■FISHING REPORT 5月11日 これはハマルぞ!ヤエンアオリイカ初挑戦。


金曜日週末の夜、仕事を終えて速攻帰宅、夜釣りのパターンも御馴染みになってきた。NARIと2人、網代へと車を走らせる。今日はアオリイカが釣りたいのだ。途中、小田原マリンで1匹150円の活きアジ10匹と青イソメを保険に買って自宅からは1時間ちょいの行程で到着。

釣りの支度をしていると「釣れますかー?」となんだか懐かしい声。古い釣友、勝ちゃん&赤さんとの久々の再会であった。やっぱり釣りが好きな連中は釣り場で出会っちゃうんだね。

さて、今回初挑戦したいのはアオリイカのヤエン釣法なのである。鮎師の村田満さんが広めている最初に針を使わないというなんとも心もとなく、そして奇々怪々な釣法を簡単に説明してみよう。かといって私も受け売りなのだがここは黙って読んで欲しい。アオリイカの活餌釣法といえばアジを付けての浮子釣りが一般的である。アジの鼻に針を掛けてイカ針を背負わせるあれである。夜釣りが良いので電気浮子での流しとなり、今回NARIがこれに挑戦した。対してヤエン釣法はアジの尻尾にハリスをくくりつけるだけ、厳密に言うと結びやすさの観点から小さいチヌ針を尾に差してくるくるっと巻いて留める。このアジを針も付けずに自由に泳がせるのだ。アジは勝手にいろんなところを探って泳ぎまくり、アオリイカの群れを探し当ててくれる?らしい。というよりイカがそこにいればすぐアジを抱いてしまうというのが正直な感じ。浮子釣りで拘束されたアジより元気だし、より自然であるためそのアタリの多さには驚いた。

イカが乗ったら慌てずにイカの食事をじゃましないこと。イカはアジの首根っこから食事を始める、徐々に徐々に食い進めて次第に内臓まで到達。内臓まで到達した頃にはイカは食事に夢中でアジを離さなくなる習性がある。そこでヤエンの登場、ヤエン?まあ半傘のイカ針がロープウェイについていると思って欲しい。竿を倒して道糸を手繰り寄せヤエンを道糸にセット、つまりロープにロープウェイをセットするようにして竿を立てるとヤエンはするすると水中の中に消えていく。ヤエンがアジまで到達すると食事中のイカの下にヤエンが滑り込むようになっており、そのうちイカがヤエンにかかってしまうというもの。あとから針を入れるという釣法は全く普通の釣りの常識の範疇を越えた釣りであり、その面白さの扉を相模庵は開けてしまった事になる。

まず1匹目のアジを付けて港岸壁の際を流してみるが反応はない。2匹目のアジを10メートルほど投げてリールをフリーにする。ドラグは緩々の調整としイカがアジを抱いたときに違和感なく食事をさせるようにしてある。竿を置き竿にしてしばらくすると「ジジッーー」とドラグの逆回転音、竿を聞いてみるとイカ独特のモーンモーンという感触が竿先に伝わってくる。しかしヤエンを入れてみるがイカはアジを離してしまった。イカは自分のテーブルにアジを持っていくまでは食事を始めない。ヤエンを入れるタイミング早すぎたのだ。その証拠にイカはアジを抱いただけで口にしていなかったのでアジに傷はなかった。気を取り直して3匹目のアジ。投げて早速のアタリ、また「ジジッーー」。今度は待ちを決め込む。良しと思いヤエンを入れるとまたアジを離してしまった。焦りが待ちの時間を早くするのだ。イカはアジの後頭部を少しかじっていただけだった。すぐに次のアジを入れるとすぐアタリ、これほど頻繁にアタリが出るのには驚かされる。しかしまたもや、かなり食い散らかしていたものの内臓にまではぎりぎり達していないのが原因であろう。イカが乗ってドラグが鳴る、つまりこの時点でイカはアジを抱いて泳いでいる。ドラグ音が止まってやっとイカは食事を始める、自分のテーブルに着くのだ。ここからアジの内臓まで達するに5分はかかるという事らしい。アタリがあってからヤエンを入れるまで7〜10分は待たなくてはいけないという事になる。10匹のアジを使い果たしてぼんやりとなにかが見えてきた相模庵、次の挑戦はいつか?釣期は6月の末まで。

NARIがエギの初挑戦をやりたいというのでポイントで買った200円の釣れそうにない半傘のエギを貸してやってシャクリとずる引きを組み合わせてやってみろと指導し、タコでも釣れれば楽しいと思って放っておいた矢先だった。「来ました!!!。」と暗闇にNARI。懐中電灯と玉網をもって駆け寄る。多分タコだろうと思いながら初の獲物は逃がせないと水面を照らせばカミナリイカだ!。相模庵が玉網を近づけたらさっと噴射してエギを離して海中に沈んでいってしまった。「イカの口を水面に出しておかないと逆噴射されて捕れないよ」とNARIに説明し持ち場に帰るとまた「来ました!!!。」とNARI。まさかと思うも駆けつける相模庵、しかしバラシて次のキャストで先ほどより二回りくらい大きなイカがついていた!。イカは最後の抵抗を見せてものすごい勢いで海中に突っ込み、無理するなと相模庵!いかんドラグ調整の指示までしてなかった。運が良いのかNARIのロッドはライトアクションのバスロッド!竿の曲がりで吸収してイカを浮かし今度はしっかり相模庵が教科書通り玉網入れ。見事1キロオーバーのカミナリイカ(モンゴウイカ)。

「これはハマリますわー」「今度いつ来ますかねえ」「朝まで釣りたい気持ちもある」NARIの言葉に相模庵も満足、自分のように嬉しい。いやーしかし良かったあ。

小田原マリンの駐車場で海が展望できるので立ちションベンする奴が多いらしい。非常にアイロニックに満ちたおもしろい看板だ。

こんな感じでイカはアジの後頭部から食事を始める。これでは早いのである。頭と動体が真っ二つになるくらい食い進むところが丁度良いらしい。

NARIとカミナリイカ、イカを釣ったのは生まれて初めて?。これでまたイカファンが誕生した。

本当に見事なカミナリイカ、この時期のイカは大きいものが多い。もうすぐ産卵して一生を終えるため年寄りが多いからね。