■FISHING REPORT 5月14日 YAEN DE AORI 16 基本タックル 活きアジ販売所





サザンオールスターズの名曲の歌詞の中で烏帽子岩というのが出てくるよね。

えぼしぃ〜岩が遠くに見える〜♪ 星はなんでも〜知っているぅ〜♪
(チャコの海岸物語)

エボシ岩を見つめながら♪  夜霧にむせぶシャト〜♪
(HOTEL PACIFIC)

ちなみに茅ヶ崎港横のフィッシュセンターの食堂には「サザエオールスターズ」 「ヂャ コの海岸物語」「ホタテパシフィック」という珍メニューが有ります(爆)、脱 線〜。

烏帽子岩は茅ヶ崎沖に浮かぶ群礁で烏帽子の形をした岩があることからそう呼ばれて いて、戦後
アメリカ駐留軍が現在の辻堂海浜公園あたりに訓練場を構えたときに、ドーン!と大 砲の標的にされ先端部が昔より低くなっていると聞いてます。

アオリイカは潮通しの良い岩礁帯を好み、神奈川県でいうと東は逗子以南、西は早川 以南伊豆半島が主なポイントで、昨今のヤエン、エギングブームでポイントはどこも 人だらけ。
県央部は砂浜中心でアオリイカの付き場が少なく期待薄。でも残された孤島があった んですね〜。それが烏帽子岩。
渡船料が4200円なのでお手軽の釣りというわけにはいかないし〜それが釣り人の足を 阻んできたのか?。グレ、クロダイ狙いの人は多くてもアオリイカを狙う釣り人は少 な いようで、若いエギンガーなんかもわざわざ金かけて行く気ににはならないでしょう ね。

烏帽子のアオリイカポイントは未開拓といってもいいかと。つーか、クロダイ、イシ ダイ、メジナ釣りで 大切にされてきた島なので潮通しの良い外洋向きポイントは上物師で独占。アオリイ カの場合は波が静かなほうがいいので陸向きのポイント。
もしかしたら外洋向きがイカがたくさん釣れるのかもしれないけど、住み分けがきち んと出来ていたほうがトラブルも少なくていいもんね。全然気にしない。

今回、NIGHT’Sさん、松輪で10キロのたけちゃんを船から降ろして同行、たけ ちゃんには酒場で酔うごとにヤエンの魅力を説いてきたので宗教勧誘みたいな形で (笑)。で、3人でひとつの岩に降ろしてもらいます。割と広いんでホッとしたよね え。調達したアジはヤエン用としては特大。こりゃ高価なわけだ。アジのたたきが作 れちゃう(笑。

最初の感触で藻が多くてかなわないなあとの印象でしたが、程なくたけちゃんの竿の アジにイカが抱いたようでドラグが「ジィーーーーー」
うわ〜やっぱいるんだ〜(笑)と思いながら竿を持ってもらいアドバイス。走るイ カ、感じる竿先がなんか変。正面左側から海中に伸びる根にラインを撒いてイカが 走っている模様。 これではヤエンを入れても根掛かりするだけなので失敗。

相模庵は根掛かりやウツボの襲来に遭い意気消沈。 ところが、たけちゃんが西の狭い海溝を攻めるとなんと3連発でイカが乗ってき た〜。
しかしこのポイント、両側からの根が厳しいだけでなく、海草が林のようにあってど うにも取れない。
1〜2回目はアジが口から食われ、まだ内臓に達していなかった。アジが大きいので いつもより時間をかけてイカに内蔵を堪能させたほうが良さそうだとわかった。
3回目はヤエンを入れたけど根掛かりロスト、藻の林をイカが縦横無尽に泳ぐのでこ れまた難儀。

途中では、楽器が鳴ったかと思うほどNIGHT’Sさん、たけちゃん、相模庵の竿 が順 番に「ジィージィージィー」と鳴って3人でビックリしたけど、アオリイカの群れが 東から西に回遊して僕らをあざけ笑って去っていきましたとさ。

