■FISHING REPORT 1月4日 究極のアオリスト目指して!パート7。


年末にアオリ師匠(髪切虫さん)のところへ子どもの散髪(師匠は美容院経営)に行くと、1月4日に下田に行くというので有無を言わず連れていってもらう事になり今回の釣行となった。今回は題目と違ってしまうがスミイカが本命ターゲット、スミイカはご存知の通り砂泥地の底付近に生息しているのでアオリイカのような大きなシャクリは必要としない。ズル引きもしくは細かなシェイキングが有効なメソッドとなる。陸からの釣りはアオリイカ同様の餌木を使用する。

夜中の12時半に師匠から携帯で迎えの合図。釣友MIYAと3人で伊豆半島は下田を目指し少し長いナイトドライブとなる。藤沢から下田は夜中に走っても3時間近くはかかってしまう。伊豆半島を南下するにつれて3人に問題が起こる。車を走らせていると何と風が強い事か。ラインのテンションが取り辛くなるエギングは風に関しては極端に弱い。ポイントの選定は今回の釣行では重要な意味を持つ事になった。

我々が最初に選んだのは海上保安庁があるドック、後方に山があり風がやや避けられる場所だ。早速準備に取り掛かり釣りはじめるが肌を刺すような寒さに風が吹きつけ手がかじかんでしまう。しまった手袋を忘れた・・・。ホカロンは持ってきたので片手をポケットに突っ込みながら釣りをした。桟橋や船が揺れておきる悲鳴のような音は暗闇の港に気味悪く響いていく。錆びた鉄の固まりのような密航船は幽霊船のように感じられ、そこにエギをキャストするのを一瞬躊躇する。一人離れて釣っていると、MIYAが玉網を抱えているのが見えた。私も駆けつけるとアオリ師匠がスミイカを釣り上げていた。定期船岸壁の間を狙ってキャストして仕留めた1ハイ。師匠の言うとおり割とスミイカは接岸していて岸から10メートル以内で釣れるのがほとんどという。水深は5メートルほどか。皆に、イカがいるぞという希望と士気がみなぎり一所懸命釣る3人。しかしそんな熱き想いも寒さには勝てなかった。場所を移動し某漁港(あえて名前は書かない)に行ってみたが強風で釣りが出来る状態ではない。むしろいるだけで危険といってもいいくらい。ふと上を見上げると強風で雲一つなく満天の星。流れ星を見つけて遊んだが、目の悪い私だけは見えなかった。そのうち少し仮眠を取る事に。

朝7時起床、コンビニ寄ってもらって手袋を購入した。最近はほとんどのものが揃い便利な限りだ。3人は風が一向に治まらないので海上保安庁前に賭ける事にした。日が昇ってくると寒さはあまり感じなくなったが、如何せん風が強くアタリが取り辛い。私は15号のオモリをつけてエギスッテを二つつけて遠投、ズルズル引いてきた。他の二人もカミツブシや中通しオモリをつけて底立ちを取り易く工夫をしている。私の竿に少し押さえ込まれるような感じがしてスッと竿を立てると重い。タコか?と思ったがグングン引き出した。半信半疑だったがグーングーンとなおも続く。今度はイカと確信した。竿を立てて一定の速さでゆっくりとリールを巻くのが基本。そのとおりに巻いてくるとスミイカが浮いた。MIYAが一発で玉網入れし、陸に揚げた瞬間怒り出したかグーグー言って墨を吐いた。今シーズン初めてのイカに素直に喜びを表現したと同時になんでこんなに遠回りしたのかと思った。

日が昇って11時、今日は不調と見切りをつけて網代にタコを釣りに行く事にした。しかし正月休みの渋滞で車が思うように進まず苦労してたどり着いたのは2時過ぎ。MIYAが年末に20ハイ以上釣り、爆釣が予想されたがこちらも強風のための水温低下で活性が悪いのかポツポツの拾い釣り。夕方になって私に大型のタコが乗ったが張り付いて動かず時折グングンという引きを見せるも強引に巻いたらぶちっとラインが切れてしまった。

今回は不調に終わったが伊豆のイカ釣りは11月がベストらしい。型、数ともに揃うのが理由だし、カマスもワームで数釣り出来る。4月くらいまでは苦しい釣りになるが出れば大型の魅力あり。今後も足繁く通いたいと思っている。余談だが下田ではちょい投げでシロギスが良く釣れていた。遠いが釣果は約束できよう。

開始早々の3時30分、良型のスミイカをゲットした師匠。防寒対策バッチリで顔が見えない?。

海上保安庁が拿捕した中国人密航船。強制送還された連中が本国で死刑になっていると思うと真夜中には不気味に感じた。

朝8時半、相模庵にもスミイカが!。こんなに釣りが嬉しかったのは久々だ。正直言ってはしゃいでしまった。フード付き服を三重にして着ている。

怒って墨を吐くスミイカ。ポイントには至る所に墨跡があり、好調さが伺えたのだが・・・。

師匠が沸かしてくれたコーヒーを飲んで暖を取る至福のひととき。スキー場に行くような服装。後方には風で出港できない式根・神津島行きの船が停泊するが意外に小さいのに驚いた。