■FISHING REPORT 9月15日 カッタクリ不漁少年白書。


年一回は行っておかないと相模湾に失礼なカッタクリ、今年はイナダが10年ぶりの当たり年に加え本カツオ、メジマグロ(ヨコワ)も沖に群れが入り職業船も操業するくらい。この狩猟本能を呼び起こさせられるカッタクリにNARIを誘いイナダ狙いで片瀬江ノ島萬司郎丸に乗船。船は早川沖へ航程30分。途中トビウオが結構飛んでいたがこれは初めて見た。

ポイントに着くと早くも船団が形成されている。30余名の釣り師が一斉に鉄火面を投げ込む。釣り方はバケの場合は1秒間に1回、ウィリーの場合は3秒間に1回ほどカッタ繰る。投入すると渋糸がかなり流され潮が早い。海面から30M降ろして20Mまでカッタ繰るとグンと重くなって魚信が伝わる。ハリス6号なので強引に引き上げオマツリしながらも良型を1本上げた。なんと私が船中第一号、ここで不安がよぎる。船中第一号の時、今まで良かったためしがないのだ。しかしすぐ2本目を確保、ほっとするひとときでオマツリが多いので早くも缶ビールをプシュー。NARIははじめオマツリに悩まされていたがなんとか1本確保。魚の大きさと重みを十分に堪能したようだ。次に私ヒラソーダ、早川船長にクーラーにしまうように指示される。

アタリが遠のいて船団がまばらになり潮の流れが停滞気味、カッタクリって結構体力消耗するんで、休み休みやらないと辛いし何日ぶりかの炎天下。NARIにウィリーを試すように行ったら、イサキやアジに混じって2本イナダをゲット。私もそれに習うがアタリだけでハリガカリしない。バケは向こう合わせだがウィリーは待ち時間が長いので合わせが必要、私はかったるい釣りは嫌いなのでバケにすぐ戻してしまった。それで1本追加。しかしウィリーは食いが渋ったら有効なので覚えておくといい。

沖上がり前、中乗りさんが全員に釣果を聞いて回ると0〜11の貧果。そこで早川船長南下を決断した。船がデットスローになった時、『跳ねてるよう』と船長のマイク。水面下数百Mあるので水色は濃紺、早く群れを寄せないといけない。しかし船中アタリなし。絶望感が漂い船長が移動を告げたその時、良型のメジマグロが上がりそのまま続行。海面下20Mから上を探ると船中至る所でハリス切れ続出。やり取りして取るよう中乗りさんが指示するとそこからが船上がまさに戦場になった。魚が顔をこちらに向けたときに思い切って手繰り、逃げたときには渋糸を送るのがポイント。あちこちでメジ、カツオが上がり出した。メジはこの時期には大きい50センチ、カツオは1〜1.5Kg中心に入れ食い、だが取り込めるのは半分にも満たない。一荷かかると仕掛けがプツリいかれてしまい1本針にしてやる。船上は魚の血しぶきとコマセで見る見る間に赤く染まっていき、疲れて道具をしまっていたNARIも中乗りさんに促され釣り開始、カツオをものにする。

『こんなに魚が船に付くなんて滅多にねえからよう。堪能しててくれ!』と中乗りさん。『よーしクーラーの中が賑やかになってきたー、終わり良ければすべて良し!』早川船長が吠える。船長気分が乗って来たのか散水を始めてミヨシで1本釣り、物干し竿のような竿にカツオが宙を舞う。それは見事なものだった。テンカラ釣りの要領で水面をパシパシ。釣り人もいつしか満足したのか道具を仕舞い始め、早川船長の釣技に見とれていた。こうして1時間ほどの爆釣タイムは終了したのであった。そこはまさに鉄火場というのにふさわしく、帰路は疲れと眠気で沈んだのだった。

萬司郎丸は本当に良い船宿だ。釣れないととことん時間延長、今回も6時出船で3時半帰着。最後にはみやげ(釣果)を持たしてくれると評判。今回はあくまでイナダ船、別船で3ハイカツオ船出しているのです。それでも魚種にこだわらず釣らす萬司郎。アジ釣りのときも釣れないと最後は反応のあるところをラン&ガン。中乗りさんは2名で良く世話をしてくれる。今回1人は鉄人だった。皆さんも行ってみてはどうですか?結構叱られたりするけど価値は充分!

富士山を描くようにと。背中が汗でびっしょりだぁ。

食いが立つときは落とし込みで食ってしまうので常に指先に神経を集中させる。

ミヨシに仁王立ちしてカツオ1本釣り。船長の手さばきに皆が見とれた瞬間。

笑顔のNARI。両手に花。4ヶ月ぶりの釣りだったもんなあ。

本日の釣果、カツオとイナダを花鳥に進呈。タタキと刺身にして頂き。