■FISHING REPORT 6月26日 HARD LUCK!?


釣行記なるものは釣り開始に至るまでの出来事を紙面の半分は裂いて記録することにあり、という釣りキチ週末報告グループの不文律を密かに感心し、また「いつになったら釣りはじめるんじゃい!(笑)」とイラつきながらも愛読していたものだが、ふと思えば釣果の乏しいときの釣行記を賑やかにするにはこれ幸いと自分もやってみたりする(笑。
されど自分は文学部出身だけど文学を学んだわけではなく、日本中世史などを食い散らかしたので特に文才もなく長い文章書けるのだろうか?(笑

時は平成甲申六月廿六日、川崎は「つり幸」に集いし、大義名分アナゴ釣りと称して飲み騒ぐ集会に参加するためイカヅノ公爵宅に未刻過ぎに御迎え参上。
横浜新道、首都高速横羽線をすり抜け、ETC初体験の公爵に料金所の渋滞を横目にパスする快感を味わってもらい浅田ランプで高速を降りる。
ほどなくするとつり幸の看板が見え、店前に車を入れればやまやさんとちあきちゃんが釣りの準備をしていた。ちあきちゃんとは初対面なので始めましてのご挨拶を、足元のカエルちゃんがにこやかである。

スピニングリールにラインを通すときはベールを返してからって誰も教えてくれなかったの?、ちあきちゃん。一度失敗すれば覚えるものだけど時々やってしまう。やまや先生が「それじゃ」とスプールカバーをはずして直してしまったけど、やはりもう一度ガイドから糸を抜いてやり直してもらったほうが良かったかも(笑。

桟橋に船が着くと我慢の緒が切れて左人差し指が缶ビールの栓を抜いてしまう。暑いし、喉の渇きを癒すのにはこれが一番と桟橋に腰を下ろせばデッキの隙間より吹き上げる心地よい風にイカヅノ公爵、おもむろと一献。酒が入ると饒舌になる性質なので笑いの渦に混ざる。
大量にアルコールを摂取しながらも釣りの支度に余念が無い男がいた。釣りキチの週末報告のタカギー氏だ。ギャグ話に花を咲かせつつも手だけはしっかり動いている。この時はまんまとこの男の罠に嵌ってしまっているとは夢にも思わず缶ビールをポンポン空けてしまった。我々は完全に氏の術中に落ちていたのだった。

出船時間になり、ちょっと走ったところでUターン、大型の船に乗り換えることに。人数が多いから(我々だけで10人余)なのか、波が高いからなのか?、いずれにしろ歓迎すべきこと。東京湾の西側は多少波っ気があるが走破性の高い船でらくらく。ポイントの長浦に到着すれば当初は波が高いと予想したが東風に変わって気にするほどでもない。(このあたりで長文もだいぶ疲れてきました。)

明るいうちは釣れないだろうと気合も入らず、夕風に吹かれて消費される酒に、冗談もポンポンと、ってな時間帯は1時間も続かず、釣れない雰囲気に皆黙りこくって沈黙の時間帯。
「釣れた!」とちあきちゃんもめ〜さ〜がご挨拶。こちらといえばまったく当たり無し。う〜ん、困った。まあいいか、今日は親睦が目的なのだ。

話は変わるが最近釣果というものに対するこだわりが薄れている。これは釣り人として由々しき問題である。心の中で何か熱いもの?が足りない。釣りを楽しむことも大事だが幾ばくかの闘争心も持ち合わせていたい。年をとったということか?。
平日、戦いの場に身をおいているので、週末の釣りまでに戦いを持ち込みたくないというのも事実なんだけど。これから青物なんかが回ってきて気持ちが変われることに期待。

それにしてもいつになったら釣れるのか?。左舷ミヨシでニコニコしながら酒、釣果のすべてを独占している男がいる。タカギーさんだ。氏の屈託の無い笑顔はどんなにたくさん釣っても人から恨まれることの無い得なお顔だ。なぜか置き竿でポンポンアナゴを釣り上げる。よそ見をしてたり酒を飲んでいると不思議と釣れてしまう。そう、かれも名うての酔睡釣法の使い手なのだ。
道糸から伝わる釣り人の殺気は魚に対して相当の警戒感を与える。これを酒を飲むことで消し、魚が餌にアタックする瞬間はさらに釣り座を離れる、他のことをするなど、酔狂と釣りを極めた人間だけが会得した秘奥義なのだ。

終了間際の8時半を過ぎたころ、やっと釣りあがった細いアナゴを体の陰で隠してはずしてバケツに放り込むと、背後に殺気(笑)を感じた。デジカメを持ったタカギーさんである。恥ずかしいので撮影はご遠慮申し上げた。
結局この1本が最後に釣りは終了。しかし私は親睦という大きな魚を釣り上げたような気がする(なんか文章が臭い)。いつか皆さんも相模湾に来てください。またお会いしましょう。

出船前のひととき、ちあきさんと職業漁師(爆)

今日の主役。

嫁入り前なのに…。笑いも取れるオナゴ釣り師として羽ばたいてください。

ザ・漁師(爆)