■FISHING REPORT 5月9日 船長の心意気だけは 基本タックル


「早く!早く準備しなよ!」

くじ引きで席順を決めている僕らに怒号。

「朝一しか食わないから早く準備して!」

船長は出船時間前にも関わらず早く出たくて仕方がないようだ。

美喜丸船長は決まって一番最初に松輪の湾へ出るのだ。出船時間というかエンジ ン全 開の協定時間が来るまで湾を出たところでプカプカと旋回。協定時間が来るとそりゃ 凄いことに。釣り客は全員後ろの席に回され船首が軽くなるようにする。船尾が重た ければスクリューの水のつかみが良くなり推進力が増すというわけである。

スタート!、その光景はまさに競艇そのもの。スタートラインをいかに高速でフ ライ ング無しに飛び出すことができるか。スタート時の位置取りも大切なため早めの出船 をしたのだ。
間口、松輪、毘沙門から松輪瀬へ一斉に船が集結。引き波でまだ海が落ち着か ないう ちに投入。

「はい、上から27」

「キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!」

左舷ミヨシのイカヅノ大佐にいきなり!、気持ちよく竿を曲げている。本人「小 さい 小さい」といいながら1キロ級が第1投でヒット!。なんだか竿を置いて下を向いて 仕掛けを作成していたらドラグがズルズルなんて具合だったそう。やっぱり竿から殺 気を消さないと魚は食わないのか?。

早速の釣果に気合が入るが、気合が殺気になるのか?、餌取りの音沙汰もなし。 ひた すらコマセ撒きマシーンと化す。

「キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!」

今度はうしろの右舷艫の成さんが掛けた。800g、小さいよと言いながらも本人5 年ぶりのマダイ、鯛めしサイズに喜びもひとしお。家にすぐ電話したが、早朝だった ため寝起きで機嫌悪い奥方にフンと鼻であしらわれ切られてしまったとのこと(笑。

それにしても渋い。潮が行かないのと澄んでいるのと。環境に慣れればマダイは 食うはずだが環境の変わりっぱなは??。右舷ミヨシのたけちゃんもハリスを2号に 落としているが苦戦中の模様。
他船では5キロ級も出たと無線が入るが数はやはり苦戦、ただ1船だけ爆釣し ている船があり船長も不思議がっていたけど。

10時になるとイカヅノ大佐は道具をしまってしまい船室で戦意喪失、居眠りモー ド。船長も何も食わないねえとお手上げの模様。同行のSさんが1キロ級を上げたあ とはアジやイサキを狙いにいくもこちらも不発。いったいどうなってるんだか。

結局11時早上がりを申し出て帰港、帰港後土砂降りの雨が降って来たのでそれは それで。ノッコミ期待のマダイ釣行だが明暗分かれた形となった。これで相模庵は4 回連続松輪では顔見れない状態。一昨年暮れの6枚爆釣があるのでもう1回くらいボ ウズを食らいそうである。