■FISHING REPORT 6月1日 ヤエンの難しさ実感・・・・・。


週末の夜は単身赴任の会社員のように網代へ戻る。もう4週連続で足を運んでいる。だいたいの釣り方もわかってきたし、頭も体もアオリイカになりつつあるのでイカがアジを抱けば取れるというような安易な自信もちらほら、しかしそれが間違いだったのだー。

今回、何気で見ていたインターネット(釣り関係ではない)で投光機という文字を見つけてヒラメキが相模庵の頭にめぐり、すぐさまカーマニアの花鳥に相談すると翌日にはあうんの呼吸でヘッドライトを持ってきてくれたのである。これを船用のディープサイクルバッテリーにつないで海面を照らせばイカは必ず集まってくる、そう考えての行動。よく防波堤のアジの夜釣りなんかでは多用される手だが全くそれと同じ理由である。ベイトフィッシュも集まればイカも集まるというワケ。その効果たるやいかに????

この日は先週に続き赤潮が酷い、が、潮周りはアオリイカには良く、期待出来るかもしれない。まず1尾目、アジが素直に泳がず、岸壁に沿って泳いできてしまう。投げ返して3投目、待望のアオリイカがアジを抱く。投光機の効果だ。いつものように5分間待ってイカを浮かせにかかる。感触からしてキロUPは間違い無いようだった。そこで満を持してヤエン投入、ここまではすべてが教科書通りうまく行った。しかしである。待てど暮らせどアオリイカがヤエンに掛からない。そのままじっと食事を楽しむのに夢中で逆噴射してくれないのである。竿を水平にしたり、立てたり色々試みてイカを掛けようとするが5分10分と時間は過ぎるだけで、とうとうイカとの持久戦に相模庵が負けて痛恨のバラシとなった。

話は変わるが、下田に釣りに行くという釣友が2人で網代に寄ってくれた。先週、大イカに抱き付かれて100メートル巻いた8ポンドのラインを全部引き出さたうえ、下巻のラインもかなり出されたが20メートルまでなんとか引き寄せてヤエン投入、取り込みの際に足元の海草に潜られてバラシた話を聞かせてくれた。また江之浦港では3.2キロが上がったらしく相模湾西部のアオリイカの大型ラッシュは産卵時期を控えて佳境を迎えている。網代にも同様のビッグサイズのアオリイカは必ずこの海に泳いでいると思えば気合いも入る。

花鳥の竿が曲がったのは12時前だった。竿先を見るとまだアジの尻尾の動きが細かく伝わり、抱いたイカはそれほど大きくないか、はたまた魚が食らい付いたか?と思わせるような感じ。それでもドラグをジージー言わせて岸壁に沿って横に走る。結構な暴れ方にやや不審に思いながらヤエン投入。合わせのタイミングのわからない花鳥の竿に手を添えてクッと入ったときに合わせれば乗ったはずだがアオリイカのような強烈な引き込みが無い。それでも乗っているというので慎重に巻いてもらって玉網取り。あ〜こいつか、マルイカだった。型も良く、美味しそうなマルイカにおもむろと花鳥は「すぐ刺身にして食べよう!!。」という始末。それは諌めて楽しい写真撮影会が始まった。

相模庵が仮眠を取って夜中の3時。おもむろの竿に異変が!竿先が押さえ込まれて動かないという。ドラグは出ておらず一応5分待って相模庵を呼んだのだ。相模庵が竿を聞いてみると根掛かりか?すごい重い。ちょっと無理して引っ張ったらファーと軽くなった。それでもと思ってスッと糸を送ってやるとイカ独特のアタリで再度抱きしめる!。根掛かりはイカだったのだ!それもビッグな奴に違いない。するとドラグが逆回転、ジリジリジリジリッと止まらない。明らかに大物!。小さいアオリイカは逆噴射で泳ぐのでジージーと割と派手にドラグが回る。しかし大物はエンペラで泳ぐのでジリジリジリジリとゆっくり低いドラグ音で少しづつ沖へ出て行く。なにしろ竿先の重量感がそれを物語っているのだ。おもむろが5分待ったというので思い切ってイカを近くに寄せて浮かせる作業へ。しかし竿が軽くなる。なんとイカがアジを離したのだ。上がってきたアジは絞め殺されているものの食いついておらず時間が早かったのだ。おまけに墨を吹きかけられておりくやしさも募る。イカがドラグを出すならもう5分待つのが定石だったのである。

落胆に包まれた中、花鳥に同時にイカのアタリが!、一人でヤエンを入れるも同じくイカに墨を掛けられた食い跡の無いアジが上がってきた。5分じゃ今日は早いのか??。ふっと目をやった先に相模庵が初めてやった餌撒きスッテ仕掛けの電気ウキがない???ありゃまと思って巻いたら重いがこれまたファーと軽くなってしまった。これにも墨の掛けられた鳥のささみが上がってきた。この地合いを最後に盛り上がりは終了かと思われたがおもむろがなんとかエギで初のアオリイカを釣り上げる。本人興奮して「ゲッチュ〜ゲッチュ〜」と乗りまくり?タコも釣って食糧確保といったところ。

アオリイカは難しい。特にヤエンは難しい。だけどそこにはドラグ音という麻薬的な魅力がある。色々考えた。赤潮が影響しているのか潮周りのせいか?頭に固定観念としてある5分は時と場合によって7〜10分としなければならないのか?。今日の大型アオリイカのバラシは相模庵に問い掛ける。ヤエンをどうやって掛けるかはあまり文献などでも紹介されていない。ヤエンを入れるまでは詳しくあるのだがイカを掛けるのはイカ任せなのか?はたまた秘策はあるのや否や。俺様を釣ることが出来るのか?そんな事では俺様を騙せないぞ。また挑戦に来いと網代の大型アオリイカは相模庵を呼ぶ。

カーマニア花鳥と相模庵の英知?が生んだ自家製投光機。車のヘッドライトに電動リール用の延長コードでバッテリー直結。海面を照らしてイカを集めるのだ。バスボートを売って一年経つがが駐車場に転がしておいたバッテリーがこんな風に役立ってくれるとは思わなかった。トビウオも寄ってきたので今後に期待。

胴長25センチのマルイカが花鳥のヤエン初獲物となった。アジの頭は落とされ内臓が食い荒らされていた。

花鳥とマルイカ。本人は本命が釣れないと嘆くが、先週のコチに続いてのナイスゲット。

おもむろがミニアオリをエギ(3号)で釣った。まじめにシャクッているなと思ったらこんな結果に。

網代の定番タコもかなり大きくなっている。ミニアオリより引いたというから笑えた。