当時助監督をしていた知り合いの体験。Mさんとしておく。
まだ駆け出しの助監督時代に、昔から仲が良かった友達の女の子が亡くなった。
恋人というわけではなかったが、非常に仲が良かったそうだ。
ある時、電話が来た。その女の子からであった。
「もしもし・・・ああ、うん、元気だよ。うん・・・・・」
Mさんはいつものように仲良く話した。しかし・・・・
あれ?このコ、死んだんじゃなかったか・・・・?
電話を切ってからも、どうしても死んだとは思えないほど普通に話をしたのだという。
それから、時々その女の子から電話がかかって来た。
Mさんはいつも、普通に、生きている人同士が話すように電話で話していた。
そして、しばらくそんなことがあってから、その女の子がアパートに遊びに来た。
女の子は生きているときと同じように、色々なことを話して、帰っていった。
会っている間も、たとえば幽霊であるというようには見えないほど普通だったそうだ。
それから、何度となく女の子は遊びに来るようになった。
Mさんはいつものように接し、何事もなく帰る。
「いつまでそうだったの?」
「しばらく来てましたねえ。ホント、普通に生きてる人みたい。いつのまにか来なくなって、それっきりです」
・・・・・・・・・・違う種類の遊びに来る女の子の話
知り合いのスクリプターさん(映画の記録係)の体験。
スクリプターという仕事は、撮影したシーンの記録を取り、その整理のために、自宅に帰ってからの作業
が大変だったりする。
Sちゃんはその日もこたつのテーブルで、記録シートの整理をしていた。
すると、肩が重くなってきた。肩がこったのではない。何かを背負う重さである。
また来た・・・・・
Sちゃんは自分の肩の後ろを振り向こうとした。そこには、おかっぱ頭の女の子の顔がある。
「Sちゃん・・アソボ・・・・」
「もう、どっか行ってよー、あんたなんかと遊びたくない!」
そう言うと消えるのだそうだ。
「寝てるとさあ、来るのよ。布団が沈むの。怖いから、あっち行ってーって叫ぶんだー」
もう彼女はもうそこには住んでいないが。