■FISHING REPORT 11月6日 恒例行事タイ五目


■ 末長く恒例にしたい

5回目を迎えた葉山秀吉丸でのタイ五目、初回にやまやさんと初めてお会いし、今に続く大切なイベントである。(毎年秋冬に開催、過去の釣行記を参照)
昨年までと異なったこと。大名釣りができたこれまでと違い、合計26名での出船となった。受付に向かったときに両舷8名づつの先客、これには正直参った我ら4名は促されるままに2名づつに分かれて座ることに。しかし結局4名並んでも良いくらいの26名の満船状態。やまやさんがのちに「アオリ船に乗り換えようと喉まで出かかった」と言ったくらいだ。

さて、今回の4名、やまやさん、タカギーさん、おもむろ、そして私。
それぞれの想いを胸に、来るべき日は来た。
きっとこんな想いだったに違いない。

おもむろ 「次女の御食い初めのマダイを必ず釣って帰るぞ!」
相模庵 「ホームグラウンドでみっともないことは出来ないよなあ」
やまや 「相模湾で今年のグッドな青物を釣りたい。」
タカギー 「今日も酒が飲めて好きな釣りができればいいや(笑」

朝方、席に着くや否やいきなり小川船長に声をかけられたんでびっくりした。
イカヅノ大佐が先日船長に会ったときにわれら酔っ払い軍団が行くというのを知らせておいたようだ。
しかしなんで俺ってわかったんだろ?ってのが不思議(笑

■ 状況を聞くと

1.最近釣れているイシダイが攻め続けられて不調だということ
2.これだけの客が乗ればマダイもビシにビックリ!厳しいだろうとのこと
3.ウルメイワシがおみやげになって美味しい(泣)とのこと
4.オマツリ覚悟

話を聞く限り喜ばしい情報ではない。う〜んと唸って、船に持ち込んだマダイ用の長竿を車に戻し、短い竿に変えた。戦意喪失だなあ。
情報を伝えに左舷のやまやさん、タカギーさんの元へ走る。話をしようと思って・・・・やめた。
彼の缶チューハイの栓がすでに開いていたからだ(笑。

■ やはり試練か

最初のポイントは港のすぐそば、いきなり大きなオマツリに巻き込まれる。
そのうち周囲ではおいしそうなウルメイワシが鈴なりになって釣れてきている。周囲では・・・である。
もちろん、おもむろにだって釣れる。なぜ自分だけ釣れないのか?。
ウィリーシャクリはコマセを出来る限りださないこと、それに徹するとよい釣りができる、それを以前、外房の海で学んだ。
同様な考えで臨んだ葉山沖、しかし26名も乗せてはコマセはドカ撒きであっただろう。
もしかすると撒いた者がちだったかもしれない。いずれにしても釣れず。

30分でウィリーを投げ出した。オマツリに嫌になった。
正直この人数で自分のウィリーの技術が通用するとは到底思えなかった。
船内では大アカヤガラやカワハギがあがる。
船は移動を告げ、亀城根40、いつものポイント。
ここなら勝負になるかとハリス4.5メートル、オキアミ1本仕掛けに変える。
ハリス3号、ハリは伊勢尼8号と小さめで。

今度はコマセの出し惜しみはせず、ドカまきで対応、船下のマダイをすべて自分の下に集める気持ちでやる。
この作戦が功を奏して移動1投目でアタリが出て、後検量385gをゲット
作戦といってもいつもどおり、潮が行かない分、タナは少し上げる。
左舷二番ではイシダイばっかり釣っている。
「なにか違うんだろうね」と船長。

■ わずかなチャンスを

この日は陽気がすごい良かった。汗ばむくらいだ。のどが渇く。渇きを癒すために男たちは飲む。缶チューハイ。
飲めば出る。出して終わって席に戻るとおもむろが小さいマダイをあげていた。
うぅ、俺がいないほうが釣れるのか?。とりあえず彼の目標は達成されたのだ。

相模庵がもう1枚、小マダイを追釣、さらにはカイワリ、これはうれしい外道だ。
あいかわらずウルメイワシは釣れないが、これはマダイの層をちゃんと狙えている証拠と信ずる。

回り替えして、それまでまったく流れなかった潮がわずかに流れているように感じた。
そこが時合いで船中、どこかしら竿が曲がっている。
相模庵もチョンと竿先が入ってマダイ、次の1投もマダイ。

「連発じゃん」船長の声。船長と近隣からもタナを聞かれる。
一応正直に答えるがあてにならないと思った。

事実、周りとハリスの長さが違う、クッションも周囲は50センチで、自分は1メートル。
当たりタナは自分で探し、釣れた時とまったく同じ動作(コマセワーク、待ちのタイミング)で釣る、これが連発の秘訣と信じている。
だから自分の体の動きでしか同じことは出来ない。
いままで連発を何回かしたことがあるが、そうでないと説明がつかないのだ。
自分の場合、人から情報を聞くと帰って迷うだけではまるというのが多いので、とてつもなく弱気のとき以外はあてにしない。

■ カイワリ星人あらわる

「カイワリの3点掛けが出たよ〜」 船長のマイクが客を煽るように響く。左舷で誰か釣っているようだ。
ウルメイワシ、アジなどの外道さえ釣れない相模庵、サバが釣れないおもむろ、これほどまでに釣果に差が出るのは何故?。五目釣りなんだからいろいろ釣れて欲しい気持ちも。
「カイワリの3点掛け!」 まただ!この言葉を再度聞くとは思わなかった。なんてやつだ!、左舷にはシマシマ星人やカイワリ星人がいるのか?。

その後は泣かず飛ばず、サバの応酬がなんどかありオマツリ騒ぎに。夏日のように暑くなり、べた凪、酔いに翻弄、釣れず・・・・・。

終盤、やまやさんの元にタモが入り、ウスバハギ50オーバー。こいつはいい思い出がない魚だ(笑。
そして自分ではあまりない最後まで粘るのはやめて早めに片付け。

沖上がり後、奥さん想いのやまやさんに見習い、ラ・マレ・ド・茶屋のケーキを買って帰る。これで家庭円満ならそれも安い買い物か?。いまどきのケーキは400円台なんだなと(爆。

反省会はいつものデニーズ、ここでカイワリ星人がタカギーさんだったことが初めてわかる。
この男、やはり何かやる男、そして危険な香りのする男だ。
カイワリを8枚も釣った安堵感か、マダイが釣れなかった悲しみか、彼がデニーズでお酒を飲むことはなかった。
カフェラテ・・・・、運転してもらうやまやさんへの精一杯の優しさであったろう。
そしてまた来年の釣行を約束し別れたのだった。