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アオリイカの釣り方にヤエン釣法なるものがあるのを知ったのは2000年ごろの事でした。週間新聞釣場速報にて鮎師の村田満さんが鮎のオフシーズンの連載の題材にアオリイカヤエン釣法を取り上げたのです。 2006年10月29日、日本テレビ鉄腕DASHを見ていてこれだと思いました。ヤエンの語源、「矢遠」だと思います。林業をする人が材木を山の下まで運ぶワイヤーにに滑車を取り付けて材木の重みで落としていました。これだと確信しました。 さて、時系列的に話を進めてみましょう。まずポイント選びですがアオリイカがいるという事も大切ですが足場が確保できてある程度海面から高い場所がベストです。そういうポイントが見つかったら竿立てを置いてみましょう。 次にアジを1尾取り出して道糸に直接アジの尻尾をくくり付けます。ここで相模庵は悩みました。アジをくくるのを時間を掛けすぎるとアジが弱ってしまい、泳ぎが悪くなって釣果が落ちるのです。それを解決するためにアジのゼイゴの下の身をチヌバリ2号で貫通させるだけにしたのです。これですとすばやく出来てアジが弱りません。もっと徹底するならアジを持つ前に手を海水で冷やしておく事も大事かもしれません。もしアジが弱ってしまったらいきなり投げないで足元でアジを泳がせてアジの体力が回復するのを待つという手もあります。余談ですがチヌバリを使うとヒラメ、マゴチなど思わぬ高級外道が釣れる事もあります。 さあいよいよアジを投げます。軽く投げてあげて下さい。この時です。ラインが竿のガイドに引っかかっていたりするとアジは海面に叩き付けられてペシッ!となり気絶してしまいますので投げる前のチェックが必要です。インターラインの竿が望ましいのはこういう訳です。 さあ竿を竿立てに置きましょう。竿立ては一番低い高さにして竿尻もなにかバケツなど置いて竿が海面と平行になるぐらいに置くのがいいですね。それとドラグを緩々にしておく事を忘れてはいけません。竿を水平に置くのもドラグをスムースに引き出させるためなのです。あとはじっくりアタリを待ちます。慣れれば手持ちでやってもいいですよ。 アタリは突然やってきたり、前アタリがあったり様々。イカがアジを抱くとこれまで竿先に伝わっていた小刻みなアジの泳ぎの振動が止まり、ゆっくりとした動きになります。そして時にいきなりジージーとドラグを鳴らして道糸を引き出していきます。時に30〜80メートルも引き出す事があるようです。このジージーが耳から離れない。暗闇の静寂の中で聞きたい。ヤエンアオリイカの第一のクライマックスですね。この時、竿に触ってはいけませんよ。じっと我慢してイカが止まるのを待つのです。イカは自分の場所(テーブル)に落ち着くまではアジを食いはじめませんのでイカに違和感を与えるとアジをすぐ離してしまう事になります。 イカが止まったら更に我慢、5分待ちます。竿先にはイカ独特のモーンモーンというアタリが出ているはずです。最初はきっちり時計を見て計ったほうがいいです。イカはまだついているのか?不安が竿に触りたいという気持ちを一層駆り立てますが我慢我慢。5分待てばイカはアジの後頭部から食い進み内臓に達するや無我夢中になり、今度は逆にちょっとやそっとの事ではアジを離しません。その内臓まで食い進む時間がイカの大きさやアジの大きさで微調整しなければなりませんがおおよそ5分なのです。 さて、いよいよヤエンを入れる番です。ここでやっておかなければならない確認作業が3つあります。ひとつはヤエンがアジまで滑り落ちていくための十分な角度があるか?。足場が高い、水深が深いなど条件が整えばいいのですが、イカが50メートルも道糸を引き出せばそれだけ角度が無くなります。角度が無い場合はイカをゆっくりと引き寄せて角度を確保する必要があります。心配しないで下さい。イカは食事に夢中です。ゆっくり巻けば大丈夫です。ふたつめに緩々のドラグを丁度良いくらいに締める作業を忘れずに。3つめですがヤエンを入れる前にイカを海底からある程度引き離しておく必要があります。イカが海底にいるままヤエンを入れると根掛かり必至となるのは目に見えてます。 ♪パララ〜ン、パパパラララパララララ〜ン!。必殺仕事人の飾り職人の秀のようにカッコ良く口にヤエンを咥えましょう。竿先に歩を進め道糸を軽く持ってヤエンのメガネに道糸を通し、手を離せばヤエンはスルスルと海中へ吸い込まれていきます。このときすばやく竿を天高く突き上げて竿先とアジとの角度をつくり、ヤエンが早くアジに到達できるようにしてやります。ヤエンがアジに到達すると軽くコツっと感触がありますが、ここからは竿を緩めたり煽ったり、イカが逆噴射してヤエンの針にひかかるのをじっと待ちます。10秒?20秒?この時間は心臓がバクバク、頼むぞと念じる心に竿先がズドーン!と絞り込まれる瞬間、軽く合わせます。 イカが掛かり、最初は怒ったのか猛然と逆噴射してきます。このとき海底の岩や、海草に潜り込まれるとヤエンが引っかかって厄介なので竿を立ててなるべくイカを水面方向に引き寄せます。しかし無理をしては軟らかなイカの身は切れてしまって台無しに。でもドラグ調整のうまくいったあなたは安心ですよね。水面まで浮いたらゆっくりと巻き上げてなるべくイカの口が海面よりに出るようにすると逆噴射攻撃をかわせます。玉網取りはイカの頭の方から入れます。出来たら人に頼んだほうが良いでしょう。 以上がヤエンの簡単な説明ですが、ヤエンを入れてからのバラシが圧倒的に多いのがヤエンの欠点でもあり魅力でもあります。そしてイカとの騙し合いといいましょうか?。釣りたいとはやる心を押さえなければならない心理戦、心踊る効果音?ジージー。海面に滑り落ちる我がヤエンを見送る気持ち。そしてイカが掛かったときの猛然たるファイトはエギやウキ釣りにはない引きです。どうですか?あなたも試してみたくなったでしょう?。関東ではまだ未開拓の・発展途上の釣りです。早い者勝ちで良い釣りが出来るかもしれません。 |