■FISHING REPORT 5月8日 釣り人ノッコム 基本タックル


乗っ込みマダイ・・・・。関東では松輪瀬が人気スポット。仕立船美喜丸の予約は いつも大潮前後の潮まわりで入れている。
マダイでもブラックバスでも水温が15度を越えると産卵行動を意識し始め、大潮 でそれがピークを迎える。
しかも優秀な固体、大型の固体から良い場所を求め産卵するので乗っ込み初期に は大型が上がることも多い。
秋のワラサの時期と並び、この時期は釣り人を狂わせる一大イベント期なのだ。

前日、前々日の好調さから船長も「期待できると思うよ」的な発言、船上で準備を する僕ら4人も既に釣った気になっている。自分も前日に不惑を迎え、なんとか花を添 えたい気分。
いつものように全船全速力でポイントに向かう。この様相を例えるならば競艇。 時間が訪れるとともに我先にマークを目指す。

第1投、船長は上からの棚を指示、25メートル。この時期特有の高棚だ。最初 はコマセを撒いて寄せるために短い間隔で打ち返す。しかし魚信はない。

「潮がきのうより濁ってんなあ、水温が下がってるか も」

船長の言葉に不安がよぎる。このときはまだ釣れると信じていた。しかし最 後までその言葉を引き摺った。

右艫の成さんがやっと当てる。気持ち良さそうに竿が曲がって上がったのは1.3キ ロ級のきれいなピンクのマダイ。久々に見る美しさだ。
Sさんは早々にマダイに飽きたのか2本針で小さなイサキを一荷で釣り上げる。 塩焼きサイズでグッドな獲物だ。
イカヅノ大佐も懸命に打ち返すようだがアタリなし。船長も棚を広く探ってみる ように指示。洋上全体でも昨日とは打って変わっての不調に落胆加減である。

だいたいこの面子で行くと集中力は2時間持たない。大量の酒を摂取し、手返し が悪くなり、睡魔が襲い、悪循環である。酒を飲まないとパワーが出ないのか?、酒 を飲むと駄目なのか?。いずれも駄目というのが正解かも。

最後の潮変わりに賭けた1時間も駄目で11時早上がりを決断。あきらめもいいの が我々。大型マダイへの夢は無残にも砕け散る。
後日からも潮に慣れたかマダイは復調、どうやら我々だけがついてないようだっ た。またそれも釣り、それも人生。