「小さなプレゼント」にあたり、少しだけ調べてみました。
子どもたちの、それぞれの年代「幼稚園(幼児)・小学校(小学生)・中学校(中学生)など」、によって、興味は様々だと思いますが、少しでもご参考になれば幸です。
この資料を学校の先生方が授業の中でご活用されるのは一向に構いませんが、何分、教育分野以外の素人が調べた内容ですので、今一度お調べのうえご利用ください。

ウリン(アイアンウッド)とは、どんな木なんだろう?

樹種: ウリン(Ulin)

英名: ボルネオ アイアンウッド (クスノキ科・広葉樹)

産地: インドネシア / マレーシア

幹の直径: 約60cm程度

木質: 極めて密

色: 辺材は黄白色、心材は薄褐色、木材として乾燥後は暗褐色へと変化

気乾比重: 0.96〜1.04(15%水分含量での比重。辺材か心材かによっても異なる)

その他: 抗酸化物質「ポリフェノール」14.4%含有


赤道直下にはハードウッドと呼ばれる堅く腐りにくい木材がいくつかあります。
その中の一つでヨーロッパではアイアンウッド(鉄木)と呼ばれる木材が
「ウリン」です。

1996年7月まで、ISA(インドネシア木材輸出管理機関)により日本への輸出が禁止されていたので馴染みが薄いのですが、輸入解禁後は高級デッキ材としてとても人気がある木材です。

この木にまつわる話がいくつかあるのですが、なんでも戦時中、日本軍が歯車に用いていたというほど堅い木なのです。
インドネシアでは150年腐っていない防御柵もあるほどです。

(ウリンは鉄より耐久性がある???という話も・・・)
ウリンを港の防船緩衝材として使用していたマレイシアの港で、古くなった湾港設備の改築が行われた際に、ウリンを固定するために使用されていた鋼鉄製のボルト類は、海水のために腐食して使用不能になっていたが、ウリンはそのまま再使用に耐えられることが報告されました。
この報告から、ウリンは鋼鉄より耐久性があると高く評価されました。

更に、ウリンは「虫に侵されない木」として注目されています。シロアリやフナクイ虫もまったく寄せつけず、陸上・水中・海中などどこでも使用可能なのです。 つまり防腐処理をする必要がない、とても素晴らしい木でなのです。




ウリンは、船の甲板をはじめ、最近ではオシャレな遊歩道などにも使われ始めました。

・関東;ディズニーシー、横浜ベイサイドマリーナ

・関西;カルフール箕面、姫路港、津名港

・中部;名鉄グランドホテル、ラグーナ蒲郡

・中国;ウインズ米子、寄島漁港(岡山県)、観音マリーナ(広島市)

・四国;松山空港、さぬきこどもの国、吉海町バラ公園、しまなみ街道

・九州;佐賀森林公園

・沖縄;沖縄サンマリーナホテル

もし皆さんが、上の場所に行くことがあったら、ぜひ見てきてください。




試してみよう!  調べてみよう!
●さっそく、水に沈むかどうか試してみよう。

水が入ったビーカーや水そうの中に、この木を入れてみましょう。
ウリンの比重は「1」より僅かに大きいだけなので、木に泡(気泡)が付いていると浮くこともあります。
はじめに、一回、水に浸けてから行うと良いですよ。

 
●冷水(氷水)でも沈むのかな? お湯に入れたら、どうなるのかな?

水の比重は4℃の時に「1」なのですね。
とすると、冷水の時と、熱いお湯の時では木の沈み方に変化があるのでしょうか?

 
●塩水にしたら、どうなるのかな?

プールの水より、海の水の方がからだが浮いて泳ぎやすいことは、知っていますか?
塩水は、比重が「1」よりも大きいので、塩水の中では少し浮きやすいのですね。
水に少しずつ塩を加えてかき混ぜてゆくことで、この木を浮かせられるでしょうか?

