■FISHING REPORT 4月14日 良型アナゴをネコに奪われる。


午後3時に家を出た。鎌倉まで1時間半。なんでなー湘南なんてたいしたことないのになー、物見遊山で集まるなよ、まったくこの渋滞は何とかならないのかねえ。地元の人は可哀相だよな。裏道抜けようとしたら裏道が糞詰まりになってやがってさ。裏道って言っても地元民の生活道だよ。福浦に着いたのは5時半になっていた訳。相模庵が酒当番だったから、花鳥は4時に着いたらしいのでビールをずいぶん我慢させてしまった。

当日は強風が吹き荒れていたけど福浦は地の利で海上も穏やか。干潮から満潮までの地合いでメバルが良い感じとなる予感が。まずいつものようにタックルセット、メバル1本、アナゴ3本、待ち焦がれたのか花鳥は手早く炭火の準備をてきぱきとこなしてゆく。同時進行で一番搾りが空いていくのも春の夕暮れ気温は高く当然の事。うーん、今日のディナーは?ふむふむ剣先イカに、おお、シシャモもある。ホタテの串焼き・・・。まだ明るいので準備の方もことのほかスムースに進んだ。

開始早々からアタリはないが8時くらいから潮が聞き出す感じだったので心配しない。酒でも飲んでのんびり待つ事にする。と、NARIから電話、「風強いですねえ。釣れますか?」「まだ始めたばっかり、そんなに強くねえよ。」「じゃ、これから行きます。」、なんだ???夜釣りはもうしばらくしないと宣言してたくせに態度が急に変わるやっちゃな。恐妻賢母の許可が出たとか。

NARIが到着してすぐに相模庵のメバル竿の鈴が鳴った。やはり時合いが来たのだ。メバル竿といえど酒が呑みたいので置き竿にしてある。バケツの紐に輪を作り岸壁の高さまで伸ばして竿を固定するのが相模庵のやり方。たいしたことはないと思いリールを巻き上げれば、下へ下へと突っ込むではないか。こいつはメジナか?やばいぞと15年前のリールでドラグ調整もままならないのでクラッチを切って逆回転釣法で魚をいなす。ライトで照らせば40センチクラスのセイゴだ。NARIがすくって取り上げた。岸壁のへち添いに回遊してきたのだろうか?。不意なお客に少し驚いた。隣の釣り人がやってきて「お!スズキですね!。」「スズキと呼ばないで下さい。」と笑って相模庵。

メバル専門のNARIが良型のメバル・カサゴが入れ食い状態になった。彼がいうには海底にストラクチャー(構造物)があるらしい。胴付き仕掛け3本針で底付近を手持ちで丁寧に誘うもんだからおもしろいように釣れてくる。餌の青イソメを割と大きめに垂らして付けるのが肝らしい。花鳥が釣れなくて恨めし気にしているので実地指導してあげてからアナゴの竿の点検に。

鈴の音が鳴らなくても魚はかかっている事がある。一番手前に投げておいた竿をあおるとヒトデの重さに似てはいるが微かな魚信が竿先に伝わった。「おーい、来たぞー、タモタモ!」巻いていて自分では半信半疑ながら準備をしてもらい海面をライトで照らすと見事な真アナゴがユラユラとウネウネと泳いでいた。多少てこずったがタモ入れしてゲット、50オーバーのアナゴちゃん、ウナギ針ががっちりと下顎にかかっていた。てんぷらにしてあげるからおとなしくバケツの中に入っていてね。

黒い影は息を潜めてチャンスを狙っていた。我々3人が釣りをする手を休めて炭火の回りに集まる瞬間を。「ポチャン!!」怪しい水音に花鳥がバケツに駆け寄れば「アナゴがいない!!」「あ!ネコがくわえてる!」、必死にネコを追いかける3人、だが繁みの中にネコは遠く駆け去ってしまったのである。ああ、天ぷらが逃げた、と思うとどっと疲れが出てしまって酒を飲んでベンチに横になり寝てしまった。

時期的にはメバルに丁度よくアナゴにはまだ早いのかもしれない。水温の上昇が今年はやや遅れアナゴの活性よりもヒトデの活性が高いようでは苦戦する。しかしなにかしらの釣果は約束されるので首都近郊のポイントとしては一級であろう。辛いのは岸壁が高いので6.3メートルのタモが必要になる。相模庵も安売りで4000円くらいで買ってきたものを使っている。それとアナゴの仕掛けは市販の3号ハリスのものだと切られる可能性が非常に高い。相模庵特製の5号ハリスのものでも切り口がザラザラになるほどアナゴに噛まれて無残なものだ。あとは言うまでもなくネコ対策である。捨てネコが繁殖しているので数は多いし釣ったメバルに飛び掛かりハリスごと持っていく事もしばしば、照明を明るく取る事、アナゴの餌のサンマは取られないようにする、釣った魚は早くクーラーにしまう、など気を付けたい。とほほ・・・。

早くも珍味?ヒトデの一荷の洗礼を受ける花鳥。福浦はこれを乗り越えないと。

基本というのは大事だと痛感させられる画像である。タックルセットが早いか炭火起こしが早いか剣先スルメ。

相模庵のメバル仕掛けにセイゴが。1号ハリスなので慎重にやり取り。大きくなれよとリリース。

真アナゴで50センチ越えれば立派なもの。しかし食卓に上らずネコの胃袋に。

釣り開始早々良型のメバルを連発するNARI。船で釣るのと同じくらいの型がカサゴ混じりで。