もう一度だけ...



平成15年2月16日日曜日
船宿:三浦半島間口港喜平治丸 船代:7千円(通常7千5百円。悪天割引?)
出船:7時20分 沖揚がり:14時(悪天候のため1時間早揚がり)
天気:雨。北西弱風→北強風。凪→うねり。
大潮:満潮5:40頃、干潮11:10頃
タックル:(竿)テンリュウ Cattle fish 4"1'(リール)シマノAXIS401F (道糸)PE1.5号(仕掛け)中おもり10号,ハリスフロロカーボン4号4メー トル,各種餌木4寸

 じーかんを忘れるように しゃくる竿は数をかーさねて 
 長くきれいな白い腕が 餌木を抱くのを待ちーわびーてたー
 もう一度だけ竿を止めて しゃくった腕をガシッと止めて
 こーれ以上釣りに行っても 君は僕の餌木を抱―かない
 知らぬ間にすれ違っていた 僕の桶には君ーはいなーい
 もう一度だけ竿を止めて 空振りばーかりじゃ虚しーすぎるよー


 過ぎたー日々は当たり年だったのー、普通の年では釣れないものさー(下手っぴに は)

 もう一度だけ竿を止めて 何も言わずに巻き上げたい
 餌木を何本換えたっーて 不意に抱きついてはくーれないの
 重い足取りうーらーはらにー クーラーボックスは空っぽなのね
 

ふうっ、アオリイカ釣りはやはり運なのか?いやいや、でも運も実力の内だし。 でもやはり「神の見えざる手」が...

東京湾奥の船宿が次々と見切りをつけるアオリイカ釣り。常宿の吉野屋でもスミ イカメインのエギング船に改称。ではではということで、行ったことのないポイント 目指し三浦半島の先っぽ近くの間口港の喜平治丸さんへ。たまたまメールマガジン& サイト「初めての船釣り」主催のNさんも喜平治丸釣行検討されていると聞きつけた ので、ご同行を願います。行きがけということで、新○○のNさんのお宅に迎えに行 き、一路三浦半島へ。

横横の横須賀より先に行くのはずいぶん久し振りです。終点の佐原まで行き、野 比海岸・三浦海岸を走りぬけ、6時過ぎに間口港へ。街灯とかもほとんどなく暗い道 なので入り口が少々わかりにくいですが、エネオスのガソリンスタンド過ぎたら左折 で後は道なり。

 天気予報が悪かったし、時期も時期なので空いているだろうと思いきや、早く も四隅は2・3人ずつ埋まっていました。それならどっちでもいいやってことで右舷 前から3・4番目を抑えます。ここが運命の分かれ道。

 喜平治丸さんでは、待合室はご自宅の広間。靴を脱いで上がり込みます。する と、嬉しいことに蟹汁を振舞っていただきました。部屋の真ん中では、常連とおぼし き方がヤリイカの自作の竿を披露されていました。傍目にも素人技とは思えない出来 映え。その方は、餌木も自作されるらしく、「おれは、この剣崎あたりの小魚と見間 違うような餌木が作りたいんだ。」などなど深いお話を傍聴させていただきました。

喜平治丸さんは完全予約乗合のため、お客さんが揃えば定刻前でも出船するとの ことで、「あと1組だけなのでみなさん船で仕度して。」とオカミさんに言われ、あ わててカッパを着ます。この頃から雨が本降りに。

 第三喜平治丸は、まあ大型船の範疇でしょうかキャビンは後ろにしかなく、操 縦席の後ろに小部屋付き。大ドモには大きめの屋根が張り出しています。キャビンに 荷物を入れ、小部屋に餌木バックなど手元のものを置きます。
仕度に関する船長の指示は、「中おもりは10号。タナは海面から中おもりまで で指示するので、ハリスは4メートルで統一してください。」とのこと。「船長、こ の辺りは初めてなんですけど、餌木はどんなのがイイですか?」「うーん、一概に言 えないけど昨日はオレンジが強かった。」でも、船長昨日は晴れで今日はどんより雨 空なんですけど...とりあえず夜光で目立たせるかとアオリーQ大塚プロリミテッ ド「キャンドル」をスタータにチョイス。

最後に来た5人組はイカにも素人といった風情で、普通のかばんを下げた男性3 人女性2人のグループ。男性一人はカッパすら着ていません(結局ウィンドブレー カーとスウェットパンツで通していました)!彼らが胴の間に左右分かれて入って出 船。

