■FISHING REPORT 8月12日 大漁でも悲しいかな・・・・。


2年ぶりに帰った田舎。今回おじさんがヒラメ釣りに誘ってくれた。関東でのヒラメ釣りは主にイワシ餌が主流であるがこちらでは小アジが死ぬほどいるのでこれを餌として使う。そう、まずは小アジ釣りなのだ。コマセのアミエビを撒きサビキで誘うのだが、タカベとアジの群れが大量に寄ってくるもハリガカリが一切ない。なぜかと考え競技用キス7号に餌をつけてやると見事口を使った。実はサビキのサイズが7号と大きかったのである。

急遽、釣り具やへ車を走らせ4号の極小タイプを購入、10cm前後のサイズがおもしろいように釣れてくる。アジを釣ってる間におじさんは自家用漁船を浜田港まで持ってきてくれる段取りだ。おじさんの船が到着してからも爆釣は止まらず、2時間弱で70匹ほどは釣り上げただろうか。釣っているうちに地元の釣り師が遠巻きにこちらを見ているのに気付く。それも2人だ。そしてその人達は左右からだんだん距離を縮めてにじり寄ってきた。そして私の釣りを見ながらおじさんと何やら話し始めた。それは2年前にも現実として起こった事である。

2年前、私、妻、妹でやはりこの港で2時間で80匹ほどのアジを釣り上げたことがある。この時は隣や付近の人には全然釣れなかったのである。今回も私は凄まじいハイスピードで釣り上げていた。この秘密とは何か?仕掛けである。関東ではサビキのカゴは仕掛けの一番上につけることが多い。しかしこちらの人は仕掛けの一番下にオモリと一体化したカゴをつけているのである。カゴを上につければコマセが下に落ちた際にサビキと同調し食いが良くなる。しかし、カゴが下の場合はコマセを振った後に仕掛けを下に降ろすようにしてやらないと魚は釣れないのである。こんな簡単なカラクリに地元釣り師達はしきりに感心していたようである。そしてついに出港した。

ヒラメのポイントは浜田港沖の23〜35mくらいの水深の岩礁混じりのところである。潮の流れが速いのと根掛かりの多さでなかなか釣りをさせてもらえない。おじさんの小アジになにかが噛み付いた後が一度だけあったが、お決まりの何も釣れないじまいである。日も高くなって暑くなってきたので帰ることにした。

帰りしなに海面が何やら騒がしく鏡のようになっているので船を近づけるとイワシのナブラだ。海が盛り上がり、波立つしぶき!『ヒラマサだ!』逃げ惑うイワシを海中から、またジャンプして海上から襲い掛かるたくさんの群れ。片づけた道具にジェットテンビンと弓ヅノをすばやくセットしキャストすること2回、ナブラは海中深く潜ってしまった。しばらく待っているとまたナブラが現れた。船を全速力で近づけるが1キャストのみでアウト。その後は2度と現れなかった。浜田港では沖堤でのヒラマサ釣りが盛んでこの日も何人もやっていたが、確かな魚影の濃さに驚いた。そして午前中の屈辱は夜イカで晴らすとおじさんと決めて家路に就いたのだが・・・・。(続く)

残ったアジは南蛮酢で美味しく頂きました。


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