■FISHING REPORT 10月8日 ワラサフィーバーを制す 基本タックル


むかし、おとこありけり、おとこいわく

「右舷ばっかり当たって、それもミヨシがいいよ」

別の男二人にそっとささやく。
おとこ、前日、松輪ワラサ船団に加わり釣りぬ。

6人の釣り師がワラサフィーバーの松輪に集結、成さん、重さん、クドさん、イカヅノ大佐、そして「おとこ」ことたけちゃん。
席決めの瞬間に心躍る私とイカヅノ大佐、一番くじを引いた私は迷わず右ミヨシへ、イカヅノ大佐が右胴の間にすんなりおさまる。
内心、「今日はもらった!」となるわけであるが・・・・。

いつものように競艇レースみたいなスタート。船長の判断による位置取り。
第一投目・・・・・。期待をこめてコマセ振る。
ズドーン、ズドーン!。竿が入ったのは大艫の重さん、クドさん。
「ん?」
続いて左ミヨシのたけちゃん。

「話がちが〜う!」
「明日、松輪で10キロに苦情が殺到するぞ!」


情報はホームページでも密かに公開されていた。

おまけに私は仕掛けを上げると根擦れでハリス切れ。
当たってもないのに切れるかって・・・・。

焦る心で仕掛けを結びなおすと後ろでまた当たってる様子。

「やられたよ〜」

イカヅノ大佐と私は嵌められたのだ。そこまでして・・・・ブツブツ。

ところが私の竿にもプルプルズドーン!、3名にはかなり遅れたが竿が入った。
支える腕が心地よい、ドラグズルズル、うん、この感触だ〜。
しばらく浸りたかったのでゆっくり巻き上げて船に入ったワラサ。

焦ったイカヅノ大佐にも程なくアタリがあって無事取り込み。
7時半を過ぎたところで朝の食いがおさまって船団がばらけ始めた。
この時点で重さん3、クドさん2、大佐、たけちゃん、相模庵各1で、成さんだけが・・・・。

「やっぱ後ろめたい気持ちがあると釣れないよなあ」

あることないこと言われる成さん、次第に言葉少なに。

多くの船団が久里浜沖に向かう中、少し深めのポイントでワラサが食い始めてるの報で急行。
最初はマターリとした感じで当たりもなく。
ところが周りで釣れてきたみたいで、くつろいでいると船長に

「いま釣れてるんだよ、やりなよ〜」

そしたらまた後ろのほうで二人ともやりとり始めちゃって、こんにゃろ〜ガセネタつかませやがって(笑、と思ったら私にもアタリ。
まあ2本取れたからよしとするか。

お昼に近くなり潮変わりを狙って最初のポイントに戻ることに。
そのポイントでは前の船にかなりの人数が乗ってて5人くらい竿を曲げていて
すげえなと思ったらほとんどオマツリで上がってこなかった。

だからチャンスは来るかもしれないと手は休めないようにしてたけど、明らかに沈滞ムードの左胴の間、一人だけボウズの成さん、いじけて3号ハリスに替えてマダイ狙い。
そんな時こそ当たっちゃうんですなあ。来ましたワラサ(笑。
もうみんな獲って欲しいんで5人全員竿を上げましたよ。
やんや〜やれの〜がんばれ〜、みんなで横で応援。
数分かけて弱ってきたワラサ、イカヅノ大佐がすくってゲッツ!

「やった〜」「イェ〜イ」「おめでとー!」

大騒ぎの船中。
釣ってる本人もドキドキものだったと思うけど、すくう大佐も緊張したかと。
秋の元気のいいときのワラサを3号ハリスで獲った瞬間、6人と船長の中に安堵感と全員釣れた仲間意識が出来たのは間違いないところ。

その後は気が抜けちゃって適当にやってたのを船長が見切ったのか早めの上がりで終わった。
結果は4.3.2.2.1.1で合計13本、満足いける釣果。
沖上がり後、港でイカヅノ大佐が聞かれる。

「釣れましたか?」
「たくさん釣れましたよ」
「嘘だ!、見せてみろ!」

こんなこという人めったにいないけど、ちゃんと釣れたところを見せてあげました。
船によって当たり外れ多い日だったのかもしれないね。こういう日は船長に感謝です。別動隊と交換したカツオとワラサです。