イージー・ライダー    監督 デニス・ホッパー
製作 ピーター・フォンダ
曲 ステッぺンウルフ、ザ・バンド、ジミ・ヘンドリックス他
ピーター・フォンダ
デニス・ホッパー
ジャック・ニコルソン  
1970年公開
STORY
ワイアット(P・フォンダ)とビリー(D・ホッパー)の2人はロサンゼルスからフロリダの謝肉祭に向けて旅をしていた。
彼らは長髪にヒッピースタイルで、チョッパーマシンのバイクで自由を求め、そして自由に生きていた。
しかし、アメリカの全てが彼らを容認しているわけではなかった。
2人の格好を見るだけで宿には泊めてもらえず、野宿する毎日。タバコのかわりに麻薬を吸う日々。
或る日、無許可のデモだといいがかりをつけられ、留置場に入れられるが、たまたまいたチンピラ弁護士の
ハンセン(J・ニコルソン)に助けてもらい、一緒に旅を続けることになる。
しかし、野宿をしているところを、彼らをよく思わない地元の男達に襲われ、ハンセンは殺されてしまう。
ハンセンに連れて行ってもらう約束だった娼宿の女達との謝肉祭での乱痴気騒ぎの映像は、
麻薬でトラップした心の中をそのまま見せられているようだ。
旅を続ける彼らは、自由の国のはずのアメリカの中で、自由になりきれないアメリカの銃弾に散っていく。

NOTE
ハンセンがビリー達に言った。
「自由を説くことと自由であることは違う。だれもが自由を語るが、自由な人間を見るのが怖いんだ」
自由を求め、自由でありつづけようとする彼らは、アメリカの中で異端者と見られ、排除されてしまう。
しかし、誰にも迷惑をかけたわけではない。ただ自由を求めただけだった。
ヒッピーだが、行き場がなくてさまようのではなく、アメリカを走ることで自由の風を感じていたかったのだと思う。
僕はこの映画に出会い、レコードを聞いてシビレ、P・フォンダとD・ホッパーのカッコ良さに震えた。
彼らをうとましく感じたアメリカは、心の底ではやりきれないほどうらやましく思っていたのだろうと、強く感じる。