■FISHING REPORT 7月20日 茹ダコに自分がなるかマダコがなるか。


解禁なんてイベントは芦ノ湖しかり鮎しかりで人人人の波で、のっけから避けて通ってきたのだが7/20の八景沖マダコ解禁にうすたつ丸へ行ってきた。というのもマダコだけではつまらないのでカサゴとのリレーで出船しているからである。マダコを専門に釣るのは初めてという事もありお土産が確保できるといった方が正解か。拡声器片手に挨拶するおかみに見送られながら出港、ハッチが船体に格納され低い橋の下を通り抜ける。格段に低いと思われる橋の手前では波が静まるのを待ち体制を整えてから一気に抜けた。いつぶつかるかと心配したが船長も慣れたもの難無く通り抜けた。橋を抜ければ映画『釣りバカ日誌』で有名な船宿太田屋の前を過ぎて八景島シーパラダイスの前に出れば大きな海が広がっていた。普段通い慣れている福浦も海上か ら眺むれば感慨深き想い、船は15分ほどでポイントに到着してみればいつもアナゴ を釣るポイントの真正面なり。

水深は10〜15メートルで船が止まってみれば無風 状態で異常に暑く釣る前から茹ダコが出来上がる。船長が結び付けてくれたカニのついたテンヤを投げ込んで懸命に誘う。すると他の船も続続と解禁ポイントへ集まってきた。人気の一ノ瀬丸なんて船が小さいのに30人くらい乗っていてマダコの人気をうかがわせた。こちらといえば9人乗りで私の右舷は3人、しかも子供連れで寄り添っているので私の周りはめちゃ広い。暑いのに人が多くてはかなわんのでそれだけは救い。釣り始めて30分早くも背中の小学生が小型ながら釣り上げる。今度はその子の弟が大型のマダコ。 とんとん拍子に兄弟で2ハイづつ仲良く釣り上げた。付き添いの親父殿の方はバラシが多くタコボウズ、なんて事は言ってられないこちらもボウズなのだから。

時間が経 つと暑いし腕は疲れるは、日に焼けるはで次第に茹でダコが出来上がってきた。周囲や他船の人の釣り方を見ているとかなりこまめに誘い、船長もそうしろという。私も1秒間に4回ほどテンヤを上下させるよう高速で腕を振る。まるでナニのようだ。規則正しく動くテンヤのリズムが狂った瞬間、つまりテンヤが抑え込まれて動けない状態、無意識に右腕を上に大きく振り上げてあわせ糸を手繰っていた。重量感を感じ糸を緩ませないように、タコに船縁に吸い付かれないように前に乗り出しててを伸ばし、船長の玉網に収まった時にはどっと疲れと安堵感。バス釣りやる人でちょっと上手な人ならわかると思うんだけどスピナーベイトのブレードの定期的な震動がバスが咥えた瞬間に異質な感じになり、アタリが無くてもフッキングに持ち込みますよね。 あれと似たような感触です。

1ハイ釣った事で暑いので昼寝する事にすると暑くて寝てられない。キャビンの中は蒸し風呂。仕方が無いのでまた釣り始めるが暑さもあいまっ て気持ち悪い。船縁に頭をつけて下向いてタオルかぶってそれでもきちんと手だけは動かす。意識もうろう、汗びっしょり、烏龍茶2リットル持ってきたのが救い。水分補給しながら単純作業を繰り返す。半分寝ていた時、右手の感触が鈍い感触に変わった。瞬間的に飛び起きあわせたら、メガネがぶっ飛んだ。しかしタコは乗ったようだ。前回よりは軽いが、これまた船長がすくってくれた、瞬間テンヤがポロッと外れて船長にお礼。1.5キロ級を2ハイ手に出来て気分は満足。もういいよ〜と思って いた12時前カサゴ行きますのアナウンス。

カサゴは猿島方面の水深20〜30メー トル、サバの切り身餌の2本針。主に下針に食ってくる。アタリは頻繁にあるものの 乗りが悪く電撃フックでなんとか数を伸ばす。良型のメバルも混じったのでサビキメ バルの仕掛けを持ってくれば下針に切り身をつけて面白い釣りが出来ただろうと思い 残念だった。しかし暑さには勝てない様で2時ごろには早く帰りたいの気持ち、船長 に後何分と聞くと2時半までとの声、じゃあとまた釣ってしまう釣りバカ。カサゴは 10尾キープして納竿とした。マダコ&カサゴはどちらも風に対して船を横に流す流 し釣りなので結構気持ち悪い揺れ方をする。ご多分にもれず2回リバース、それでも 良いマダコを釣った事で苦労は報われた。マダコは刺し身、タコキムチ、酢ダコ、頭は細かく切って醤油ダレで串焼きに し、カサゴは煮付け、夕飯のおかずにいろとりどりの料理が並んだ。

今回お世話になった金沢八景夕照橋うすたつ丸。荒川屋、一ノ瀬丸は駅前なので人気が高いがこちらは車でないとちと遠いので穴場である。妙に調子が外れた奥さんと短気な船長の掛け合い漫才的な会話が非常に面白い。

金沢八景の釣り宿は漁村がそのまま釣り宿になったような感じで干潟に乗船場を作ってある。船宿の並びは昔懐かしいただずまいである。

このあたりから船を出すとかならずといっていいほど目にする海上自衛隊の艦船。黒い船体からは何となく圧迫感さえ感じてしまう。

良型のタコ3ハイ?、日焼けして真っ赤になった私と獲物。

重量感が両腕にのしかかる。1.5Kg級の重みはその後の料理を頭に思い浮かべると軽いもの。


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