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    喫茶室  庭の散歩に飽きたら、たまにはお部屋でお茶でもごいっしょしませんか。

    マイブームはおりがみ?かもしれない。

    いまどき、おりがみ?なぜ?? でも、わたしの中のスイッチがONになってしまった。 これが世に言うマイブームというものだと思う。

    お茶をどうぞ

    正二十面体
    ↑正二十面体

    このブームは2月に阿部恒さんの『すごいぞ折り紙』を見つけたときから始まった。 この本は副題の「折り紙の発想で幾何を楽しむ」からしても、どちらかといえば数学の本である。 でき上がるのは優雅なツルでも美しい花でもなく、ひたすら多面体。 用紙も正方形ではなく1:√3や2:√3などの用紙を使うのでおりがみ用紙ではなく、大きくてコシのある広告紙を切ったり折ったりして試した。 (飾っておくのが目的ではなくて、ようは形ができればそれで満足という理由でもあったのだか、いまだに一部は保管中)

    これだけなら、まだブームというほどではなかった。 ところが、5月のオフ会のお土産に、文子のページの文子さんからきれいな箱をいただいた。 ありがたくも、あみだくじで当選したのだ。 その箱は8枚の千代紙からできているおりがみ作品だ。 持ち帰ってしげしげながめていたが、とうとう誘惑に負けてちょっと失礼して1枚をそっと抜いて形を調べる。 ちょうど某通販会社からもらったおりがみがあったので再現してみた。

    文子さんの箱
    ↑文子さんの箱

    再現にトライ
    ↑再現した箱

    手前は10個のユニットから、奥は一枚の紙から作ったもの。
    添えたのはユニット1個を作るための1:√3の用紙。
    できた! おおざっぱに試したのと、この用紙が実はビミョーに正方形でないため、ゆるゆるでカッコ悪いけれど、中心部で花のように組み合わされる形は再現できたのでとりあえず満足。 この箱ははパーツを組み合わせて1つの形を仕上げるユニットおりがみという種類もので、たぶん布施知子さんの作品だと思う。 先の多面体のユニットから作るものも同じ種類に分類される。
    このあと、手持ちのおりがみの本から箱類をかたっぱしから折ってみる。 しかし、昔ながらの伝承おりがみに箱類はそんなに多くはない。

    なぜ、わたしはそんなに箱や多面体が折りたいのだろう・・・思い出してみても、おりがみを始めた幼い頃からすでに箱を折るのが好きだった。ツルをはじめとする自然の題材も魅力的なのだが、三方のような箱がビシッとできあがったときの快感に比べれば感激が劣るような気がする。 きっと生まれつき箱を折るのが好きなのだ。(笑) 

    箱、菓子箱、睡蓮、カエル
    ↑伝承おりがみ

    母の遺品?
    ↑母の遺品?

    たいていの子供がそうであるように、わたしも最初は母からおりがみを教わった。 彼女は器用さにかけては伝説の人である。 彼女が仕立てた着物は二度と同じようにできる人がいないためほどくことが憚られるというくらいなのだ。 ステロイド剤による大腿骨頭壊死で足は不自由になったが手は全く大丈夫で、入院時にも病院で流行する手作り物をキッチリカッチリと美しく作り、他の人のものとは一線を隔する仕上がりを誇っていた。

    そんな母の遺品?と言うにはあまりに安いものだが、病院生協で買った折り紙が少々残ってる。 残念ながら完成品は1つもないが、くす球やおひなさまのパーツ見本、かわいいお目々が描き込まれているカエルもある。

    それに比べて、遺伝子の半分が父のものであるわたしは器用さが劣る。 子供の頃にも、あまりのずさんな仕上がりにあきれられた記憶はあるが、ほめられた記憶はない。 そのうえ、わたしは手がいちばん先に不自由になって、現在は腱が切れて指があさっての方向へ流れていたりして、折り紙向きとは言えない。 手首が曲がらないのでひじを張った姿勢で作業をするので見た目も優雅でないし、痛いと思いつつも熱中してしまうと次の日は必ず腫れる。

    素手ではとうてい太刀打ち(?)できないので、ヒキョウにも武器を使うことにした。 それはへらだ。 あの和裁用のへらである。 小型のものがなかなか使い勝手がいい。 折り目をキッチリつけたり、先の尖ったところで細かいところをチョイチョイと整えたりできる。

    武器を使うかどうかはともかく、コツという以前の基本はあると思う。  照明は明るく、眼鏡を要する人はかける。 しっかりとした平らな平面の上で折ること、普通は水平な机でいいが、手首やひじの角度によってはそれに合わせて斜めとか場合によっては垂直の壁状のほうがやりやすいかも知れない。 折る方向によって手や体を動かしたくなるがずっとそうしてると疲れてくるし、うっかりひねると痛い目に合う、そうじゃなくて紙のほうを回すといい。 へらを使うのと同じ理屈で少し爪が伸びてたほうがやりやすい、でもあくまでも清潔に、できた作品が汚れていたら悲しいから。