あっという間に30尾用意したアジが残り10尾となり、潮変わりの地合に賭けて少し休 憩。 NIGHT’Sさんにカサゴの仕掛けをあげてサバの切り身を付けて釣ってもらう。 自分の道糸じゃ細すぎてとても釣りにならないから。
運良く最初から良型のカサゴが掛かり、調子に乗る。次はアタリが出たもののあわせ られず。それからはウツボが入れ掛かりとなる。磯の見回りをしていたたけちゃんの 話によると岸際にはウツボがウネウネ群れをなしているのが見えたそうだ。こりゃ磯 際にはアジは投げれない、遠投しかないなとわかった。




12時半になってヤエン再開。遠投、早速相模庵のアジに乗った〜!。沖へ向かって ジィージィー、午前中に茅ヶ崎の船がアオリを釣りにきていて「中オモリ9メート ル」とかアナウンスしていたのでおおよその水深が判断できた。
アオリイカがアジに夢中になっているのを竿先から判断してヤエン投入!、スルスル スルポチャン。竿を張ったり緩めたりしてヤエンをイカに近づけます。でもなんかそ のうちに根掛かりしちゃってガックシ。
いつもの三崎や伊豆あたりの感覚でやってると烏帽子では取れないんだと実感。それ ほど根や藻が厳しいよ〜(泣。

次のアジも連続でイカが乗って今度はと意気込みます。ヤエンを入れてしばらくする とズドンと竿先が入りイカが掛かった合図です。かなりの大物?。しかし掛かった後 にウンともスンともいわなくなりました。2回連続のヤエンロストです。ここで竿を 置き頭を 冷やします。

あとNIGHT’Sさんがやってくれました。かなり重たくて根掛かりだと思ってグ イグイ竿をあおって巻き上げたら頭のないアジが上がってきました(笑。相当の大物 イカだったに違いないよなあ。本人も残念そう。

休んでる間に頭の中を整理しました。ヤエンはプロセスの釣り、ひとつひとつの動作 がつながってこそイカをゲットできるんです。


1. ウツボ除けには磯際から離れたポイントにアジを投てきする。
2. アオリイカが乗ったらアジが大きいのでイカが内蔵に口をすすめるまでじっくり 食わす。
3. 藻の林を逆噴射して泳いだイカにヤエンを掛けるにはできるだけ近距離まで寄せ て、しかも海面に近い位置でヤエンを掛けることが最大のポイント。これは竿からア ジの間の障害物を避けてヤエンを送り込むことを意味する。

「魂の一尾〜!」

そう叫んで最後のアジを投げ込みます。たけちゃんが笑っています。そのあと道具の 片づけを していてふっと竿先を見やると今までアジの泳ぎで振動していた竿先がぐっと押さえ 込まれて曲がり動きません。

「きた!」

心の中では「キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!」 です。

魂のこもったアジは気合が違います(笑。竿でイカを寄せようとするとフワっと軽く なりイカがアジを離します。少しイカを寄せるのが早かったようです。しかし30秒ほ ど待つと竿先に重みを感じてきました。また乗ったんです。そしてまた寄せ、離さ れ、また乗せ…。走られては勝負の分が悪いので離されるのを承知で少し強引に寄せ ます。
するとイカが内臓に達したのか暴れなくなり竿先には重みだけ、あと10メートル、7 メートル、順調に寄せて障害はもう何もありません。ヤエンを入れようと……。

ありゃ!ありゃ!、そこで慌てます。なんと!迎えの船がきてしまい、皆で片付けに 必死。他人に迷惑をかけてはいけないと親から教えられたので無念な がらヤエンを入れずに仕掛けを回収しました。そこには頭を落としかけ寸前のアジが ついていました。感触から1.5キロ級くらいはあったかと思います。悔しい〜残念 !。

ヤエン、失敗の連続の中に活路を見出す苦悩の釣り。だから面白く、ヤエンが魔性の 釣りといわれる所以です。
帰りの船中でポイントがウツボの巣だという事を知らされます。ホントにいろいろ海 から学びました。家に帰っても悔しくて、頭の中にドラグ音が響いてしまって…… (泣笑。
アオリイカは取れなかったけど次回は必ず取れるという自信は持って帰りました。ま だまだやりますよ。
笑いながら見守ってやってください。そしてやってみたいという方は御気軽に連絡く ださい。