■FISHING REPORT 3月19日 番外編:潮干狩り奮闘記


漁師を目指す身としては竿を持たずしても狩漁本能がうずくというもの。その相手が身動きせぬアサリであっても同じ。という事で今回は潮干狩りに行ってきた話を釣行記に載せてしまおうという無謀な考えをお許しいただきたい。潮干狩りというものは大潮の日を狙ってやるのが当然ながらベストといえる。この日も10:44が大潮であったため2時間前には現地、金沢八景・海の公園に到着した。すぐに焼酎の4リットルボトル2本に海水を汲む。家に帰ってから海水にアサリを入れて暗所に置くとアサリの砂出しを簡単に行えるので重要な作業だ。

昨年この場所でオーソドックスな方法でバケツ山盛りアサリを取って帰ったのだが今回は山盛り2杯くらい取りたくて角型スコップと特製のふるいを使用して根こそぎという魂胆だったのだが・・・・。その戦略はアサリの固まっていそうなところをスコップで掘り起こして砂をふるいに入れて海水でジャバジャバと砂洗いしてふるいに引っかかったアサリを取ろうという簡単なものであった。潮干狩りを単純に楽しむ家族連れには白い目で見られるような風情のない方法である。

朝9時、作業を開始する。なかなかアサリのいる場所へ当たらない。20分ほどやって10個程度。こんなはずではと考え込むうちにふとある事に気付いた。”潮が全然引かない!”潮干狩りの命である潮が引かなければアサリのたくさんいる沖へ出る事が出来ないではないか!。まず〜い!昨年は70メートルくらい現れた干潟が今年は20メートルほどしか露出しないではないか。そうは言ってもこうなればもう遅し。あとはがむしゃらにやるのみ。相模庵&NARI君コンビは長靴の中に海水を入れながらも奮闘する。ああチェストハイウェーダーがあればと何度と悔やむ。浸水覚悟で沖に出るとやはり取れる。NARI君のスコップひとすくいに最高9個のアサリが取れた。しかも粒ぞろいである。我々の作戦は間違っていなかった。しかし潮が引かなければ更に沖に出ることは叶わぬ。ファミリー軍団は波打ち際でやるので良いアサリは沖に結構溜まっているのだ。何とか量産体制に入ってきた頃、天は我々を見放した。引かなかった潮とはいえ多少引いてたのが今度は満ちてきたのである。もう時間がない。やはり自然の力は偉大であり人間をはばむ。

急遽、いけなくなった相模庵父の言葉は大潮でも引きの小さい大潮ではだめだというもの。取れたアサリは少なかったが食べるには十分すぎる量。人に配るのと佃煮で保存する分ができれば欲しかった。アサリバター、アサリの味噌汁と定番の料理に加え、今回の目玉料理は深川丼だった。料理本を片手に妻が作り上げたそれはアサリの薫り高き素晴らしい一品であった。海の公園はアサリの稚貝放流を行っているが無料で潮干狩りを楽しめる。近くに駐車場(1時間200円)もあるが4月中旬以降は多いと1万人くらい人が出るのでチャンスはそれまでだろう。

今日の釣りの友
燗番娘、ビール

角スコに悪戦苦闘するNARI君。

相模庵父特製ふるいの威力は?
小粒のアサリは落ちるよう目が粗い。自然保護も念頭に。

相模庵奮闘の図。ゴム手袋、
防水腕抜きの本格スタイル。

八景島シーパラダイスがすぐ近く。

本日の漁獲高。


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