ボン・ボヤージュ!



平成16年4月17日土曜日
船宿:本牧濱生丸 船代:8千円 
出船:7時(30分早出) 沖揚がり:15時 天気:晴れ。西南西の風やや強し。波高1.5メートル 中潮(満潮9時50分頃,干潮15時40分頃)
タックル:(竿)サクラDB+S櫻黒潮強1.95M,サクラ別誂黒潮0号強2.1M(リール)シマノバイオクラフト401F,シマノクイックファイヤー400XT(道糸)PE1.5号(中おもり)三日月15号(仕掛け)ハリスフロロカーボン5号1.5メートル・ススキ針17号(餌)活きサイマキ  

数多ある釣りものの中で最も好きなマゴチ。そして、それは望月船長無しには成り立たないものでもあります。例年、黒川本家よりも鶴見の新明丸の方が早く始めるし、本牧の長崎屋の方が遅くまでやってはおりますが、マゴチを釣るならもっちゃんの船でないと(最初にマゴチを釣らせてくれた羽田かめだやにも幾分の義理があるため年1回は釣りに行っていましたが、幸い?去年今年と船を出しませんので。)。  

そんな望月船長が黒川本家を辞めてしまったのが2月のこと。彼なりの理想の船宿を作るための雄飛だったとのこと。職人気質にありがちなぶっきらぼうさを隠しきれない(ゴメン)もっちゃんが相方に選んだのは(どちらが選んだって事も無いんでしょうけど)、人当たりの良さの裏にしっかりとした芯をもった帯金船長。二人で荒波を乗りきっていくであろう船の名前は「濱生(ハマセイ)丸」であります。  

開業ギリギリまで船の整備にかかってしまい、ややもすると間に合わないかと心配もされましたが、もっちゃん帯ちゃんファンには特殊技能を持った人も多く、彼らの助けもあって間に合いました4月17日。いよいよの船出に集まったのは常連陣23人。受付は船着場近くの釣具店「シーウルフ」。東京方面から行くと湾岸線をひた走り本牧ふ頭出口で下りて最初の信号を右折・次の信号(錦町)を左折するとお店があります。「濱生丸」の幟がはためいています(となりの幟は「青イソメ」だったけど...)。
先着のみなさんと「いよいよですね。」とご挨拶。受付のテーブルには黒川剛俊(黒川本家)君からの開店祝いの胡蝶蘭が。看板船長が抜けて影響が心配される黒川本家ではありますが、後のことは心配するな、共に横浜の船宿業界を盛り上げようという心意気が感じられます。  

船着き場に行ってみると、心配した通りに船は古くて小さめ。釣り座やキャビンも窮屈ではありますが、却って常連一同「みんなで盛り立てて、何年か後には新造船を!」と。全員が乗り込んだところで、第一濱生丸の船首にお神酒をかけてこれからの長い航海の無事を祈ります。続けて両船長のシャンパンシャワー。  

もっちゃん帯ちゃんの奥様を初めご家族に見送られて、意気揚揚と出航。目指すはモンスターマゴチが潜む海堡周りです。きっちり整備したとはいえ、やはり旧型のエンジンゆえかスピードは上がりませんがしっかりと波を掻き分けて進みます。  釣り場に着いて、慎重にポイントを探ります。「はい、やってみて。」さあ、第1投です。サイマキを丁寧に針に付け、静かに投入。おもりが着底したところですかさず1メートル底を切ります。それからは、時折タナの取り直しをしながらアタリを待つわけです。ところがどうにも潮が動かないため、コチ君達の活性も低め。そんなときのアタリはごく微かなものですから、気合を入れて集中しなければなりませぬ。  

10時過ぎからの上げ潮に期待して選んだ右舷後ろ寄りの席ですから、朝方は不利。それを表すかのように左舷がまずは盛り上がります。しかしながら、シーズン最初ですからね。手錬の面々とは言え調子が掴めないのか、「来たーっ!あっ、バラしたーっ!!」の連続。そんななか、記念すべき濱生丸第1号を釣り上げたのは、さすがの70センチカルテットの一人(ふふふ、私やまやもその一角を占めておりますのですよ。)Hさん。40センチ級と型はともかく船宿で永遠に一人しかない栄誉を手にされましたです。  

左舷でもう2本上がったところで、潮が変わってきたのか右舷でも前の方で釣れました。そして、僕の竿にも押さえるようなアタリ?が。おやっと思ってぐーっと合わせてみると、コチではないですがはっきりした重みが。烏賊にしては重いなあと思って半分ほど巻いたところでふっと抜けました。「どうしたあ?」とKさんの問いかけに「ゴミかなんかだったみたいです。」しかし、直後に左舷トモのA君がキロ級の良型マダコ。「あちゃー、さっきのもタコだったのかなあ(実はタコ好き)。」  

船の整備に前日までかかっていたため、試し釣りができていなかったためそれも兼ねてあっちこっちへと移動を繰り返します。そのうちに、ようやくコチのアタリが。潮もかなり効いていたため、ぐ、ぐ、ぐーっと引き込まれたので「おっしゃ、50UP」と思って合わせたのですが、手応えはそれほどでもなく「ありゃりゃ、ちっちゃいかも。」テンションを保って巻き上げ、帯ちゃんのタモに収まったのは後検42センチ。まあ、レギュラークラスですね。良かった、船中10本目くらいだけど開業初日に型が見られた。  

その後もあまり盛り上がらずに沖揚がり。船中14本。初代頭は右舷大ドモのTさんで3本。次頭の2本は3人。Tさんは52センチのデカ頭も獲って2冠達成。でも、この52センチを掛けたときに竿を折ってしまい、2ヶ月もかけて丹精込めた竿を折られちゃった方がショックだったようです。濱生丸では10回乗ると1回タダになるスタンプカード制を採っておりまして、竿頭になるとなんとスタンプをもう一つ押してくれます。「じゃあ、最短5回で1回タダじゃん。」なんて声も聞こえます。  
港に着くとまたまた両船長のご親族一同でお出迎え。望月ジュニアもベビーカーに乗ってやってきています。そして、当日出られなかった常連陣も様子を覗いにやって来たりして。  

確かに場所は不便(電車組にはみなとみらい線元町中華街駅まで送迎あり)だし、船も旧型で船着き場の設備も今一つではありますが、間違いなくもっちゃんはコチ船の舵を取っては東京湾イチだし、絶妙な操船で乗船者全員に釣らせようという姿勢も泣かせます。帯ちゃんもライトタックル鯵や今年目論んでいるライトタックル太刀魚なんて新しい釣りものを積極的に狙う反面江戸前のカレイ釣りも得意と足元もしっかり固めている名船頭。船はボロでも心は錦(比喩ですよ。そんなに心配するほどボロではないです)。ハードの不足はソフトが補って余りあるニューカマー、濱生丸をぜひぜひ皆様ご贔屓に(あ、でも僕の席は残しといてね)。