■FISHING REPORT 11月1日 湘南海岸夕暮れ哀歌


先週の餌のジャリメが1パック残っていたので家の前の海岸で夕方1時間ばかり投げ釣りをしてみることにした。とはいってもご存知のとおり湘南海岸は遠浅であるだけでなく、サーファーが実に何百人と浮いているのでとても釣りなどできる状況ではないと決め付けていた。そんなわけで、家から5分の好条件ながら初めてその場所で釣りをしたのであった。

砂浜にたどり着いてみるとやはり多くのサーファーが浮かんでいたのだが、彼らは波が来ないところには浮かんでいないのでちょうど巾にして30mくらいの安全な釣り場を確保できた。とはいえ100m投げてもおそらく水深は3m前後だろうし、とても魚が釣れるような気はしなかった。しかも餌のジャリメはほとんどが死んでおり悪臭まで放つ次第。何回か投げ込んでは待つことの繰り返しなるも、子守りついでに来ているのだから釣れなくとも仕方ないと納得。

しかしもう帰ろうかと思ったとき仕掛けに15cmくらいのイシモチ(ニベ)がぶら下がっていた。小さいのでアタリも何もない。『へーこんなところで釣れるんだ』とびっくりしたのだが、帰り間際に同サイズをもう1尾追加できた。新鮮な活き餌でまじめに時間をかけてやればかなり釣れるなと思ったが、そんなに小魚いじめてどうするのといった感じ。

一番うれしかったのは汚れた海でも魚がいてくれたこと。知らない方も多いと思うが私の子供のころは江ノ島の海はハワイの海のように水が青くて、今となっては砂浜になってしまったが江ノ島大橋の橋の上から釣りを良く楽しんだものである。今回の1時間の釣りはまだまだ自然は生きているという再発見といったところか。もしかしたら大勢のサーファーが魚を釣り人から守ってくれてきたのかもしれないなあ。夕暮れに少し感傷的な気分の私です。


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