ジョニ―は戦場へ行った    原作・脚色・監督 ドルトン・トランボ    ティモシー・ボトムズ
キャシー・フィールズ
ジェイスン・ロバーツ
ドナルド・サザーランド  
1973年公開
STORY
第1次世界大戦のヨーロッパ戦線。
アメリカ軍のジョニ―はドイツ軍の爆撃にあい、両手両足はおろか、目、鼻、口、耳までも吹っ飛ばされた。
身元不祥兵として病院に運ばれたジョニ―はしかし、死んではいなかった。
医者の見解は、彼は生きているだけで意識のない肉の塊であったが、研究のために隔離されて生かされる。
だが、光を感じ、温度を感じ、そして想い出が蘇る・・・ジョニ―にははっきりとした意識があった。
ジョニ―を生きる屍としてしか扱わない医者達の中で、彼についた看護婦だけは、ジョニ―を一人の
人間として接していた。クリスマスには、彼の胸に指でメリークリスマスと書いた・・・・。
なんとか自分に意識があることを伝えたいジョニ―。そして彼のしたことは・・・・。
NOTE
脚本家、ドルトン・トランボが65歳のときに唯一監督した、自作小説の映画である。
名作中の名作。おすすめというよりも、これは観なければいかんだろう。
ジョニ―の想い出はカラーで、そして、肉の塊と化した現実はモノクロで描かれる。
戦争で戦い、散って行くのは兵隊である。そして、その兵隊は国の駒ではない。
一人の人間である。彼らにはひとりひとり、かけがえのない人生がある。
戦争には何の正統性などない。命を何だと思ってるんだ・・・・。