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メディテーション 〜イルカの夢、ヒトの宇宙〜

号外 (2003.3.30)

http://www.netlaputa.ne.jp/~ozone/
"D.N.A."(Dolphin Nature & Art)
〜イルカと泳ぎたい人と、
イルカ的な生き方を探す人のためのWEBSITE〜

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☆ 今回のお題「イラク戦争」

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・戦争の話題について辟易(へきえき)している人にとっては申し訳ありませんが、
メディテーターとしてコメントさせていただきます。
我々は洞窟でメディテーションしているのではなく、この動いている世界でメデ
ィテーションしているのですから。
引越しの準備もせずに書いてます。(^^;

○痛みのない戦争

人類の歴史で戦争が絶えた事はないという。しかし、現代の戦争は昔のものとは
違う。
１．兵器の進化による大量殺戮
２．戦争のゲーム化による現実感の喪失
である。
テレビゲームの画面のような、いわゆる"ピンポイント爆撃"の映像からは、建物
の下で血みどろになって、あるいは丸焦げになって死んでいく人間の姿は見えな
い。

○平和運動で戦争を止められるか

・署名活動
戦争反対の署名をして、メールで国連に送ろうというようなメールが回ってきた。
私は署名をしなかった。あまりにも安易に思えたから。
我々は世界のアンバランスを作り出している張本人である。戦争の責任は我々に
ある。デモや署名をすることでその自覚を失いたくない。

* これはあくまで、メディテーターとしての私の立場であって、みなそれぞれの
立場で、意見の表明をすることに反対はしない。

・デモ
平和運動が戦争の火に油を注ぐ。残念ながらこれは事実である。
平和運動家の心の中にあるものは恐怖と怒りである。戦争が恐いから、敵が攻め
て来そうになると、「やられる前にやれ」と戦争否定論者が肯定論者になること
がある。
第二次大戦当時、平和主義者であったアインシュタインは、ドイツが原爆を作っ
ているということを知ると、米国の大統領にドイツより早く原爆を作るように進
言した。
哲学者バートランドラッセルも同様のことをした。

・人間の盾
ベトナム戦争の時、抗議のため焼身自殺をした僧侶がいたが、目的のためには手
段を選ばないこのようなやり方は、戦争をする心と同じである。「人間の盾」と
いう発想も同じではないか？

○真の解決策はあるのか？

・エナジー・フィールド
ハワイ島でイルカと泳いだ時、地元のドルフィン・スイマーが「今日は、海が平
和な空気で満たされていたね。」と言った。その時は意味が分からなかったが、
確かにイルカがいると海の中が、平和なエネルギーで満ち溢れていることがある。
他のスイマーはエナジー・フィールドと呼んでいる。これは釈迦が"慈(じ)の放射"
と呼んでいたものと同じだと思う。地球上がこのようなエネルギーで満たされた
時、世界から戦争が消え、同時に平和も消えるだろう。

・足を踏んでも怒らない人間
前回、ヴィパッサナー瞑想の説明で、電車で足を踏まれる例を書いた。
電車で足を踏まれて怒らない人間が日本人の1％にでもなれば、世界は変るだろう。
平和とは戦争に反対することではなく、アンバランスな生活を正し、怒りを捨て
る(怒りとは妄想であることに気づく)ことではないだろうか？このことは即効性
はなく、一般の人にとっては、笑いの種になるだけだろう。しかし、メディテー
ターとして"根本的な解決"を目指さなければならない。

○米国はローマ帝国になった。

・パックス・アメリカーナ
この戦争は米国の完全勝利で終わるかもしれない。しかし、その時こそ米国の崩
壊の始まりとなる。
なぜ、恐竜が絶滅したのか？弱いから絶滅したのではない。強くなりすぎたから
絶滅したのである。隆盛を誇ったローマ帝国も滅亡した。弱いから滅亡したので
はなく、強くなりすぎたから滅亡したのである。
"パックス・ロマーナ"という言葉がある。ローマによる平和という意味だそうで
ある。山手さんが、20年以上前に言っていたが、米国のやっている事は、米国の
民主主義を世界に押し付ける"パックス・アメリカーナ"(米国による平和)である。

・米国民全体が、暴君になる
ローマ帝国時代の絶頂期、ネロやカリギュラといわれる皇帝がいた。彼らは、数
年善政を敷いた後、突如として狂いだした。ネロはある時、はげ頭が嫌いになっ
たと言って、はげ頭の人間を全て処刑した。また、哲学者が嫌いになったと言っ
て、哲学者を全て処刑した。また、キリスト教信者にライオンをけしかけて見物
したり、ローマの街に火を放って見物したという。

なぜこうなってしまったのか？
カリギュラは歌の好きな人で、戦場にも舞台を作らせ、へたな歌を歌って大喝采
されていたという。つまり、皇帝は全権力を握り、周りは全てイエスマンだった
のである。全てが思いのままになると自我は暴走する。狂ったのは、皇帝ばかり
ではない。奴隷を使い、何でも自由にできたローマ貴族の間に流行ったのは自殺
だったそうだ。

ブッシュ大統領の前の時代から、米国の大統領は、人気が低下すると戦争を仕掛
け、支持率をUPさせてきた。今回も開戦してみるとブッシュ大統領の支持率は70
％を超えるという。この戦争が米国の完全勝利で終わった時、米国民全体が、現
代のネロになるのではないか？

○カルマ(ゆがみ)の相殺

メディテーションで大事なポイントは、宇宙の対称性である。
自然をよく眺めていると、生物は多様で実に美しくハーモニーしている。

米国(西欧)の思想の背景には、絶対的な正義を唱えるキリスト教的価値観がある
。このような宗教は宇宙の"対称性"という法則に反している。このため、宗教が
戦争の火種になってきた。また、異教徒というだけで、いとも簡単に黒人を奴隷
にしたり、ネイティブ・アメリカンを虐殺することができた。

これから米国に対するテロは激化するであろうし、現在バブル崩壊状態の米国の
経済は、さらに悪化していくであろう。もちろん、バブル崩壊から今だに立ち直
れない日本も。・・・
確かに、フセイン体制や、金正日体制もバランスを欠いており、消えゆくもので
あることは間違いない。
この世の中が平和でバランスがとれていると思っているのは、富んでいる者だけ
である。これからは、ふりこが振り戻すように、バランスを戻す運動が始るだろ
う。

最後に「イラク解放」を唱えるブッシュ大統領とブレア首相に送る言葉。

「他人の義務を引き受けて成功するより、たとえ不完全であっても汝自身の義務
をおこなえ。汝の義務をなしとげて死ね。他人の義務は汝にとって極めて危険で
ある。」・・・バガヴァッド・ギータより。

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今回はこれでおしまい。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

☆ 次回は「"感情"という妄想」をお送りする予定です。
・ロボットは感情を持てるか？
・切り替えのうまい人へたな人

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「メディテーション 〜イルカの夢、ヒトの宇宙〜 号外」（不定期発行）

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