■FISHING REPORT 5月28日 YAEN DE AORI 17 基本タックル 活きアジ販売所


先々週のアオリイカが釣れなかった悔しさ、平日のヤエン製作や道具の準備に力 が入 ります。烏帽子群礁でアオリイカの存在を確認し、その場所にあった釣り方を模索、 あとは行っての実践です。当然気合も入ります。頭の中はイカイカイカ。

朝4時、NIGHT'Sさんを自宅まで迎えに行きました。いつもならば家の前で煙草を 吸っ ているはずが見当たりません。携帯電話を2度鳴らして、玄関チャイムを鳴らしても 出てきません。4時半には予約したアジが配達されるので仕方なく釣り宿へ。
のちにばつが悪そうに電話があり、あとの船できてもらうことにしました。

渡礁する際に船の方から 「我慢してやる?」 って聞かれました。「ええ」
満潮が7時前のため波が島を洗うとの配慮からでした。確かに降りてみると荷物 を置 く場所が限られています。事実満潮時には1メートル四方くらいしか水に浸からない 場所はありませんでした。アジを放り投げてしばらくするとNIGHT'Sさんがやってき ました。

この日の状況は北風が強く、アオリイカのいるポイントにはなかなかアジが放り 込め ません。しかも潮が満ちているせいで前面に出ることもできず。30尾買ったアジのう ち7〜8尾が1時間ほどでウツボの餌付け用になりました。この島の岸際にはウツボ が大量に生息しています。
飛距離が出ないと大きな口に皆食われる始末。無駄にアジを消費するのも嫌なの で天気予報を信じ、風が東風に変わり弱まるのを待つことに。

何もしないのもなんなのでビールを飲んでカサゴ釣り、釣れてくるのやハリスを 切ら れるのはこれまたウツボです(泣)
磯に上がり海風に吹かれて酔っていると時間の経つのもあっという間です。潮も 引き 始め、風が弱まり釣り場も広くなってきました。湖のような静かな海面、チャンス到 来です。

風が弱まり、潮が引いて今まで海中に没していた根に乗れることにより、アオリ イカのポイントまで遠投できます。予定通りイカが乗って ジィージィーとドラグを鳴らします。この瞬間がたまりません。
イカが止まってアジの食事を開始後5分、前回と同じ轍を踏まぬようにアオリイ カを 海底から引き剥がし海草や根がない海面近くに引き上げます。そしてヤエン投入・・ ・・・、しかし!、アオリがアジを離してしまいました。ヤエン投入後にアジを離し たら2度乗ってくることは滅多にありません。失敗です。
アジをピックアップするとアジの延髄までイカの噛み跡は到達していましたが内 蔵までは至らず。

「7分かぁ〜」

7分くらい待っての行動が良さそうです。頭の後ろを食われたアジを見つめると悔し さがにじみます。

10時45分頃、「ジィージィー」 またアタリ です。時計を確認し、イカの逆噴射が止まるのを待ちます。イカが止まったら食事開 始、ここから7分。 7
分たったころイカを引き寄せに掛かります。イカは何も知らずに引き寄せら れ、東から西に流れる潮に乗って行きます。私も東から西へ磯渡りしてヤエン投入に 備えます。
NIGHT'Sさんにヤエンを入れてもらい(手間取って1分くらい掛かりましたがこ れが良かったかも)竿を天高く上げて角度をつけてヤエンをイカまで滑らせます。イ カを寄せるような竿の動作をするとヤエンがイカの下方からイカめがけて刺さりま す。ズドンという逆噴射がくれば掛かった証拠です。
グイグイと引込みますがそれほど力があるわけではなく、難なく海上へ浮上、事 前にレクチャーしてあったNIGHT'Sさんのギャフ掛けも見事に決まりゲットです!。

「ナイスワン!」とNIGHT'Sさんの声にハイタッ チで返します。後検量1.7キロの立派なオスです。
ヤエンの3本剣が触腕から頭部にかけて全部掛かっています。最高です。

気がつくと汗を一杯かいています。ビールを飲んで弁当を食べて気を静めてから 釣り始め。
エギングして少し遊びながらふと竿を見やればアジの生体反応無く竿先が少し曲 がっています。 怪しきは疑えで竿で聞いてみると乗っています。今度はドラグは鳴らず、イカの居食 いです。

居食いの場合、アオリイカがいつからアジを食い始めたのかがわかり辛いんで す。 ジィージィーいってくれれば止まった瞬間から食い始めてることが多いですが、居食 いの場合、忍者のようにいつのまにか食い始めています。
この場合、7分とか時間が決められないので少し竿をあおってイカがアジに食い つい たまま寄って来るか試してみます。寄ってくればヤエンを入れても良し、アジを離し たなら再度抱きつかせた後2分くらい待ちとなります。
幸い寄ってくるのでヤエン投入、一発でズドンとアタリです。今度はドラグを出 すほ どにかなり抵抗しました。大量の墨を吐きながら浮上したイカを見てそれがわかりま した。ヤエンはアオリイカの外套部に掛かりイカが真横になっています。逆噴射する とイカが横に泳ぐ図式です。これもギャフで御用。

連続でアジを投げるとまたまた押さえ込むようなアタリ。竿で聞いてみるとライ ンが 藻か根に絡まっているようです。これは厄介と磯を飛び跳ねなんとか外そうとします とうまい具合に取れたようです。
やり取りの最中にこれはただものではないとわかりました。かなりでかそうで す。

このとき困ったことに東風の影響で海面にもやゴミが浮遊していてヤエンを入れ ると ゴミが絡まりそうでかなりキツイ状態でした。
ヤエンを入れて竿を高く上げると水中のラインにゴミが掛かっているのが見えま し た。こりゃいかんですがもうどうしようもありません。なるべく竿を高く立ててヤエ ンの重力に期待するしかありません。
ところがゴミが小さかったのもあって運良くヤエンがイカに掛かりました。 物凄い引込みと重量感が竿に伝わり、糸鳴りがヒュンヒュンします。1回目の突込み をかわし、イカを浮かせようとしたそのとき、強烈な衝撃と共にラインが空中を舞っ ていました。

NIGHT'Sさんにもやっとアタリがあり、待望のヤエン投入でしたが大きなゴミが途 中 で絡まってしまいこれはどうにもヤエンが降りません。相模庵がゴミを避けようと道
糸を引っ張るとイカが逃げようとします。明らかにイカです。しかしどうにもな りませんでした。食われたアジを見ると頭を落としかけてタイミングもバッチリだっ ただけに残念でなりません。

帰りの船の時間より1時間ほど早くアジが底をつき、ゆっくり休みながら帰途 へ。 お店で検量してもらうと両方とも1.7キロありました。お店の話によると烏帽子のア オリイカは6月が本番で8月まで、幻の4キロオーバーも出るかも知れないとのこと です。ラインを切られたあいつはまさか!?、また悔しい日々を過ごせそうですね (笑。