巻物王国・只見町 巻物は現代版ライセンス

 巻物というと、口にくわえてドロンと消える忍者の巻物を連想されるかもしれません。しかし、巻物はもっと他にもたくさんあるのです。只見町には、小笠原流礼法・番匠・屋根屋・元山・木挽き・武術・桶屋・など、なんと五〇〇本を越える巻物があります。日本一の巻物の町といえるかもしれません。

巻物:ドロン
巻物:番匠
さまざまな職人巻物
 巻物は、その道の極意が記してある大事な秘伝書。それは会得した者だけに伝授される大切な免許のようなものです。只見町にある巻物は、ざっと十一種類あり様々な職人たちがもっています。

 小笠原流礼法の巻物とは、小笠原流による冠婚葬祭や礼儀作法など記した秘伝書です。番匠は大工、屋根屋はカヤ屋根ふき職人、木挽きはきこりのことで、それぞれの由来や上棟式のまじない文などが記されています。


巻物で系統がわかる
 親方は弟子が一人前になると、巻物を授けます。自分の巻物に直接弟子の名前を記して伝授する場合と、新しく巻物を作り、そこに弟子の名を記して与える場合の二通りの方法があります。
これを見れば、親方から弟子まで伝授された経路がわかり、職人たちの系統を知ることができるのです。

 巻物は秘伝書ですから、みだりに開いたりせず、箱に入れて床の間に大切に保管しておきます。そして、儀式のときに取り出して使うのです。

巻物は職人の命
 小笠原流の婚礼や山での伐採は、今では見られなくなりました。現代でも受け継がれているのは、番匠や屋根屋の巻物です。只見町で巻物をもたない職人は免許をもたないのに等しく、職人の命なのです。

 上棟式では、番匠や屋根屋が重々しく巻物を広げている様子を見ることができます。

 巻物文化をかたく守る只見町は、由緒正しい職人文化をいまに伝えるユニークな町なのです。
 今回は特別に大公開
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