只見の巨木 梁取・鹿島神社のトチノキ 飴作り人
 成法寺観音堂などたくさんの文化財が集中する梁取集落は、巨木の多い地域でもあります。今回ご紹介するのは、村の鎮守・鹿島神社のトチノキです。

集落背後の高台にあり、神社の左手にそびえています。幹周り4m、直径1.3mあり、高さは25mもあります。幹がすらりと伸び上がり、スマートに見えます。北方向には杉の木があるため、枝が伸びず、南方向に10mほど枝を伸ばしています。こんな素性のよいトチノキは少なくなったので、大切にしたいものです。

鹿島神社のトチノキ
顔写真
No.8 三瓶淑子

プロフィール

年齢 / 64歳


後世に残したい伝統の飴作り

 幼少の頃から、寒に入ると飴よばれが楽しみでした。夏の間、明けても暮れても長く働いていた農村の女達にとって、雪深い冬の農閑期の飴よばれは、女達のつかの間の休息日であり、社交の場でした。甘い水飴(飴の搾り粕、アメカスを入れて飲む)をよばれながら、話に花が咲きます。心も雪解けのように和んでいきます。また、もち米ともやし(大麦を芽だしして、干し、粉にしたもの)で作る保存食品の飴は、喘息の薬としても重宝でした。

 飴作りは、手間がかかる作業ですが、ばあちゃん達が家族のために丹精こめて作り伝えてきた、愛情と知恵のいっぱい詰まったスローフードです。だんだん作る人も少なくなりましたが、体に良い自然食や地域に伝わる伝統を、少しでも子や孫の世代にも残してやりたいです。

お問い合わせ
 只見町観光まちづくり協会
TEL 0241-82-5250

FUKUSHIMAKEN