最初のポイントは港の真沖でほんの5分ほどのところ。「はい、32メートルで す。海面から中おもりまでが32メートル。32メートルでやってください。」一流 し目は船中不発。二流し目で左舷ミヨシ2番の方が巻き上げ。上がったのは400グ ラム級の本命。おっ、意外と小さいのもいるのね。その後、左舷から女の子の歓声。 どうやら素人グループの女の子が釣ったみたいです。ミヨシ寄りの人たちも「いい型 だ。」と言っています。この時点ではまだ余裕。

流し替えのたびに誰かしらの竿は曲がるのだけれど、なぜかみな左舷。乗りも単 発で業を煮やしたのか船長大移動を決断。城ヶ島沖へ。この辺りで寒さに参ったNさ ん「ちょっと休憩してきます。」とキャビンへ。喜平治丸さんのキャビンは喫煙可で ありました。「釣れ出したら呼びますね。」

昼前に後ろのトイレ(男性用は前にもあるけど雨なので個室へ)に行った時、左 舷の様子を覗うと、ほとんどのバケツにアオリイカが!おいおい、右舷は丸坊主なの に。船もマダコやヒラメのような片舷流しをしているわけでもないのに何なんでしょ う???

素人組はほとんどキャビンに閉じこもっていますが、僕らと同じ左舷の男女は 時々出てきて釣りをしています。すると、そのうちのおニイちゃんの方の竿が撓って います。げげっ、上がって来て隣のNさんがタモ取りしてやったのはキロ級のアオリ イカ!それで釣られちゃ立つ瀬がないわい。

結局のところ、雨に濡れながらもイカちゃんの乗りを信じて(いや、途中からは もう信じていなかったかも)しゃくり続けた我が身に歓喜の瞬間が訪れることはあり ませんでした(Nさんも)。14時で雨風強まり早揚がり。0から4で船中13杯。 ヤリも10杯くらいにスミ1。本命12杯は左舷に集中で、件のカッパなしニイちゃ んですらアオリとヤリを釣ってました。右舷はトモ寄りでヤリが1杯、ニイちゃんが アオリ、ミヨシがスミ1。アオリイカはやはり潮先有利なので、前か後ろに偏ること は良くありますが、それも潮が変われば逆に行くはず。1日を通して左右片側に偏っ たなんて初めての体験です。

宿に戻ると暖かいラーメンが出迎えてくれました。スープがしょっぱかったのは 味付けのせいだけではなかったはず。帰り道は悪天&早揚がりのおかげで空いていま して、Nさんを送っても18時前に家に着きました。ずぶ濡れで釣果なしだったこと にカミさんは呆れるやら憐れむやら。「あたしだったら、100匹釣れるって言われ てもこんな天気の日に釣りなんかしない。」もともと釣りなんかしないくせに。釣果 がなかったので、先日釣った太刀魚を解凍して焼いて食べました。海上ではとても飲 む気になれなかったビールを立て続けに2本空けて、けーさーみーのーで自棄酒で す。

しっかし、ここまでアオリイカと縁がなくなってくるとどうしようかなーって気 になっちゃいますね。今季はもう終りなので、来季の最初に釣れなかったら竿を置こ うかしらん。でも、もう一度あの潤んだ瞳と見つめ合いたいなあ、これって惚れた者 の弱み?

相模庵返歌寄稿

今なにかいったの 他のこと考えて
餌木のことぼんやり見てた
(Ah ah ah)
好きな色はあるの こたえたくないなら
きこえない ふりをすればいい
餌木を抱いていいの 好きになってもいいの
餌木を抱いていいの 心は今 何処にあるの

ことばがもどかしくて うまくいえないけれど
餌木のことばかり 気になる
(Ah ah ah)
ほらまたしゃくるんだね ふざけているみたいに
今 餌木の匂いがしてる
餌木を抱いていいの 好きになってもいいの
餌木を抱いていいの 餌木が通りすぎてゆく

ああ 潮は 音を たてずに
アオリ  つつんで 流れてゆく
ああ そうだね すこし 深いね
今日は ありがとう 今度 会えるね

何もきかないで 何も なにもしゃくらないで
君を哀しませるもの 何も なにもしゃくらないで
餌木を抱いていいの 心は今 何処にあるの
餌木を抱いていいの 好きになってもいいの