■FISHING REPORT 7月20日 耐久リレー


ショウサイフグ、釣ってみたいとは思わなかったけど、食いたいと思うのは食通でな くともあたりまえ。
しかしフグは一般人にはなかなか手が出ない御値段と来ている。正直言うとフグを食 したのは17年前、大学3年生、菊花賞を京都競馬場まで見に行って、運良く勝ったの で西京 極で5000円払ってフグちりを食ったもの。いま思えばフグが5000円で食えるのかとい う疑 問がわく。果たして俺はフグを食ったことがあるのか?。

やまやさんの定宿、吉野屋さんは、かつて作家山本 周五郎が船宿の二階に下宿して い たということもあり、「青べか物語」にも船宿 千本として登場している由緒ある 船宿。大型船も10余隻あり相模湾最大級の庄三郎丸より大きいかもしれない。 待合室には干潟に脚立を立てて釣ったとされる昭和11年のアオギスの魚拓(40センチ くらい、今は絶滅)も飾られ、歴史と風格を感じさせる。

航程1時間、船は大貫沖に向かう。仕掛けは10号のナツメオモリの下に餌をつける大 きな針、その下にカットウ、オモリの上には食わせの針が3本ついている。
餌はアルゼンチンアマエビ、なんとも美味しそうなイタリアンにピッタリなエビであ る。これを剥いて針につける。
8時到着、船長は水深7メートルのポイントでアンカーを打ち、釣り開始、底質は砂 泥のようだ。
ド素人なので船長にまず指導を仰ぐ。説明を聞いているとかなり繊細な釣りのよう だ。オモリを底にドシドシ叩いたりしないこと、合わせは小さくなど注意事項が山積 みだ。フグはカワハギと同じようにホバリングして泳げるので餌をとるのがかなり上 手い。それに対応すべく様々なテクニックがあるらしい。

船中、はじめはなかなか本命が上がらない。凪の海面にはシコイワシのナブラで沸き 立っている。外道で釣れるサバや、シーバスが追いまわしているのだろうか?。すご い数である。 食わせの餌にもイワシが食らいついてくる。
やまやさんがフグを釣ったのは開始して1時間くらい経った頃、結構大きいのでビッ クリしてしまった。喉元で唾液が出てしまうようなサイズ。続いて自分にも釣れた。 アタリと同時に反射的に体が動いてしまう。
それからがいけなかった。船長はまわり替えを何度も繰り返すも船中の釣果は伸びな い。11時までに酒を4本も空けてしまって怠惰、眠いモード突入。旅行帰りのやまや さ んもかなり眠気に襲われている様子。

「釣れる時はバタバタッっと来るんですよ。」14時過ぎからやまやさんが連釣する。 ちょっと投げて沖目で掛けている模様。
相模庵にも明確なアタリ、これは食わせ針に掛かったので当然の追加。しかしサイズ 小さくリリース。
アタリは相変わらず渋く、潮も行ってないのでガツガツといった感じの魚信は竿先か らは伝わってこない。マダイなんか釣っていて掛かるフグとは想像も出来ないくらい 繊細。

最終結果はやまやさん4、相模庵2、船中トップも10尾くらい。言い様もない疲れに 帰路は船内で爆睡して16時過ぎに帰港。

さて、帰港しても忙しい。17時半よりアナゴ。東京湾横断道路を2往復するなんて過 酷な釣り、そうか、合計で3時間以上も船で走るのか。
出船前までに浦安駅の近くの中国料理店でギョーザとビール。ほとんど完成に近い状 況(笑

また40分走るので40分寝れる幸せ。朝3時半に起きたので眠気も相当なもの、船底の 振動お構いなく熟睡。
ポイントは横断道路の橋桁の下、長浦と呼ばれるところ。水深16メートルで数は出な いが型はいいらしい。アナゴ終盤ということもあり船中は満船、そんな中で第1投、 来ました!、船中1号はなんと相模庵、置き竿にきたのは45センチくらいナイスサイ ズ。
「船中1号だと後が悪いんだよね。」とか話しつつ少し満足。続いて投げて誘った竿 にアタリ、瞬間的に合わせてしまったバラシ、もう一度同じところへ投げて今度は餌を 持って行くまで待って合わせ、しっかり掛かりました。こいつもいいサイズなんで引 き味堪能。

やまやさんは最初の1本がなかなか不発。おまけに右隣が連釣するもんだから。でも やっと出ました。ちょっと時間が掛かったのは今シーズン200本目のアナゴゲット。 それからは解き放たれたように釣っていきます。

20時には船上でうどんが振舞われ、遠方の花火も見物でき楽しい夕涼み。まあシーズ ン終盤のアナゴなのでアタリは遠いんで、場の雰囲気を楽しみながらということ。横 断道路を渡る暴走族も愛嬌のひとつ。 やまやさん5本、相模庵4本、釣果も御愛嬌。

フグ&アナゴの釣果ははすべてやまやさんから頂いてしまって、釣友からも生活保護 を受ける相模庵です。フグはてっさ、しゃぶしゃぶ。アナゴは天ぷら、サイズの良い ものは煮アナゴ、骨せんべいもマイウでした。やまやさんに心から感謝します。

賑わいを見せる船着場。

エビと餌付け、カットウ。

やまやさんはスピニング。

大きい樽にこのサイズ。

横断道路に夕日が映える

ナイスサイズのアナゴ

釣れなくたってうどんは美味い

なんちゃってテッサ