 
●ほかの木で、水に沈む木があるかどうか、試してみよう。

「割りばし」は? 「木の枝」は? 色々な木を集めてきて水に入れてみましょう。
 
●重さはどのくらいあるのかな?量ってみよう。

他の同じくらいの大きさの木と、重さを量って比べてみましょう。
同じくらいの大きさの木がなければ、体積から換算してみましょう。

 
●ウリン以外にも、水に沈む木があるのかな?調べてみよう。

一般的な木では、コクタン・シタン・グラナディラ・タガヤサン・リグナムバイタ・ウバメガシなどがあります。この他にも、あまり知られていない水に沈む木があると思います。

 
●皆さんがよく聞く名前の木の比重を、調べてみよう。

桐 0.31  杉 0.40  ひのき 0.49  松 0.52  けやき 0.70   コクタン 1.1-1.3

※木の比重は、心材か辺材かによっても違いますし、また産地によっても異なります。
  従って、資料によっては、上記数値と異なる場合があります。

 
●世界中で最も重い木はどんな木? そして何に使われるのだろう?

リグナムバイタ(ハマビシ科・中南米)(比重1.23) という木です。

主として船舶のスクリューの軸受けに使われたりしています。
高級なステッキ(つえ)にも使われています。

 
●世界中で最も軽い木はどんな木? そして何に使われるのだろう?

バルサ(パンヤ科・中南米)(比重 0.17) という木です。
とても軽いので、模型飛行機をはじめ、工作の材料としてよく使われています。

あまりにも軽くて柔らかいので、発砲スチロールと間違えるほどです。

最も重い木も、最も軽い木も、原産は同じ中南米なのです。不思議ですね。
 
●木管楽器に使われている木も、硬くて重そうですね。水に沈むのかな?

グラナディラ(アフリカ)(比重1.2) という木が使われています。
楽器のクラリネットやオーボエ、フルート、ピッコロなども、水に沈む木でできているんですね。

グラナディラは、アフリカのタンザニアやモザンビーク辺りのサバンナに生えていて、80年から100年経たないと枝が楽器をつくれる太さにならないんです。

現地では8割が民芸品の彫り物に使われていて、残りの2割がクラリネットやオーボエの素材として使われています。 比重が重いことから硬く温度変化による歪みやひびが起きにくいので木管楽器に適しているのですね。

 
●木の比重を調べていると、3つの比重が出てきます。いったい何のことだろう。

全乾比重:
含水率0%時の比重で、木材を人工的に完全に乾燥させた時の比重です。
 
気乾比重:
含水率15%位の比重で、通常木材として使われる場合は、このくらい乾燥させてから使うことが理想的です。
 
真比重:
木材を圧縮して孔隙をなくした時の比重で、どの木材でも1.54になると言われています。
つまり、本来「木は水に沈むもの」なのです。

 


期待される、国産の水に沈む木=圧縮木材

今、木の真比重に着目した、圧縮木材の研究が進められています。

木の断面を見ると分かるのですが、どの木にも、水や栄養素を吸い上げるための「孔隙」と言われる空洞があります。

その空洞が大きければ大きいほど、柔らかく、軽い(比重の小さい)木ということになります。
柔らかい木は加工がしやすいのですが、虫も付きやすく、すぐに腐ってしまう欠点があります。

逆に、この「ウリン」に代表されるように、目が詰まった硬い木(水に沈む木)は、とても耐久性があり、腐らない木として需要が高まっています。
しかし木の成長がとても遅いため、木材として使えるまでに長い年月が必要で、とても高価なものになっています。

そこで人工的に硬い木(水に沈む木)を作り出す、圧縮木材の研究が進められています。

木材を煮沸し、型に入れて圧力をかけ、その後高温で1時間加熱をすると、空洞がなくなり体積が半分以下になり、比重が「1」を超え(真比重に近づき)、圧縮木材になるのです。

この水に沈む木の開発は、日本の林業の現状にもとても役に立つものと期待されています。
国土の2/3が森林面積を占める日本は、いま外材の輸入が中心となっているため、植林後50年たち伐採時期にもかかわらず、それらの木は放置されたままになっています。
また間伐などもほとんど行われていないのが現状です。

この圧縮木材の研究開発が更に進み、これらの木材利用が可能になれば、国産のとても良質な木が安価に手に入ることになりますので、これほど素晴らしいことはありません。

 


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