■FISHING REPORT 4月2日 渓流の女王に出会えた!


4月3日の月曜日に岡山県津山方面に出張の予定ができた。土日が休みであるので90歳になる祖母二人と脳梗塞を煩う叔父を見舞うために金曜日の夜に島根県浜田市へ旅立った。ちょうどエイプリルフールなのでびっくりさせようと思い、行くことは内緒にしてあった。その日の晩は釣りの話ばかりで酒盛りとなる。従兄弟の仕留めた最高の猪の焼き肉で酒も進む。叔父は昨秋に買った9Mの漁船で釣りに行けない事を何度も悔やんでいた。脳梗塞は恐ろしい。小渕さんの話を聞いたのはその次の日であった。

本題の釣りの方であるが、人がたくさん死んでくれたので叔父の家はてんてこまい(叔父の家業は葬儀屋)従兄弟も仕事に専念するしかなく翌日私だけでヤマメ釣りに行く事にした。広島県の芸北町が4月1日に解禁になっており行けば好釣果が期待できたが2:15の特急電車で岡山に向かわねばならず、地元の川で2時間ばかりの釣りをする事にする。その川は過去に何回か訪れたことのある車で30分くらいのところ。餌はイクラ、7Mの竿にハリス0.3号の細仕掛け。まず本流に近い支流の落ち込みを狙う。水の流れに逆らわず仕掛けを流す。ツンツンというアタリがありギラっと魚体が反転する。竿の弾力を利用して引き抜いたのはイダ(ウグイ・ハヤ)。この季節には脂も乗り美味しいが本命ではなくリリース。本流に戻り流れも速く水深もあるポイントを見つける。流れは大岩を境に右と左に分かれて流れ、いかにも好ポイントだ。第一投、竿先にツン、反射的に合わしてみればまたもやイダ、次の流しも、また次も・・・・ 。う〜ん、ここはイダの溜まり場か?焦りと風の強さもあいまってなかなかポイントへうまく餌が入らない。竿の長さを6Mに縮めて足元から流れに乗せてみる。流れの分岐点である大岩のところで違和感を覚え竿をあげるとギラっ!。合わせたわけではないので少しの重みを感じて魚はばれてしまった。しかし魚がヤマメである事は目で確認できていた。通常渓流ではバラシた魚はなかなか釣れないのだが、ある一定の速さで流れる道糸につけた蛍光イエローの目印が止まったかにみえたその瞬間!反射的に合わせていた。竿先に感じるアタリは全くなかったが眠っていた長年の経験がそうさせた。丸々太った魚体、美しいパーマーク。勇壮な顔つき、それはまさに渓流の女王というべき素晴らしき魚体であった。その美しさに見とれてしばし缶ジュースで気持ちを落ち着けた。ポイントを落ち着けてから再度挑戦するが女王は二度と私の竿を躍らせなかった。ポイントを変えて釣ってみるも外道のハエ(カワムツ)の良型を釣ったのみ(リリース)で約2時間の釣りを終了した。映画、釣りバカ日誌の浜ちゃんは出張にかこつけて釣りに良く行くが、そんな気分を味わえた日だった。釣ったヤマメは時間がなかったので親戚に預けたがヤマメの塩焼きのうまさは海の魚には勝てない旨さがある。それは同じ渓流の魚イワナでも同じ事。ヤマメは味においても女王なのだ。

波佐川・集落の間を流れる清流だ。

イダ(ウグイ・ハヤが一般名)

この美しさ!貫禄を見よ!

この地方で一番多い、ハエ(カワムツ)


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