■FISHING REPORT 11月2日 ヤエンアオリイカ反省す


反省文

おもむろと花鳥がアオリイカを掛け、足元まで寄せてきながら取り込み寸前でバラシてしまった。おもむろのイカはこの時期にしては良型の500gクラスだった。2人のバラシの原因を反省してみる。

おもむろの場合

イカを足元まで寄せたときにおもむろは岸壁から少し離れて立っており、イカの動きを十分に見れる位置にいなかった、もしくは暗くて見えなかった。
私から見た感じだが、イカの足がかなり水面より上に出ていた。つまりイカを持ち上げすぎである。
この時期のイカの身は軟らかいので身切れが再三起こる。バレた瞬間ヤエンがポーンと上へ跳ね上がった。身が切れた証拠である。
再三言うが水の入ったイカを抜き上げるのは水の入ったコンビニの袋を持ち上げるがごとく重きもの。水面よりイカを上げてしまうと重力がかかり重たくなる、身が切れる、はやる心がそうさせる。おもむろ、反省しなさい。

花鳥の場合

花鳥のバラシは足元まで寄せてきたが、イカが水面に浮上する前にばれてしまった。これはなぜか?、掛かりが浅いのである。
ヤエンを入れてイカがヤエンに掛かると強烈な逆噴射が始まる。この時だけは天地がひっくり返ってもドラグを緩めて道糸を出してはならぬ、とオカサンヤエンの発案者、岡本さんの重みのあるお言葉。
じっと耐えて竿を立て、イカの身にヤエンが深く食い込むのを待たねばならぬ。あとからヤエンを刺そうものならろくな掛かりにならない。ヤエンを入れる前にドラグをきつく締め、クラッチフリーにすることが肝要。花鳥、反省しなさい。

相模庵の場合

玉網入れ役の相模庵、やっと気づく。イカを寄せる前に玉網を水面下に差し出しておく。そうすればイカは水音に驚くことは無い。多少の引き込みはあろうがバシャっと玉網を入れるよりましである。相模庵も反省しなさい。

根掛かりの秘密

花鳥にイカのアタリがあり、10分待ってヤエンを入れる。逆噴射を待つうちに根掛かりへと変わってしまった。網代でヤエンをやっているとひと晩で数回は経験する悔しい風景。春には大タコの仕業と思っていた。道糸は切られないので磯でありがちなウツボではないこともわかっていた。
その謎のひとつが解けた。根掛かりの道糸を引っ張ってくると重いのだがなんだかズルズル寄って来た。足元まで寄せると1メートルくらいのヒャッカンだった。ヒャッカン=ダイナンウミヘビ、ヒャッカンとは百貫で375キロということ。やつが食うと根掛かりのように重く動かない。
ヒャッカンがアジに食いついた、はじめはそう思っていた。しかし花鳥のつけたアジを見るとイカ墨まみれになっていた。それはイカが抱いたアジをヒャッカンが奪おうとしたことを意味していた。ヒャッカンは夜行性、しかもかなりの数がいると推測された。ヤエンを入れる前にはイカを少なくとも海底から2メートルは浮かせることが大切、ヒャッカン、その他の根掛かり要因を避けてヤエンを入れることである。
イカを底から引き離すにはイカにアジを十分食わせることが重要だ。そうしないとイカはアジを離してしまうのだ。

攻撃型ヤエンの可能性

この日はイカのサイズが小さかったせいもあるが、イカの食いが遅かった。ヤエンを入れるタイミングのベストは?、イカがアジの頭を落とした時点ということになる。
この日は10分ということ。チリチリ、チリチリ、花鳥のドラグがゆっくりと出て行く。このドラグ音がたまらない。10分待って花鳥がヤエン入れた。ここまでは正解だ。ヤエンを掛けるために竿を張ったり緩めたり、これも定石である。しかしいっこうにイカがヤエンに掛からない。10分くらい苦戦してイカは逃げていってしまった。
仕掛けを上げればアジは尻尾だけになって戻ってきた。まんまとイカは食い逃げである。食事が終わればハイさよならよである。イカが小さいこの時期、ヤエンがアジまで到達したら思い切って合わせてみろという意見がある。またイカの大小に関わらずヤエンは合わせて掛けるという方もいる。竿を思いっきり煽ってギャンブルしてみる価値はある。今度試してみたいと思う。

おもむろがエギで釣ったメスのアオリイカ。まだまだ小さい。ちなみに網代はエギ禁止。

相模庵にはタチウオ仕掛けに40センチのエソ。全く網代には何がいるのかわからない。