グライド・イン・ブルー    監督 ジェームス・W・ガルシオ
主題歌 シカゴ
  
ロバート・ブレーク   1974年公開
STORY
アリゾナの白バイ警官のジョンは、私服警官になることを夢見て毎日相棒のジッパーと交通違反の取締りをしていた。
或る日、顔見知りの老人が騒いでいるのを問いただすと、友達が自殺したという。
現場検証で自殺と処理されかけるのを、ジョンは他殺を主張する。
検死解剖の結果、ジョンの言う通り他殺であった。ジョンは担当刑事のハーブに認められ、捜査の助手に任命される。
ハーブ刑事はジョンを気に入るが、実はジョンのセックス・フレンドがハーブ刑事の女であることがわかり、
白バイ警官に戻されたジョンは腹いせに追跡したヒッピー達の中に容疑者を発見し、大追跡の後についに逮捕する。
しかし、夢にまで見た刑事の仕事の中に、権力の横暴と人間の強欲を見たジョンは、孤独を見つめ、真実の声を聞く。そして・・・。

NOTE
グライドとは、白バイに使われているハーレー・ダビッドソンのバイク、エレクトラ・グライドのことである。
主人公のジョンの正義感は世の悪に向けられていたが、その矛先はやがて権力に向けられる。
そして、それは憎しみよりも哀れみとしてぶつけられ、権力の中に生きる自分へ問いかける。自分は今まで何をしてきたのか・・・。
見ず知らずの老人に語りかけるセリフが心に残る。「銃なんかじゃなくて、孤独が人を殺すこともある」
自分でも何が正しいのかわからなくなっている主人公にラストシーンが出した答えはどういうメッセージだったのだろう。