
革命のためなのか?
彼女は、彼女が日本を離れた後の日本の実情を知っているのだろうか?
少なくとも私の時代には、既に学生運動なんてなくなっていたし、ましてや今の
大学生たちは学生運動という単語も知らないのではないだろうか。
重信房子は、既に過去の人である。
よくも悪くも時代は変わる。彼女の元気な姿を見て、取り残されてしまった悲哀
さえ感じるのは私だけだろうか。
新聞のコラムに重信房子の逮捕に関してこんな記事があった。
以下、日経新聞(11/10朝刊)のコラムから
『逮捕後にカメラに向って手を上げ、「闘います」とか「頑張ります」とか
いう言葉を発している。何と闘いどうがんばるのか。
この国で今革命といえば、森善朗首相が推進するIT革命のことである』
時は流れ、革命も変わっていく。
それでもまだ、カクメイカはその存在価値を求めて、なにかと闘い続けるのだろうか..
By Toshiko