ゲッタウエイ    監督 サム・ペキンパー
脚本 ウォルター・ヒル
音楽 クインシー・ジョーンズ   
スティ―ヴ・マックィ―ン    
アリ・マックグロウ
ベン・ジョンソン
1973年公開
STORY
強盗罪で服役中のドク・マッコイは妻のキャロルに実力者のベニオンに仮出獄させるように頼みに行かせた。
晴れて自由の身になったドクに、ベニオンは再び銀行強盗をするように依頼し、金を山分けしようと言う。
手下も二人用意され、着々と準備にとりかかるドク。
スキのない計画で仕事を終えたドクを、金を一人占めにするために手下につけられたルディが裏切る。
ルディを返り討ちにしたドク達が仕事を終えようとベニオンのところに行くと、
ベニオンは自分を仮出獄させるためにキャロルをモノにした事を話し出すが、
話しが終わらないうちに、キャロルはベニオンを持っていた銃で蜂の巣にする。
わだかまりを残したまま、ドクとキャロルの逃避行が始まった。
防弾チョッキのおかげで生きていたルディは執拗にドク達の行く手を追い、ベニオンの一味もドク達を追う。
そして、ついに指名手配されたドクとキャロルはメキシコを目指す。
自分たち以外は全て敵の中の大逃走、そして、対決の幕が切って落とされる。

NOTE
言わずと知れたペキンパーのバイオレンス。
その世界にマックィ―ンのどこまでもタフでクールなキャラクターがバッチリはまっている。
パートナーのA・マックグロウのどこか東洋的な顔立ちが、更に二人の、そして作品全体の雰囲気を
クールに見せている。
主人公は決して善人ではない。しかし、狂人的に無差別に脅威をふりかざす暴れモノではない。
人間的な弱みを全く描かず、悪人しか登場しないドラマの中で主人公だけを正義に感じさせるのは
あまりにカッコ良過ぎるからなのか・・。
ペキンパーはドクのどこにも人間臭さを感じさせる描き方をしていない。
常に冷静でタフ。俊敏で妥協がない。それにはやはりマックィ―ンしかいないのである。
言っちゃ悪いが、リメイク版など足元にも及ばない。あさって来やがれってなもんである。
なんつって、マックィ―ン賛歌だけになったが、それでいいのだ。マックィ―ンがイチバン!!