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U先生が味噌を自作して居ると云う話を小耳に挟み、宴席で味噌作りのノウハウをお聞きしたら、数日後に材料のキットが届いて仕舞いました。同病が増えると患者としては嬉しいのかもしれません。ここまでお膳立てされて仕舞えば、もうビョ−キに感染って免疫を作るしかないな、と腹を括りました。

糀と大豆と塩の調合次第で、仙台、信州、江戸、西京、白味噌になると書いてあります。それぞれの土地の気候風土は無視しても、それらしき物が作れるということでしょう。

味噌の茶色は濃い方が美味そうと思って居るクチですので、仙台味噌の配合にしました。大豆1kg、糀(米に糀菌が既に植え附けられている製品”みやここうじ”と書いてあります)500g、塩450gです。

御家庭の台所で作るのでしたら、此の位の量で押さえておいた方が無難です。

一晩水に漬けてふやかした大豆を数時間かけて煮て、指先で楽に潰せるようになったらOKです。圧力釜なら速いのですが、一回に煮る水と大豆の量をひかえめに、大豆が排気口に詰まると危険です。

私も安全弁が作動するのを初めて見ました。若し安全弁が塞がれたら、芸術が爆発するしかありません。

熱いうちにすり鉢で潰しますが、手動のミンチ機で挽くと、とても楽に出来ます、秋葉原デパ−トで数千円で手に入ります。餃子やコロッケの具なども楽に作れます。

糀もコ−ヒ−ミルで細かくしておくと後日の作業がやり易くなります。

大豆をひと肌くらいにさまして、あらかじめ塩を混ぜた糀(塩きり糀)を加え、大豆の煮汁で延ばして粘土位の固さになれば出来上がりです。

瓶(かめ)に入れて余分な空気を押し出し表面に塩を振り、ラップを被せます。

重しを置いて味噌溜まりを出させます。味噌が直接空気と触れ、酸化するのを防ぐためです。重さは溜まりが表面を覆うのに必要な重さ程度で充分です。

三ヶ月後に一度全体を掻き混ぜ、さらに三ヶ月たてば、食べられる様になります。途中でカビが生えれば其の部分を捨てて塩を振っておけばOKです。殺菌せずに、菌が生きている限り賞味期限はありません。

大変な労力を要しますが一度全体を裏ごししておくと舌触りが抜群によくなり、苦労したかいがあったと実感できます。この時、材料の大豆は1kgくらいにしておいて良かったと思い知らされます。

2年もするとかなり茶色も濃くなり、3年もするとストレ−トのチョコレ−ト色になります、味と香りの角が取れてがまろやかになります。生の胡瓜の横に添えて戴ければ、他に何の酒肴も要りません。併し其の状態を「焼ける」と言って嫌う方もいらっしゃいます。

この頃になりますとU先生の病気は完全に私に伝染って居ました、2年もの、1年ものの瓶が隣に並んでいるのが、何よりの証拠です。

材料は伊勢惣さん03−3948−7455で、説明パンフ附きセットが購入出来ます。勿論バラでも購入可能です。ハンズさんでも購入出来ます。

食品添加物総てが悪いとは思ってはいませんが、全く入っていないと何故か安心出来る今日この頃です。

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