    さて、話が横道にそれたが・・・もっと多面体を折りたい! そんな気持ちにピッタリのタイトルの本を見つけた。 川村みゆきさんの『はじめての多面体おりがみ』である。 中身はタイトルどおり多面体だけ。 川村さんの専門は素粒子物理学、うーんやはり数学の方向だ。
    こちらは用紙はあくまでも正方形。 2枚からできる正8面体から、スケルトン、フレーム、キット、90枚からなる星型まで。  特別な比率の用紙を用意せずに普通の折り紙で手軽にできるため、多面体が一気に増殖してあふれかえることになった。

    残っている色をかまわずに使ったので色の洪水のようになってしまったが、配色を考えたり質感の面白い用紙を使ってきれいに作れば面白いインテリアになるかも。(写真手前のピンクの紙が元の紙、母の折り紙で7.5cm×7.5cm)

    3角錐、両角錐、反3角柱、正12面体、キットの正4面体正20面体、立方体のスケルトン、正8面体のスケルトン、正4面体のスケルトン、正4面体の星型
    ↑あふれかえる多面体

    1分ローズ
    ↑1分ローズ

    そんな多面体なわたしも、花は折ってみたいと思っている。 箱ほどではないが、対象性が高く立体感があるからかも。 伝承おりがみでは睡蓮がお気に入りだが、最近のものではやはり有名な川崎敏和さんのバラの花、あのらせんに巻いているところなどがみごとに再現されている。 しかもこのバラはおりがみの王道である不切正方形一枚折り、つまり1枚の正方形の用紙からどこも切ることもなく折上げた作品だ。

    本格的な川崎ローズはすぐには難しいので、まずは1分で作れるという1分ローズでテディ ベアーをイメージして作ってみた。(慣れないので1分ではできないが) これでもけっこうきれいで感激、もっと練習して写実的な川崎ローズを作ってみたいと思う。

    川崎さんも本業は数学者で、世界で初めて折り紙の幾何学で博士号を取得されたというすごい人だ。 おりがみって突き詰めると数学だったのね。

    学問は実生活に直結しにくいと言われたりするが、このマイブームもほとんど実用にならない。 ひたすら時間を消費し、手が腫れる、そしてでき上がったものを捨てられずに空間を占拠する。

    だが、捨てるという視点から見直してみると、新聞紙をざっと折って簡単に作れる作品は園芸作業で活躍する。 袋や箱に剪定した小枝や枯れ葉などを入れて捨てるのに使えるのだ。 折り方はおりがみくらぶにて。 このサイトではなんとアニメーションで説明を見られる。 伝承おりがみもたさくん掲載されていて、とてもわかりやすいので子供向けとしてもおすすめだ。

    おりがみのサイトはとてもたくさんある。 以下に書籍とともに少しだけ紹介するので、あとは検索して見つけてください。 いまどき・・・と思いつつも、ハマッてしまっても当局は一切関知しない。(笑)

    袋
    ↑袋

     
     

    長箱
    ↑長箱


    【書籍と人のリスト】(敬称略)

    『すごいぞ折り紙』 阿部恒 1,260円 日本評論社 ISBN:4535784094 (2003/12) アマゾンのページへ

    『はじめての多面体おりがみ』 川村みゆき 1,260円 日本ヴォーグ社 ISBN:4529035476 (2001/07) アマゾンのページへ

    『折り紙夢WORLD 花と動物編』川崎敏和 1,575円 朝日出版社 ISBN: 425500238X ; 花と動物編 巻 (2003/08) アマゾンのページへ

    布施知子 アマゾンのページへ

    *元々の手持ちの本

      『いつもたのしいおりがみスクール』高橋春雄 金園社 (絶版)→高橋春雄の他の本アマゾンのページへ

      『CREATIVE ORIGAMI』河合豊彰(保育社カラーブックス ENGLISH VERSION) 保育社 ISBN:4586540354 (1977/01) アマゾンのページへ

    【サイト】

    折り紙探偵団(日本折紙学会)

    日本折紙協会・公式ホームページ

    おりがみくらぶ  アニメを見ながら折れる

     

    ●本日のお茶

     茶葉:マリアージュ・フレール MARIAGE FRERES T908 CASABLANCA (1,500円/100g)

      モロッコミントの香りの緑茶とベルガモットの香りのお茶のブレンド。 さわやかなミントの風味でシャッキと目を覚ましておりがみを折ってみよう。

     淹れ方:ストレート、アイスティにも

    2004.7

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