■FISHING REPORT 5月25日 良い事は続かない見本のような。


いつものように網代へ、ああ、アオリイカに逢いたい。暗闇と静寂の中でドラグの響きを聞きたい。ヤエンを入れるまでの心臓の高鳴りを感じたい。そんな願いも儚く網代の海に散る、というのも赤潮と夜光虫の発生で濁りがきついのだ。自然には勝てぬのか?。いいや努力が足りないのだ。海の良いところを探す努力が足り無い。アオリイカからのラブコールは全く無い。ジージーと電話してきてくれないものか?

半ばあきらめた頃、花鳥のリールがジージーと。リールが鳴っているのに花鳥もNARIもおもむろも気付かない。すっ飛んでった相模庵に気付いたのか皆が集まると再びジー。ドラグが止まったら5分待たねばならぬ。竿先を見つめるとまたまたジー。ん?なにかおかしいぞ??。道糸が緩んだのでアジを離したか?と思うも、約束時間どおりにヤエンを花鳥に入れてもらう。恋愛は時間を守ること、デートの時間に遅れてはいけない。竿を立ててヤエンを滑りこますと生体反応はあるようだ。しばらくして乗りを確認、見た感じそれほど強い引きではなさそうだ。ここからは実地指導で相模庵も是非獲ってもらいたいという一心で厳しい口調で「竿立てて!」「もっとゆっくり巻いて!」と怒号する。花鳥も「お〜引いてる引いてる。」と。イカとの愛の駆け引きは押したり引いたり無理はいけない。足元まで寄せた時、竿が中ほどからボキッと折れた。失恋か?!。釣り準備の時、相模庵が踏んだ傷が原因で折れたの だ。相模庵、竿先から道糸を手繰り寄せて暗闇の恋人を一発で玉網取り。なんとそれはアオリイカではなくコチであった。メジャーで計測してみると46センチある。マゴチにしては細長く、ハナメゴチ、ワニゴチと思われた。花鳥にとっては釣り人生(とはいっても昨年秋から始めたばかりですが)最大の獲物になった。ヤエンおそるべしか?なんでも釣り上げる。

教訓をひとつ、おもむろがヤエン釣りをやったのだが彼の竿が固くて道糸も太かったのだ。鈴が鳴ったので聞き合わせてみるも全然わからない。そろそろと巻いてくると相模庵が水面にアジから逃げる中型のアオリイカを目撃した。アオリイカはアジを抱いていたのだ。竿は1〜1.5号の磯竿でないと駄目だ。ラインも細く!関東では1.5号で十分と思われる。感度が悪ければイカからの伝言を聞くことは出来ないしイカに違和感を与えてしまう。固い竿を使うくらいなら短いルアーロッドの方が水深のある場所では良いのかもしれない。

この晩は良いところ無し。推して計るべし。

花鳥が釣ったコチは口の大きさの割に、あのアジを飲み込むのかとビックリシタ。これを釣ってヤエンを究めたなどと、のたまわっておられるが、あまり調子に乗るとしっぺ返しが必ずあるはず。釣りを始めた頃には誰でもよくある事。相模庵の持論「人に教えてもらったが早い。」を実践してくれるので初心者にしては良い獲物をゲットする事がままあるということか・・・・・・。