アジ・サバの巻


なぜビシアジなんか始めたのか自分でもよく分からない。96年秋に一回だけと思い、片瀬江ノ島萬司郎丸から出船して10尾しか釣れなかった悔しさに、翌週も船上の人となって22尾。私の頭の中である意味での奢りがアジ・サバに対してあったのかもしれない。それはアジなんて防波堤からサビキでいくらでも釣れる、サバなんかイナダ釣りの外道でメタルジグでシイラ、ソーダに混じって捨てるほど釣れる、という安易な考えと過去の経験が邪魔をして自分にとって不本意な釣果に終わったのだ。

アジ釣りには幾重もの困難が立ちはだかる、まず水深が100mくらいある。私は電動リールを持ってない(今は所有)ので正直疲れる。
仕掛けを降ろす段階で、まずソーダガツオ軍の攻撃を回避するのが第一関門だ。次に中層を泳ぐ小サバ、中サバの迎撃に耐えねばならぬ。やつらが掛かるとオマツリ覚悟だ。仕掛けが着底後、コマセを振りタナをキープし大サバ(これは歓迎すべき外道)の鋭い当たりをかいくぐり、やっとアジの小気味良い引きが堪能できるのである。
まだまだ困難は続く。アジの口は柔らかいので慎重に巻き上げねばならぬ。途中でサバが他のハリに食いついたり、アジにイカが抱き付いたりでいつのまにか外れて軽くなることもしばしば。往復200mのやりとりにはいろいろなドラマがある。

アジが釣れてきて魚を手にするとなんとおいしそうな姿ではないか。大きなサバも塩焼きを想像するとアブラがジュージュー。釣ってる間際からそんなことを考えてしまう。
皆さんはどんな食べ方をするのであろうか?。まずサバは塩焼き、しめさば、味噌煮が代表的で、カレー粉をまぶして揚げても美味しい。釣り人最大の特権は刺身だ。これは魚屋では売ってない。お腹の強い人は是非お試しあれ。

アジは刺身、タタキ、塩焼き、干物開き、そして、房総半島で食べた『なめろう』は絶品であった。釣れたてのアジ・サバを魚に一杯やる。これこそ至高の極み。関アジ関サバがなんぼのもんか知らないが、新鮮さに釣った喜びが加われば負けないぞ!相模湾産アジ・サバ。


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